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~幕間1~
第23話 目指す国は隣の国とその隣の国。そして、パーティー構成の問題の件
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時は流れて、俺と飛鳥、クロエの3人がオディオ王国内の森の中にあった仮拠点を出てから既に5日が経過した。
俺達の最初の目的地は王国の西にあるあと普通の馬車で2日で到着する自由連合同盟都市国家メルキオール。一応、メルキオールには数日滞在予定だ。目的は旅の物資補給とメルキオールにある冒険者ギルドや錬金術師ギルドなどの各ギルド本部で登録をしようという話になったのだ。
オディオ王国を除いてこの世界の各国に異世界テンプレの如くギルドの支部が存在しており、登録すれば依頼を受けられる他、様々な恩恵を得られる。ただ、依頼を失敗したり、一定期間受注しなかったりすると、降格やギルド証の取り消しが発生する。これはオディオ王国の座学で学んだことだ。
それから、なぜ本部でするかというと、俺達の異世界人という素性はある種の爆弾である。最初の登録時に高位の鑑定魔導具が使われるのが分かっている。まず間違いなく、あっさり俺達の素性はバレる。だから、どうせバレるなら、素性はギルド総長のいる場所でやったほうがいいという結論になったからだ。これに関しては飛鳥もクロエも同意してくれている。
ギルド全体で敵対したり、アリシア王女達の様に俺達を騙して利用しようというならば、俺とクロエは自分達と飛鳥を守ることにしているから、確実にメルキオールから冒険者ギルドと錬金術師ギルドの本部が消滅するだろう。
メルキオールにあまり長く滞在しないのはオディオ王国からの移住者が急増していて、一部地域の治安が悪化しているからだ。美幼女、美少女であるクロエと飛鳥はほぼ確実に絡まれたり、事件に巻き込まれるだろうからというのも理由の1つだ。
できればメルキオールで協力者となってくれるこの世界生まれの仲間を見つけられればいいけれど、加入メンバーも飛鳥とクロエの意見もあって、信頼できる人物というのだ最低条件であるから、気長に探すしかないな。
その次に予定しているのはメルキオールから西に馬車で3日の距離にあるバルタザール騎士王国だ。名前に騎士が付いているように騎士道を重んじる実力主義の国で、現国王も戦場では陣頭に立つ勇猛な人物らしい。この国にある図書館はこの世界で最大規模の蔵書らしいので、ここでいろいろ情報、稼ぐためのダンジョンや安住地となりそうな土地の情報を集めることになっている。
できるだけ早くこの国も後にしたいところだ。原因はこの国の国王。どこぞのSO○Oよろしく、人材蒐集家らしい。人を見る眼はたしかなもので、しかも、カリスマヤリ手のナイスミドルらしい。
本人もかなりの戦闘能力の持ち主らしく、軍のトップが討ち取られたら軍が瓦解してしまうという考えよりも、自分という戦力が陣頭に加わって、敵を殲滅した方が早いという考えの持ち主らしい……どこかで見た脳筋と駄メンを足して2で割っていない残念感がするぞ。
王妃も剣姫として名を轟かせている女傑で、メルキオールの王太子も両親に似て剣の腕が確かな優秀な美男子らしい。これらもオディオ王国で仕入れた情報だ。なんかバルタザール騎士王国でもトラブルの予感がしそうなのは気のせいか。
■
俺達のPTの分析だが、RPGにおける定石のPTから俺達は外れている構成と構成人数不足のため、正直よくない。
端的に問題点をあげるとすれば、それはきちんとした前衛の盾役がいないことに尽きる。
前衛の盾役が敵をひきつけて前衛の攻撃役と中衛の攻撃役、後衛の攻撃役が盾役にひきつけられた敵を殲滅。後衛の回復役が盾役の負傷を治癒して継戦を維持。中衛の支援役がPT全体に補助および阻害を行って戦況を有利に進めるのが6人PTの理想の1つ。
最小構成人数の3人でも前衛の盾役、中衛の攻撃役、後衛の回復役が継戦能力と総合能力において定石とされている。
盾役を設ける理由は敵の攻撃を盾役に集中させることで回復治癒の管理を容易にするとともに、攻撃役とその他のPTメンバーの戦闘不能リスクを下げることにあるとされている。
前衛職である飛鳥の侍は刀剣を主武器とした攻撃役であって、軽装と高い攻撃力が持ち味であるため、盾役にはなれない。
闇黒魔竜であるクロエは【竜の吐息】と【竜魔術】があるから後衛の攻撃役も可能ではあるが、前衛の攻撃役がベストで、中衛の攻撃役がベター。竜鱗があるから防御力も人族よりも上ではあるが、【回生】してから日が浅いため、盾役を任せるには不安がある。
俺もクロエ同様、前衛、中衛、後衛をこなせるが、PTに回復役がいないため、これを担当したほうがいい。また、物理攻撃が効かない敵には各種【魔術】で後衛の攻撃役を兼任する必要がある。
