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24おやすみ
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上機嫌なルミアスにつられるようにしてリュートも笑顔になる。
脳の混乱も落ち着き、心も満たされ、全ての緊張が解けたリュートのお腹が小さく鳴った。
自身が主役のパーティーだ。気軽に飲食できる時間など全くなかったのだから、既に夜の色が空全体を侵食している時間ともなれば当然、お腹が減るに決まっていた。
夕食の時間はとうに過ぎていて、しかし誰も呼びに来ない状況にリュートは首を傾げる。
「そう言えば誰も呼びに来ないね」
「ここに来る前にそう指示してある」
危なげなくリュートを抱えながらソファから立ち上がったルミアスが談話室から抜け出せば、既に屋敷の中は静まり返っていてた。
強い明かりが落とされ、薄っすらとだけ照らされる見慣れた廊下を抱えられたまま移動する。
何気なく視線を窓に向ければ、自然に腕を回してルミアスに捕まり、こてんと頭を預けていることに気がついた。
「あ、あの、ルミアス? ごめん、僕歩くよ?」
「ん? いやいいよこのままで」
「そう?」
記憶にはあるが、生まれなおす前の記憶が強いせいで、当たり前だった行動一つ一つに、今は酷く落ち着かない。
けれどもルミアスとこうしていられることが嬉しくて堪らなかった。
「ふふふ」
「上機嫌だな」
「だって嬉しいし」
「そうか」
リュートの自室に辿り着けば、慣れ親しんだ雰囲気に心が落ち着いていく。
ルミアスと少しの間も離れたくなく、談話室に居た時のように二人で座っていれば、老齢の執事がワゴンを押しながら部屋に入ってきた。
ふわりと香った料理の香りにお腹の音が盛大に鳴り出す。
「後片付けで忙しいのにごめんね。ありがとう」
「いえいえ、宜しいのですよリュート様」
「あとは俺がやるから下がっていいぞヴァローア」
「おやおや、わたくしめにはご挨拶させてくださらないので?」
生まれた時から知るヴァローアに今更挨拶と言われ、リュートは戸惑い首を傾げる。
すると笑みを深めたヴァローアが、自身の顔に手を翳し上から下へと滑らせた。
目の前に現れたのは黒山羊の頭だ。
その容貌に驚き、思わず真横に居るルミアスに身を寄せれば、膝を着いて視線を合わせてきたヴァローアが悲し気に眉を下げる。
「寄るな、怖がってるだろうが」
「やはりこの姿は受け入れてくださらないでしょうか?」
「ここは人間の世界だぞ? お前みたいな頭の奴なんて見慣れてるわけないだろう」
「そうですか、わたくしは悲しくなってきてしまいましたぞ」
胸元からハンカチを取り出し目元に当てるヴァローアに、リュートは慌ててソファから降りると、
「ごめんねヴァローア! いきなりでびっくりしただけで、怖くはないよ……?」
「本当でございますか?」
「うん、大丈夫。ねぇもしかしてヴァローアも悪魔……だったりするの?」
「ほほほ」
「コイツは悪魔じゃねぇよ」
ヴァローアは魔界に住む種族で、悪魔とは別の存在なのだという。
ルミアスの父親であるジェロームに隷属していて、もう何百年もフェゴール家に仕えているらしい。
魔界の世界なんてそれこそ想像上の物で、物語にしか出てこない。だがそんな世界に住む悪魔やそれ以外の種族に関しての話は、リュートの心を少年のように弾ませた。
一方で、そんな人物がリュートが生まれなおしてからというもの、ルミアスと共に傍に居たことを思いだし、再び首を傾げていればヴァローアがすぐに疑問に答えてくれた。
「こうしてここにわたくしが居るのは、旦那様のご指示ですから。大丈夫でございますよ」
