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本編
完結
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「はぁ、疲れた」
「我は気分が悪かったぞ。アイリーンがあんなに男に囲まれるとは。分かっていたことだが、全員引き裂きたかったな」
おお、怖い。ニヤリと笑うルベリオス様は、今はブラックルベリオス様となっている。
「ルベリオス様、私の前の姿を見ても幻滅しませんか?」
「幻滅などありえぬ。我はそなたがどれだけ努力したのか改めて分かった気がしたぞ。頑張ったな」
魔法とは言え、元の姿でみんなの前に出るのは抵抗があった。蔑んだ目や、陰口、全てがトラウマだったから。
だけど、今はすっきりしている。
「来い」
ふわりと抱き上げられ、膝に乗せられる。ポンっと自分の頬が赤く染まったのがわかった。
長い黒髪を一つに纏めたルベリオス様は、いつもおろしている時とは違って変な色気がある。
う、酔いそう。
「アイリーン」
「な、なんでしょう」
「愛しているぞ」
唐突な告白に、ボンッと今度は体全体が赤くなった。
「わ、私もです」
チュッと口付けられ、至近距離でにっこりと微笑まれると心臓が太鼓のようにドコドコ鳴った。うわぁ、やばい。
鼻血出そう……
「きゅう」
「ん? アイリーン? どうした?」
ーーこの日、私はあまりに刺激の強い1日を過ごしたために気を失ってしまいました。決して、決してルベリオス様の色気に充てられたわけじゃない!!!!
「あっはっはっはっはっはっ!!!!」
数日後、そのことが家に遊びにきたルリ様にバレて大笑いされ、お父様とお母様には不憫な子を見るような目で見られたのは黒歴史だと思います。
「リンはこれから龍族の国へ向かうのかい?」
「はい、あらかた片付きましたので」
「気をつけて」
「はい、ありがとうございます」
「たまには戻ってくるのよ?」
「はい」
みんなの見送りで、ルベリオス様と共に空へ舞い上がる。高所恐怖症は未だにあるので、目は瞑ったまま。
大きく手を振って私は故郷を離れた。
「る、るる、ルベリオス様。あ、あと、どれくらいぃぃぃぃ!?」
「着いたぞ」
バサッと降り立った場所は、美しい湖のある場所だった。
「ここからは歩こう」
そう、促されゆっくりと歩を進めるとあちらこちらで見たことのない小動物達が現れる。
「か、かわいい」
先程の怖さを忘れて私はそれに見入った。
「この森の先だ」
ーー森を抜けた先にあったのは……
「うわぁ!!!!」
美しい都だった。
「「「「「「「「「ようこそ龍の国、リュートへ!!!!」」」」」」」」」
ルベリオス様と同じ色彩を持った人々が手を振って歓迎してくれた。
「ほら、行こう」
「はい」
2人の周りをまるで祝福するかのように、幸運を呼ぶと呼ばれる青い鳥が舞った。
【ある国の歴史書】
龍國~~7代目の王であるルベリオスは今まで交流のなかった国々と繋がりを持ち、今のリュートの礎を作ったとされている。また、妃であったアイリーンは、加護持ちであり、ルベリオスと共に国の発展に貢献した。
2人は3人の子宝に恵まれ、幸せに暮らしたという。
【完】
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
最後まで読んでくださってありがとうございました。また別の作品でお会いできることを願っておりますm(_ _)m
「我は気分が悪かったぞ。アイリーンがあんなに男に囲まれるとは。分かっていたことだが、全員引き裂きたかったな」
おお、怖い。ニヤリと笑うルベリオス様は、今はブラックルベリオス様となっている。
「ルベリオス様、私の前の姿を見ても幻滅しませんか?」
「幻滅などありえぬ。我はそなたがどれだけ努力したのか改めて分かった気がしたぞ。頑張ったな」
魔法とは言え、元の姿でみんなの前に出るのは抵抗があった。蔑んだ目や、陰口、全てがトラウマだったから。
だけど、今はすっきりしている。
「来い」
ふわりと抱き上げられ、膝に乗せられる。ポンっと自分の頬が赤く染まったのがわかった。
長い黒髪を一つに纏めたルベリオス様は、いつもおろしている時とは違って変な色気がある。
う、酔いそう。
「アイリーン」
「な、なんでしょう」
「愛しているぞ」
唐突な告白に、ボンッと今度は体全体が赤くなった。
「わ、私もです」
チュッと口付けられ、至近距離でにっこりと微笑まれると心臓が太鼓のようにドコドコ鳴った。うわぁ、やばい。
鼻血出そう……
「きゅう」
「ん? アイリーン? どうした?」
ーーこの日、私はあまりに刺激の強い1日を過ごしたために気を失ってしまいました。決して、決してルベリオス様の色気に充てられたわけじゃない!!!!
「あっはっはっはっはっはっ!!!!」
数日後、そのことが家に遊びにきたルリ様にバレて大笑いされ、お父様とお母様には不憫な子を見るような目で見られたのは黒歴史だと思います。
「リンはこれから龍族の国へ向かうのかい?」
「はい、あらかた片付きましたので」
「気をつけて」
「はい、ありがとうございます」
「たまには戻ってくるのよ?」
「はい」
みんなの見送りで、ルベリオス様と共に空へ舞い上がる。高所恐怖症は未だにあるので、目は瞑ったまま。
大きく手を振って私は故郷を離れた。
「る、るる、ルベリオス様。あ、あと、どれくらいぃぃぃぃ!?」
「着いたぞ」
バサッと降り立った場所は、美しい湖のある場所だった。
「ここからは歩こう」
そう、促されゆっくりと歩を進めるとあちらこちらで見たことのない小動物達が現れる。
「か、かわいい」
先程の怖さを忘れて私はそれに見入った。
「この森の先だ」
ーー森を抜けた先にあったのは……
「うわぁ!!!!」
美しい都だった。
「「「「「「「「「ようこそ龍の国、リュートへ!!!!」」」」」」」」」
ルベリオス様と同じ色彩を持った人々が手を振って歓迎してくれた。
「ほら、行こう」
「はい」
2人の周りをまるで祝福するかのように、幸運を呼ぶと呼ばれる青い鳥が舞った。
【ある国の歴史書】
龍國~~7代目の王であるルベリオスは今まで交流のなかった国々と繋がりを持ち、今のリュートの礎を作ったとされている。また、妃であったアイリーンは、加護持ちであり、ルベリオスと共に国の発展に貢献した。
2人は3人の子宝に恵まれ、幸せに暮らしたという。
【完】
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最後まで読んでくださってありがとうございました。また別の作品でお会いできることを願っておりますm(_ _)m
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