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1章
剛腕経営者 リュミエッタ①
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空を埋め尽くす雨雲にセリスは肩を落とす。
「……セリ様、雨女でしたものね」
こうなると思ってましたと応接室の花瓶の水を取り替えるヘリヤ、なぜか知らないのだが……セリスはなにかの節目や楽しみなイベントに参加する際に高確率で雨なのである。
『記念すべき相談初日なのに~!!』
こうならない為にと余っている布切れで作った5つのてるてる坊主が出窓で悲しく揺れた。昨日は珍しいくらいの快晴でみんなでこしらえたものである。
「では、門を開けてきますね。ご予約のリュミエッタ様がお越しになるまでのんびりなさっててください」
なんだかんだと準備も整いセリス以外は細々とした仕事をこなしていた。メイは受付とヘリヤのお手伝い、レオスは全体的なスケジュール管理、ファウナは相談のお客様用のお菓子を朝から用意している。
そんな中セリスは相手が来ないとやることがなく、朝ご飯を食べて(ヘリヤとファウナの間でちょこんと座ってただけだったりする)着替えると待つしかなかった。
『はーい』
開設までの間、想像以上に色々な事があっただけにあっという間に過ぎた感覚が強い。
どのみち相手の都合で来るのは午後だ。
『本でも読もう……あら?』
本棚を振り返り、ふかふかのソファーから立ち上がろうとするも……動きが止まる。
――ドタドタドタッ!!
凄まじい勢いで廊下を走る音が館に響き渡った。
それに続いて怒鳴り声も続く。
――お待ち下さい! ご訪問は午後からだと!!
――気が変わったのよ!! 侍女風情が触らないでよ!!
――しかし、御召物が!
――良いからどきなさい!
『……短い平和だったかしら?』
明らかに甲高い金切り声でセリスの居る相談室に迫ってきていた。
道中で制止しているのは多分お手伝いのメイだろう。ヘリヤをどうやってスルーしたのか気になったセリスがすとん、とソファーに座り直す。
それにしても苛烈だなぁ……とセリスは思う。
その声の主は大騒ぎしつつもかなり早めに相談室までたどり着いた。さぞ元気にドアをノックされるのかなとセリスは身構えたが、聞こえてきたのは……こん、こん、ととてもおしとやかなノック音。
『はい、どうぞ……って見えないんだった』
本来ならばその辺りをカバーするヘリヤも居ないので、セリスが再び立ち上がりドアを開ける。
そこに居たのは金髪碧眼の女性、一般的な貴族の衣装というよりは町民が着ている服の上からコートを羽織ったような……なんとなくお忍びで出かける時の自分みたいな格好だった。
「ひっ!?」
まあそうなるよねとセリスは予想していたけれども、軽く悲鳴を上げる女性の声に微妙に傷つく。
『セリスと申します。貴女はご予約のリュミエッタ様でしょうか? お時間には少々早いご到着かとは思いますが……まずは濡れたコートをお預かりします。メイ、タオルありがとう』
申し訳無さそうにしているメイを労い、お礼を言うセリスに素直に頷くメイ。
反対に虚空に浮かぶ文字を見て目を白黒させるリュミエッタと思しき女性。
「どうなってるんですのこの文字……」
『見ての通り私は頭がここにありませんので言葉代わりになりますの』
「ふうん、あ……忘れておりましたわ。予約のリュミエッタです」
コートを脱いでぽい、とメイに投げ渡すリュミエッタに魔王城に在るセリスの頭が困ったなぁと言う風に眉根を寄せる。
相手に表情が見られないことが今回は良い方に働いたなぁ……と内心ホッとしてからセリスはリュミエッタの脇を通り抜けた。