悪魔の力を使えなくなったルミアスを心配したジェロームが、わざわざヴァローアの分身体をここに置いているのだという。
家族の話などついぞ聞いたことがなかったリュートは、悪魔にもちゃんと家族があり、しかもルミアスの心配までしていることを聞いて微笑ましい気持ちになった。
「ルミアスのお父さんはルミアスのことが心配なんだね」
「うざってぇけどな。でも有難さはある」
「ほほほ、リュート様には是非坊ちゃまのお小さい頃のお話をして差し上げたいですねぇ」
「きっ、聞きたい!」
思わずヴァローアの膝に手を置き、乗り出すように強請れば、人間とは違う黄色い目が細められた。
「んなもん聞いてどうする。ヴァローア、お前も早く下がれ」
突然脇の下から救い上げられたリュートは、猫のようにだらんと体を伸ばしたままルミアスにテーブルまで運ばれ、椅子に座らされる。
「ではすぐにご用意いたしましょう」
ヴァローアが手のひらをパンパンと二度打ち鳴らす。するとワゴンの上で食器が自在に動き出した。
料理の上に被せられている金属でできたカバーが浮き上がり、その下にあった料理が次々にテーブルを目指してふわふわと空中を進む。
白のテーブルクロスが躍るようにひかれると、その次にカトラリーが行儀よく整列していった。
「わぁ、すごいっ! こんなことも出来るんだね!」
「さぁ冷めないうちに召しあがってください」
「終わったら早く出ていけっての」
「ほほほ、坊ちゃまのお邪魔はこれ以上致しませんよ」
いつの間にか慣れ親しんだ人間の顔に姿を戻していたヴァローアが、深々と腰を折って退出していった。
ルミアス以外が使う人間の世界にはない魔法を見たのは初めてだ。
興奮したまま横の席に腰を下ろしたルミアスを見れば、その顔は不機嫌さを前面に押し出していた。
「どうしたのルミアス」
なにかマズいことでもあったのだろうかとその顔を覗き込めば、大きな手が伸ばされ頭を乱雑に撫で繰り回される。
突然の行動に少し驚きながらも、ぐしゃぐしゃになった髪を整えていれば、ルミアスから深いため息が漏れた。
「ムカつく」
「僕なにかダメなことしちゃった……?」
「俺だって本来の力があれば、あれぐらい簡単にできる」
「ルミアスは何もない所から色々出せるもんね」
「だけど今は力が使えない。それなのに、ヴァローアが見せたあんな魔法で喜んでるリュートを見たらムカついてきた」
拗ねたような表情でそう言ったルミアスに、リュートは目を丸くしたあと、小さく笑みを作る。
「僕にとってはルミアスの魔法が一番だよ。確かに初めて見た魔法だから興奮はしたけど」
「そうか?」
「うん。だってルミアスは僕にとって一番だから」
リュートがそう告げれば満足そうに笑みを深めたるルミアスが、再びお腹を鳴らしたリュートに食事を食べるように促した。
綺麗に磨かれたフォークを手に取り食べ始めれば、ルミアスも同じく自分の分を食べ始める。
地下室に居た時は、いつもリュートだけが食事を口にしていた。けれども今はこうしてルミアスも隣に座り、同じものを一緒に食べてくれる。
それが嬉しくて堪らなかった。
「美味しいねルミアス」
「そうだな」
にこにこと上機嫌に食べ進めれば、二人の皿はあっという間に空になり、用意されていたデザートまで食べ終えた頃には、リュートは強烈な眠気を感じていた。
こくこくと船をこいでいればルミアスから苦笑が漏れ、早く寝てしまえと眠りに誘導するように頭を撫でられる。
「嫌だ、寝たくない。ルミアスと一緒にいる」
「ここは地下室あのじゃないから安心しろ。心配しなくても、お前が起きてもちゃんと俺はここにいる」
そう言われたリュートは、安心したように目を閉じる。
今はもうリュートはあの地下室に囚われている人生ではない。それにルミアスは死ぬまで一緒に居てくれるという願いを叶えてくれる。
「おやすみリュート」
