18 / 68
18 花火の下で
しおりを挟む
昼食をたっぷりいただいた私たちは、夕食を断り港に急ぎました。
なんでも屋台もたくさん出るとのことで、買い食いも楽しみです。
タナーカ様の手配で、私たちは特等席で花火を見物しました。
軽食も運ばれて、エヴァン様はワサビをクリームチーズにのせて、白ワインを楽しんでいます。
ララと私はぶどうジュースです。
魚の串焼きやステーキを挟んだサンドイッチを頬張りながら、夜空に咲く色とりどりの花火に歓声をあげます。
ふとエヴァン様が遠くを眺めていたので、その視線を追いました。
埠頭の中ほどに、騎士たちに囲まれたカップルが見えました。
そんな私に気づいたエヴァン様が言いました。
「盛りのついた雄犬と頭の悪い雌猫だと思いなさい」
「エヴァン様…」
ここハイド州の港は、マリア王女の故郷であるワイドル国との交易が盛んな場所です。
ここから船で旅立つのでしょうか。
最後の思い出に花火を二人で見ているという感じですね。
愛する人と寄り添っているのに、笑っていないアラン。
あの二人はこれからどうなるのでしょうか。
頭の中をいろいろな思いがぐるぐる回っている私の肩を、エヴァン様が抱き寄せました。
「ロゼ?私を見て?お願いだから私だけを見てよ。君に対する私の気持ちは本物だ」
「エヴァン様?」
「私が不安そうな顔をしていたらおかしい?だって不安だよ。当たり前だろう?ロゼのことがこんなに好きなのに、君は違うみたいだから」
「そんなこと!私もエヴァン様が大好きです!」
花火が上がる間際の静寂を破って響いた私の声に、ララが驚いた顔でこちらを見ました。
恥ずかしいです!
恥ずかしさで死ねます!
ついこの前、婚約者に浮気をされて別れたばかりの私が、他の男性に大好きだなんて言っていいはずがありません!
この空気をどうすればいいのでしょう。
おろおろする私をエヴァン様が抱きしめました。
「ララは花火を見ていなさい」
「は~い」
エヴァン様がフリーズしている私の顎を引き寄せて、優しく口づけしました。
ファーストキス!
気を失いそうな私を再びしっかりと抱き寄せ、耳元で囁くように言います。
「今は私のことだけを考えてくれ」
あちらを向いていると言ったはずのララと目が合いました。
笑顔で見つめられても笑い返せませんよ?
私がオタオタしているとエヴァン様が振り向いてララを笑顔で睨みました。
ララが素知らぬ顔で港の方に視線を移します。
「あら?あれってアランじゃない?って…ごめん!ロゼ」
アランに気づいたララは、何気なく口にしたのでしょう。
慌てて私に謝ってきました。
エヴァン様が、私を抱き寄せたまま言いました。
「別に関係ないさ。過去のことだ。もう全部終わったことだ。過去は消せないけど、未来は変えられる。そうだろう?ロゼ」
「はい。アランのことはゆっくり消化していきますから、見守ってください」
「ララ、今度は耳を塞いでいなさい」
「は~い」
今度はちゃんと耳を塞いで花火を見ているララ。
エヴァン様が私の手を握りながら目を覗き込んで言いました。
「ローゼリア、私はあなたを心から愛しています」
私は気持ちは弱いのに心臓は強いようです。
エヴァン様の言葉をしっかりと心に刻みました。
「私もエヴァン様をお慕いしています」
ララが拍手をしました。
耳を塞いでいたのでは無かったの?
