上 下
57 / 100

56 君からの告白

しおりを挟む
「ま…まって…アレン…」

「どうして?もう恋人同士同然だしいいじゃん」

「僕が………で、でも…!!僕男だよ?!」

「関係ないよ、俺と付き合うのは嫌?」

「嫌…じゃない……でも僕達男だし…」

本当に嫌ではなさそうな反応。

しかし1歩間違えたら俺も警察に捕まるような事をしてきたのでそういう人と付き合うのはジェレミー自身葛藤があるのだろう。

「はっきりさせよ、付き合う?」

俺はジェレミーを押さえたまま圧をかける。

「僕答えられない…離して…」

「だめ、答えなきゃ無理矢理犯す。それともそういうのが好き?」

「アレン…ひどい!」

「酷いよね…ふふふ」

ジェレミーのボタンに手をかけゆっくりと外していった。

まあ今日はいつもみたいに無理矢理犯すつもりはないのだけれど…

「ねえ、俺に電話してきたのはどうして?やっぱり寂しかった?」

なるべく優しい声で聞いてみる。

「ぼ、僕だって寂しくて会いたい思う時くらいある…でもそういう目的じゃ…ひゃっ?!」

言ってる事があまりにも可愛過ぎて言い終わるまで我慢できずジェレミーの首筋をペロッと舐めて甘噛みする。

「ジェレミー可愛過ぎっ!!もう寂しくないよ、俺と楽しいことしよ?」

「やぁっ…!!僕そういうつもりじゃないのに!」

「ふふふ、そっか。乱暴にされるのが怖いんだね…それじゃあジェレミーのペースでゆっくりだったら素直に応じてくれる?」

「そ、それなら…」

戸惑いの表情が見える…
ジェレミーを押さえつけていた手を少し緩めてあげた。

ジェレミーはしばらく俺の方を見て何かを決心したように口を開く。

「電気消してもいいかな…」

「いいよ、今日はジェレミーの好きなようにして」

穏やかな口調で話してはいるものの内心凄く嬉しくてドキドキしている。

大好きなジェレミーが俺との行為を受け入れるような意味になる事を言ったのだから当たり前か…

ジェレミーがパチッと電気を消す。
ほんの少し足が震えているジェレミーを後ろから優しく抱きしめた。

「ジェーレーミー」

「ひぁぁぁっ!?!?いきなり何っ…!?」

予想以上に驚かれてしまったので申し訳ない。

「ごめんごめん、酷い事する気は無いよ。ジェレミーがこうして受け入れてくれるのが嬉しいなって思って…ふふふ」

「アレンがしつこいから…」

ぎゅっとしているとジェレミーの髪の香りがふわりと漂う。
心地よくて温かい。

「ねえジェレミー、ベッド行こ?」

「うん…」

手を離してもジェレミーは逃げようとはせずそのまま着いてきてくれた。
2人で寝室へ行きベッドで向かい合わせに座る。

「アレン…やっぱり僕ちょっと怖い…」

「どうして?優しくするよ?」

「僕もどうしてか分からない…でも多分僕アレンの事好きだと思う」

「っ…!!」

耳を真っ赤にしながら両手で顔を隠すジェレミー。
ただひたすらに可愛くて一瞬俺は心臓を射抜かれた様な感覚に陥った。

「あのね…僕アレンの要求に答えられなくて泣いちゃったり困らせちゃうかもしれない…でもアレンのやりたいことは全部頑張ってみるから…僕…アレンの恋人になりたい」

「いいよ、嬉しい…でも後悔しない?」

「うん……僕と…しよ…?」
頬を染めたまま、そのキラキラのビー玉みたいな瞳で俺を覗き込むジェレミー。

「あぁっジェレミー!!好き!!!」

俺は再びジェレミーを勢い良く押し倒した。

「ひゃっ…!!まって優しく…!!」

「じゃあ抵抗しないでじっとしててね」

なるべくジェレミーが怖がらないようにゆつくり優しくキスをした。



しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

寵愛のいる旦那様との結婚生活が終わる。もし、次があるのなら緩やかに、優しい人と恋がしたい。

にのまえ
恋愛
リルガルド国。公爵令嬢リイーヤ・ロイアルは令嬢ながら、剣に明け暮れていた。 父に頼まれて参加をした王女のデビュタントの舞踏会で、伯爵家コール・デトロイトと知り合い恋に落ちる。 恋に浮かれて、剣を捨た。 コールと結婚をして初夜を迎えた。 リイーヤはナイトドレスを身に付け、鼓動を高鳴らせて旦那様を待っていた。しかし寝室に訪れた旦那から出た言葉は「私は君を抱くことはない」「私には心から愛する人がいる」だった。 ショックを受けて、旦那には愛してもられないと知る。しかし離縁したくてもリルガルド国では離縁は許されない。しかしリイーヤは二年待ち子供がいなければ離縁できると知る。 結婚二周年の食事の席で、旦那は義理両親にリイーヤに子供ができたと言い出した。それに反論して自分は生娘だと医師の診断書を見せる。 混乱した食堂を後にして、リイーヤは馬に乗り伯爵家から出て行き国境を越え違う国へと向かう。 もし、次があるのなら優しい人と恋がしたいと…… お読みいただき、ありがとうございます。 エブリスタで四月に『完結』した話に差し替えいたいと思っております。内容はさほど、変わっておりません。 それにあたり、栞を挟んでいただいている方、すみません。

【完結】婚約破棄?ってなんですの?

