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続編2 手放してしまった公爵令息はもう一度恋をする
13話 王の過去
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「……元々余は、このアデリートの第4王子として生まれ、実に気ままなものだった。年の離れた兄達が健在だったし、母の身分は決して高くは無かったのでな。」
「確か、セレーネ・グランディ伯爵令嬢……でしたか。」
「よく学んでおるな。そうだ。南部に領地を持つグランディ家の次女で、第3側妃として余と妹を産んだが、妹は生まれてすぐ亡くなり、母もまた産後の肥立ちが悪く、そのまま亡くなったそうだ。それ故、幼少期は母の実家で育てられた事もあり、あまり王子としての実感も無かった。それなりの歳になると入城して、そのまま王立ヴェネトリア学園にも通い、生母の居ない俺は立場も弱かったが、上の兄達からすれば自身の立場を脅かす存在にはならないから、侮られこそすれ特に対抗する気も無く、のらりくらりと過ごしていた。そんな折、兄達の政局争いから逃れる様にして留学して来たユベールと出会ったのだ。」
「エウリルス王と……。そんな経緯があったのですね。」
「あぁ。」
ユベール————…ユベール・ルイ・エウリルス。
今では殆ど直接呼ぶ者のいなくなったエウリルス王の御名前を、懐かし気に口にされるアデリート王は。
若き青春の日々を思い返されているのだろう。
ゆっくりと瞼を閉じられ、フッと笑みを零されると、再び口を開かれた。
「あの頃はまさか、アイツも俺も……自国の王になるとは夢にも思っていなかった。だがしかし、アイツは兄達が政争で共倒れした事で急遽呼び戻されて立太子せざるを得なかったし、俺は俺で……流行り病やら事故やらで父や兄達が次々に急逝してしまった事で、王座につかねばならなくなった。だから、余の王としての権力基盤は非常に脆いものであったのだ。それもあって、有力な貴族の令嬢達と次々と婚姻を図って、その力を取り込んでいくしかなかった。」
「アデリートはエウリルス以上に地方の貴族方の力が強いというか…古くからの各地の豪族による権力が根強く残っているから、地方の有力貴族からそれぞれ娶る事である程度のバランスを保っている……と学びましたが、そんな事情もおありだったとは……。」
「そうだ。何としても王としての基盤を早急に整えないといけなかったからな。それに、ユリアナにも対抗する力が必要であったから。」
「ユリアナ?……あ。ユリアナ王太后、ですね。」
ユリアナ王太后。
アデリート前王の後妻の王妃で。
当時、後宮争いが激しく、前王妃は側妃の一人によって殺められた可能性も噂されたほどだった。前王妃亡き後、残った側妃らの内、どの者が王妃の座に就くかで浮足立ち、また熾烈な争いになりかねず、それを見かねた前王により、アデリート国内にしがらみのないヴァシリス連邦内の小国の王女が次の王妃として迎えられたのが、ユリアナ妃だった。
陰に陽に支えた前王の助けもあり、最初は慎ましやかで献身的だったユリアナ妃は、しかし、アデリートの王宮に馴染めきれずに。
周囲に唆され、徐々に佞臣を侍らせる様になってしまった。
「余を王に擁立するのに、彼女の助けも大きかったが、当初余に力が無かったのをいい事に、アデリートの国母としての務めよりも、母国のヴァシリス連邦への利益誘導を謀ってな。看過出来ぬ程になり、余は彼女に見切りを付けたのだ。自分の味方にしたと思い込んでいたユリアナは、裏切られたと思った事だろう。対立する事もやむなしだった。ただ、その頃には彼女の影響下に居た者も多く、その力を削ぐのは難しかった。だから、ユリアナが心許していた数少ない宮女の一人だったベルティーナを……半ば無理矢理、余の側妃としたのだ。」
「え“っ……。ベルティーナ様は、ユリアナ王太后の侍女でいらっしゃったのですか?!」
「いいや。直接の侍女ではない。しかし、嫁いでまだ日の浅く心細かったユリアナに親切で丁寧に対応してくれたベルティーナを、ユリアナはいたくお気に入りだった。何度も自分の侍女にと望んだ様だが、身分の低いベルティーナが固辞していてな……。自分の後ろ盾で王になれた余にも、無邪気に切望されたよ。『ベルティーナを是非自分付きの侍女に欲しい。』と。……だから、奪ってやった。身分が低いからこそ同じ下の者に慕われていた彼女を、ユリアナに取られたら、王宮内の上の者だけでなく下の者まで、コントロールが難しくなってくるからな。」
ベルティーナ様は、昔からあのままだった。
お優しくて思いやりがあって。
一見華やかに見える王宮内の、実に恐ろしい諍いを、その身で経験してこられたから。
その争いをなんとか収めようと腐心された前王と、その矢面に立たされ不安に揺れる異国の姫の為に、ベルティーナ様なりに精一杯誠実に対応しようとなされたのだろう。