虚を突いた形になり目を丸くするリュミエッタを放置して、セリスはメイの頭をなでながら『ありがとう、早く乾くように暖炉の前にかけてあげてね』と言葉を紡ぐ。
「は、はい! ありがとうございます!」
『よろしくね』
踵を返し、とてとてとコートを運ぶメイときっと慌てたのであろうヘリヤがスカートを摘んで走ってきた。
「申し訳ありませんセリ様、門を開けたらいきなり飛び込んでこられまして……」
『大丈夫、メイが頑張ってたわ。褒めてあげて、後ファウナにお茶とお菓子を』
「承知いたしました。すぐに用意いたします」
それでも簡潔に説明をし、ヘリヤはセリスのお願いに軽く微笑みながら承る。その様子を見ていたリュミエッタが呆けた顔から烈火のごとく火を吹くような形相の怒りの顔に変わった。
拳を握り、目を吊り上げて息を吸う。
あ、これ大声上げるつもりだ。
セリスがとっさにリュミエッタの口を右手で塞ぐ。
「むごっ!? ひゃひふるほへふあ!」
『叫ぶのはおやめください。大きな音に敏感な者もおりますので』
しっかりとよく見えるようにリュミエッタの眼前に文字を浮かべ、セリスはリュミエッタが落ち着くまでじっくり待とうとしたけれども……
「ひょんひゃほ!! ははひほひっはほほひゃはい!!」
『……ええと、声を抑えてはくれないということでしょうか?』
さすがのセリスもこれには辟易した。
なんとか口の手を離そうとリュミエッタは両手を使って引っ剥がそうともがく。それを上手くあしらいながらセリスはどうしようかと思案する。
いくら魔力が人並になってもそれくらいはできる。一応、セリスは魔力と魔眼が強力と周知されている魔族だが……ほんの僅かでも普通よりは力が強い。
なんで剥がれないのかと更に暴れるリュミエッタをのほほんと放置するセリス。疲れればそのうち大人しくなるだろうという諦めもあったが、なんで初日からこんなことに……と頭側は盛大なため息をついてラズがよしよしと頭をなでていた。
「……どうなってんだい。相談者に見せかけた暴漢でも捕らえたのかお嬢様」
お盆を片手に乗せ、ノックもなく入ってきたファウナが無表情でセリスに問う。
『いえ、大声出そうとしたので』
「ああ……そういう事か。あんがとな」
そのままクッキーとお茶のポットをのせたお盆をテーブルにおいて、ファウナはリュミエッタに近づき耳元に口を寄せた。
そんなファウナの行動に慌てつつも、睨みつけるリュミエッタに向けて……ファウナは自分の手で耳を塞ぐとすぅ! と息を吸い込み。
「わっ!!!!」
思いっきり大声を上げた!
「ひゃっ!?」
きぃぃぃんと耳鳴りがするほどの大音声にリュミエッタは悲鳴を上げる。クラクラとするような感覚に晒されて目に涙が滲んだ。
「俺は魔族とのハーフで耳が異様に良い、普段から耳鳴りが酷いんだ……静かにしてくれると助かる」
おそらくセリスは彼女が大人しくなるまで待つつもりだと理解したファウナが少し強めの口調でリュミエッタに耳打ちする。
「!?」
驚きが怒りに勝ったのか、リュミエッタは口を閉じた。
しっかりとそれを確認してセリスはゆっくりと手を離す。
『そういう訳ですので、大声はお控えください』
本来なら招き入れた後、ヘリヤがここに相談者を連れてくる間に説明するところなのだが……リュミエッタは強引に突き進んできたので聞いていないだろうとセリスがしつこいぐらいにリュミエッタに文字を突きつけた。
「わ、わかったわよ。面倒くさい使用人雇ってるのね」
『面倒臭くなどありませんわ。私ほら、口どころか頭が丸ごとありませんので』
セリス渾身の場を和ませる必殺芸(殺してどうなるのですか? byラーズグリーズ)が炸裂するが……リュミエッタの眼差しは冷たいままだった。
「……お嬢、おかわり欲しかったら言ってくれ。じゃ」
そそくさと出ていくファウナの背を見送る二人……数秒後。
――ぷふっ!
