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村づくり 初級編
スライムの実験と珍客万来 3
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自宅の裏手、勝手口の横辺りに楕円形の池を掘って、防水シートを敷き周りを土嚢で囲う。
その中に砂利を入れてからスライムを投入。
因みに、砂利は水路に入れる分を少し分けてもらい、バネッサに軽トラで運んでもらった。
バネッサ、ありがとう。
ではでは、水を入れましょうかねぇと勝手口を開けたところで、優希からお米を研ぐようにと指令を受ける。
総員二十三名中、大食らいはマシュー、ダンゴ、雄介の三名。多少余っても良いので三升分のお米を研ぐ。
重っ!これは確かに重労働だわ。
池の横でシャカシャカとリズム良くお米を研いで、とぎ汁をスライム池に流してみる。
お?スライム逹がモゾモゾと活発に動き出してきた。
その後、数回お米のとぎ汁をスライム池に投入し、スライム逹がひたひたに浸かったところで終了。
ついでなので、その中にペットボトルを入れてしばらく様子を見ることにする。
お昼時間の少し前、カレーの匂いが辺り一面に漂い始め、否応にも胃袋を刺激する。
ダイアナとアンナは畑の草むしりを一休みし、鼻をひくひくさせながらカレーの匂い嗅いでいる。
「なんとも・・・お腹が減る匂いねぇ」
「ほんと!間違いなく美味しいと分かる匂いよね」
クゥーと可愛らしくお腹を鳴かせながらアンナは幸せそう笑みを浮かべる。
「もう我慢できない!どんな料理か見に行きましょ!」
空腹に耐えきれなくなったアンナはダイアナの手を引っ張って片付けもそこそこに家の前に向かっていった。
そんなアンナ逹を上空から複数の目が見ていた。
「うほ!物凄く美味そうな匂いだな!」
首にタオルを巻いたうえにランニングシャツという、ガテン系の姿で現れたマシューとダンゴは期待に満ちた目でカレー鍋を覗き込む。
「「・・・・」」
カレー鍋を覗き込んだ二人は、えぇ!?と驚きと悲しみが混じった顔で私を見つめる。
「ふふふ、旦那がた、見た目に騙されちゃあいけないよ?」
私はチチチと口元で人差し指を左右に振りながら、大盛りご飯にカレーをよそいスプーンを付けて二人に手渡す。
二人は渋々といった感じでテーブルに着き、しばらく観察したあと恐る恐る一口食べる。
「ノウォォォ!!なんじゃぁ!こりゃあ!」
往年の松田優作よろしく雄叫びをあげつつ二人は物凄い勢いで食べ始めた。
フフフ、黄レンジャー二人ゲットだぜ!
「おう。洋一さん、コレそんなに美味いのか?」
ラルフが猛烈な勢いで食べている二人を呆れ顔で見つつご飯のお皿を手渡してきた。
「ラルフさんも虜になること請け合いですよ」
私はカレーをよそい、ラルフへ手渡す。
ホントかねぇと言いながらラルフはマシュー逹のテーブルに座り、カレーを一口食べた瞬間、カッと目を見開きそのまま無言で食べ始める。
続いてアンナ、ダイアナと続いた後、水路作業部隊の面々が「お腹すいたー!」と元気よく帰宅。当然のごとくみんなが美味しいとカレーを絶賛。アンナが泣きながら食べるという黄レンジャーぶりを発揮しながらカレーフィーバーへ突入した。
さて、もう終わりかな?というところで自分用のご飯を貰おうと優希の方を振り返ると、呆然と佇む優希とニコニコと笑ってお皿を出している、20歳ぐらいのイケメンと、その後ろには昨晩のミミズク娘と同じミミズク系男女がニコニコしながら順番を待っていた。
「え?えっとご飯?ですか?」
優希はイケメン青年のスマイルに陥落した訳ではないと信じたいが、ニコニコと笑っている青年の無言の圧力に屈してご飯を盛り付けると「ありがとう」とイケメンスマイルでお礼を言い、私のところへ向かってきた。
