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36 私邸建設
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俺の屋敷位置を決めたので、確認してくれとブラウンから連絡が来たので見に行く。
北門の通りを一本隔てて門に続く道からは見えない位置に、東西南北約200m四方が屋敷予定地になっている。
南北両側も住宅地で上から見なければ俺の屋敷が見えない、周囲を囲む住宅は屋敷が見えない造りに成る予定と聞いて笑った。
流石はブラウン、俺の好みを知り抜かりが無いね。
屋敷予定地の話しが終わると、建設中のミズホの街に家を構えたいとの申し込みが殺到しているとの事。
受け入れれば街の建設予定が狂ってしまうので、どうすべきかと相談された。
図面とにらめっこして唸っていると、頭にピコンと電球が灯った。
住みたい奴に金を出させてもう一つの外壁を造らせよう。
1.000m程外に外壁を築くとなると半径2.500mの巨大な街になる、この資金を彼等に出させれば良い。
金を出すのが嫌なら当分の間はこの街に住むのは諦めてもらおう。
「ブラウン、家を建てたいと申し込む奴等って金持ちだよな」
「はい当然相応の資金は持っている筈です」
「なら申請して来た者に家を建てる権利として外壁の建設資金の一部を負担するのを義務付けよう。そうだな一辺を最大150mとして600mか、1/4の150m分の柵を造らせよう」
「柵ですか」
「そう城壁を造れと言われたら流石に無理が有るが、柵なら建てられるだろう。建てる土地の周囲の1/4分の長さ分の柵を建てる資金を出した者に建築許可を出せ。地代は1m四方に付き年鉄貨1枚を徴収すれば良い。50m四方で年間金貨2枚と銀貨5枚の25万ダーラ、150m四方なら225万ダーラになるが10年程度で少しずつ値下げをしてやれば良い。30m四方なら年9万ダーラで普通の者なら払う事に無理はないだろ」
「確かにそれなら柵の建設資金が無理なく集められそうです。資金を持っている者は、城壁の側に家を建てれば街に入るにも便利です。早い者勝ちを宣伝しておきます」
「柵の高さは8m程度で3mも埋めれば良いかな、用水路は10m幅の深さ3m程有れば当面大丈夫だろう。建設従事者の手配は大丈夫か」
「土魔法使いが引く手数多で大変ですが、永住権を与える条件で確保は可能かと」
「なら用水路を掘る序でに柱を造って転がして置くよ、建てるだけなら容易いだろう。建設資金と確実な税収が見込めるので有り難たいね」
「相当な安定税収を見込めます。ユーヤ様の指示通り国で建てる住宅は人気で、少し割高ですが住み心地が良いと評判で確実な収入になっています。街中の住宅は殆ど公爵家の所有になりそうです」
「それは全て国家運営に回せば良いよ。広くて快適な住居が有れば次は衣食に金を使うので、そちらの税収も増えるだろ。民が豊かになれば国も自然と潤うさ、後は役人の無駄遣いを抑制するだけだ」
ブラウンが割り当ててくれた屋敷の予定地周囲を、10m幅の用水路で囲い内側に5m程の高さの塀を建てる。
屋敷の建設予定地は中心より少し北に下げ、東西の門から真っすぐ進めば玄関前のロータリーにに突き当たり左回りに進むと自然と玄関に横付け出来る。
玄関ホール突き当たりに中折れ階段を設けて2階を俺専用の各部屋を配置する。
一階は厨房や客間等、三階と屋根裏は住み込みの使用人部屋だ。
大好きな地下は食料庫と酒蔵の予定、幾らマジックバッグを持っていても、使用人達が自由に出入りと管理が出来なければ意味がない。
地下牢とか宝物庫は、残念ながら無しだ。
概要を伝えて屋敷の設計を頼もうとしたら、皆忙しすぎて無理と断られてしまった。
バルザックに跳び、ゲルアト商会のブランディに設計事務所を紹介して貰いに行く。
ゲルアトさんはブランディに仕事を任せて、悠々自適にブランディとフェルスの子供達と孫ライフを楽しんでいるようだ。
今ミズホに支店を開く準備中だが、競争が熾烈で大変だったと笑っていた。
定期的に相当な宝石や原石を卸しているので、繁盛しているのだとか。
