35 / 48
《afterstory #01》恋人観察日記 / SIDE:水都
06:五日め、彼の色んな好みを探る
しおりを挟む
お題【恋人観察日記編】お借りしています
サイト名:TOY/管理人:遊
サイトアドレス:http://toy.ohuda.com/
■■■
———今日は、観察日記の5回目。もうじきクリスマスだから、そろそろプレゼントをなんとかしなくちゃと思ってるんだけど、蒼夜の喜ぶものがわからない。だから、最近いろいろと探りをいれてるんだけど…。今のところ分かってることを忘れずに書いておこうと思う。———
週末恒例の恋人観察日記。
クリスマスが近づいてきて、オレは最近焦ってる。
せっかく社会人になったし、今までよりいい物を買えそうだから、蒼夜が喜んでくれるプレゼントを贈ろうって考えてるんだけど、全く思い浮かばないんだ。
こうやって考えてみると、オレと蒼夜は知り合って長いのに、あまり良く知らないんだよな…。
いや、でも、蒼夜はオレのことよくわかっててくれてるから、オレが蒼夜のことを良く知らないってだけなのかも。
そんなわけで、蒼夜の好みを探ろうといろいろ努力してるところなんだけど、やっぱりよくわからない。
一緒に暮らし始めて今まで以上に観察するようになって、いくつかわかったのは、蒼夜は読書が好きなこと、料理がすごく上手なこと、お菓子も自作しちゃうこと、ロイヤルミルクティーがお気に入りなこと。
この間、両手に書店の袋を下げて帰ってきたことがあって、何をそんなに大量にと思ったら、小説やら専門書やら一気に30冊くらい買ってきてた。
蒼夜好みの本って、実はオレも好きでつい本棚から借りてきちゃうんだけど、どれも面白いやつばかり。
今回買ってきてた小説も、オレが気になっててまだ買えてなかったやつだから、あとで借りようと思ってる。
蒼夜は本を読むときのお供を自作するのがほとんどで、大学が休みの日とか家で手作りおやつをお供に読書してる姿を良く見かける。
クッキーとかシュークリームとかパウンドケーキとか、つい最近はガトーショコラをホールで焼いてくれて、それがまたすごく美味しかった。
お菓子と一緒に飲んでるのは、温かいロイヤルミルクティー。お供のお菓子に合わせて、甘さを調節してるらしい。夕食後のまったりタイムではストレートで飲んでることが多いけど。
夕食といえば、蒼夜の作る食事もこれまたとても美味しい。
いや、レストランとかそう言う高次元の話ではなく、家で食べる料理としてみると、すごく美味しい。
和食も洋食も中華も幅広く作ってくれる。オレが特に気に入ってるのはハンバーグ。
あ、でも、オムライスも捨てがたい。だって、ふわとろ卵バージョンも、昔ながらのバージョンも、どっちも作ってくれるんだもん。
今まではそういう手の込んだものって外食するしかなかったけど、蒼夜と一緒にいると家で食べれるようになって、外食したくなくなってる。
そういう蒼夜は、オレが作るご飯を好きだって言ってくれて、時々一緒に作ったり、蒼夜の帰りが遅い時はオレが作ったりしてる。
オレなんて蒼夜に比べたらレパートリーも少ないし、全然上手じゃないのに。
「スイが俺のために作ってくれるだけで、何よりも美味しい」
なんて甘ったるく言われたら、また作ろうかなって思ってしまう。
オレってもしかしてちょろいのかな。それとも蒼夜がオレを転がすのがうまい?
いろいろと思い返して、ノートに記録してみるけど、やっぱりこれだ!っていうプレゼントが浮かばない。
むしろオレばっかり幸せにしてもらってる記録でしかない。照れ臭い。
クリスマス、来週なんだけどな…。ほんとどうしよう。
結局この日、オレはいいアイデアが浮かばないまま、ノートを閉じることになった。
■■■
今日はスイの独白メインでした。ちょっと甘さ控えめ。
しおりで追跡してくださる読者様、お気に入りに入れてくれている読者様、いつもありがとうございます!