ちらっと勇気を見ると、もはや諦めたのか残りのミミズク逹にもご飯をよそっている。
私の元に来た青年、顔はシャープなイケメンで髪は白色、腕は翼になっており、首から下は真っ裸で分厚い胸板と割れた腹筋が嫉妬を誘う。
下半身は腰から腿ぐらいまでを黒っぽい羽毛で覆われており、ハーフパンツを履いている感じだ。
因みに、足は猛禽類そのもので太くガッチリとした鋭い爪が見える。
ニコニコニコ・・・口元がキラーンと輝きそうな爽やかイケメンスマイルでご飯の乗ったお皿を私に出して無言でカレーを催促する。
私は顔を引きつらせながら、お皿を受け取りカレーをよそう。
イケメンは「ありがとう」とお礼を言うと、皆んながシーンと静まりかえっている中を何事もない様に歩いていき、空いているテーブルへカレーを置いて着席する。
「おじちゃん!いれてー」
ハッと我に返ると、目の前には昨晩のミミズク娘がお皿を持ち上げていた。
そのミミズク娘だが昨晩は暗くてよく分からなかったが、翼以外はワンピースの水着のように羽毛が生えており、膝より下が猛禽類の足になっていた。
因みに、後ろの女性も同じ感じの格好で、男性はイケメンと同じスタイルなので、鳥人間はみんなこんな感じなのだろう。
「こんには、後ろにいるのはお父さんとお母さんかな?」
私は子供用カレーをよそいながらミミズク娘に聞いてみる。
「そうだよ。ありがとー」
カレーを受け取ったミミズク娘はお礼を言って、とっととイケメン男のテーブルへ向かっていった。
その後ろ姿を目で追ったあと視線を戻すと、ニコニコとイケメン男と同じぐらいの年齢の男女が笑顔でご飯を差し出してきた。
えー、この状況は何なのだろう。
その中に砂利を入れてからスライムを投入。
因みに、砂利は水路に入れる分を少し分けてもらい、バネッサに軽トラで運んでもらった。
バネッサ、ありがとう。
ではでは、水を入れましょうかねぇと勝手口を開けたところで、優希からお米を研ぐようにと指令を受ける。
総員二十三名中、大食らいはマシュー、ダンゴ、雄介の三名。多少余っても良いので三升分のお米を研ぐ。
重っ!これは確かに重労働だわ。
池の横でシャカシャカとリズム良くお米を研いで、とぎ汁をスライム池に流してみる。
お?スライム逹がモゾモゾと活発に動き出してきた。
その後、数回お米のとぎ汁をスライム池に投入し、スライム逹がひたひたに浸かったところで終了。
ついでなので、その中にペットボトルを入れてしばらく様子を見ることにする。
お昼時間の少し前、カレーの匂いが辺り一面に漂い始め、否応にも胃袋を刺激する。
ダイアナとアンナは畑の草むしりを一休みし、鼻をひくひくさせながらカレーの匂い嗅いでいる。
「なんとも・・・お腹が減る匂いねぇ」
「ほんと!間違いなく美味しいと分かる匂いよね」
クゥーと可愛らしくお腹を鳴かせながらアンナは幸せそう笑みを浮かべる。
「もう我慢できない!どんな料理か見に行きましょ!」
空腹に耐えきれなくなったアンナはダイアナの手を引っ張って片付けもそこそこに家の前に向かっていった。
そんなアンナ逹を上空から複数の目が見ていた。
「うほ!物凄く美味そうな匂いだな!」
首にタオルを巻いたうえにランニングシャツという、ガテン系の姿で現れたマシューとダンゴは期待に満ちた目でカレー鍋を覗き込む。
「「・・・・」」
カレー鍋を覗き込んだ二人は、えぇ!?と驚きと悲しみが混じった顔で私を見つめる。
「ふふふ、旦那がた、見た目に騙されちゃあいけないよ?」
私はチチチと口元で人差し指を左右に振りながら、大盛りご飯にカレーをよそいスプーンを付けて二人に手渡す。
二人は渋々といった感じでテーブルに着き、しばらく観察したあと恐る恐る一口食べる。
「ノウォォォ!!なんじゃぁ!こりゃあ!」
往年の松田優作よろしく雄叫びをあげつつ二人は物凄い勢いで食べ始めた。
フフフ、黄レンジャー二人ゲットだぜ!
