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食事の辛さ
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用意された部屋はそこまでの広さはなかった。
ただし、見た目以上にボロくはなく、そこそこ過ごしやすい……いや、やっぱ訂正。
普通にボロい。
申し訳ないけど、住みやすいかと言われると、微妙である。
エルフでの生活、元の公爵家屋敷と比べると、やはり残念な感じだが、基準がそもそもおかしいとは思っている。
(これが普通!むしろ豪華!)
そう思えば住める。
「ご主人様ー!ごはーん!」
「はいはい、下にいって作ってもらいましょうかね……レオ君は?」
「お腹は空いてないけど……行くよ」
三人とも同じ部屋に泊まった。
強制的に三人部屋を用意されたわけだが、費用削減と思えば狭くも感じない。
部屋を出て、階段を下りる。
ガタガタという少し恐怖を煽る音が聞こえるが聞こえなかったことにしよう。
下りれば、目の前には一人の女性が素早い速度で現れる。
「お客さーん!なんですか!?ご不満でも!?」
「いや、ご飯を食べたいな、と……」
「了解しましたー!」
ホコリひとつ立てずに素早く動く。
その様子に呆れる。
人外のスピードで行っている行為がまさかの料理というね……。
かわいそうに思いつつ、適当に椅子を探す。
机が何個か並べてあり、酒場にも見える。
そのうちの一つに腰を下ろして、気分を落ち着かせようとすると、
「お待たせしましたー!」
「はやっ!?」
再び飛んで現れた女性の手には料・理・があった。
「はい、どうぞ召し上がれー!」
「あ、はい……」
出されたのは香ばしい若鶏のグリル……じゅわ~と音を立てている焼き立ての焼き魚……などではなかった。
出されたのは飲み物……?
「これ……なんですか?」
「血です!」
「……あ」
全てを察してしまった。
完全に忘れていたが、この国、吸血鬼の国だった。
この女性店員が元気はつらつすぎて、記憶から消えていた。
出されたのは、何かの血液。
赤く、少しドロッとしている。
若干これを笑顔で差し出してきた女性に引きつつも、しょうがないと思い直す。
だって、私たちのことを人間、獣人だと思ってないんだから。
ローブとフードを完全装備している三人組にここまで熱心に相手してくれている方が驚きである。
もっと冷酷な雰囲気を漂わせているものだと思っていた。
だが、ある意味でこっちの方が怖い。
「飲まないんですか?はっ!まさか、お好みじゃない!?」
「ああ!いや、いいです!」
これ以上勝手に喋らすと、また別種類の血を持ってこられて、はい、どーぞ!って言われそうなのでここで止めなければ……。
(いや、でも……これどうするん?)
私、飲めないよ?
ユーリですらドン引いているよ?
あのユーリが!
お腹すいたって言っていたユーリが!
出された何かの血。
それを眺めながら、諦めの境地に達しようとしていた時、
「僕が飲むよ」
「へ?」
「レオ!あとは任せたよー!」
ユーリは大喜びで差し出し、私はレオ君の体調が心配になった。
だけど思い出す。
(ミサリーが言っていたあれが本当なら、飲んでも平気なのかな?)
前にユーリが乱入して話がうやむやになってしまったが……レオ君が血を飲むという疑惑。
ミサリーが自分の血でもって、命の恩人であるレオ君へのお礼としようとしたことがったな。
瓶の中に入っているこの血も飲める?
本人が飲むよって言っていたとしても、本当は嫌々かもしれないので、私の心は晴れない。
そして、その瓶の蓋を取って、レオ君が口を付けた。
「……………」
その様子を無言で眺める。
ごくごくと音が聞こえ、その赤い液体が流れていく。
案外すぐにレオ君はそれを飲み干した。
「いい飲みっぷりです!お客さん!」
一人盛り上がる店員、安堵するユーリ、気が気でない私。
飲み終わったその瓶を机に置き、レオ君は無言で下を向いている。
(やっぱりキツかった!?)
だとしたら、ひどいことさせちゃったな……。
「大丈夫?」
「うん……ちょっと……いろんな意味できつい……」
「え?……どんな意味かは知らないけど、無理しないでね?」
そう声をかけたが、それを無視するかの如く、残りの二本にも手をつけた。
若干苦しそうで、三本目に至ってはちびちび飲んでいた。
(えと、こういうときはどうしたら!)
レオ君に今何をしてあげるべきなのか?
普通に辛そうにしているため、ひとまず、部屋に戻ることを勧めた。
それに頷いたレオ君はヨロヨロ歩いて、階段を上って行った。
(どうしよ……)
普通に友達にひどいことさせてしまった罪悪感が半端ない……。
やっぱり私も部屋に戻ろう。
そして謝ろう。
そう思ったとき、店員は言葉を漏らした。
「あのお客さんは耐性が薄いんですね……」
「耐性って?」
「え?」
まさかそこで食いつかれると思ってなかったのか、キョトンとした声を上げる店員。
だが、すぐに口を開いた。
「えっと、吸血鬼にとって血液の摂取はいわば必要事項ですよね。ですが、混血……別種との血が混ざっていると、血液に対する耐性がなくなってくるんですよー」
「別種……」
「例えば、魔族だったり、人間だったり、獣人だったりです!」
獣人……。
引っ掛かりを覚えつつも話に耳を傾ける。
「見た目は魔族、だけど血液を飲まないと生きていけなかったり。見た目は吸血鬼だけど、血液を飲む必要がなかったりと、人によって様々なんですよー」
それが今の吸血鬼の世代?
私のイメージをはだいぶかけ離れている。
今更な話だが……。
「耐性って……血液を飲むと何かあるんですか?」
そこが一番重要。
何か、体に深刻な影響を及ぼしたりされると困る。
そうなって欲しくない、絶対にそんなわけないとわかりつつも聞いた。
もし、体に深刻な影響を及ぼすような危険なものだったら、今頃混血種は根絶しているし、危険性は知れ渡って、新たな栄養の摂取法ができてると思う。
だから、違う。
だが、心配なので、一応ね?
うん、一応……。
「うーん……簡単に言うと、欲望が爆発するって感じですね!」
「はえ?」
あまりにも予想外な回答にぽかんとしてしまった。
それはユーリも一緒。
ユーリもそのことについては知らなかったようだ。
「欲望ってなんですか?」
「え?私哲学の話題は苦手なんですが……」
「そうじゃないです!」
「冗談ですよー!」
深刻に悩んでいる私とは裏腹に、事情なんて知らない店員は冗談を口にする。
ムカつきつつも、我慢した。
「欲望……三大欲求みたいな?残念ながら、私は純潔の吸血鬼なので、よくわからないんですけど、感情がうまく制御できなくなるらしいです」
三代欲求と言ったら、あの有名なやつか?
食欲、性欲、睡眠欲ってことか?
「そういう欲望が溢れてきて、我慢できなくなるんですよね、多分。我慢しきれなくて、独房送りになっている人、たくさん見てきましたから」
そんなおぞましいことを笑顔でいう店員が怖い……。
「それで、我慢しようとすると……かなり辛いらしいですよ?」
真面目な表情に変わった店員さん。
レオ君のことを心配してくれているようだった。
「というと?」
「溢れてくる欲求を我慢すると、心の整理がつかなくて、最悪の場合精神が崩壊します」
「……………」
……今度からは何も注文しないことにしよう。
レオ君にはもう二度と辛い思いはさせない。
でも、そんなに辛いのに、どうして私たちの分まで飲んだんだろう?
家族愛?
