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5.憂鬱なダンスパーティー
10話
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「いいえ。……そう思っていただけただけで十分です」
「エミリアさん」
レスター様は俯けていた顔をあげ、じっと私の目を見つめる。
「エミリアさん、本当はクロード様のことをどう思っているの? 彼のことが好き? もしも本心では彼と離れたいなら──……」
「エミリア!!」
レスター様が言いかけたところで、突然後ろから大きな声が聞こえてきた。
視線を向けると、そこには息を切らしたクロード様がいる。彼はじっと睨みつけるようにこちらを見ていた。
「クロード様……」
「いくら会場を探してもいないと思ったら……。こんなところで何をしていたんだ」
クロード様はこちらに近づくと苛立たしげな声で言う。そしてレスター様に掴まれた私の手に視線を向けると、思いきり不快そうな顔をした。
「なんだ、会場を抜け出して男と会っていたのか? そんな軽い女だとは知らなかったな」
クロード様の蔑むような声。頬がかっと熱くなる。
一体、誰のせいで会場を抜け出すはめになったと思っているのだ。軽い女だなんて、クロード様にだけは言われたくない。
「エミリアさん」
レスター様は俯けていた顔をあげ、じっと私の目を見つめる。
「エミリアさん、本当はクロード様のことをどう思っているの? 彼のことが好き? もしも本心では彼と離れたいなら──……」
「エミリア!!」
レスター様が言いかけたところで、突然後ろから大きな声が聞こえてきた。
視線を向けると、そこには息を切らしたクロード様がいる。彼はじっと睨みつけるようにこちらを見ていた。
「クロード様……」
「いくら会場を探してもいないと思ったら……。こんなところで何をしていたんだ」
クロード様はこちらに近づくと苛立たしげな声で言う。そしてレスター様に掴まれた私の手に視線を向けると、思いきり不快そうな顔をした。
「なんだ、会場を抜け出して男と会っていたのか? そんな軽い女だとは知らなかったな」
クロード様の蔑むような声。頬がかっと熱くなる。
一体、誰のせいで会場を抜け出すはめになったと思っているのだ。軽い女だなんて、クロード様にだけは言われたくない。
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