サイト名:TOY/管理人:遊
サイトアドレス:http://toy.ohuda.com/
■■■
———今日は、観察日記の5回目。もうじきクリスマスだから、そろそろプレゼントをなんとかしなくちゃと思ってるんだけど、蒼夜の喜ぶものがわからない。だから、最近いろいろと探りをいれてるんだけど…。今のところ分かってることを忘れずに書いておこうと思う。———
週末恒例の恋人観察日記。
クリスマスが近づいてきて、オレは最近焦ってる。
せっかく社会人になったし、今までよりいい物を買えそうだから、蒼夜が喜んでくれるプレゼントを贈ろうって考えてるんだけど、全く思い浮かばないんだ。
こうやって考えてみると、オレと蒼夜は知り合って長いのに、あまり良く知らないんだよな…。
いや、でも、蒼夜はオレのことよくわかっててくれてるから、オレが蒼夜のことを良く知らないってだけなのかも。
そんなわけで、蒼夜の好みを探ろうといろいろ努力してるところなんだけど、やっぱりよくわからない。
一緒に暮らし始めて今まで以上に観察するようになって、いくつかわかったのは、蒼夜は読書が好きなこと、料理がすごく上手なこと、お菓子も自作しちゃうこと、ロイヤルミルクティーがお気に入りなこと。
この間、両手に書店の袋を下げて帰ってきたことがあって、何をそんなに大量にと思ったら、小説やら専門書やら一気に30冊くらい買ってきてた。
蒼夜好みの本って、実はオレも好きでつい本棚から借りてきちゃうんだけど、どれも面白いやつばかり。
今回買ってきてた小説も、オレが気になっててまだ買えてなかったやつだから、あとで借りようと思ってる。
蒼夜は本を読むときのお供を自作するのがほとんどで、大学が休みの日とか家で手作りおやつをお供に読書してる姿を良く見かける。
クッキーとかシュークリームとかパウンドケーキとか、つい最近はガトーショコラをホールで焼いてくれて、それがまたすごく美味しかった。
お菓子と一緒に飲んでるのは、温かいロイヤルミルクティー。お供のお菓子に合わせて、甘さを調節してるらしい。夕食後のまったりタイムではストレートで飲んでることが多いけど。
夕食といえば、蒼夜の作る食事もこれまたとても美味しい。
いや、レストランとかそう言う高次元の話ではなく、家で食べる料理としてみると、すごく美味しい。
和食も洋食も中華も幅広く作ってくれる。オレが特に気に入ってるのはハンバーグ。
あ、でも、オムライスも捨てがたい。だって、ふわとろ卵バージョンも、昔ながらのバージョンも、どっちも作ってくれるんだもん。
今まではそういう手の込んだものって外食するしかなかったけど、蒼夜と一緒にいると家で食べれるようになって、外食したくなくなってる。
そういう蒼夜は、オレが作るご飯を好きだって言ってくれて、時々一緒に作ったり、蒼夜の帰りが遅い時はオレが作ったりしてる。
オレなんて蒼夜に比べたらレパートリーも少ないし、全然上手じゃないのに。
「スイが俺のために作ってくれるだけで、何よりも美味しい」
なんて甘ったるく言われたら、また作ろうかなって思ってしまう。
オレってもしかしてちょろいのかな。それとも蒼夜がオレを転がすのがうまい?
いろいろと思い返して、ノートに記録してみるけど、やっぱりこれだ!っていうプレゼントが浮かばない。
むしろオレばっかり幸せにしてもらってる記録でしかない。照れ臭い。
クリスマス、来週なんだけどな…。ほんとどうしよう。
結局この日、オレはいいアイデアが浮かばないまま、ノートを閉じることになった。
■■■
今日はスイの独白メインでした。ちょっと甘さ控えめ。
しおりで追跡してくださる読者様、お気に入りに入れてくれている読者様、いつもありがとうございます!
0
お気に入りに追加
29
あなたにおすすめの小説
完結・虐げられオメガ妃なので敵国に売られたら、激甘ボイスのイケメン王に溺愛されました
美咲アリス
BL
虐げられオメガ側妃のシャルルは敵国への貢ぎ物にされた。敵国のアルベルト王は『人間を食べる』という恐ろしい噂があるアルファだ。けれども実際に会ったアルベルト王はものすごいイケメン。しかも「今日からそなたは国宝だ」とシャルルに激甘ボイスで囁いてくる。「もしかして僕は国宝級の『食材』ということ?」シャルルは恐怖に怯えるが、もちろんそれは大きな勘違いで⋯⋯? 虐げられオメガと敵国のイケメン王、ふたりのキュン&ハッピーな異世界恋愛オメガバースです!