紫宛
恋愛
「相も変わらず、華やかさがないな」 と言われ、婚約破棄を宣言されました。 ですが……? 貴方様は、どちら様ですの? 私は、辺境伯様の元に嫁ぎますの。

泥々の川

フロイライン
恋愛
昭和四十九年大阪 中学三年の友谷袮留は、劣悪な家庭環境の中にありながら前向きに生きていた。 しかし、ろくでなしの父親誠の犠牲となり、ささやかな幸せさえも奪われてしまう。

病んでる愛はゲームの世界で充分です!

書鈴 夏(ショベルカー)
BL
ヤンデレゲームが好きな平凡男子高校生、田山直也。 幼馴染の一条翔に呆れられながらも、今日もゲームに勤しんでいた。 席替えで隣になった大人しい目隠れ生徒との交流を始め、周りの生徒たちから重い愛を現実でも向けられるようになってしまう。 田山の明日はどっちだ!! ヤンデレ大好き普通の男子高校生、田山直也がなんやかんやあってヤンデレ男子たちに執着される話です。 BL大賞参加作品です。よろしくお願いします。

僕が玩具になった理由

Me-ya
BL
🈲R指定🈯 「俺のペットにしてやるよ」 眞司は僕を見下ろしながらそう言った。 🈲R指定🔞 ※この作品はフィクションです。 実在の人物、団体等とは一切関係ありません。 ※この小説は他の場所で書いていましたが、携帯が壊れてスマホに替えた時、小説を書いていた場所が分からなくなってしまいました😨 ので、ここで新しく書き直します…。 (他の場所でも、1カ所書いていますが…)

神となった俺の世界で、信者たちが国を興す

のりつま
ファンタジー
事故により意識不明になった吉田正義。 再び体に戻るには、別の世界で「神」となり、皆の信仰を受け、弱った精神を回復させることだった。 さっそく異世界に飛ばされるものの、そこに人間の姿はなく虫や小動物ばかり。 しかし、あることをきっかけに次々と進化していく動物たち。 更に進化した生き物たちは、皆歴史の中で名を馳せた「転生者」だった。 吉田正義の信者たちが、魔族によって滅亡寸前の世界を救うため、知略・武力・外交を駆使して「理想の世界」を作る事に奔走する。 はたして主人公は無事元の世界に戻ることができるのか? 全ては神の力で何とかしなけらばならない。

全部未遂に終わって、王太子殿下がけちょんけちょんに叱られていますわ。

下菊みこと
恋愛
悪役令嬢に仕立て上げられそうだった女性が、目の前でけちょんけちょんに叱られる婚約者を見つめているだけのお話です。 国王陛下は主人公の婚約者である実の息子をけちょんけちょんに叱ります。主人公の婚約者は相応の対応をされます。 小説家になろう様でも投稿しています。

魔王となった俺を殺した元親友の王子と初恋の相手と女神がクズすぎるので復讐しようと思ったけど人生やり直したら普通に楽しかった件

へたまろ
ファンタジー
神の弟候補となる能力を持ち、桁外れの魔力を持ち、人並み外れた身体能力を持つ主人公ルーク。 もともと、一度目の人生ではこの世界で当時では最も不幸な住人の一人であった。 親友である王子に手酷い裏切りを受け、光の女神の画策で不幸な人生を歩み。 心の拠り所であった女性を奪われ。 世界に絶望し生まれ持った力により魔王に成り果てた彼は、世界を滅ぼす存在として勇者となった元親友と聖女となった意中の女性に殺され、失意の果てにこの世界を去った……かに思えたが。 邪神を名乗る竜と時の女神に魂を救い上げられ、別の世界で二度目の人生を過ごした。 二度目の人生では、家族や友人に囲まれて幸せな一生を送る。 99歳までの大往生ののち邪神に連れられて、三度目の人生をまた最初の世界で過ごすことに。 二度目の人生での経験を活かして頑張ってねと、時の女神様に言われて。 やり直しの機会……本人は、正直どっちでも良かったみたいだが。 自重を控えめに、持てる力をなるべくフルで発揮しつつ、幸せな未来を目指して頑張る主人公。 実家の領地を発展させつつ、好き勝手出来る役職を手に入れて、精一杯楽しむために彼は全力で日々を生きる。 家族との絆、強敵と書く親友との出会い。 青春あり、恋愛あり、涙あり……かもしれない物語。 目下の目的は光の女神討伐。 最初の人生を壊された男の復讐の人生が、いま始まる……ゆるやかかつ寄り道しながら。

処理中です...