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73 一緒に見た夜景は

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いつものアレンとは違う…
脅しじゃなくて真っ直ぐに僕に伝えられたその言葉。

「本当に僕なんかでいいの…?」

「ジェレミー以外考えられないよ、出会った時からずっとね」

「僕もずっと一緒に居たい、あれんが死ぬまで僕をひとりにしないで…」
僕はアレンをぎゅっと抱きしめた。
どうしてか涙が溢れてくる。

アレンもそっと僕を抱きしめて僕の頭を優しく撫でながら涙を舌で拭う。

「もうすぐ着いちゃうよ、ジェレミー夜景の本番はここからでしょ」

「えへ、そうだった…」

僕達は手を繋いだままロープウェイから降りる。
風がとても心地よく、それは僕の髪や頬を優しく撫でるようだった。

「ジェレミー、デート誘ってくれて嬉しかったよ…ジェレミー本当は指輪の方が良かったかな?いつか一緒に選びに行こっか」

「うふふ、僕なんでも嬉しいしお揃いのブレスレットも気に入ってるよ」

このほろ酔い気分はお酒のせいかアレンとの時間の魔法か。
あるいはどちらもだったりするのかも。

一緒に見た夜景は僕が生きてきて見た景色の中でどんなものよりもキラキラしていて綺麗だった。

幸せに浸りながら僕達はまたロープウェイで最初の地点まで戻る。
その間もずっと腕を組んでアレンに寄り添っていたっけ。

「ジェレミー、ラブホでもちょっぴり良い所に泊まってみる?記念日だし…」

「行ってみたい、でも僕なんか緊張しちゃう…」

「大丈夫、ついてきて」
そのまま僕はアレンに連れられラブホ街の闇へ足を進める。

「あれん…僕少し不安かも…」

「可愛いね本当に…着いたよ」

ちょっぴり上品な内装にホッとするがやはりこういう所に来るのは慣れない…

アレンがドアを開け部屋に入り僕を手招きしている。
なんとなく僕は足がすくむのを感じた。

「ほらジェレミーこっちおいで…?」
アレンがベッドにすわりそのままおいでと言うように隣をポンポンと叩く。

「本当に…大丈夫…?」

「大丈夫だよ、おいで可愛いジェレミー」
一瞬アレンの目が鈍く光るのを感じ取った。

ゾクリと背筋に冷たい水を注がれるような感覚が走る。

でもアレンは大丈夫って言ってくれたからきっと大丈夫だよね…

ゆっくりゆっくりと僕はアレンに近づき隣に座った。

僕の腰にアレンは手を回してそのままキスをされる。

「ごめんねジェレミー…こういうの嫌って分かってるけど我慢できない…ジェレミーが可愛い過ぎて…」

「あれん…なにをするの…?」
僕は後ずさろうとするがすぐに腰に手を回され阻止された。

「まだ俺がジェレミーにしたことないプレイ…最初は痛いけど段々気持ちよくなるように調教してあげるから」

「まって僕…痛いのやだ……怖い…!!」

「大丈夫、お互い愛してるなら大丈夫だよ」

僕はそのまま押し倒され両手首を掴まれる。
自分の身体がふるふると震えるのを感じた。
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