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第51話【曖昧に作った薬の効果は?】
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「で、シミリは具体的にどのくらいの大きさにしたいんだ?
それが分からないと完璧な薬は作れないぞ」
「オルト君、それはセクハラよ。
と言いたいけれど確かに具体的な数値がないと分からないわよね。
これはご婦人方に要望を聞く時には同性の私が聞き取りをしないといけないですね。
いくらなんでもオルト君が直接聞くと絶対に問題になるよね」
(でも、私はオルト君に言わないといけないのよね。
そんなの恥ずかしすぎてとても言えないから、試しに「大きく」と曖昧な指示で作ったらどうなるかをお願いするしかないかな)
シミリはこの計画の最大の弱点を早くも実感していた。
コンプレックスを持つ女性が異性の薬師に状況を詳しく話さなくてはいけないなどハードルが高すぎるのだ。
仮に同性のシミリが聞き取りをしたとしても結局はオルトに伝えるしかないので依頼女性はなんとも微妙な雰囲気になること間違いなしである。
「オルト君。
サイズを言うのはちょっと、いえ、かなり恥ずかしいから今より大きくして欲しいとかじゃ駄目かな?」
「ん?駄目じゃないけど曖昧だとどのくらいになるか僕にも見当がつかないぞ。
大体、今のシミリのサイズを知らないからそれより大きくとか言われても僕の感覚でやるしかないよ。
それでも良いならリセット付きのお試し薬を使ってみるかい?
それならもし気に入らなかったら定着薬を飲まなければ一晩寝たら元に戻るから、だだ一度リセットしたら二回目は効かなくなるのが難点だけどね」
「へぇー。一度だけどやり直せるのね。
じゃあそれでお願いしてみようかな」
「了解。それじゃあ早速作るから夜の食事後に飲んで寝て起きたら変化があるはずだよ」
「分かったわ。期待しておくわね」
僕はシミリの要求は大体把握していたが、彼女があまり他人の目を引く体型になっても色々と不都合が出るからシミリには悪いけど諦めてもらう方向で調薬させてもらった。明日起きたらびっくりするだろう。
ーーーそして翌朝。
「なっなっ何よこの胸の大きさは!?」
朝一番、予想どおりシミリの叫び声で始まった。
「どうした!?シミリ!何があった!!」
自分でやっておきながらとぼけた台詞をはいてシミリの胸を確認する為に仕切りを開けた僕にシミリは慌てて胸を隠しながら叫んだ。
「ちょっとオルト君!あっち向いてて!!」
そこで僕が見たのは大きくなった胸を隠しながら慌てるシミリの姿であった。
「どうだい?理想通りの結果だったかい?
やっぱり曖昧なイメージだと上手くいかなかったから宿のおかみさんくらいの大きさをイメージして調薬してみたんだ。
どうやら成功したみたいだね」
その時シミリが僕に向かって叫んだ。
「いくらなんでも大きすぎます!!って言うかあっち向いてって言ったでしょ!」
予想どおりの展開に満足した僕は部屋から出て厨房にいたおかみさんに声をかけてシミリの様子を見に行ってもらった。
ーーーその後、宿のおかみさんに事情を話したシミリはとりあえず着れる服を準備して貰った。
おかみさんはびっくりしていたけど成長薬のテストをしていたと説明したら意外とあっさり納得してくれた。
服を借りて着替えを済ましたシミリはほっと一息ついて改めて自分の体を見ていたら、おかみさんがサイズを計ってみようと言い出した。
正確なサイズが分からないと下着や服を選べないからだそうだ。
納得したシミリはおかみさんに手伝ってもらってサイズを計ったらしいが当然僕は外に出されていたのでそれを見ることはなかった。
(落ち着いて見るとやっぱり凄い大きさね。おかみさんに計ってもらったら“G”だと言われたのよね。
今までがギリ“B”だったから5階級特進って話よね。
ちょっと大きすぎる気もするけどせっかくだから今日一日これで過ごしてみてからどうするか決めようかな)
少々大きすぎたが念願のサイズアップにシミリは浮かれていていつもの冷静さを失っていた。
「オルト君。
私今から服を買いに行ってくるね。
下着も買うからオルト君は待っていてね」
(女の子にそう言われたら男は黙って頷くしかないよな。
一緒に店に入るのも、店の前で待つのも怪しい人になってしまうのが辛いところだな)
「分かったよ。
じゃあ僕は他にどんな物が出来るかを検証して待ってるよ。
昼食までには戻ってくるんだよ」
「分かってるわよ。