甘さと優しさが多分含まれたルミアスの声音を最後に、リュートは意識を安心して手放すのだった。
脳の混乱も落ち着き、心も満たされ、全ての緊張が解けたリュートのお腹が小さく鳴った。
自身が主役のパーティーだ。気軽に飲食できる時間など全くなかったのだから、既に夜の色が空全体を侵食している時間ともなれば当然、お腹が減るに決まっていた。
夕食の時間はとうに過ぎていて、しかし誰も呼びに来ない状況にリュートは首を傾げる。
「そう言えば誰も呼びに来ないね」
「ここに来る前にそう指示してある」
危なげなくリュートを抱えながらソファから立ち上がったルミアスが談話室から抜け出せば、既に屋敷の中は静まり返っていてた。
強い明かりが落とされ、薄っすらとだけ照らされる見慣れた廊下を抱えられたまま移動する。
何気なく視線を窓に向ければ、自然に腕を回してルミアスに捕まり、こてんと頭を預けていることに気がついた。
「あ、あの、ルミアス? ごめん、僕歩くよ?」
「ん? いやいいよこのままで」
「そう?」
記憶にはあるが、生まれなおす前の記憶が強いせいで、当たり前だった行動一つ一つに、今は酷く落ち着かない。
けれどもルミアスとこうしていられることが嬉しくて堪らなかった。
「ふふふ」
「上機嫌だな」
「だって嬉しいし」
「そうか」
リュートの自室に辿り着けば、慣れ親しんだ雰囲気に心が落ち着いていく。
ルミアスと少しの間も離れたくなく、談話室に居た時のように二人で座っていれば、老齢の執事がワゴンを押しながら部屋に入ってきた。
ふわりと香った料理の香りにお腹の音が盛大に鳴り出す。
「後片付けで忙しいのにごめんね。ありがとう」
「いえいえ、宜しいのですよリュート様」
「あとは俺がやるから下がっていいぞヴァローア」
「おやおや、わたくしめにはご挨拶させてくださらないので?」
生まれた時から知るヴァローアに今更挨拶と言われ、リュートは戸惑い首を傾げる。
すると笑みを深めたヴァローアが、自身の顔に手を翳し上から下へと滑らせた。
目の前に現れたのは黒山羊の頭だ。
その容貌に驚き、思わず真横に居るルミアスに身を寄せれば、膝を着いて視線を合わせてきたヴァローアが悲し気に眉を下げる。
「寄るな、怖がってるだろうが」
「やはりこの姿は受け入れてくださらないでしょうか?」
「ここは人間の世界だぞ? お前みたいな頭の奴なんて見慣れてるわけないだろう」
「そうですか、わたくしは悲しくなってきてしまいましたぞ」
胸元からハンカチを取り出し目元に当てるヴァローアに、リュートは慌ててソファから降りると、
「ごめんねヴァローア! いきなりでびっくりしただけで、怖くはないよ……?」
「本当でございますか?」
「うん、大丈夫。ねぇもしかしてヴァローアも悪魔……だったりするの?」
「ほほほ」
「コイツは悪魔じゃねぇよ」
ヴァローアは魔界に住む種族で、悪魔とは別の存在なのだという。
ルミアスの父親であるジェロームに隷属していて、もう何百年もフェゴール家に仕えているらしい。
魔界の世界なんてそれこそ想像上の物で、物語にしか出てこない。だがそんな世界に住む悪魔やそれ以外の種族に関しての話は、リュートの心を少年のように弾ませた。
一方で、そんな人物がリュートが生まれなおしてからというもの、ルミアスと共に傍に居たことを思いだし、再び首を傾げていればヴァローアがすぐに疑問に答えてくれた。
「こうしてここにわたくしが居るのは、旦那様のご指示ですから。大丈夫でございますよ」
悪魔の力を使えなくなったルミアスを心配したジェロームが、わざわざヴァローアの分身体をここに置いているのだという。
家族の話などついぞ聞いたことがなかったリュートは、悪魔にもちゃんと家族があり、しかもルミアスの心配までしていることを聞いて微笑ましい気持ちになった。