その善意を素直に喜んでもらえたのは、彼らの思惑など関係なく、只々嬉しかった筈だ。
王太后の言葉のままに、簡単に頷く事は出来なかっただろうが、それでもそのお気持ちは、彼女の心を震わせただろう。
そんな少女の善意を、誠意を。
無理矢理に奪ってしまったのだ、目の前のこの王は。
しかし、王もまた必死だった。
情勢が落ち着いている今とは違い、不安定な足場を固める事に必死で。
猛威を振るった病から国を立て直す重大な課題にも立ち向かわなければならなかった。
内には自国を裏切りかねない行いをする義母を抱え。
多少乱暴な手段を用いても、当時の状況からすると、そうするしか……なかったのだろう。
「いくら王太后が望もうが、国王が自分の妃にしてしまえば、それを覆す事は出来なくなる。それに、増長していたユリアナに思い知らせる為に、わざとベルティーナの元に連日連夜通ったからな……。程なくして彼女はロレンツォを身ごもり、それを知ったユリアナは、烈火の如く怒りを表した。彼女への信頼は失望へと変わり、手のひらを返した様に彼女を責め立てた。その事に彼女は心を塞ぎ、余が庇う動きをすると、蛇蝎の如く嫌悪して。そうする内に関係は拗れ、まともに言葉を交わす事も出来なくなってしまった————…という訳だ。」
「………。」
半分以上溶けて薄くなってしまった琥珀色の液体を、ぐいと喉へと流し込んだアデリート王は、空になったグラスをカタリと音を鳴らして机に置き。
侍従がまた追加を注ぎに来たが、手をヒラリと挙げて止めていた。
グラスに残った氷が尚も溶けていくのを眺めながら、深い溜息をつかれる。
「あの時は仕方がなかった………とは、幾らでも言い訳は思い付くが、口にした所で何になる。失った時間を、奪ってしまった誠意を、もう取り戻す事は出来ない。そう、自身に言い聞かせているが、どうして……。他の子達と異なり、何もしてやれず手をこまねいているしか出来なかったあの子が…ロレンツォが……自分から国を飛び出してエウリルスへ旅立ち、救世の巫子を連れて来て、自身の母の病を治して。留学を終えて満面の笑みで戻って来て。随分逞しく育ったものだ。」
ポツリと言葉を零す王は、その背を丸め、項垂れている……その様は、酷く哀しみを帯びていて。
この国で一番の権力者なのに、己の無力を、不甲斐なさを嘆くその様は。
ロレンツォ殿下やベルティーナ様の側の人間である自分を引き入れる為の演技だとか、そんな賢しいものではなく。
この御方の嘘偽りの無い本心なのだと信じたい。
だって、この目の前の王は。
「確か、セレーネ・グランディ伯爵令嬢……でしたか。」
「よく学んでおるな。そうだ。南部に領地を持つグランディ家の次女で、第3側妃として余と妹を産んだが、妹は生まれてすぐ亡くなり、母もまた産後の肥立ちが悪く、そのまま亡くなったそうだ。それ故、幼少期は母の実家で育てられた事もあり、あまり王子としての実感も無かった。それなりの歳になると入城して、そのまま王立ヴェネトリア学園にも通い、生母の居ない俺は立場も弱かったが、上の兄達からすれば自身の立場を脅かす存在にはならないから、侮られこそすれ特に対抗する気も無く、のらりくらりと過ごしていた。そんな折、兄達の政局争いから逃れる様にして留学して来たユベールと出会ったのだ。」
「エウリルス王と……。そんな経緯があったのですね。」
「あぁ。」
ユベール————…ユベール・ルイ・エウリルス。
今では殆ど直接呼ぶ者のいなくなったエウリルス王の御名前を、懐かし気に口にされるアデリート王は。
若き青春の日々を思い返されているのだろう。
ゆっくりと瞼を閉じられ、フッと笑みを零されると、再び口を開かれた。
「あの頃はまさか、アイツも俺も……自国の王になるとは夢にも思っていなかった。だがしかし、アイツは兄達が政争で共倒れした事で急遽呼び戻されて立太子せざるを得なかったし、俺は俺で……流行り病やら事故やらで父や兄達が次々に急逝してしまった事で、王座につかねばならなくなった。だから、余の王としての権力基盤は非常に脆いものであったのだ。それもあって、有力な貴族の令嬢達と次々と婚姻を図って、その力を取り込んでいくしかなかった。」
「アデリートはエウリルス以上に地方の貴族方の力が強いというか…古くからの各地の豪族による権力が根強く残っているから、地方の有力貴族からそれぞれ娶る事である程度のバランスを保っている……と学びましたが、そんな事情もおありだったとは……。」
「そうだ。何としても王としての基盤を早急に整えないといけなかったからな。それに、ユリアナにも対抗する力が必要であったから。」
「ユリアナ?……あ。ユリアナ王太后、ですね。」
ユリアナ王太后。
アデリート前王の後妻の王妃で。