廊下から届いたかすかな声に、セリスの心は救われた。
『こほん、とにかく……お座りください。幾つか注意事項などを説明させていただきますので』
手で促すと存外素直にリュミエッタはソファーに腰を下ろす。
その前にティーカップをセットしてお茶を注ぐセリス、ほんのりと甘い香りがするハーブティーが注がれて淡い湯気が彼女の鼻腔をくすぐる。
何となく落ち着く匂いだ、とリュミエッタの眉根が少し緩む。
「注意事項なんてどうでも良いわ。依頼よ」
それでも、リュミエッタはセリスの話など全く聞かず。
まくしたてるように話し始めたのだった。
「……セリ様、雨女でしたものね」
こうなると思ってましたと応接室の花瓶の水を取り替えるヘリヤ、なぜか知らないのだが……セリスはなにかの節目や楽しみなイベントに参加する際に高確率で雨なのである。
『記念すべき相談初日なのに~!!』
こうならない為にと余っている布切れで作った5つのてるてる坊主が出窓で悲しく揺れた。昨日は珍しいくらいの快晴でみんなでこしらえたものである。
「では、門を開けてきますね。ご予約のリュミエッタ様がお越しになるまでのんびりなさっててください」
なんだかんだと準備も整いセリス以外は細々とした仕事をこなしていた。メイは受付とヘリヤのお手伝い、レオスは全体的なスケジュール管理、ファウナは相談のお客様用のお菓子を朝から用意している。
そんな中セリスは相手が来ないとやることがなく、朝ご飯を食べて(ヘリヤとファウナの間でちょこんと座ってただけだったりする)着替えると待つしかなかった。
『はーい』
開設までの間、想像以上に色々な事があっただけにあっという間に過ぎた感覚が強い。
どのみち相手の都合で来るのは午後だ。
『本でも読もう……あら?』
本棚を振り返り、ふかふかのソファーから立ち上がろうとするも……動きが止まる。
――ドタドタドタッ!!
凄まじい勢いで廊下を走る音が館に響き渡った。
それに続いて怒鳴り声も続く。
――お待ち下さい! ご訪問は午後からだと!!
――気が変わったのよ!! 侍女風情が触らないでよ!!
――しかし、御召物が!
――良いからどきなさい!
『……短い平和だったかしら?』
明らかに甲高い金切り声でセリスの居る相談室に迫ってきていた。
道中で制止しているのは多分お手伝いのメイだろう。ヘリヤをどうやってスルーしたのか気になったセリスがすとん、とソファーに座り直す。
それにしても苛烈だなぁ……とセリスは思う。
その声の主は大騒ぎしつつもかなり早めに相談室までたどり着いた。さぞ元気にドアをノックされるのかなとセリスは身構えたが、聞こえてきたのは……こん、こん、ととてもおしとやかなノック音。
『はい、どうぞ……って見えないんだった』
本来ならばその辺りをカバーするヘリヤも居ないので、セリスが再び立ち上がりドアを開ける。
そこに居たのは金髪碧眼の女性、一般的な貴族の衣装というよりは町民が着ている服の上からコートを羽織ったような……なんとなくお忍びで出かける時の自分みたいな格好だった。
「ひっ!?」
まあそうなるよねとセリスは予想していたけれども、軽く悲鳴を上げる女性の声に微妙に傷つく。
『セリスと申します。貴女はご予約のリュミエッタ様でしょうか? お時間には少々早いご到着かとは思いますが……まずは濡れたコートをお預かりします。メイ、タオルありがとう』
申し訳無さそうにしているメイを労い、お礼を言うセリスに素直に頷くメイ。
反対に虚空に浮かぶ文字を見て目を白黒させるリュミエッタと思しき女性。
「どうなってるんですのこの文字……」
『見ての通り私は頭がここにありませんので言葉代わりになりますの』
「ふうん、あ……忘れておりましたわ。予約のリュミエッタです」
コートを脱いでぽい、とメイに投げ渡すリュミエッタに魔王城に在るセリスの頭が困ったなぁと言う風に眉根を寄せる。
相手に表情が見られないことが今回は良い方に働いたなぁ……と内心ホッとしてからセリスはリュミエッタの脇を通り抜けた。
虚を突いた形になり目を丸くするリュミエッタを放置して、セリスはメイの頭をなでながら『ありがとう、早く乾くように暖炉の前にかけてあげてね』と言葉を紡ぐ。
「は、はい! ありがとうございます!」
『よろしくね』