可愛い服を見つけてくるからね。
楽しみにしていてね」
シミリはそう言うと嬉しそうに買い物に出かけていった。
それが分からないと完璧な薬は作れないぞ」
「オルト君、それはセクハラよ。
と言いたいけれど確かに具体的な数値がないと分からないわよね。
これはご婦人方に要望を聞く時には同性の私が聞き取りをしないといけないですね。
いくらなんでもオルト君が直接聞くと絶対に問題になるよね」
(でも、私はオルト君に言わないといけないのよね。
そんなの恥ずかしすぎてとても言えないから、試しに「大きく」と曖昧な指示で作ったらどうなるかをお願いするしかないかな)
シミリはこの計画の最大の弱点を早くも実感していた。
コンプレックスを持つ女性が異性の薬師に状況を詳しく話さなくてはいけないなどハードルが高すぎるのだ。
仮に同性のシミリが聞き取りをしたとしても結局はオルトに伝えるしかないので依頼女性はなんとも微妙な雰囲気になること間違いなしである。
「オルト君。
サイズを言うのはちょっと、いえ、かなり恥ずかしいから今より大きくして欲しいとかじゃ駄目かな?」
「ん?駄目じゃないけど曖昧だとどのくらいになるか僕にも見当がつかないぞ。
大体、今のシミリのサイズを知らないからそれより大きくとか言われても僕の感覚でやるしかないよ。
それでも良いならリセット付きのお試し薬を使ってみるかい?
それならもし気に入らなかったら定着薬を飲まなければ一晩寝たら元に戻るから、だだ一度リセットしたら二回目は効かなくなるのが難点だけどね」
「へぇー。一度だけどやり直せるのね。
じゃあそれでお願いしてみようかな」
「了解。それじゃあ早速作るから夜の食事後に飲んで寝て起きたら変化があるはずだよ」
「分かったわ。期待しておくわね」
僕はシミリの要求は大体把握していたが、彼女があまり他人の目を引く体型になっても色々と不都合が出るからシミリには悪いけど諦めてもらう方向で調薬させてもらった。明日起きたらびっくりするだろう。
ーーーそして翌朝。
「なっなっ何よこの胸の大きさは!?」
朝一番、予想どおりシミリの叫び声で始まった。
「どうした!?シミリ!何があった!!」
自分でやっておきながらとぼけた台詞をはいてシミリの胸を確認する為に仕切りを開けた僕にシミリは慌てて胸を隠しながら叫んだ。
「ちょっとオルト君!あっち向いてて!!」
そこで僕が見たのは大きくなった胸を隠しながら慌てるシミリの姿であった。
「どうだい?理想通りの結果だったかい?
やっぱり曖昧なイメージだと上手くいかなかったから宿のおかみさんくらいの大きさをイメージして調薬してみたんだ。
どうやら成功したみたいだね」
その時シミリが僕に向かって叫んだ。
「いくらなんでも大きすぎます!!って言うかあっち向いてって言ったでしょ!」
予想どおりの展開に満足した僕は部屋から出て厨房にいたおかみさんに声をかけてシミリの様子を見に行ってもらった。
ーーーその後、宿のおかみさんに事情を話したシミリはとりあえず着れる服を準備して貰った。
おかみさんはびっくりしていたけど成長薬のテストをしていたと説明したら意外とあっさり納得してくれた。
服を借りて着替えを済ましたシミリはほっと一息ついて改めて自分の体を見ていたら、おかみさんがサイズを計ってみようと言い出した。
正確なサイズが分からないと下着や服を選べないからだそうだ。
納得したシミリはおかみさんに手伝ってもらってサイズを計ったらしいが当然僕は外に出されていたのでそれを見ることはなかった。
(落ち着いて見るとやっぱり凄い大きさね。おかみさんに計ってもらったら“G”だと言われたのよね。
今までがギリ“B”だったから5階級特進って話よね。
ちょっと大きすぎる気もするけどせっかくだから今日一日これで過ごしてみてからどうするか決めようかな)
少々大きすぎたが念願のサイズアップにシミリは浮かれていていつもの冷静さを失っていた。
「オルト君。
私今から服を買いに行ってくるね。
下着も買うからオルト君は待っていてね」
(女の子にそう言われたら男は黙って頷くしかないよな。
一緒に店に入るのも、店の前で待つのも怪しい人になってしまうのが辛いところだな)
「分かったよ。
じゃあ僕は他にどんな物が出来るかを検証して待ってるよ。
昼食までには戻ってくるんだよ」
「分かってるわよ。
可愛い服を見つけてくるからね。
楽しみにしていてね」
シミリはそう言うと嬉しそうに買い物に出かけていった。
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