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第三章

さわさわっ…

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 王城から宿へと戻って来た俺は久しぶりにミミの所に行く事を決めた。ミミもかなり心配してくれていたという話を聞いたからだ。

 マリンとレイラと一緒にミミの家へと向かい城下町を歩いて行く。

 ミミの家が見えたと同時に、その家の前に見覚えのある姿が視界に入る。ピコピコっと動く猫耳…。フリフリとしてる尻尾。

 間違いなくミミだ。

「ミミーっ」

 俺の言葉に反応して猫耳がまたピコピコ動いている。そして俺の方に振り向き、俺の姿を視界に入れたのだろう。驚いた顔をしているミミ。

「…エル君…なの?」

「うん、ただいま。ミミにも心配かけたよね?」

 一目散にこちらに駆け寄り抱き着いてくるミミ。

「ホント…だよ」

 涙声でそんな事を言われると本当に心配してくれていたんだなと申し訳なく思う。それと同時に照れ臭くなって視線を泳がしていると、猫耳がピコピコしているのが無性に気になり、そして触りたくなってくる。

 少し位いいよな?

“さわっ”

「ふみゃっ!?」

“さわさわさわさわさわさわっ…”

「んっん~~~ みゃ…そこは…んっ…」

 なんだコレは…。なんとも言えない極上の触り心地だ…。そう思っていると、今度は尻尾がフリフリしているのも目に入った。

(これは…触らねば無礼であろう?)

 そんな訳の分からない理屈と共に俺の右手はミミの尻尾に触れてモフモフっ…。

「んあっ!?ちょっ…エル…君…そこは駄目だニャン…あっ…んっ…んんっ…」


“モフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフ”

 そしてそんな俺達の後ろでマリンとレイラが何かコソコソ言ってる。

「ねぇ、レイラっち…」

「何でしょうか、マリンさん?」

「確か…猫人族にとって猫耳と尻尾って性感帯じゃなかったし?」

「…ああ~…それ聞いた事があります…」

「それって大丈夫っし?」

「…ミミさんもエル様をアレとティア殿下に聞いてるので寧ろご褒美になるのでは?」

「ああ…レイラっちがエルの血を吸って一人で致して…「こここ、こんな所で何暴露してんですかっ、マリンさんっ!?」別に普通しょっ?好きな人を想ってするのは特別だし…」

「そ…それはそうですけど…」

“もふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふ”

“さわさわさわさわさわさわさわさわさわさわさわさわさわさわさわさわさわさわさわさわ”

 
 2人共仲良くやってるみたいで良い感じだな。

「エ…ル…くっ…もう…わた…し…きゅう…」

 ぐったりと力が抜けて持たれ掛かってくるミミ。これは気持ちいいということなのだろうか?ならばもっとさわさわしてあげねば…。

「エル様、それ位にしてあげてね?」

「ネネさん?」

「エル様がご無事で何よりなのですが…娘もそれ以上触られると気持ち良すぎておかしくなると思いますのでどうかご容赦くださいませ。また今度してあげて下さい」

「了解しました」

 今度また触っていいという事なので楽しみにしておくとしよう。猫耳、尻尾最高!

「ぇ、エル君!?お、お母さん!?」

 ぐったりしつつも何かに驚いてるミミ…。驚くところあったか?と、思いつつ…

「ちなみになんですが…ネネさんの猫耳って触っても?」

「ふぇっ? そ、それは…ご容赦下さい。エル様が…その…出るようになったその時なら…その…大丈夫です…欲しくなるので…」

「? 分かりました!その時は宜しくお願いします!」

 何が出るのかは分からんがモフモフできるのなら悩む必要はあるまいて!

「は、はい。その時は私も頑張らせていただきます…」

「お母さん!?」

 そしてまたマリンとレイラは…

「ででで、出るってそういうことですよね、マリンさん!?」

「絶対そうしょっ?やっぱり溜まると思うし?どうせするなら子作りもかねてとか思ってるし?」

「でで、ですよね!?エル様の準備が整ったら私がエル様に全てを…」

「あ~しが先っしょ?」

「だ、駄目です!これは譲れません」

「あ~しも譲れないっしょっ!」

「「むむむむむむっ」」

 ヒソヒソと本当に仲いいな。あの二人。






 それからミミの家にお邪魔して、暫く話をして宿へと戻る事に。そしてその日は疲れのせいかそのまま休む事に。翌朝俺のベッドには母さん、マリン、レイラが添い寝していた事は言うまでもない…か?



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