「おう。洋一さん、コレそんなに美味いのか?」
ラルフが猛烈な勢いで食べている二人を呆れ顔で見つつご飯のお皿を手渡してきた。
「ラルフさんも虜になること請け合いですよ」
私はカレーをよそい、ラルフへ手渡す。
ホントかねぇと言いながらラルフはマシュー逹のテーブルに座り、カレーを一口食べた瞬間、カッと目を見開きそのまま無言で食べ始める。
続いてアンナ、ダイアナと続いた後、水路作業部隊の面々が「お腹すいたー!」と元気よく帰宅。当然のごとくみんなが美味しいとカレーを絶賛。アンナが泣きながら食べるという黄レンジャーぶりを発揮しながらカレーフィーバーへ突入した。
さて、もう終わりかな?というところで自分用のご飯を貰おうと優希の方を振り返ると、呆然と佇む優希とニコニコと笑ってお皿を出している、20歳ぐらいのイケメンと、その後ろには昨晩のミミズク娘と同じミミズク系男女がニコニコしながら順番を待っていた。
「え?えっとご飯?ですか?」
優希はイケメン青年のスマイルに陥落した訳ではないと信じたいが、ニコニコと笑っている青年の無言の圧力に屈してご飯を盛り付けると「ありがとう」とイケメンスマイルでお礼を言い、私のところへ向かってきた。
ちらっと勇気を見ると、もはや諦めたのか残りのミミズク逹にもご飯をよそっている。
私の元に来た青年、顔はシャープなイケメンで髪は白色、腕は翼になっており、首から下は真っ裸で分厚い胸板と割れた腹筋が嫉妬を誘う。
下半身は腰から腿ぐらいまでを黒っぽい羽毛で覆われており、ハーフパンツを履いている感じだ。
因みに、足は猛禽類そのもので太くガッチリとした鋭い爪が見える。
ニコニコニコ・・・口元がキラーンと輝きそうな爽やかイケメンスマイルでご飯の乗ったお皿を私に出して無言でカレーを催促する。
私は顔を引きつらせながら、お皿を受け取りカレーをよそう。
イケメンは「ありがとう」とお礼を言うと、皆んながシーンと静まりかえっている中を何事もない様に歩いていき、空いているテーブルへカレーを置いて着席する。
「おじちゃん!いれてー」
ハッと我に返ると、目の前には昨晩のミミズク娘がお皿を持ち上げていた。
そのミミズク娘だが昨晩は暗くてよく分からなかったが、翼以外はワンピースの水着のように羽毛が生えており、膝より下が猛禽類の足になっていた。
因みに、後ろの女性も同じ感じの格好で、男性はイケメンと同じスタイルなので、鳥人間はみんなこんな感じなのだろう。
「こんには、後ろにいるのはお父さんとお母さんかな?」
私は子供用カレーをよそいながらミミズク娘に聞いてみる。
「そうだよ。ありがとー」
カレーを受け取ったミミズク娘はお礼を言って、とっととイケメン男のテーブルへ向かっていった。
その後ろ姿を目で追ったあと視線を戻すと、ニコニコとイケメン男と同じぐらいの年齢の男女が笑顔でご飯を差し出してきた。
えー、この状況は何なのだろう。
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