そんな簡単に済ませられることでもないので、聞いてみることにする。
「ちなみに、混血ですらない人間とかが飲んだらどうなるんですか?」
「え?普通に死にます」
「あ……」
もっとやばかった。
ただし、見た目以上にボロくはなく、そこそこ過ごしやすい……いや、やっぱ訂正。
普通にボロい。
申し訳ないけど、住みやすいかと言われると、微妙である。
エルフでの生活、元の公爵家屋敷と比べると、やはり残念な感じだが、基準がそもそもおかしいとは思っている。
(これが普通!むしろ豪華!)
そう思えば住める。
「ご主人様ー!ごはーん!」
「はいはい、下にいって作ってもらいましょうかね……レオ君は?」
「お腹は空いてないけど……行くよ」
三人とも同じ部屋に泊まった。
強制的に三人部屋を用意されたわけだが、費用削減と思えば狭くも感じない。
部屋を出て、階段を下りる。
ガタガタという少し恐怖を煽る音が聞こえるが聞こえなかったことにしよう。
下りれば、目の前には一人の女性が素早い速度で現れる。
「お客さーん!なんですか!?ご不満でも!?」
「いや、ご飯を食べたいな、と……」
「了解しましたー!」
ホコリひとつ立てずに素早く動く。
その様子に呆れる。
人外のスピードで行っている行為がまさかの料理というね……。
かわいそうに思いつつ、適当に椅子を探す。
机が何個か並べてあり、酒場にも見える。
そのうちの一つに腰を下ろして、気分を落ち着かせようとすると、
「お待たせしましたー!」
「はやっ!?」
再び飛んで現れた女性の手には料・理・があった。
「はい、どうぞ召し上がれー!」
「あ、はい……」
出されたのは香ばしい若鶏のグリル……じゅわ~と音を立てている焼き立ての焼き魚……などではなかった。
出されたのは飲み物……?
「これ……なんですか?」
「血です!」
「……あ」
全てを察してしまった。
完全に忘れていたが、この国、吸血鬼の国だった。
この女性店員が元気はつらつすぎて、記憶から消えていた。
出されたのは、何かの血液。
赤く、少しドロッとしている。
若干これを笑顔で差し出してきた女性に引きつつも、しょうがないと思い直す。
だって、私たちのことを人間、獣人だと思ってないんだから。
ローブとフードを完全装備している三人組にここまで熱心に相手してくれている方が驚きである。
もっと冷酷な雰囲気を漂わせているものだと思っていた。
だが、ある意味でこっちの方が怖い。
「飲まないんですか?はっ!まさか、お好みじゃない!?」
「ああ!いや、いいです!」
これ以上勝手に喋らすと、また別種類の血を持ってこられて、はい、どーぞ!って言われそうなのでここで止めなければ……。
(いや、でも……これどうするん?)
私、飲めないよ?
ユーリですらドン引いているよ?
あのユーリが!
お腹すいたって言っていたユーリが!
出された何かの血。
それを眺めながら、諦めの境地に達しようとしていた時、
「僕が飲むよ」
「へ?」
「レオ!あとは任せたよー!」
ユーリは大喜びで差し出し、私はレオ君の体調が心配になった。
だけど思い出す。
(ミサリーが言っていたあれが本当なら、飲んでも平気なのかな?)
前にユーリが乱入して話がうやむやになってしまったが……レオ君が血を飲むという疑惑。
ミサリーが自分の血でもって、命の恩人であるレオ君へのお礼としようとしたことがったな。
瓶の中に入っているこの血も飲める?
本人が飲むよって言っていたとしても、本当は嫌々かもしれないので、私の心は晴れない。
そして、その瓶の蓋を取って、レオ君が口を付けた。
「……………」
その様子を無言で眺める。
ごくごくと音が聞こえ、その赤い液体が流れていく。
案外すぐにレオ君はそれを飲み干した。
「いい飲みっぷりです!お客さん!」
一人盛り上がる店員、安堵するユーリ、気が気でない私。
飲み終わったその瓶を机に置き、レオ君は無言で下を向いている。
(やっぱりキツかった!?)
