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第二部

屋上で

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「…どうしたの豊和?」

 あの後、遅刻したもののちゃんと授業を受けそして昼食の時間になり俺は深雪と2人、屋上へと足を運んだ。

「ちょっと2人で話したい事があって…」

「話したい事って、う~ん……もしかして遥にキスした事?」

「えっ、分かるの?」

「そりぁねぇ~、豊和の事だし…。遥にキスしたから私達が気にしてると豊和は思っちゃったのかな?」

「うん…深雪はほらっ…俺の初めての相手だし…」

「そんなに気にしてないよ!嫉妬とかの感情より嬉しさの方が大きかったよ!これで私達はずっと一緒に居られるって…」
「そう…か」

「だから…」

「だから?」

「今夜は遥と頑張らないとね?テヘッ」

「テヘッじゃ無いし、頑張るって何だよ?」

「えっ、そんなの決まってるじゃん」

「いや…そんな直ぐに身体を重ねる訳無いだろ?そういうのは普通…こう、気持ちを伝え合ってだな…俺が言える立場じゃないけど…」

「…だと、いいけどね?」

「…今日は深雪の部屋に寝ていいか?」

「嬉しいけどそれは駄目かな。それに豊和の部屋に来た女の子に恥をかかせたら駄目だからね!私達は皆で幸せになるんだから!」

「…善処するよ」

「うん、それで良いんだよ!」

「深雪…」

「何?…んっ♡」

 昼間から唇を重ね合わせる。深雪を可愛いと思ったら我慢出来なくなってしまった。俺の自制心が効かなくなってきた気がする…。今更か?

「チュッ♡んんっ…もう…学校でキスするとは思って無かった…よ?」

「深雪とキスしたくなったから…今、ここには俺達以外居ないし…深雪と触れ合いたいし愛おしく感じるから…」

「…そんな言い方はズルいよ豊和。私も抑えきれなくなっちゃうよ?」

「深雪……」
「とよか…ず…」

「あのね…2人共良い雰囲気の中、悪いと思うんだけどここは学校だから…ね?」

「「は、遥!?!?」」

俺達は慌てて少し距離をとる。

「豊和君を探してたら茜ちゃんが屋上と言ってたから来たんだけど…」

「えっ、茜先輩。俺の居場所把握してるの?」

「大体分かるみたいだよ」

「驚愕の事実だな…。それで遥はどうしたんだ?」

「あっ…うん…今朝の件が嬉しくて…逢いたくなっちゃった♡」

「それじゃあ、遥に譲らないとね!2人とも良いから、授業間に合わなかったら言い訳しとくから!」

「おい、深雪!」
「……」

「豊和?多分、遥はもう止まらないんじゃないかな?優しくしないと駄目だよ!鍵は任せて!入れない様にしておくから」

バタン!

 言いたい事を言って鍵を閉め出ていく深雪。なぁ、何で屋上の鍵があるんだ?また茜先輩か?まぁ、茜先輩ならなんでもしそうな気がするが…。遥が傍にそっと座り込みこちらを上目遣いで頬を赤らめ見つめてくる。破壊力が凄いんだが…。

「ありがとうね…豊和君」

「んっ…ああ、今朝の事?」

「うん…」

「約束してたし、何よりあんな奴とは思っていなかったしな、当然だろ?」
(主人公があんな性格って思っていなかったよ。最初は友達になって恋ばなとかするつもりだったのにな…)

「うん。、その度豊和君の事が大好きになっていくんだよ/////」

「何度も?」
「そう…何度も…チュッ♡」

 聞き返して遥の方に顔を向けると至近距離に遥の顔。恋人同士が行う激しく甘いディープキス。遥に吸い込まれる様に何処までも堕ちて行く。

「ぷはぁ…はぁはぁ…豊和く…ん。私…私もう…」

「遥…。俺は何人もの女の子に手を出している不誠実な男だけど…」
「うん♡いいんだよ?皆豊和君を待ってるんだから…欲望に身を委ねてよ…」

「…遥」
「とよか…ず…くん♡」

そして2人の影が重なっていく…。



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