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第一部
ツンデレ姫
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妹がこの世界にやって来た事で考える事が色々増えた俺はイベントをよりこなしていく事にした。イベントをこなしてレベルを上げ、高難度ダンジョンの攻略。早く向こうに戻る手段を手に入れる。現状これしかないと判断した俺はカスミを連れ王城へ。
王城の門番に話掛けるとこの城の第三王女クリスティア、通称クリスが兵士を数十名連れ立ちモンスター討伐に行った話を聞く事が出来る。これがイベントの始まりだ。
「セイヤ。兵士の人が北の草原にクリスティア姫が向かったと言ってたけどもしかして私達も北の草原に行くの?」
「そうだ。俺の目的の為にクリスを手に入れる」
「…ふ、ふ~ん」
「何か含みがある言い方だな?」
「…先日もセリーヌを連れ込んでまた女の人を手に入れ様としてるから…」
「いや、セリーヌはマジ予定外だからな!」
「…ちゃんと私の相手もしてくれないと嫌だよ?」
「…当たり前だろ。それにそんな可愛い顔してそんな可愛い事言うのは止めろ。今すぐ抱きたくなる」
「…する?」
「ちゅっ、今はこれだけだな、先を急ぐぞ」
「う、うん」
─────
甘い空気を払拭しながら北の草原へと向かう。俺が住んでいる街セントラルから2キロ程歩いた場所で戦闘の痕跡。
「ここで戦ったのね。痕跡が残っているわ」
「ああ、死者も出ているみたいだ」
「姫様大丈夫かしら?」
「…まぁ、大丈夫だろ。紅蓮の魔術師と呼ばれているし」
「姫様の魔法見た事はないけど凄いらしいわね」
「…まぁ、そうだな」
「今度はセイヤが何か含みがある様な?」
「ああ、手に入れるとは言ったが性格がなぁ~」
「えっ、性格悪いの?」
「嫌、好きな人は物凄く好きだと思うが…あの姫さんツンデレなんだよな」
「そうなの?」
「俺はツンデレの魅力が分からんし嫌いでな。本当はもっと早く手に入れたかったんだか後回しにしたんだよ」
「プッ、セイヤにも苦手なモノがあるのね?」
「さっさと行くぞ」
「も~、待ってよセイヤ」
─────
「姫様。お逃げ下さい。このま、ギャアーーー」
「どうやって逃げろというの。魔力ももう無いし、囲まれてしまったし」
「姫様。私が今から最後の魔法を放ちます。その隙をついて下さい。チャンスは1度だけですぞ!さぁ、いきますぞ」
『ドドドドっ──ン』
「っ、ごめんなさい、行きます」
普段通りの魔物討伐の筈だった。魔物は定期的に退治しないと数が増える。国を守るのは王族としての勤め。この日も目標を捕捉。討伐を終えたので戻る予定だった。兵士10人の内5人も私を亡き者にしようとしていた輩が紛れ混んでいた。私は残る兵士5人と敵と応戦。3人が殺られてしまう。かなりの手練れだった。魔力を使い果たした私と兵士2人を待っていたのは血に引き寄せられた魔物の群れ。
逃げた先で追い付かれ1人死に、私を逃がす為にまた1人犠牲に…
ここまでね。目前に魔物は迫っている。紅蓮の魔術師が聞いて呆れるわ。魔力切れでモンスターに殺されるなんて…
『ドドドドドドドドドォーン』
「間に合ったか?結構間一髪だったな」
「あ、あなた達は?」
「セイヤが突然口でしてくれとかいうからでしょ!まあ、私を使ってくれて嬉しかったけど…」
「…まぁ、あれだ、前もって話していた通りモンスターは任せて大丈夫だな?」
「モンスターは任せて。レベルも上がってるし神威もあるから。それにもっとレベル上げてセイヤの役に立ちたいから…」
「くれぐれも気を付けろ。この辺のモンスターにカスミが苦戦する筈ないが万一危なくなったら必ず逃げろ!お前は俺のモノだからな」
「…っ、うん!後でいっぱい可愛がってもらうからね!」
「ああ、後でな。『プレベント』!」
セイヤが言っていた通り2人の姿が消える。私も私が出来る事をする。1体でも多く経験値を経て強くなるセイヤの為に。
「さぁ、来なさい。私と神威が相手になるわ。神威の力存分に振るってあげる」
私は神威を構えモンスターに向かって行った!
王城の門番に話掛けるとこの城の第三王女クリスティア、通称クリスが兵士を数十名連れ立ちモンスター討伐に行った話を聞く事が出来る。これがイベントの始まりだ。
「セイヤ。兵士の人が北の草原にクリスティア姫が向かったと言ってたけどもしかして私達も北の草原に行くの?」
「そうだ。俺の目的の為にクリスを手に入れる」
「…ふ、ふ~ん」
「何か含みがある言い方だな?」
「…先日もセリーヌを連れ込んでまた女の人を手に入れ様としてるから…」
「いや、セリーヌはマジ予定外だからな!」
「…ちゃんと私の相手もしてくれないと嫌だよ?」
「…当たり前だろ。それにそんな可愛い顔してそんな可愛い事言うのは止めろ。今すぐ抱きたくなる」
「…する?」
「ちゅっ、今はこれだけだな、先を急ぐぞ」
「う、うん」
─────
甘い空気を払拭しながら北の草原へと向かう。俺が住んでいる街セントラルから2キロ程歩いた場所で戦闘の痕跡。
「ここで戦ったのね。痕跡が残っているわ」
「ああ、死者も出ているみたいだ」
「姫様大丈夫かしら?」
「…まぁ、大丈夫だろ。紅蓮の魔術師と呼ばれているし」
「姫様の魔法見た事はないけど凄いらしいわね」
「…まぁ、そうだな」
「今度はセイヤが何か含みがある様な?」
「ああ、手に入れるとは言ったが性格がなぁ~」
「えっ、性格悪いの?」
「嫌、好きな人は物凄く好きだと思うが…あの姫さんツンデレなんだよな」
「そうなの?」
「俺はツンデレの魅力が分からんし嫌いでな。本当はもっと早く手に入れたかったんだか後回しにしたんだよ」
「プッ、セイヤにも苦手なモノがあるのね?」
「さっさと行くぞ」
「も~、待ってよセイヤ」
─────
「姫様。お逃げ下さい。このま、ギャアーーー」
「どうやって逃げろというの。魔力ももう無いし、囲まれてしまったし」
「姫様。私が今から最後の魔法を放ちます。その隙をついて下さい。チャンスは1度だけですぞ!さぁ、いきますぞ」
『ドドドドっ──ン』
「っ、ごめんなさい、行きます」
普段通りの魔物討伐の筈だった。魔物は定期的に退治しないと数が増える。国を守るのは王族としての勤め。この日も目標を捕捉。討伐を終えたので戻る予定だった。兵士10人の内5人も私を亡き者にしようとしていた輩が紛れ混んでいた。私は残る兵士5人と敵と応戦。3人が殺られてしまう。かなりの手練れだった。魔力を使い果たした私と兵士2人を待っていたのは血に引き寄せられた魔物の群れ。
逃げた先で追い付かれ1人死に、私を逃がす為にまた1人犠牲に…
ここまでね。目前に魔物は迫っている。紅蓮の魔術師が聞いて呆れるわ。魔力切れでモンスターに殺されるなんて…
『ドドドドドドドドドォーン』
「間に合ったか?結構間一髪だったな」
「あ、あなた達は?」
「セイヤが突然口でしてくれとかいうからでしょ!まあ、私を使ってくれて嬉しかったけど…」
「…まぁ、あれだ、前もって話していた通りモンスターは任せて大丈夫だな?」
「モンスターは任せて。レベルも上がってるし神威もあるから。それにもっとレベル上げてセイヤの役に立ちたいから…」
「くれぐれも気を付けろ。この辺のモンスターにカスミが苦戦する筈ないが万一危なくなったら必ず逃げろ!お前は俺のモノだからな」
「…っ、うん!後でいっぱい可愛がってもらうからね!」
「ああ、後でな。『プレベント』!」
セイヤが言っていた通り2人の姿が消える。私も私が出来る事をする。1体でも多く経験値を経て強くなるセイヤの為に。
「さぁ、来なさい。私と神威が相手になるわ。神威の力存分に振るってあげる」
私は神威を構えモンスターに向かって行った!
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