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本編
(25)竜の渓谷・4
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白い竜は俺の声が聞こえたのか、こちらを見れば小さく頷き、次の瞬間にはその体はなかった。
「僕の名前を知っているって事は、キルクハルグの国民なのかな」
「りゅー!」
「きみが僕を呼んだんだね」
ルハルグ様は巨大な竜の姿からヒトの姿に変わり俺たちの前に立っていた。
俺もだがグリムラフも一瞬のことで動けず、俺は膝をついたままだし、グリムラフはしゃがんだままだ。
動けない俺たちとは違って、ロアはルハルグ様に飛びつくように抱き付いた。ルハルグ様は片手でロアを抱き上げるとよしよしと頭を撫でていらっしゃる。
鱗と同じ色の、白のようなクリーム色のような髪はふわふわと長く、淡い緑の瞳はくりくりして大きい。背丈は俺と同じ位か、胸にふくらみがあるがドレスではなく騎士服のような服を身に纏われていた。
「うわっ、美女すぎ」
グリムラフが素直すぎる感想を俺の横で呟いたが、それは幸いにもルハルグ様に聞こえなかったのか、あるいは聞かなかったことにしてくださったようだ。
「ごめんね遅くなって。でも無事だね」
「うん。べる、きれい」
「そう、それはよかった。「べる」はきみ?」
澄んだ湖を思わせるような、静かなのに生命の息吹を感じさせる綺麗で優しいお声が俺に問いかける。
「あ、はい。ご挨拶が遅れて申し訳ございません。私はキルクハルグ竜王国、第四王子のヴェルヘレックと申します」
俺は体勢を変え、跪き名乗った。
こんな、心の準備もなくお会いするとは思っていなかったので、これで合っているのかとか、頭の中が混乱する。
兄上たちには「とにかく会って自己紹介すればいい」と言われたが。
「きみがヴェルヘレック?」
ルハルグ様の声は変わらない。だけど、明らかに不審に思っていらっしゃるのを感じた。
「べる。おうじさま」
「そうなのか。そちらのきみは?」
「へ?? え? あ、オレ??? 王子様の護衛に雇われました。グリムラフです」
自分は全く関係ないと思っていたのだろう、グリムラフが突然声をかけられて慌てている。
それでも俺を見て、俺と同じように跪き挨拶をしたのはさすがグリムラフだな、と思った。
「ぐり!」
「そう。良くしてもらったんだね。二人ともそこは足が痛いでしょう? 立って話しましょうか」
ルハルグ様の提案に、グリムラフが俺に視線を送ってくる。俺は小さく頷いて立ち上がった。グリムラフも俺に続いて立ち上がる。
やはりルハルグ様は俺と身長は変わらないくらいだ。片手にロアを軽々抱き上げていなければ、ヒトの女性となんら変わらない。
「きみが王子としてここに来たのは確かなようだけど、僕はきみを守護する事は出来ない。その意味はわかるかな?」
「はい」
俺の即答にグリムラフが俺を凝視する。
「うん。ヒトの社会は色々複雑だからね。守護できない王の子は今までもいたけど、ここで初めて知る子たちはそれはとても可哀想だった。きみが理由を知っているなら良かったよ」
「加護をいただけない事は承知の上で参りましたので、覚悟はしておりました」
「きみは強い子だね。でもそれならなぜここまで来たの?」
俺は父上の子ではないから、ルハルグ様の加護をいただけないのは覚悟していた。でも、それでも……。
「……加護を……いただきたくて」
「加護を?」
「はい、ルハルグ様にいただければ……と思いましたが、無理であれば、他の方に加護をいただくことはできないでしょうか?」
「べる、かなしい」
ルハルグ様は俺を見つめ、眉を寄せた。抱きかかえられているロアは泣きそうな顔をしている。俺の代わりにロアが泣いてくれようとしているんだろうか。
ルハルグ様は一歩前に出れば俺のすぐそばまでいらっしゃる。ロアが手を伸ばして俺の頬を撫でてくれた。
「うーん、きみはヒトにしては綺麗だし、守護したいって奴は出てくると思うんだけど」
「本当ですか??」
「嘘は言わないよ」
「あ、申し訳ございません」
俺は思わずルハルグ様のお言葉に前のめりに聞いてしまった。なんという失礼をしているのか。
「ちょ……あの、ちょっと待って。話が、まったく判らない」
「ぐり、おはなしきかないから」
「いやいやロア、オレはちゃんと聞いてて判らないんだって!」