家事代行サービスにdomの溺愛は必要ありません!
灯璃
BL
家事代行サービスで働く鏑木(かぶらぎ) 慧(けい)はある日、高級マンションの一室に仕事に向かった。だが、住人の男性は入る事すら拒否し、何故かなかなか中に入れてくれない。
何度かの押し問答の後、なんとか慧は中に入れてもらえる事になった。だが、男性からは冷たくオレの部屋には入るなと言われてしまう。
仕方ないと気にせず仕事をし、気が重いまま次の日も訪れると、昨日とは打って変わって男性、秋水(しゅうすい) 龍士郎(りゅうしろう)は慧の料理を褒めた。
思ったより悪い人ではないのかもと慧が思った時、彼がdom、支配する側の人間だという事に気づいてしまう。subである慧は彼と一定の距離を置こうとするがーー。
みたいな、ゆるいdom/subユニバース。ふんわり過ぎてdom/subユニバースにする必要あったのかとか疑問に思ってはいけない。
※完結しました!ありがとうございました!
【完結・BL】俺をフッた初恋相手が、転勤して上司になったんだが?【先輩×後輩】
彩華
BL
『俺、そんな目でお前のこと見れない』
高校一年の冬。俺の初恋は、見事に玉砕した。
その後、俺は見事にDTのまま。あっという間に25になり。何の変化もないまま、ごくごくありふれたサラリーマンになった俺。
そんな俺の前に、運命の悪戯か。再び初恋相手は現れて────!?
彼の理想に
いちみやりょう
BL
あの人が見つめる先はいつも、優しそうに、幸せそうに笑う人だった。
人は違ってもそれだけは変わらなかった。
だから俺は、幸せそうに笑う努力をした。
優しくする努力をした。
本当はそんな人間なんかじゃないのに。
俺はあの人の恋人になりたい。
だけど、そんなことノンケのあの人に頼めないから。
心は冗談の中に隠して、少しでもあの人に近づけるようにって笑った。ずっとずっと。そうしてきた。
十七歳の心模様
須藤慎弥
BL
好きだからこそ、恋人の邪魔はしたくない…
ほんわか読者モデル×影の薄い平凡くん
柊一とは不釣り合いだと自覚しながらも、
葵は初めての恋に溺れていた。
付き合って一年が経ったある日、柊一が告白されている現場を目撃してしまう。
告白を断られてしまった女の子は泣き崩れ、
その瞬間…葵の胸に卑屈な思いが広がった。
※fujossy様にて行われた「梅雨のBLコンテスト」出品作です。
初心者オメガは執着アルファの腕のなか
深嶋
BL
自分がベータであることを信じて疑わずに生きてきた圭人は、見知らぬアルファに声をかけられたことがきっかけとなり、二次性の再検査をすることに。その結果、自身が本当はオメガであったと知り、愕然とする。
オメガだと判明したことで否応なく変化していく日常に圭人は戸惑い、悩み、葛藤する日々。そんな圭人の前に、「運命の番」を自称するアルファの男が再び現れて……。
オメガとして未成熟な大学生の圭人と、圭人を番にしたい社会人アルファの男が、ゆっくりと愛を深めていきます。
穏やかさに滲む執着愛。望まぬ幸運に恵まれた主人公が、悩みながらも運命の出会いに向き合っていくお話です。本編、攻め編ともに完結済。
モブらしいので目立たないよう逃げ続けます
餅粉
BL
ある日目覚めると見慣れた天井に違和感を覚えた。そしてどうやら僕ばモブという存存在らしい。多分僕には前世の記憶らしきものがあると思う。
まぁ、モブはモブらしく目立たないようにしよう。
モブというものはあまりわからないがでも目立っていい存在ではないということだけはわかる。そう、目立たぬよう……目立たぬよう………。
「アルウィン、君が好きだ」
「え、お断りします」
「……王子命令だ、私と付き合えアルウィン」
目立たぬように過ごすつもりが何故か第二王子に執着されています。
ざまぁ要素あるかも………しれませんね
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる