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番外編第四話(ルーダ視点)

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ーーあれから。

 カティアへの恋心を過去のものと思えるようになるには何年もかかったが、村人たちの相談に乗り、子供たちに勉学を教え。そうして過ごす日々はルーダの傷心を徐々に癒してくれた。そして何より、いつまでも破れた恋に未練を残す自分を受け入れてくれる人に出会えた。

 いつも朗らかで、目一杯の好意と明るい笑顔を惜しみなく与えてくれる彼女に、いつの間にか救われていた。彼女がいない日々などもう考えられない。

 どんな時でも、彼女となら生きていける。彼女となら、きっと。


「結婚してほしい」

 ムードも何もない、畑のあぜ道でのプロポーズ。
緊張で、声が震えた。

「…私でいいの?私はルーダより年上だよ。…カティアさんじゃないんだよ…」

 そう言った彼女の声も震えていて。
 あかぎれだらけの手。着古したワンピース。化粧っ気のない顔。どれもカティアとは違う。その違いに、ルーダは惹かれたのだ。




「君が、いいんだ。愛してるんだ、君を。君のことを」

 

ーー2人の影が、一つに重なった。

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