盾役不在は大きな不安要素なので、仲間になる人材の発掘と暫定の盾役を用意することになった。
俺達の最初の目的地は王国の西にあるあと普通の馬車で2日で到着する自由連合同盟都市国家メルキオール。一応、メルキオールには数日滞在予定だ。目的は旅の物資補給とメルキオールにある冒険者ギルドや錬金術師ギルドなどの各ギルド本部で登録をしようという話になったのだ。
オディオ王国を除いてこの世界の各国に異世界テンプレの如くギルドの支部が存在しており、登録すれば依頼を受けられる他、様々な恩恵を得られる。ただ、依頼を失敗したり、一定期間受注しなかったりすると、降格やギルド証の取り消しが発生する。これはオディオ王国の座学で学んだことだ。
それから、なぜ本部でするかというと、俺達の異世界人という素性はある種の爆弾である。最初の登録時に高位の鑑定魔導具が使われるのが分かっている。まず間違いなく、あっさり俺達の素性はバレる。だから、どうせバレるなら、素性はギルド総長のいる場所でやったほうがいいという結論になったからだ。これに関しては飛鳥もクロエも同意してくれている。
ギルド全体で敵対したり、アリシア王女達の様に俺達を騙して利用しようというならば、俺とクロエは自分達と飛鳥を守ることにしているから、確実にメルキオールから冒険者ギルドと錬金術師ギルドの本部が消滅するだろう。
メルキオールにあまり長く滞在しないのはオディオ王国からの移住者が急増していて、一部地域の治安が悪化しているからだ。美幼女、美少女であるクロエと飛鳥はほぼ確実に絡まれたり、事件に巻き込まれるだろうからというのも理由の1つだ。
できればメルキオールで協力者となってくれるこの世界生まれの仲間を見つけられればいいけれど、加入メンバーも飛鳥とクロエの意見もあって、信頼できる人物というのだ最低条件であるから、気長に探すしかないな。
その次に予定しているのはメルキオールから西に馬車で3日の距離にあるバルタザール騎士王国だ。名前に騎士が付いているように騎士道を重んじる実力主義の国で、現国王も戦場では陣頭に立つ勇猛な人物らしい。この国にある図書館はこの世界で最大規模の蔵書らしいので、ここでいろいろ情報、稼ぐためのダンジョンや安住地となりそうな土地の情報を集めることになっている。
できるだけ早くこの国も後にしたいところだ。原因はこの国の国王。どこぞのSO○Oよろしく、人材蒐集家らしい。人を見る眼はたしかなもので、しかも、カリスマヤリ手のナイスミドルらしい。
本人もかなりの戦闘能力の持ち主らしく、軍のトップが討ち取られたら軍が瓦解してしまうという考えよりも、自分という戦力が陣頭に加わって、敵を殲滅した方が早いという考えの持ち主らしい……どこかで見た脳筋と駄メンを足して2で割っていない残念感がするぞ。
王妃も剣姫として名を轟かせている女傑で、メルキオールの王太子も両親に似て剣の腕が確かな優秀な美男子らしい。これらもオディオ王国で仕入れた情報だ。なんかバルタザール騎士王国でもトラブルの予感がしそうなのは気のせいか。
■
俺達のPTの分析だが、RPGにおける定石のPTから俺達は外れている構成と構成人数不足のため、正直よくない。
端的に問題点をあげるとすれば、それはきちんとした前衛の盾役がいないことに尽きる。
前衛の盾役が敵をひきつけて前衛の攻撃役と中衛の攻撃役、後衛の攻撃役が盾役にひきつけられた敵を殲滅。後衛の回復役が盾役の負傷を治癒して継戦を維持。中衛の支援役がPT全体に補助および阻害を行って戦況を有利に進めるのが6人PTの理想の1つ。
最小構成人数の3人でも前衛の盾役、中衛の攻撃役、後衛の回復役が継戦能力と総合能力において定石とされている。
盾役を設ける理由は敵の攻撃を盾役に集中させることで回復治癒の管理を容易にするとともに、攻撃役とその他のPTメンバーの戦闘不能リスクを下げることにあるとされている。
前衛職である飛鳥の侍は刀剣を主武器とした攻撃役であって、軽装と高い攻撃力が持ち味であるため、盾役にはなれない。
闇黒魔竜であるクロエは【竜の吐息】と【竜魔術】があるから後衛の攻撃役も可能ではあるが、前衛の攻撃役がベストで、中衛の攻撃役がベター。竜鱗があるから防御力も人族よりも上ではあるが、【回生】してから日が浅いため、盾役を任せるには不安がある。
俺もクロエ同様、前衛、中衛、後衛をこなせるが、PTに回復役がいないため、これを担当したほうがいい。また、物理攻撃が効かない敵には各種【魔術】で後衛の攻撃役を兼任する必要がある。
盾役不在は大きな不安要素なので、仲間になる人材の発掘と暫定の盾役を用意することになった。
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