新たな神殿の噂は王都バルザックにも伝わっていて、巡礼のようにミズホの街に行く人が結構居ると聞きにんまりする。
観光都市も夢じゃない、荷物に為らないお土産を創作して製造販売の産業を興せば又雇用が増えるぞ。
俺が道の整備を始めた時にテレンザ国王もヤマトに続く街道の整備に乗り出したので今では一大幹線道路になった。
結構な数の馬車が整備した道を通行しているので冒険者達が定期的に巡回し安全を確保しているのだそうだ。
勿論ヤマト側も警備隊や冒険者のブロンズとアイアンランクを組み合わせて訓練と警備に多数を動員している。
紹介して貰った設計事務所はエルフ族の男が所長をしているが、俺の顔を見ていきなり跪くので止めて貰った。
ヤマト公国では、貴族に対しても跪く必要は無く会釈か礼で良しと定めている。
跪く事を強要すれば、他国の貴族と謂えども叩き出す事にしているのだ。
公式でも最敬礼の45度のお辞儀だけで済ます。
日本人だった俺にとって、跪かれると背筋がゾワゾワして気持ちが悪い。
俺の希望を伝え建築材料は吟味した物を使うが簡素で有ること、外壁壁床屋根は俺が土魔法で造るので内壁や床と天井などを木材張りにしたいのだ。
良く理解し裕福な商人程度の家のラフスケッチを見せてくれたので一発で了承する。
序でに、家具全般も建物に合う物を見繕って貰うことにした。
建物は2ヶ月後にはほぼ完成したので、クルフやシャイニーにも声を掛け門衛や警備の者から厩番や御者等を集めてもらった。
執事やメイド料理番等は現在住んで居るところからそのまま引き継いだ。
総勢40名近いがこれでも絞った方だ。
何せ交代要員とかローテーションでの勤務になるので、執事やメイド長が大変そうなので、まだ20人位は増えると予想している。
ブラウンに、これからは本格的に任せるので頼むぞと伝え、優秀な部下を育てるのも仕事で、優秀な部下はお前の仕事を楽にして呉れるからなと激励しておく。
さあ本格的な隠居生活を楽しむぞ♪
と言っても、まだまだ建設途中のミズホの街を見て回るとか、領内を内緒でうろつき不備な点の改善をするつもり。
合間には各農村部を見て回り、特産品の改良や流通先の拡充の検討も遣らねばね。
北門の通りを一本隔てて門に続く道からは見えない位置に、東西南北約200m四方が屋敷予定地になっている。
南北両側も住宅地で上から見なければ俺の屋敷が見えない、周囲を囲む住宅は屋敷が見えない造りに成る予定と聞いて笑った。
流石はブラウン、俺の好みを知り抜かりが無いね。
屋敷予定地の話しが終わると、建設中のミズホの街に家を構えたいとの申し込みが殺到しているとの事。
受け入れれば街の建設予定が狂ってしまうので、どうすべきかと相談された。
図面とにらめっこして唸っていると、頭にピコンと電球が灯った。
住みたい奴に金を出させてもう一つの外壁を造らせよう。
1.000m程外に外壁を築くとなると半径2.500mの巨大な街になる、この資金を彼等に出させれば良い。
金を出すのが嫌なら当分の間はこの街に住むのは諦めてもらおう。
「ブラウン、家を建てたいと申し込む奴等って金持ちだよな」
「はい当然相応の資金は持っている筈です」
「なら申請して来た者に家を建てる権利として外壁の建設資金の一部を負担するのを義務付けよう。そうだな一辺を最大150mとして600mか、1/4の150m分の柵を造らせよう」
「柵ですか」
「そう城壁を造れと言われたら流石に無理が有るが、柵なら建てられるだろう。建てる土地の周囲の1/4分の長さ分の柵を建てる資金を出した者に建築許可を出せ。地代は1m四方に付き年鉄貨1枚を徴収すれば良い。50m四方で年間金貨2枚と銀貨5枚の25万ダーラ、150m四方なら225万ダーラになるが10年程度で少しずつ値下げをしてやれば良い。30m四方なら年9万ダーラで普通の者なら払う事に無理はないだろ」
「確かにそれなら柵の建設資金が無理なく集められそうです。資金を持っている者は、城壁の側に家を建てれば街に入るにも便利です。早い者勝ちを宣伝しておきます」
