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8.鬼軍曹
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3番隊に入隊してから3ヶ月が経とうとしていた。
「遅い! もっと早く走れぇぇぇぇーーーーーー‼︎」
(おかしいな……私は剣の腕を磨きに来たはずなのに……)
ルイことリュイは、首を傾げながら凸凹の山道を駆け上がっていた。ちなみに、遅い人は後ろから棍棒ならぬ槍を持った鬼軍曹に捕まり、ペナルティが与えられる。
問題はペナルティの内容が地獄のようなキツさだということ。
その為、皆必死で追ってくる鬼軍曹から逃げるように山道を駆け上がっていた。
(くっ、3番隊の訓練を舐めていた……)
ちなみにこの訓練はリュイにとって10回目であり、今まで鬼軍曹から逃げ切れたことはなかった。
(今度こそ!)
リュイは疲労で上がっていた顎をグッと引き、キッと前を見つめた。
そんなリュイの肩にガッと隣を走っていた友人の手がかかる。
「リュイ……俺、もう無理だ。来世で会おう……」
全てを諦めたような、そんな顔を彼は浮かべていた。ちなみに、毎回リュイと一緒に捕まっている。
「なっ! セルト⁉︎ 諦めるな、まだいけるはずだ‼︎」
「すまん、ムリだ」
ドドドドドドッという物凄い足音を立てて鬼軍曹が迫る。
「セルト、急げ!」
「リュイ、俺の犠牲を無駄にするなよ」
「セルトーーーー‼︎」
ポンとリュイの背を押したセルトは、力尽きたように地面に倒れ込んだ。
(……セルト、お前の想いは受け取った! 私は必ず鬼軍曹から逃げ切ってみせる‼︎)
リュイは決意を新たに、山道を駆け上がった。
「セールートーーーーーーー‼︎ お前は後で腹筋500だ!」
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ‼︎」
(南無三……)
しばらくして、鬼軍曹ならぬ、3番隊隊長に捕まったセルトの哀れな悲鳴が山にこだます。リュイは、友の悲鳴を背に、必死に山道を駆け上がるのだった。
しばらくして、前方に人が見え始める。前を走っていた仲間に追いついたのだ。
「リュイ! お前、また速くなってないか⁉︎」
「ん? そう? たしかに言われてみれば身体が軽くなったかもしれない」
成長期だからかな? そう言って、追いついて隣に並んだ瀕死の仲間に笑いかける。
「クソ! 俺ももう少し若ければ‼︎」
「なーに言ってんだよ。お前、前の訓練手を抜いていただろう? リュイは真面目にやっていたから成長してんだ。ほれ、急がんと隊長がくるぞ?」
前を走っていた年配の隊員が、振り向いて呆れ顔で返す。
(たしかにコイツ、サボってたな)
ヘロヘロの隊員は、ルイよりも年上にも関わらずサボっていたせいで体力がないようである。だが、実力第一の3番隊は、容赦しない。
「おらあぁぁぁぁぁ! 走れぇぇぇぇ‼︎」
セルトの犠牲で、時間ロスしていたはずの隊長が、いつのまにか近くまで迫っていた。
(げぇ⁉︎ あの人、ほんとに人間か⁉︎)
内心、悲鳴を上げながらリュイはスピードを上げた。
「すまない、先行くよ」
「なっ⁉︎ リュイ! 俺を置いていくのか⁉︎」
「お前はサボっていたツケがきたんだ。せいぜい隊長に扱かれとけ‼︎ よし、リュイ、そんな奴置いてさっさと行くぞ」
「はい!」
年配の隊員が楽しそうに走るスピードをあげる。リュイも負けじと年配の隊員について行った。
「リュイーーーー! 俺ら仲間だろぉぉーーーー⁉︎」
森の中に、悔しそうな声が木霊したのだった。
数分後、「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ」と言う悲鳴と鬼軍曹の怒鳴り声が森全体に響き渡った。
なんと、サービスで近くの湖に投げ込まれたらしい。
「さびいっ!」
まだ冬の気配の残るこの季節に水浴びはまだ早かったらしい。びちょびちょになったサボり魔は、ブルブルと震えながら戻ってきた。
「おお、お前、いい塩梅になってんじゃねぇか」
「うるさい!」
「はは、隊長に特別訓練まで課せられたんだって? おりゃおりゃ!」
「ちょ、やめ! 髪がぐっしゃになるだろ⁉︎」
「お。このほっぺ、いい伸び具合だな」
「いひゃい」
ニヤニヤと悪い笑みを浮かべた隊員達に、もみくちゃにされはじめたサボり魔は、リュイに助けを求めたが、そっと目を逸らすリュイであった。
(……すまない)
と、向こうからセルトが戻ってきた。
「リュイ!」
「セルト‼︎」
ちょうど、課せられたペナルティをこなし終わったようだ。
「お疲れ様」
「リュイもな! 聞いたぞ? 逃げ切ったんだってな! お前、感謝しろよ? 俺のおかげだからな‼︎」
「ああ、分かってるよ。なんか奢る」
「よっしゃ! じゃあ、飯食いに行こうぜ!」
意気揚々と食堂に向かうセルトとリュイであった。
【セルトとの出会い】
3番隊に入隊したルイは、最初の方こそ特別メニューをこなしていた。しかし、副隊長は初めて3日でルイを通常メニューへと放り込んだ。
『めんどくさい』
『え?』
それが副隊長と交わした最後の言葉である。
後は、隊長の鬼の扱きが待っていた。そして、定番の新人いびりも待っていた。
ーーが、賄賂でなんとかした……
『うぉぉぉぉ! 王都で新作の短剣‼︎ お前、こんなの貰っていいのか⁉︎』
『ええ、いいですよ。先輩方にはこれからお世話になるので、受け取ってください。よろしくお願いしますね?』
ニコッと笑みを浮かべて、賄賂を渡せば皆コロっと表面的には友好的になってくれた。リュイがいいやつだと信じ切った奴もいたけど……
『お前、いい奴だな!』
そう言ってバシバシと新品の短剣を持って上機嫌にリュイの背を叩く人物こそが、セルトである。
(……ちょろ)
と思ったことは、今も内緒にしている。
「遅い! もっと早く走れぇぇぇぇーーーーーー‼︎」
(おかしいな……私は剣の腕を磨きに来たはずなのに……)
ルイことリュイは、首を傾げながら凸凹の山道を駆け上がっていた。ちなみに、遅い人は後ろから棍棒ならぬ槍を持った鬼軍曹に捕まり、ペナルティが与えられる。
問題はペナルティの内容が地獄のようなキツさだということ。
その為、皆必死で追ってくる鬼軍曹から逃げるように山道を駆け上がっていた。
(くっ、3番隊の訓練を舐めていた……)
ちなみにこの訓練はリュイにとって10回目であり、今まで鬼軍曹から逃げ切れたことはなかった。
(今度こそ!)
リュイは疲労で上がっていた顎をグッと引き、キッと前を見つめた。
そんなリュイの肩にガッと隣を走っていた友人の手がかかる。
「リュイ……俺、もう無理だ。来世で会おう……」
全てを諦めたような、そんな顔を彼は浮かべていた。ちなみに、毎回リュイと一緒に捕まっている。
「なっ! セルト⁉︎ 諦めるな、まだいけるはずだ‼︎」
「すまん、ムリだ」
ドドドドドドッという物凄い足音を立てて鬼軍曹が迫る。
「セルト、急げ!」
「リュイ、俺の犠牲を無駄にするなよ」
「セルトーーーー‼︎」
ポンとリュイの背を押したセルトは、力尽きたように地面に倒れ込んだ。
(……セルト、お前の想いは受け取った! 私は必ず鬼軍曹から逃げ切ってみせる‼︎)
リュイは決意を新たに、山道を駆け上がった。
「セールートーーーーーーー‼︎ お前は後で腹筋500だ!」
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ‼︎」
(南無三……)
しばらくして、鬼軍曹ならぬ、3番隊隊長に捕まったセルトの哀れな悲鳴が山にこだます。リュイは、友の悲鳴を背に、必死に山道を駆け上がるのだった。
しばらくして、前方に人が見え始める。前を走っていた仲間に追いついたのだ。
「リュイ! お前、また速くなってないか⁉︎」
「ん? そう? たしかに言われてみれば身体が軽くなったかもしれない」
成長期だからかな? そう言って、追いついて隣に並んだ瀕死の仲間に笑いかける。
「クソ! 俺ももう少し若ければ‼︎」
「なーに言ってんだよ。お前、前の訓練手を抜いていただろう? リュイは真面目にやっていたから成長してんだ。ほれ、急がんと隊長がくるぞ?」
前を走っていた年配の隊員が、振り向いて呆れ顔で返す。
(たしかにコイツ、サボってたな)
ヘロヘロの隊員は、ルイよりも年上にも関わらずサボっていたせいで体力がないようである。だが、実力第一の3番隊は、容赦しない。
「おらあぁぁぁぁぁ! 走れぇぇぇぇ‼︎」
セルトの犠牲で、時間ロスしていたはずの隊長が、いつのまにか近くまで迫っていた。
(げぇ⁉︎ あの人、ほんとに人間か⁉︎)
内心、悲鳴を上げながらリュイはスピードを上げた。
「すまない、先行くよ」
「なっ⁉︎ リュイ! 俺を置いていくのか⁉︎」
「お前はサボっていたツケがきたんだ。せいぜい隊長に扱かれとけ‼︎ よし、リュイ、そんな奴置いてさっさと行くぞ」
「はい!」
年配の隊員が楽しそうに走るスピードをあげる。リュイも負けじと年配の隊員について行った。
「リュイーーーー! 俺ら仲間だろぉぉーーーー⁉︎」
森の中に、悔しそうな声が木霊したのだった。
数分後、「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ」と言う悲鳴と鬼軍曹の怒鳴り声が森全体に響き渡った。
なんと、サービスで近くの湖に投げ込まれたらしい。
「さびいっ!」
まだ冬の気配の残るこの季節に水浴びはまだ早かったらしい。びちょびちょになったサボり魔は、ブルブルと震えながら戻ってきた。
「おお、お前、いい塩梅になってんじゃねぇか」
「うるさい!」
「はは、隊長に特別訓練まで課せられたんだって? おりゃおりゃ!」
「ちょ、やめ! 髪がぐっしゃになるだろ⁉︎」
「お。このほっぺ、いい伸び具合だな」
「いひゃい」
ニヤニヤと悪い笑みを浮かべた隊員達に、もみくちゃにされはじめたサボり魔は、リュイに助けを求めたが、そっと目を逸らすリュイであった。
(……すまない)
と、向こうからセルトが戻ってきた。
「リュイ!」
「セルト‼︎」
ちょうど、課せられたペナルティをこなし終わったようだ。
「お疲れ様」
「リュイもな! 聞いたぞ? 逃げ切ったんだってな! お前、感謝しろよ? 俺のおかげだからな‼︎」
「ああ、分かってるよ。なんか奢る」
「よっしゃ! じゃあ、飯食いに行こうぜ!」
意気揚々と食堂に向かうセルトとリュイであった。
【セルトとの出会い】
3番隊に入隊したルイは、最初の方こそ特別メニューをこなしていた。しかし、副隊長は初めて3日でルイを通常メニューへと放り込んだ。
『めんどくさい』
『え?』
それが副隊長と交わした最後の言葉である。
後は、隊長の鬼の扱きが待っていた。そして、定番の新人いびりも待っていた。
ーーが、賄賂でなんとかした……
『うぉぉぉぉ! 王都で新作の短剣‼︎ お前、こんなの貰っていいのか⁉︎』
『ええ、いいですよ。先輩方にはこれからお世話になるので、受け取ってください。よろしくお願いしますね?』
ニコッと笑みを浮かべて、賄賂を渡せば皆コロっと表面的には友好的になってくれた。リュイがいいやつだと信じ切った奴もいたけど……
『お前、いい奴だな!』
そう言ってバシバシと新品の短剣を持って上機嫌にリュイの背を叩く人物こそが、セルトである。
(……ちょろ)
と思ったことは、今も内緒にしている。
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