あまり見る事のなかったグリムラフとロアのやり取りは可愛いんだな、と俺の思考は少し現実逃避を始めた。だけど、現実はちゃんと受け止めなければいけない。
「すまない、グリムラフ……。お前を信じて打ち明けるが俺は王子じゃないんだ」
俺が王子ではないという事実は俺だけの問題じゃない。だから誰にも言うべきじゃないのは判っている。だけど、なぜルハルグ様の加護を受けられないかといえば、答えはこれしかない。
察しの良いグリムラフは俺が言わなくても気づくだろう。
それなら、俺の口から伝えたかった。
「は、はあああああああああああああああー????」
「騙すようなことをしてすまない」
「そんな……え、だってヴェルヘレック王子様、本物じゃないか……」
「俺も最近まで自分が王子じゃないって知らなかったんだ」
グリムラフ達は俺と冒険者ギルドで会った時に「ヴェルヘレック王子」であることを見た目で判断してくれていた。式典などで俺の姿を見知っていたのだろう。
「そういえば、きみは確かに王の子ではないけど……近くで王の子の気配はしているんだよね」
「本と……っ」
俺は思わず「本当ですか?」と聞き返しそうになって慌てて言葉を飲み込む。
「私の同行者の中に本物の「ヴェルヘレック王子」がいらっしゃるのかもしれません。お会いいただけませんでしょうか」
「え、ええええええええええええええ????」
「グリムラフ、静かにしてくれ」
「静かにって! 王子様何を言ってるの??」
叫び出したグリムラフに落ち着くよう冷ややかに言う。
俺達のそんなやり取りも気にせずに、ルハルグ様はしばし考えてから答えてくださった。
「いいよ、会おう。どこにいるの?」
「それがはぐれてしまって……」
そうだ、はぐれてしまって今どこにいるのかわからない。
「えっと、竜の渓谷にむかってるはずだから、そこに行けば合流できるはず」
俺の言葉を続けるようにグリムラフが言う。
そうだ、はぐれた時は可能な限り竜の渓谷を目指すと決めていた。進行が不可能な時はその場で救援を待つこと、とレーヴンに言われている。
「僕の住処に? それなら丁度いいね。戻ってきみたちの仲間を待つことにしよう」
ルハルグ様はそういうや否や、巨大なお姿に戻られた。そして俺とグリムラフを両手にそれぞれ掴み、空へ飛びあがる。
「うっぎゃあああああああああ!!!」
向かいの手に掴まれたグリムラフの姿は小さかったが、絶叫はしっかりと聞こえた。
「僕の名前を知っているって事は、キルクハルグの国民なのかな」
「りゅー!」
「きみが僕を呼んだんだね」
ルハルグ様は巨大な竜の姿からヒトの姿に変わり俺たちの前に立っていた。
俺もだがグリムラフも一瞬のことで動けず、俺は膝をついたままだし、グリムラフはしゃがんだままだ。
動けない俺たちとは違って、ロアはルハルグ様に飛びつくように抱き付いた。ルハルグ様は片手でロアを抱き上げるとよしよしと頭を撫でていらっしゃる。
鱗と同じ色の、白のようなクリーム色のような髪はふわふわと長く、淡い緑の瞳はくりくりして大きい。背丈は俺と同じ位か、胸にふくらみがあるがドレスではなく騎士服のような服を身に纏われていた。
「うわっ、美女すぎ」
グリムラフが素直すぎる感想を俺の横で呟いたが、それは幸いにもルハルグ様に聞こえなかったのか、あるいは聞かなかったことにしてくださったようだ。
「ごめんね遅くなって。でも無事だね」
「うん。べる、きれい」
「そう、それはよかった。「べる」はきみ?」
澄んだ湖を思わせるような、静かなのに生命の息吹を感じさせる綺麗で優しいお声が俺に問いかける。
「あ、はい。ご挨拶が遅れて申し訳ございません。私はキルクハルグ竜王国、第四王子のヴェルヘレックと申します」
俺は体勢を変え、跪き名乗った。
こんな、心の準備もなくお会いするとは思っていなかったので、これで合っているのかとか、頭の中が混乱する。
兄上たちには「とにかく会って自己紹介すればいい」と言われたが。
「きみがヴェルヘレック?」
ルハルグ様の声は変わらない。だけど、明らかに不審に思っていらっしゃるのを感じた。
「べる。おうじさま」
「そうなのか。そちらのきみは?」
「へ?? え? あ、オレ??? 王子様の護衛に雇われました。グリムラフです」
自分は全く関係ないと思っていたのだろう、グリムラフが突然声をかけられて慌てている。
それでも俺を見て、俺と同じように跪き挨拶をしたのはさすがグリムラフだな、と思った。
「ぐり!」
「そう。良くしてもらったんだね。二人ともそこは足が痛いでしょう? 立って話しましょうか」