ララと一緒の部屋で過ごし、エヴァン様の子供のころからのお話をたっぷり聞かされた私は少々寝不足ですが、なぜか気持ちはすっきりしています。
昨日の夜、花火の明りに浮き上がったアランとマリア王女の姿を思い出しますが、心が塞ぐことはありませんでした。
昨夜同じベッドに横になったララの言葉を思い出します。
「お母様に教えていただいたのだけれど、恋の傷は恋でしか癒せないんですって。だからロゼはお兄様に恋をすべきよ。ロゼなら家族一同で大歓迎だわ」
何やらいろいろプレッシャーをかけられたような気もしますが、眠気には勝てずそのまま夢の中に入ったことは言うまでもありません。
その夜、私はアランの夢を見ました。
今までも何度かアランの夢を見ましたが、いつも一方的に私がアランを責め立てるばかりの夢で、目覚めてから自分が泣いていることに気づくというものでした。
昨日の夢は、アランが私に話しているのに声は聞こえないというものでした。
私はそんなアランをじっと黙ってみているだけです。
そこに悪感情は無く、ただお互いの顔を見ているという夢でした。
真面目な顔をしてアランは何をいっていたのでしょう?まあもうどうでも良いですが。
いつかは笑顔のアランを平常心で見ることができるような気がして、少しだけ気持ちが軽くなりました。
昨日見たマリア王女と一緒のアランには笑顔がありませんでしたが、私にできることはアランが心穏やかな毎日を送ることを祈るだけです。
あくる日の朝食は、昨日サシーミでいただいたツーナという魚をボイルして晒した玉ねぎと一緒に卵黄とバルサミコ酢で和えたものを、オープンサンドにしたものでした。
昨日の赤色はどこにもなく、茶色というより薄い黄色のそれは、信じられないほどおいしくて、作り方を教えてもらいました。
たくさんのお土産と一緒にマナーハウスに帰りました。
迎えてくれたルーナ夫人の横には、アランと同年代の男性がにこやかに立っています。
エヴァン様が挨拶を受けていました。
「お初にお目にかかります。私はルーナ・ハイド子爵夫人の甥でミンツ子爵家の次男ダニエルと申します」
「ミンツ子爵令息だね。私はエヴァン・ドイルだ。会うとは思わなかったから少し驚いているのだけれど」
「仰っている意味は十分理解しております。説明をさせていただくと、確かにローゼリア令嬢との婚約話もありましたが、あれは叔母が少々先走ったもので、私も困惑していたのですよ。先ほど聞きましたがドイル伯爵令息様が新たな婚約者とか。心よりお祝い申し上げます」
「ああ、それなら良かった。それで?今日は?」
「はい、叔父から皆さんをワンド地質調査研究所にお連れするように申し付かりまして。私はその研究所の研究員なのです」
「なるほど。そういうことなら安心して案内をお願いしよう。すぐに出発かな?ロゼとララは大丈夫?疲れているなら日を改めて貰うが?」
「「大丈夫です」」
「ははは元気だねぇ。そう言うことなら着替えたらすぐに出発しようか。ミンツ子爵令息には少し待ってもらうことになるけど」
「問題ありません。どうぞゆっくりしてください。研究所はここから馬車で二十分程度ですから」
私たちはそれぞれの部屋で着替えてからエントランスに向かいました。
なんでも屋台もたくさん出るとのことで、買い食いも楽しみです。
タナーカ様の手配で、私たちは特等席で花火を見物しました。
軽食も運ばれて、エヴァン様はワサビをクリームチーズにのせて、白ワインを楽しんでいます。
ララと私はぶどうジュースです。
魚の串焼きやステーキを挟んだサンドイッチを頬張りながら、夜空に咲く色とりどりの花火に歓声をあげます。
ふとエヴァン様が遠くを眺めていたので、その視線を追いました。
埠頭の中ほどに、騎士たちに囲まれたカップルが見えました。
そんな私に気づいたエヴァン様が言いました。
「盛りのついた雄犬と頭の悪い雌猫だと思いなさい」
「エヴァン様…」
ここハイド州の港は、マリア王女の故郷であるワイドル国との交易が盛んな場所です。
ここから船で旅立つのでしょうか。
最後の思い出に花火を二人で見ているという感じですね。
愛する人と寄り添っているのに、笑っていないアラン。
あの二人はこれからどうなるのでしょうか。
頭の中をいろいろな思いがぐるぐる回っている私の肩を、エヴァン様が抱き寄せました。
「ロゼ?私を見て?お願いだから私だけを見てよ。君に対する私の気持ちは本物だ」
「エヴァン様?」
「私が不安そうな顔をしていたらおかしい?だって不安だよ。当たり前だろう?ロゼのことがこんなに好きなのに、君は違うみたいだから」
「そんなこと!私もエヴァン様が大好きです!」
花火が上がる間際の静寂を破って響いた私の声に、ララが驚いた顔でこちらを見ました。
恥ずかしいです!
恥ずかしさで死ねます!
ついこの前、婚約者に浮気をされて別れたばかりの私が、他の男性に大好きだなんて言っていいはずがありません!
この空気をどうすればいいのでしょう。
おろおろする私をエヴァン様が抱きしめました。
「ララは花火を見ていなさい」
「は~い」
エヴァン様がフリーズしている私の顎を引き寄せて、優しく口づけしました。
ファーストキス!
気を失いそうな私を再びしっかりと抱き寄せ、耳元で囁くように言います。
「今は私のことだけを考えてくれ」
あちらを向いていると言ったはずのララと目が合いました。
笑顔で見つめられても笑い返せませんよ?
私がオタオタしているとエヴァン様が振り向いてララを笑顔で睨みました。
ララが素知らぬ顔で港の方に視線を移します。
「あら?あれってアランじゃない?って…ごめん!ロゼ」
アランに気づいたララは、何気なく口にしたのでしょう。
慌てて私に謝ってきました。
エヴァン様が、私を抱き寄せたまま言いました。
「別に関係ないさ。過去のことだ。もう全部終わったことだ。過去は消せないけど、未来は変えられる。そうだろう?ロゼ」
「はい。アランのことはゆっくり消化していきますから、見守ってください」
「ララ、今度は耳を塞いでいなさい」
「は~い」
今度はちゃんと耳を塞いで花火を見ているララ。
エヴァン様が私の手を握りながら目を覗き込んで言いました。
「ローゼリア、私はあなたを心から愛しています」
私は気持ちは弱いのに心臓は強いようです。
エヴァン様の言葉をしっかりと心に刻みました。
「私もエヴァン様をお慕いしています」
ララが拍手をしました。
耳を塞いでいたのでは無かったの?
ララと一緒の部屋で過ごし、エヴァン様の子供のころからのお話をたっぷり聞かされた私は少々寝不足ですが、なぜか気持ちはすっきりしています。
昨日の夜、花火の明りに浮き上がったアランとマリア王女の姿を思い出しますが、心が塞ぐことはありませんでした。
昨夜同じベッドに横になったララの言葉を思い出します。
「お母様に教えていただいたのだけれど、恋の傷は恋でしか癒せないんですって。だからロゼはお兄様に恋をすべきよ。ロゼなら家族一同で大歓迎だわ」
何やらいろいろプレッシャーをかけられたような気もしますが、眠気には勝てずそのまま夢の中に入ったことは言うまでもありません。
その夜、私はアランの夢を見ました。
今までも何度かアランの夢を見ましたが、いつも一方的に私がアランを責め立てるばかりの夢で、目覚めてから自分が泣いていることに気づくというものでした。
昨日の夢は、アランが私に話しているのに声は聞こえないというものでした。
私はそんなアランをじっと黙ってみているだけです。
そこに悪感情は無く、ただお互いの顔を見ているという夢でした。
真面目な顔をしてアランは何をいっていたのでしょう?まあもうどうでも良いですが。
いつかは笑顔のアランを平常心で見ることができるような気がして、少しだけ気持ちが軽くなりました。
昨日見たマリア王女と一緒のアランには笑顔がありませんでしたが、私にできることはアランが心穏やかな毎日を送ることを祈るだけです。
あくる日の朝食は、昨日サシーミでいただいたツーナという魚をボイルして晒した玉ねぎと一緒に卵黄とバルサミコ酢で和えたものを、オープンサンドにしたものでした。
昨日の赤色はどこにもなく、茶色というより薄い黄色のそれは、信じられないほどおいしくて、作り方を教えてもらいました。
たくさんのお土産と一緒にマナーハウスに帰りました。
迎えてくれたルーナ夫人の横には、アランと同年代の男性がにこやかに立っています。
エヴァン様が挨拶を受けていました。
「お初にお目にかかります。私はルーナ・ハイド子爵夫人の甥でミンツ子爵家の次男ダニエルと申します」
「ミンツ子爵令息だね。私はエヴァン・ドイルだ。会うとは思わなかったから少し驚いているのだけれど」
「仰っている意味は十分理解しております。説明をさせていただくと、確かにローゼリア令嬢との婚約話もありましたが、あれは叔母が少々先走ったもので、私も困惑していたのですよ。先ほど聞きましたがドイル伯爵令息様が新たな婚約者とか。心よりお祝い申し上げます」
「ああ、それなら良かった。それで?今日は?」
「はい、叔父から皆さんをワンド地質調査研究所にお連れするように申し付かりまして。私はその研究所の研究員なのです」
「なるほど。そういうことなら安心して案内をお願いしよう。すぐに出発かな?ロゼとララは大丈夫?疲れているなら日を改めて貰うが?」
「「大丈夫です」」
「ははは元気だねぇ。そう言うことなら着替えたらすぐに出発しようか。ミンツ子爵令息には少し待ってもらうことになるけど」
「問題ありません。どうぞゆっくりしてください。研究所はここから馬車で二十分程度ですから」
私たちはそれぞれの部屋で着替えてからエントランスに向かいました。
59
お気に入りに追加
559
あなたにおすすめの小説
言いたいことはそれだけですか。では始めましょう
井藤 美樹
恋愛
常々、社交を苦手としていましたが、今回ばかりは仕方なく出席しておりましたの。婚約者と一緒にね。
その席で、突然始まった婚約破棄という名の茶番劇。
頭がお花畑の方々の発言が続きます。
すると、なぜが、私の名前が……
もちろん、火の粉はその場で消しましたよ。
ついでに、独立宣言もしちゃいました。
主人公、めちゃくちゃ口悪いです。
成り立てホヤホヤのミネリア王女殿下の溺愛&奮闘記。ちょっとだけ、冒険譚もあります。
性悪という理由で婚約破棄された嫌われ者の令嬢~心の綺麗な者しか好かれない精霊と友達になる~
黒塔真実
恋愛
公爵令嬢カリーナは幼い頃から後妻と義妹によって悪者にされ孤独に育ってきた。15歳になり入学した王立学園でも、悪知恵の働く義妹とカリーナの婚約者でありながら義妹に洗脳されている第二王子の働きにより、学園中の嫌われ者になってしまう。しかも再会した初恋の第一王子にまで軽蔑されてしまい、さらに止めの一撃のように第二王子に「性悪」を理由に婚約破棄を宣言されて……!? 恋愛&悪が報いを受ける「ざまぁ」もの!! ※※※主人公は最終的にチート能力に目覚めます※※※アルファポリスオンリー※※※皆様の応援のおかげで第14回恋愛大賞で奨励賞を頂きました。ありがとうございます※※※
すみません、すっきりざまぁ終了したのでいったん完結します→※書籍化予定部分=【本編】を引き下げます。【番外編】追加予定→ルシアン視点追加→最新のディー視点の番外編は書籍化関連のページにて、アンケートに答えると読めます!!
前世軍医だった傷物令嬢は、幸せな花嫁を夢見る
花雨宮琵
恋愛
侯爵令嬢のローズは、10歳のある日、背中に刀傷を負い生死の境をさまよう。
その時に見た夢で、軍医として生き、結婚式の直前に婚約者を亡くした前世が蘇る。
何とか一命を取り留めたものの、ローズの背中には大きな傷が残った。
“傷物令嬢”として揶揄される中、ローズは早々に貴族女性として生きることを諦め、隣国の帝国医学校へ入学する。
背中の傷を理由に六回も婚約を破棄されるも、18歳で隣国の医師資格を取得。自立しようとした矢先に王命による7回目の婚約が結ばれ、帰国を余儀なくされる。
7人目となる婚約者は、弱冠25歳で東の将軍となった、ヴァンドゥール公爵家次男のフェルディナンだった。
長年行方不明の想い人がいるフェルディナンと、義務ではなく愛ある結婚を夢見るローズ。そんな二人は、期間限定の条件付き婚約関係を結ぶことに同意する。
守られるだけの存在でいたくない! と思うローズは、一人の医師として自立し、同時に、今世こそは愛する人と結ばれて幸せな家庭を築きたいと願うのであったが――。
この小説は、人生の理不尽さ・不条理さに傷つき悩みながらも、幸せを求めて奮闘する女性の物語です。
※この作品は2年前に掲載していたものを大幅に改稿したものです。
(C)Elegance 2025 All Rights Reserved.無断転載・無断翻訳を固く禁じます。
婚約破棄宣言は別の場所で改めてお願いします
結城芙由奈@12/27電子書籍配信中
恋愛
【どうやら私は婚約者に相当嫌われているらしい】
「おい!もうお前のような女はうんざりだ!今日こそ婚約破棄させて貰うぞ!」
私は今日も婚約者の王子様から婚約破棄宣言をされる。受け入れてもいいですが…どうせなら、然るべき場所で宣言して頂けますか?