「ルミアスのお父さんはルミアスのことが心配なんだね」
「うざってぇけどな。でも有難さはある」
「ほほほ、リュート様には是非坊ちゃまのお小さい頃のお話をして差し上げたいですねぇ」
「きっ、聞きたい!」
思わずヴァローアの膝に手を置き、乗り出すように強請れば、人間とは違う黄色い目が細められた。
「んなもん聞いてどうする。ヴァローア、お前も早く下がれ」
突然脇の下から救い上げられたリュートは、猫のようにだらんと体を伸ばしたままルミアスにテーブルまで運ばれ、椅子に座らされる。
「ではすぐにご用意いたしましょう」
ヴァローアが手のひらをパンパンと二度打ち鳴らす。するとワゴンの上で食器が自在に動き出した。
料理の上に被せられている金属でできたカバーが浮き上がり、その下にあった料理が次々にテーブルを目指してふわふわと空中を進む。
白のテーブルクロスが躍るようにひかれると、その次にカトラリーが行儀よく整列していった。
「わぁ、すごいっ! こんなことも出来るんだね!」
「さぁ冷めないうちに召しあがってください」
「終わったら早く出ていけっての」
「ほほほ、坊ちゃまのお邪魔はこれ以上致しませんよ」
いつの間にか慣れ親しんだ人間の顔に姿を戻していたヴァローアが、深々と腰を折って退出していった。
ルミアス以外が使う人間の世界にはない魔法を見たのは初めてだ。
興奮したまま横の席に腰を下ろしたルミアスを見れば、その顔は不機嫌さを前面に押し出していた。
「どうしたのルミアス」
なにかマズいことでもあったのだろうかとその顔を覗き込めば、大きな手が伸ばされ頭を乱雑に撫で繰り回される。
突然の行動に少し驚きながらも、ぐしゃぐしゃになった髪を整えていれば、ルミアスから深いため息が漏れた。
「ムカつく」
「僕なにかダメなことしちゃった……?」
「俺だって本来の力があれば、あれぐらい簡単にできる」
「ルミアスは何もない所から色々出せるもんね」
「だけど今は力が使えない。それなのに、ヴァローアが見せたあんな魔法で喜んでるリュートを見たらムカついてきた」
拗ねたような表情でそう言ったルミアスに、リュートは目を丸くしたあと、小さく笑みを作る。
「僕にとってはルミアスの魔法が一番だよ。確かに初めて見た魔法だから興奮はしたけど」
「そうか?」
「うん。だってルミアスは僕にとって一番だから」
リュートがそう告げれば満足そうに笑みを深めたるルミアスが、再びお腹を鳴らしたリュートに食事を食べるように促した。
綺麗に磨かれたフォークを手に取り食べ始めれば、ルミアスも同じく自分の分を食べ始める。
地下室に居た時は、いつもリュートだけが食事を口にしていた。けれども今はこうしてルミアスも隣に座り、同じものを一緒に食べてくれる。
それが嬉しくて堪らなかった。
「美味しいねルミアス」
「そうだな」
にこにこと上機嫌に食べ進めれば、二人の皿はあっという間に空になり、用意されていたデザートまで食べ終えた頃には、リュートは強烈な眠気を感じていた。
こくこくと船をこいでいればルミアスから苦笑が漏れ、早く寝てしまえと眠りに誘導するように頭を撫でられる。
「嫌だ、寝たくない。ルミアスと一緒にいる」
「ここは地下室あのじゃないから安心しろ。心配しなくても、お前が起きてもちゃんと俺はここにいる」
そう言われたリュートは、安心したように目を閉じる。
今はもうリュートはあの地下室に囚われている人生ではない。それにルミアスは死ぬまで一緒に居てくれるという願いを叶えてくれる。
「おやすみリュート」
甘さと優しさが多分含まれたルミアスの声音を最後に、リュートは意識を安心して手放すのだった。
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