ルハルグ様の提案に、グリムラフが俺に視線を送ってくる。俺は小さく頷いて立ち上がった。グリムラフも俺に続いて立ち上がる。
やはりルハルグ様は俺と身長は変わらないくらいだ。片手にロアを軽々抱き上げていなければ、ヒトの女性となんら変わらない。
「きみが王子としてここに来たのは確かなようだけど、僕はきみを守護する事は出来ない。その意味はわかるかな?」
「はい」
俺の即答にグリムラフが俺を凝視する。
「うん。ヒトの社会は色々複雑だからね。守護できない王の子は今までもいたけど、ここで初めて知る子たちはそれはとても可哀想だった。きみが理由を知っているなら良かったよ」
「加護をいただけない事は承知の上で参りましたので、覚悟はしておりました」
「きみは強い子だね。でもそれならなぜここまで来たの?」
俺は父上の子ではないから、ルハルグ様の加護をいただけないのは覚悟していた。でも、それでも……。
「……加護を……いただきたくて」
「加護を?」
「はい、ルハルグ様にいただければ……と思いましたが、無理であれば、他の方に加護をいただくことはできないでしょうか?」
「べる、かなしい」
ルハルグ様は俺を見つめ、眉を寄せた。抱きかかえられているロアは泣きそうな顔をしている。俺の代わりにロアが泣いてくれようとしているんだろうか。
ルハルグ様は一歩前に出れば俺のすぐそばまでいらっしゃる。ロアが手を伸ばして俺の頬を撫でてくれた。
「うーん、きみはヒトにしては綺麗だし、守護したいって奴は出てくると思うんだけど」
「本当ですか??」
「嘘は言わないよ」
「あ、申し訳ございません」
俺は思わずルハルグ様のお言葉に前のめりに聞いてしまった。なんという失礼をしているのか。
「ちょ……あの、ちょっと待って。話が、まったく判らない」
「ぐり、おはなしきかないから」
「いやいやロア、オレはちゃんと聞いてて判らないんだって!」
あまり見る事のなかったグリムラフとロアのやり取りは可愛いんだな、と俺の思考は少し現実逃避を始めた。だけど、現実はちゃんと受け止めなければいけない。
「すまない、グリムラフ……。お前を信じて打ち明けるが俺は王子じゃないんだ」
俺が王子ではないという事実は俺だけの問題じゃない。だから誰にも言うべきじゃないのは判っている。だけど、なぜルハルグ様の加護を受けられないかといえば、答えはこれしかない。
察しの良いグリムラフは俺が言わなくても気づくだろう。
それなら、俺の口から伝えたかった。
「は、はあああああああああああああああー????」
「騙すようなことをしてすまない」
「そんな……え、だってヴェルヘレック王子様、本物じゃないか……」
「俺も最近まで自分が王子じゃないって知らなかったんだ」
グリムラフ達は俺と冒険者ギルドで会った時に「ヴェルヘレック王子」であることを見た目で判断してくれていた。式典などで俺の姿を見知っていたのだろう。
「そういえば、きみは確かに王の子ではないけど……近くで王の子の気配はしているんだよね」
「本と……っ」
俺は思わず「本当ですか?」と聞き返しそうになって慌てて言葉を飲み込む。
「私の同行者の中に本物の「ヴェルヘレック王子」がいらっしゃるのかもしれません。お会いいただけませんでしょうか」
「え、ええええええええええええええ????」
「グリムラフ、静かにしてくれ」
「静かにって! 王子様何を言ってるの??」
叫び出したグリムラフに落ち着くよう冷ややかに言う。
俺達のそんなやり取りも気にせずに、ルハルグ様はしばし考えてから答えてくださった。
「いいよ、会おう。どこにいるの?」
「それがはぐれてしまって……」
そうだ、はぐれてしまって今どこにいるのかわからない。
「えっと、竜の渓谷にむかってるはずだから、そこに行けば合流できるはず」
俺の言葉を続けるようにグリムラフが言う。
そうだ、はぐれた時は可能な限り竜の渓谷を目指すと決めていた。進行が不可能な時はその場で救援を待つこと、とレーヴンに言われている。
「僕の住処に? それなら丁度いいね。戻ってきみたちの仲間を待つことにしよう」
ルハルグ様はそういうや否や、巨大なお姿に戻られた。そして俺とグリムラフを両手にそれぞれ掴み、空へ飛びあがる。
「うっぎゃあああああああああ!!!」
向かいの手に掴まれたグリムラフの姿は小さかったが、絶叫はしっかりと聞こえた。
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