だとしたら、ひどいことさせちゃったな……。
「大丈夫?」
「うん……ちょっと……いろんな意味できつい……」
「え?……どんな意味かは知らないけど、無理しないでね?」
そう声をかけたが、それを無視するかの如く、残りの二本にも手をつけた。
若干苦しそうで、三本目に至ってはちびちび飲んでいた。
(えと、こういうときはどうしたら!)
レオ君に今何をしてあげるべきなのか?
普通に辛そうにしているため、ひとまず、部屋に戻ることを勧めた。
それに頷いたレオ君はヨロヨロ歩いて、階段を上って行った。
(どうしよ……)
普通に友達にひどいことさせてしまった罪悪感が半端ない……。
やっぱり私も部屋に戻ろう。
そして謝ろう。
そう思ったとき、店員は言葉を漏らした。
「あのお客さんは耐性が薄いんですね……」
「耐性って?」
「え?」
まさかそこで食いつかれると思ってなかったのか、キョトンとした声を上げる店員。
だが、すぐに口を開いた。
「えっと、吸血鬼にとって血液の摂取はいわば必要事項ですよね。ですが、混血……別種との血が混ざっていると、血液に対する耐性がなくなってくるんですよー」
「別種……」
「例えば、魔族だったり、人間だったり、獣人だったりです!」
獣人……。
引っ掛かりを覚えつつも話に耳を傾ける。
「見た目は魔族、だけど血液を飲まないと生きていけなかったり。見た目は吸血鬼だけど、血液を飲む必要がなかったりと、人によって様々なんですよー」
それが今の吸血鬼の世代?
私のイメージをはだいぶかけ離れている。
今更な話だが……。
「耐性って……血液を飲むと何かあるんですか?」
そこが一番重要。
何か、体に深刻な影響を及ぼしたりされると困る。
そうなって欲しくない、絶対にそんなわけないとわかりつつも聞いた。
もし、体に深刻な影響を及ぼすような危険なものだったら、今頃混血種は根絶しているし、危険性は知れ渡って、新たな栄養の摂取法ができてると思う。
だから、違う。
だが、心配なので、一応ね?
うん、一応……。
「うーん……簡単に言うと、欲望が爆発するって感じですね!」
「はえ?」
あまりにも予想外な回答にぽかんとしてしまった。
それはユーリも一緒。
ユーリもそのことについては知らなかったようだ。
「欲望ってなんですか?」
「え?私哲学の話題は苦手なんですが……」
「そうじゃないです!」
「冗談ですよー!」
深刻に悩んでいる私とは裏腹に、事情なんて知らない店員は冗談を口にする。
ムカつきつつも、我慢した。
「欲望……三大欲求みたいな?残念ながら、私は純潔の吸血鬼なので、よくわからないんですけど、感情がうまく制御できなくなるらしいです」
三代欲求と言ったら、あの有名なやつか?
食欲、性欲、睡眠欲ってことか?
「そういう欲望が溢れてきて、我慢できなくなるんですよね、多分。我慢しきれなくて、独房送りになっている人、たくさん見てきましたから」
そんなおぞましいことを笑顔でいう店員が怖い……。
「それで、我慢しようとすると……かなり辛いらしいですよ?」
真面目な表情に変わった店員さん。
レオ君のことを心配してくれているようだった。
「というと?」
「溢れてくる欲求を我慢すると、心の整理がつかなくて、最悪の場合精神が崩壊します」
「……………」
……今度からは何も注文しないことにしよう。
レオ君にはもう二度と辛い思いはさせない。
でも、そんなに辛いのに、どうして私たちの分まで飲んだんだろう?
家族愛?
そんな簡単に済ませられることでもないので、聞いてみることにする。
「ちなみに、混血ですらない人間とかが飲んだらどうなるんですか?」
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