※ 他サイトでも掲載しています
愛しの婚約者に「学園では距離を置こう」と言われたので、婚約破棄を画策してみた
迦陵 れん
恋愛
「学園にいる間は、君と距離をおこうと思う」
待ちに待った定例茶会のその席で、私の大好きな婚約者は唐突にその言葉を口にした。
「え……あの、どうし……て?」
あまりの衝撃に、上手く言葉が紡げない。
彼にそんなことを言われるなんて、夢にも思っていなかったから。
ーーーーーーーーーーーーー
侯爵令嬢ユリアの婚約は、仲の良い親同士によって、幼い頃に結ばれたものだった。
吊り目でキツい雰囲気を持つユリアと、女性からの憧れの的である婚約者。
自分たちが不似合いであることなど、とうに分かっていることだった。
だから──学園にいる間と言わず、彼を自分から解放してあげようと思ったのだ。
婚約者への淡い恋心は、心の奥底へとしまいこんで……。
※基本的にゆるふわ設定です。
※プロット苦手派なので、話が右往左往するかもしれません。→故に、タグは徐々に追加していきます
※感想に返信してると執筆が進まないという鈍足仕様のため、返事は期待しないで貰えるとありがたいです。
※仕事が休みの日のみの執筆になるため、毎日は更新できません……(書きだめできた時だけします)ご了承くださいませ。
※※しれっと短編から長編に変更しました。(だって絶対終わらないと思ったから!)
お言葉を返すようですが、私それ程暇人ではありませんので
結城芙由奈@12/27電子書籍配信中
恋愛
<あなた方を相手にするだけ、時間の無駄です>
【私に濡れ衣を着せるなんて、皆さん本当に暇人ですね】
今日も私は許婚に身に覚えの無い嫌がらせを彼の幼馴染に働いたと言われて叱責される。そして彼の腕の中には怯えたふりをする彼女の姿。しかも2人を取り巻く人々までもがこぞって私を悪者よばわりしてくる有様。私がいつどこで嫌がらせを?あなた方が思う程、私暇人ではありませんけど?
【完結】もう結構ですわ!
綾雅(要らない悪役令嬢1/7発売)
恋愛
どこぞの物語のように、夜会で婚約破棄を告げられる。結構ですわ、お受けしますと返答し、私シャルリーヌ・リン・ル・フォールは微笑み返した。
愚かな王子を擁するヴァロワ王家は、あっという間に追い詰められていく。逆に、ル・フォール公国は独立し、豊かさを享受し始めた。シャルリーヌは、豊かな国と愛する人、両方を手に入れられるのか!
ハッピーエンド確定
【同時掲載】小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2024/11/29……完結
2024/09/12……小説家になろう 異世界日間連載 7位 恋愛日間連載 11位
2024/09/12……エブリスタ、恋愛ファンタジー 1位
2024/09/12……カクヨム恋愛日間 4位、週間 65位
2024/09/12……アルファポリス、女性向けHOT 42位
2024/09/11……連載開始
私達、政略結婚ですから。
黎
恋愛
オルヒデーエは、来月ザイデルバスト王子との結婚を控えていた。しかし2年前に王宮に来て以来、王子とはろくに会わず話もしない。一方で1年前現れたレディ・トゥルペは、王子に指輪を贈られ、二人きりで会ってもいる。王子に自分達の関係性を問いただすも「政略結婚だが」と知らん顔、レディ・トゥルペも、オルヒデーエに向かって「政略結婚ですから」としたり顔。半年前からは、レディ・トゥルペに数々の嫌がらせをしたという噂まで流れていた。
それが罪状として読み上げられる中、オルヒデーエは王子との数少ない思い出を振り返り、その処断を待つ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる