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7、もしかして吊り橋効果?
しおりを挟む「メイラ? 珍しいね君から俺のとこ来るなんて、入って入って! あ、なにか飲む?」
それから数日後、私は水浴び後に支度をしてショウマの部屋を訪れた。
私たちは夕食後からは余暇の時間としていた。
余暇と言ってもダンは武具の手入れや小屋内で鍛練していたし、エミリーは観察師の連絡をしている。ショウマは主にアイテムの作成をしており、私は呪符の作成や研究に時間を使っていた。
そんな時間帯。ショウマは部屋で回復薬を作成していたのだろう、床に瓶や薬草が散らばっている。
ショウマのアイテムの作成の邪魔をするのは申し訳ないとも思ったが、今日を逃すと決心が鈍りそうだったので私は決行する事にした。
「飲み物は要らない。貴殿に頼みがあって来た」
本日ついに私は星落しの呪符を習得し、夕食時にショウマは「三日後に妖魔の核に挑む」言った。
なぜ三日後かと聞けば「アイテムの作成に時間がかかるからちょっとまってね」と笑った。だからみんなもそれまでは準備したり休んだり家族に連絡をしてくれと。
自分は家族に連絡など出来ないのに、そうやって私たちには気を使う。
「ん? メイラが俺に頼みごと? なんだろ?」
扉の傍で立ちどまる私にショウマが首を傾げる。
ショウマと私は大して身長も体型も変わらない。だけどショウマは自分と同じ背丈の剣を軽々振り回し妖魔を両断する。
「……褒美が欲しい」
「褒美?」
「そうだ。星落しも世界樹も習得したから、褒美が貰えたらと」
「うん? いいけど、何がいいんだろ……符術師が使えるアイテムあったかなぁ」
瞳を閉じて思案気な顔を浮かべるショウマは大人びている。
「アイテムでなく、その……貴殿が、いやショウマ様との一夜の思い出が欲しい」
私はそんなショウマを見ていたかったが、居たたまれなくなって視線を逸らせば懸命に言葉を発した。
「え?」
「無理ならいい」
「わあああ、待って。ちょっと待って!」
耐え切れずに部屋を出て行こうとした私の手をショウマが掴む。
「俺と一夜の思い出って、その……えっちなことでいい、の?」
私は扉を向いたままなのでショウマがどういう顔をしているのか判らない。だが、私は自分の意志を伝えるために頷いた。
そこからのショウマの動きは早かった。
いや、救世主の身体能力は高いし誰よりも早く動く。だから別に不思議ではないのだか、手を引きベッドに投げるように転がされて私は目を白黒させるだけだった。
「……っつ………んっ」
いつの間にか服を脱がされた私は、口から洩れる声を封じるために両手で自分の口を塞ぐ。
私の声よりもショウマがたてるじゅぼじゅぼというような、とにかく水音の方が大きかった。
ベッドに上がり、枕を背に座る私の足の間にショウマが居る。
ショウマに離れるように言いたかったが、言うために手をどけたら私の声とは思えない高い声が出てしまう。それは非常に恥ずかしかった。
じゅるじゅるとショウマの唾液と私が漏らした液でぬるつく私の陰茎を、それはもう美味しそうにショウマは舐め、口に含めば喉元近くまで咥えこんだ。そのまま頬をすぼめたり舌を這わせたりして刺激する。その様子はいつだか食べさせてくれた棒アイスを食べる様子に似ている。
陰茎など舐めたことがないが、甘くて美味しいのだろうかと錯覚した。
そして他人との交わりがこんなに気持ちいいものだとは思わなかった。理性が飛ぶと言う意味を初めて理解した。
「あっ…も、ショウマ…さま…ひっ!」
ショウマは私の陰茎を舐めながら、本来は排泄にしか使わない穴につぷりと指を差し入れる。潤滑させるための液体を纏った指はゆっくりと私の身体を押し開いた。
異物感よりも陰茎に与えられる快感の方が強く、いつの間にか私は手を口から離して、いわゆる喘ぎ声を漏らしていた。
シーツを掴み、首を左右に振って与えられる快感から逃れてなんとか理性を保とうとする。尻の中のこりっとしたところを押されれば、身体に耐えがたい衝撃が走り抜けた。
「いっ……あぁ、な、なんだ?」
「んーっ」
ちゅぽんと私のモノから口を離したショウマがニヤリと笑う。
いつもの明るい笑い方ではなく、ギラギラとした、獣みたいな印象の笑い方だ。
「前立腺ってやつだと思う、ここ」
「んぁっ……まって、そんな、や…押す、なっ、ひぁああ!」
「ほんとだったんだな、ここ押すと、勃つしイクって」
くりくりと尻の中の前立腺を指で攻められ、逆の手で私のモノをしごかれれば背を弓なりに反り、それこそショウマに私のモノを見せつけるようにして達した。
一瞬ショウマにかけてしまったのではないかと肝が冷えたが、避けてくれたようで少し袖にかかっただけで済んでいた。
色々なことが衝撃的すぎて、涙が出てくる。ぬぷっと指を抜かれて思わず声も漏れた。
「すっごい見ててドキドキした。メイラやっぱ可愛い。もうこれ俺のご褒美じゃん。ご馳走様」
ショウマは欲望を孕んだような初めて見る瞳を私に向けつつも、どこからか取り出したタオルで自分の手を拭けば私の陰茎や尻の穴も拭い始めた。
まさか、これで終わり……なのか?
これでは私だけが気持ちよかっただけではないか。何のために支度をしてきたというのか。
機嫌の良さそうなショウマを、私は愕然と見つめた。
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