「柵の高さは8m程度で3mも埋めれば良いかな、用水路は10m幅の深さ3m程有れば当面大丈夫だろう。建設従事者の手配は大丈夫か」
「土魔法使いが引く手数多で大変ですが、永住権を与える条件で確保は可能かと」
「なら用水路を掘る序でに柱を造って転がして置くよ、建てるだけなら容易いだろう。建設資金と確実な税収が見込めるので有り難たいね」
「相当な安定税収を見込めます。ユーヤ様の指示通り国で建てる住宅は人気で、少し割高ですが住み心地が良いと評判で確実な収入になっています。街中の住宅は殆ど公爵家の所有になりそうです」
「それは全て国家運営に回せば良いよ。広くて快適な住居が有れば次は衣食に金を使うので、そちらの税収も増えるだろ。民が豊かになれば国も自然と潤うさ、後は役人の無駄遣いを抑制するだけだ」
ブラウンが割り当ててくれた屋敷の予定地周囲を、10m幅の用水路で囲い内側に5m程の高さの塀を建てる。
屋敷の建設予定地は中心より少し北に下げ、東西の門から真っすぐ進めば玄関前のロータリーにに突き当たり左回りに進むと自然と玄関に横付け出来る。
玄関ホール突き当たりに中折れ階段を設けて2階を俺専用の各部屋を配置する。
一階は厨房や客間等、三階と屋根裏は住み込みの使用人部屋だ。
大好きな地下は食料庫と酒蔵の予定、幾らマジックバッグを持っていても、使用人達が自由に出入りと管理が出来なければ意味がない。
地下牢とか宝物庫は、残念ながら無しだ。
概要を伝えて屋敷の設計を頼もうとしたら、皆忙しすぎて無理と断られてしまった。
バルザックに跳び、ゲルアト商会のブランディに設計事務所を紹介して貰いに行く。
ゲルアトさんはブランディに仕事を任せて、悠々自適にブランディとフェルスの子供達と孫ライフを楽しんでいるようだ。
今ミズホに支店を開く準備中だが、競争が熾烈で大変だったと笑っていた。
定期的に相当な宝石や原石を卸しているので、繁盛しているのだとか。
新たな神殿の噂は王都バルザックにも伝わっていて、巡礼のようにミズホの街に行く人が結構居ると聞きにんまりする。
観光都市も夢じゃない、荷物に為らないお土産を創作して製造販売の産業を興せば又雇用が増えるぞ。
俺が道の整備を始めた時にテレンザ国王もヤマトに続く街道の整備に乗り出したので今では一大幹線道路になった。
結構な数の馬車が整備した道を通行しているので冒険者達が定期的に巡回し安全を確保しているのだそうだ。
勿論ヤマト側も警備隊や冒険者のブロンズとアイアンランクを組み合わせて訓練と警備に多数を動員している。
紹介して貰った設計事務所はエルフ族の男が所長をしているが、俺の顔を見ていきなり跪くので止めて貰った。
ヤマト公国では、貴族に対しても跪く必要は無く会釈か礼で良しと定めている。
跪く事を強要すれば、他国の貴族と謂えども叩き出す事にしているのだ。
公式でも最敬礼の45度のお辞儀だけで済ます。
日本人だった俺にとって、跪かれると背筋がゾワゾワして気持ちが悪い。
俺の希望を伝え建築材料は吟味した物を使うが簡素で有ること、外壁壁床屋根は俺が土魔法で造るので内壁や床と天井などを木材張りにしたいのだ。
良く理解し裕福な商人程度の家のラフスケッチを見せてくれたので一発で了承する。
序でに、家具全般も建物に合う物を見繕って貰うことにした。
建物は2ヶ月後にはほぼ完成したので、クルフやシャイニーにも声を掛け門衛や警備の者から厩番や御者等を集めてもらった。
執事やメイド料理番等は現在住んで居るところからそのまま引き継いだ。
総勢40名近いがこれでも絞った方だ。
何せ交代要員とかローテーションでの勤務になるので、執事やメイド長が大変そうなので、まだ20人位は増えると予想している。
ブラウンに、これからは本格的に任せるので頼むぞと伝え、優秀な部下を育てるのも仕事で、優秀な部下はお前の仕事を楽にして呉れるからなと激励しておく。
さあ本格的な隠居生活を楽しむぞ♪
と言っても、まだまだ建設途中のミズホの街を見て回るとか、領内を内緒でうろつき不備な点の改善をするつもり。
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