踵を返し、とてとてとコートを運ぶメイときっと慌てたのであろうヘリヤがスカートを摘んで走ってきた。
「申し訳ありませんセリ様、門を開けたらいきなり飛び込んでこられまして……」
『大丈夫、メイが頑張ってたわ。褒めてあげて、後ファウナにお茶とお菓子を』
「承知いたしました。すぐに用意いたします」
それでも簡潔に説明をし、ヘリヤはセリスのお願いに軽く微笑みながら承る。その様子を見ていたリュミエッタが呆けた顔から烈火のごとく火を吹くような形相の怒りの顔に変わった。
拳を握り、目を吊り上げて息を吸う。
あ、これ大声上げるつもりだ。
セリスがとっさにリュミエッタの口を右手で塞ぐ。
「むごっ!? ひゃひふるほへふあ!」
『叫ぶのはおやめください。大きな音に敏感な者もおりますので』
しっかりとよく見えるようにリュミエッタの眼前に文字を浮かべ、セリスはリュミエッタが落ち着くまでじっくり待とうとしたけれども……
「ひょんひゃほ!! ははひほひっはほほひゃはい!!」
『……ええと、声を抑えてはくれないということでしょうか?』
さすがのセリスもこれには辟易した。
なんとか口の手を離そうとリュミエッタは両手を使って引っ剥がそうともがく。それを上手くあしらいながらセリスはどうしようかと思案する。
いくら魔力が人並になってもそれくらいはできる。一応、セリスは魔力と魔眼が強力と周知されている魔族だが……ほんの僅かでも普通よりは力が強い。
なんで剥がれないのかと更に暴れるリュミエッタをのほほんと放置するセリス。疲れればそのうち大人しくなるだろうという諦めもあったが、なんで初日からこんなことに……と頭側は盛大なため息をついてラズがよしよしと頭をなでていた。
「……どうなってんだい。相談者に見せかけた暴漢でも捕らえたのかお嬢様」
お盆を片手に乗せ、ノックもなく入ってきたファウナが無表情でセリスに問う。
『いえ、大声出そうとしたので』
「ああ……そういう事か。あんがとな」
そのままクッキーとお茶のポットをのせたお盆をテーブルにおいて、ファウナはリュミエッタに近づき耳元に口を寄せた。
そんなファウナの行動に慌てつつも、睨みつけるリュミエッタに向けて……ファウナは自分の手で耳を塞ぐとすぅ! と息を吸い込み。
「わっ!!!!」
思いっきり大声を上げた!
「ひゃっ!?」
きぃぃぃんと耳鳴りがするほどの大音声にリュミエッタは悲鳴を上げる。クラクラとするような感覚に晒されて目に涙が滲んだ。
「俺は魔族とのハーフで耳が異様に良い、普段から耳鳴りが酷いんだ……静かにしてくれると助かる」
おそらくセリスは彼女が大人しくなるまで待つつもりだと理解したファウナが少し強めの口調でリュミエッタに耳打ちする。
「!?」
驚きが怒りに勝ったのか、リュミエッタは口を閉じた。
しっかりとそれを確認してセリスはゆっくりと手を離す。
『そういう訳ですので、大声はお控えください』
本来なら招き入れた後、ヘリヤがここに相談者を連れてくる間に説明するところなのだが……リュミエッタは強引に突き進んできたので聞いていないだろうとセリスがしつこいぐらいにリュミエッタに文字を突きつけた。
「わ、わかったわよ。面倒くさい使用人雇ってるのね」
『面倒臭くなどありませんわ。私ほら、口どころか頭が丸ごとありませんので』
セリス渾身の場を和ませる必殺芸(殺してどうなるのですか? byラーズグリーズ)が炸裂するが……リュミエッタの眼差しは冷たいままだった。
「……お嬢、おかわり欲しかったら言ってくれ。じゃ」
そそくさと出ていくファウナの背を見送る二人……数秒後。
――ぷふっ!
廊下から届いたかすかな声に、セリスの心は救われた。
『こほん、とにかく……お座りください。幾つか注意事項などを説明させていただきますので』
手で促すと存外素直にリュミエッタはソファーに腰を下ろす。
その前にティーカップをセットしてお茶を注ぐセリス、ほんのりと甘い香りがするハーブティーが注がれて淡い湯気が彼女の鼻腔をくすぐる。
何となく落ち着く匂いだ、とリュミエッタの眉根が少し緩む。
「注意事項なんてどうでも良いわ。依頼よ」
それでも、リュミエッタはセリスの話など全く聞かず。
まくしたてるように話し始めたのだった。
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