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第五章
レインローズへ
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「そのお話…本当なのですか?」
「敵軍の狙いはエル様で間違いありません。強襲した敵を何人か拷問しましたが…いずれも同じ事をはいたそうです」
「はい、間違いありません殿下。私もその場におりましたが敵軍の男の目的はエル様の知識、そして協力した国にはエル様の子種をも約束している様なのです」
「敵はどうやらエル様を使い潰す事を考えているようですね…」
「へぇー…私のエルに… そんな事を?」
なるほどなるほど…。私がどれほど長い間エルを想っていたのか…そして…ようやくその想いが結ばれて子供も授かったというのに…。それを私から奪うと?そんな事許せるわけないではないですか?そう思うわよね? 許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない―
「ひ、姫…様?」
「で…んか?」
「? どうかしましたか?」
「い、いいえ…」
「な、何でもありません、殿下」
「取り敢えず…私自ら…敵を討つ事に致しましょうか…」
「「「殿下っ!?」」」
「心配には及びませんよ…?私のエルを奪おうとする輩に…正義の鉄槌を下すだけですから…ふふふっ」
そう思ったのはどうやら私だけではなかった。
「その通りよ、ティア!」
「ミリア」
「お母様もその件を聞いて本気で敵軍を壊滅させるみたいだしね。ダーリンと結ばれた他のみんなも同じ気持ちみたいだしね」
「それは心強いですね」
「まあ…アタシ達のダーリンに手を出そうとした罰ね」
「そうですね」
♢
私達は戦の準備が出来た同時にすぐさまレインローズへと向かった。そしてもうすぐレインローズ城が遠目に見えるという所で敵軍とぶつかったの…。
「弓兵隊!前へっ!」
「「「「「はっ!」」」」」
「今だ、放て!」
“シュバババババババッ― ”
一斉に放たれた矢が敵軍を襲う。指示を出すのはカリン。彼女はその優れた知を如何なく発揮…カリンは言った。本来弓兵は敵と味方が接近戦になるまでの間に敵を減らす為の兵種だと…
「盾隊前へっ!」
「「「「「はっ!」」」」」
相手の矢は傘のフォルムをした盾を持った盾隊と名付けられた兵達が頭上へと掲げ兵達はその盾の下で身を守る。そして相手の矢をやり過ごすと同時にまた弓兵が矢を放つを繰り返す…。 そして……程なくして矢の雨を抜けて来た敵軍の者達の姿が見えると弓兵隊は火炎瓶と呼ばれる物を装備。
「火炎隊!放り投げろ!」
それは瓶が割れると同時に一気にその場が燃え上がっていく…。
「がぁぁあーーー!!!」
「熱い熱い熱いぃぃー!」
「何だこれは!?」
「ひぃぃー!燃えてるぅがぁぁぁー…」
「くそっ!こっちに来るなぁぁー!」
燃えた者が周りを巻き込み…それは言うなれば地獄の業火へと変わる…。
「ティア…こ、これは…」
「ええ…エルがこの場に居なくて良かったわ」
この光景は怒りに燃えている私にとってもかなり堪《こた》える光景だ。次々に人が燃え死んでいくのだから…。そして人が焼ける匂い…。
「そう…なのね。こんなのダーリンじゃなきゃ…思い付かないわね…」
「エルは何かあった時の為に…みんなを守れる様にって…作っていたみたい。使われる事が無いようにって…願ってもいたけどね…」
「そうよね…。優しいダーリンではこの光景は耐えられないでしょうね…」
「…ミリア」
「ええ…このまま敵を一気に殲滅しましょう」
「敵軍の狙いはエル様で間違いありません。強襲した敵を何人か拷問しましたが…いずれも同じ事をはいたそうです」
「はい、間違いありません殿下。私もその場におりましたが敵軍の男の目的はエル様の知識、そして協力した国にはエル様の子種をも約束している様なのです」
「敵はどうやらエル様を使い潰す事を考えているようですね…」
「へぇー…私のエルに… そんな事を?」
なるほどなるほど…。私がどれほど長い間エルを想っていたのか…そして…ようやくその想いが結ばれて子供も授かったというのに…。それを私から奪うと?そんな事許せるわけないではないですか?そう思うわよね? 許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない―
「ひ、姫…様?」
「で…んか?」
「? どうかしましたか?」
「い、いいえ…」
「な、何でもありません、殿下」
「取り敢えず…私自ら…敵を討つ事に致しましょうか…」
「「「殿下っ!?」」」
「心配には及びませんよ…?私のエルを奪おうとする輩に…正義の鉄槌を下すだけですから…ふふふっ」
そう思ったのはどうやら私だけではなかった。
「その通りよ、ティア!」
「ミリア」
「お母様もその件を聞いて本気で敵軍を壊滅させるみたいだしね。ダーリンと結ばれた他のみんなも同じ気持ちみたいだしね」
「それは心強いですね」
「まあ…アタシ達のダーリンに手を出そうとした罰ね」
「そうですね」
♢
私達は戦の準備が出来た同時にすぐさまレインローズへと向かった。そしてもうすぐレインローズ城が遠目に見えるという所で敵軍とぶつかったの…。
「弓兵隊!前へっ!」
「「「「「はっ!」」」」」
「今だ、放て!」
“シュバババババババッ― ”
一斉に放たれた矢が敵軍を襲う。指示を出すのはカリン。彼女はその優れた知を如何なく発揮…カリンは言った。本来弓兵は敵と味方が接近戦になるまでの間に敵を減らす為の兵種だと…
「盾隊前へっ!」
「「「「「はっ!」」」」」
相手の矢は傘のフォルムをした盾を持った盾隊と名付けられた兵達が頭上へと掲げ兵達はその盾の下で身を守る。そして相手の矢をやり過ごすと同時にまた弓兵が矢を放つを繰り返す…。 そして……程なくして矢の雨を抜けて来た敵軍の者達の姿が見えると弓兵隊は火炎瓶と呼ばれる物を装備。
「火炎隊!放り投げろ!」
それは瓶が割れると同時に一気にその場が燃え上がっていく…。
「がぁぁあーーー!!!」
「熱い熱い熱いぃぃー!」
「何だこれは!?」
「ひぃぃー!燃えてるぅがぁぁぁー…」
「くそっ!こっちに来るなぁぁー!」
燃えた者が周りを巻き込み…それは言うなれば地獄の業火へと変わる…。
「ティア…こ、これは…」
「ええ…エルがこの場に居なくて良かったわ」
この光景は怒りに燃えている私にとってもかなり堪《こた》える光景だ。次々に人が燃え死んでいくのだから…。そして人が焼ける匂い…。
「そう…なのね。こんなのダーリンじゃなきゃ…思い付かないわね…」
「エルは何かあった時の為に…みんなを守れる様にって…作っていたみたい。使われる事が無いようにって…願ってもいたけどね…」
「そうよね…。優しいダーリンではこの光景は耐えられないでしょうね…」
「…ミリア」
「ええ…このまま敵を一気に殲滅しましょう」
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