当時、後宮争いが激しく、前王妃は側妃の一人によって殺められた可能性も噂されたほどだった。前王妃亡き後、残った側妃らの内、どの者が王妃の座に就くかで浮足立ち、また熾烈な争いになりかねず、それを見かねた前王により、アデリート国内にしがらみのないヴァシリス連邦内の小国の王女が次の王妃として迎えられたのが、ユリアナ妃だった。
陰に陽に支えた前王の助けもあり、最初は慎ましやかで献身的だったユリアナ妃は、しかし、アデリートの王宮に馴染めきれずに。
周囲に唆され、徐々に佞臣を侍らせる様になってしまった。
「余を王に擁立するのに、彼女の助けも大きかったが、当初余に力が無かったのをいい事に、アデリートの国母としての務めよりも、母国のヴァシリス連邦への利益誘導を謀ってな。看過出来ぬ程になり、余は彼女に見切りを付けたのだ。自分の味方にしたと思い込んでいたユリアナは、裏切られたと思った事だろう。対立する事もやむなしだった。ただ、その頃には彼女の影響下に居た者も多く、その力を削ぐのは難しかった。だから、ユリアナが心許していた数少ない宮女の一人だったベルティーナを……半ば無理矢理、余の側妃としたのだ。」
「え“っ……。ベルティーナ様は、ユリアナ王太后の侍女でいらっしゃったのですか?!」
「いいや。直接の侍女ではない。しかし、嫁いでまだ日の浅く心細かったユリアナに親切で丁寧に対応してくれたベルティーナを、ユリアナはいたくお気に入りだった。何度も自分の侍女にと望んだ様だが、身分の低いベルティーナが固辞していてな……。自分の後ろ盾で王になれた余にも、無邪気に切望されたよ。『ベルティーナを是非自分付きの侍女に欲しい。』と。……だから、奪ってやった。身分が低いからこそ同じ下の者に慕われていた彼女を、ユリアナに取られたら、王宮内の上の者だけでなく下の者まで、コントロールが難しくなってくるからな。」
ベルティーナ様は、昔からあのままだった。
お優しくて思いやりがあって。
一見華やかに見える王宮内の、実に恐ろしい諍いを、その身で経験してこられたから。
その争いをなんとか収めようと腐心された前王と、その矢面に立たされ不安に揺れる異国の姫の為に、ベルティーナ様なりに精一杯誠実に対応しようとなされたのだろう。
その善意を素直に喜んでもらえたのは、彼らの思惑など関係なく、只々嬉しかった筈だ。
王太后の言葉のままに、簡単に頷く事は出来なかっただろうが、それでもそのお気持ちは、彼女の心を震わせただろう。
そんな少女の善意を、誠意を。
無理矢理に奪ってしまったのだ、目の前のこの王は。
しかし、王もまた必死だった。
情勢が落ち着いている今とは違い、不安定な足場を固める事に必死で。
猛威を振るった病から国を立て直す重大な課題にも立ち向かわなければならなかった。
内には自国を裏切りかねない行いをする義母を抱え。
多少乱暴な手段を用いても、当時の状況からすると、そうするしか……なかったのだろう。
「いくら王太后が望もうが、国王が自分の妃にしてしまえば、それを覆す事は出来なくなる。それに、増長していたユリアナに思い知らせる為に、わざとベルティーナの元に連日連夜通ったからな……。程なくして彼女はロレンツォを身ごもり、それを知ったユリアナは、烈火の如く怒りを表した。彼女への信頼は失望へと変わり、手のひらを返した様に彼女を責め立てた。その事に彼女は心を塞ぎ、余が庇う動きをすると、蛇蝎の如く嫌悪して。そうする内に関係は拗れ、まともに言葉を交わす事も出来なくなってしまった————…という訳だ。」
「………。」
半分以上溶けて薄くなってしまった琥珀色の液体を、ぐいと喉へと流し込んだアデリート王は、空になったグラスをカタリと音を鳴らして机に置き。
侍従がまた追加を注ぎに来たが、手をヒラリと挙げて止めていた。
グラスに残った氷が尚も溶けていくのを眺めながら、深い溜息をつかれる。
「あの時は仕方がなかった………とは、幾らでも言い訳は思い付くが、口にした所で何になる。失った時間を、奪ってしまった誠意を、もう取り戻す事は出来ない。そう、自身に言い聞かせているが、どうして……。他の子達と異なり、何もしてやれず手をこまねいているしか出来なかったあの子が…ロレンツォが……自分から国を飛び出してエウリルスへ旅立ち、救世の巫子を連れて来て、自身の母の病を治して。留学を終えて満面の笑みで戻って来て。随分逞しく育ったものだ。」
ポツリと言葉を零す王は、その背を丸め、項垂れている……その様は、酷く哀しみを帯びていて。
この国で一番の権力者なのに、己の無力を、不甲斐なさを嘆くその様は。
ロレンツォ殿下やベルティーナ様の側の人間である自分を引き入れる為の演技だとか、そんな賢しいものではなく。
この御方の嘘偽りの無い本心なのだと信じたい。
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