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第2章
7.ちゃんと説明してたらよかったのに…
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朝が遅い魔界ではまだ、朝というには少し早い時間。
ベルゼビュートは目を覚ました。
あれ?僕、いつ寝たっけ?
起きてみたらいつものベッド。
でも、自分でベッドに入った記憶はない。
どういう事だと昨日を振り返ってみる。
まず、あいつと魔力栓の解放をした。
ん?…なんか引っかかる。
えーと、どうやったんだっけ?
昨日のカマエルとのやりとりをできる限り詳細に思い出そうとしてみる。
たしか、急にカマエルに抱き込まれて…
慌てる僕の反応を見てあいつは楽しんでたんだ。
そうだ!その時に何か言ってた気がするけどいっぱいいっぱいだった僕はそれどころじゃなかった!
だって、そうだろう。
僕とあいつはまだ、……何もないんだ。
おはようとかおやすみとかのキスだけ。
だけど僕はそれだけでいっぱいいっぱいになっちゃって全然だめ。
なのに、あいつは僕に過剰とも思えるスキンシップをしてきたんだ。
僕の頭がパーンってなってもいいんだろう。
思い返せば、あの時そんなことをしなくてもよかったんじゃないかという気がしてきて、カマエルに苛立ちを募らせる。
どうして、あいつはいつも勝手なんだ!
僕が何も知らないと思って。
頭がパーンってなったそんな状態の僕に正常な判断や理解ができるわけない。
だから嘘くさくたってあいつの言うこと信じるしかないじゃないか。
ほかにできることもないし。
だからあの時の僕はカマエルの言葉に頷いた。
それから体が熱くてしょうがなくなって、
どうにかして欲しくて、
「んっ、、あぁ…も、ん、たすけて…」
わーーーーーーーーっ!
何を言ったんだ僕…
あんなこと言ってカマエルに助けを求めたのか?!
「える?ねぇ、たすけて……んっ、ンンッ!ふっ…うん、、はぁ…」
う~~~ッ!
恥ずかしぬ…………
思わず布団を頭から被ってしまう。
誰もみていないというのに恥辱で赤くなっているであろう顔をどうにかして隠したくてしょうがなかった。
ガチャ
そんなことをつらつら考えてたら、不意に寝室のドアが開いた。
「もう起きてるのか、今日は早起きなんだな」
「…………」
「何か言ったらどうだ?」
「それより、カマエル…おまえ僕に何か言うことがあるんじゃないか?」
いつも通りすぎるカマエルに布団を頭から被ってままの格好で昨日のことを聞いてみる
「なんのことだ、お前に付き合って修行してやっただけだろう?」
白々しいカマエルに布団を脱ぎ捨てて詰め寄る。
「昨日のあれ、どう見たって修行じゃないだろ………。僕が何も知らないと思って………バカにするな!」
「はぁ、朝からそんなことを考えていたのか…逆に言うが、昨日のことちゃんと覚えてるのか?」
昨日のことという単語でいいように鳴かされた記憶が蘇る。
「ばっ、…か、覚えてるよ…」
「本当に?全部か?俺と何をしてそこで何を感じたのか、全部全部覚えてるのか?」
暖かいベッドからわざわざ這い出て詰め寄ったというのに、カマエルの言葉に思わず後ずさる。
「ほらちゃんと思い出してみろ、俺と、昨日、何をした?」
なんだか直接脳に語りかけられてるみたいで、頭が痺れる。
こいつは無駄に声もいいんだ。
それを自覚して使ってくるからタチが悪い。
でも、このいい声でベルって呼んでくれるのが僕は好きだ。
思考を支配されるようなふわふわとした感覚がし始めるが、こんな時いいようにされるのは気に食わない!
押し戻されるようにベッドサイドに腰掛けたベルゼビュートに迫るカマエルの胸を押し返して、ベルゼビュートは叫ぶ。
「もう、なんだよ。じゃあ昨日のやつはなんだったんだよ!ちゃんと説明してもらうからな、ふん!」
やっと僕から身体を離したカマエルにやれやれ何を言ってるんだという目を向けられてなんだか釈然としないが、きちんと説明をしてもらおうじゃないか。
そしてかくかくしかじか…………
説明終了。
しんっじらんねぇーーーー
なんだよ、超重要なところ普通ちゃんというだろ!もう!
初めから話してくれてたらよかった話だった…
カマエル曰く、ベルゼビュートが可愛くて説明するのをめんどくさかったらしい。
こいつ………もう一緒に授業はしない
しないったらしない!
ベルゼビュートは目を覚ました。
あれ?僕、いつ寝たっけ?
起きてみたらいつものベッド。
でも、自分でベッドに入った記憶はない。
どういう事だと昨日を振り返ってみる。
まず、あいつと魔力栓の解放をした。
ん?…なんか引っかかる。
えーと、どうやったんだっけ?
昨日のカマエルとのやりとりをできる限り詳細に思い出そうとしてみる。
たしか、急にカマエルに抱き込まれて…
慌てる僕の反応を見てあいつは楽しんでたんだ。
そうだ!その時に何か言ってた気がするけどいっぱいいっぱいだった僕はそれどころじゃなかった!
だって、そうだろう。
僕とあいつはまだ、……何もないんだ。
おはようとかおやすみとかのキスだけ。
だけど僕はそれだけでいっぱいいっぱいになっちゃって全然だめ。
なのに、あいつは僕に過剰とも思えるスキンシップをしてきたんだ。
僕の頭がパーンってなってもいいんだろう。
思い返せば、あの時そんなことをしなくてもよかったんじゃないかという気がしてきて、カマエルに苛立ちを募らせる。
どうして、あいつはいつも勝手なんだ!
僕が何も知らないと思って。
頭がパーンってなったそんな状態の僕に正常な判断や理解ができるわけない。
だから嘘くさくたってあいつの言うこと信じるしかないじゃないか。
ほかにできることもないし。
だからあの時の僕はカマエルの言葉に頷いた。
それから体が熱くてしょうがなくなって、
どうにかして欲しくて、
「んっ、、あぁ…も、ん、たすけて…」
わーーーーーーーーっ!
何を言ったんだ僕…
あんなこと言ってカマエルに助けを求めたのか?!
「える?ねぇ、たすけて……んっ、ンンッ!ふっ…うん、、はぁ…」
う~~~ッ!
恥ずかしぬ…………
思わず布団を頭から被ってしまう。
誰もみていないというのに恥辱で赤くなっているであろう顔をどうにかして隠したくてしょうがなかった。
ガチャ
そんなことをつらつら考えてたら、不意に寝室のドアが開いた。
「もう起きてるのか、今日は早起きなんだな」
「…………」
「何か言ったらどうだ?」
「それより、カマエル…おまえ僕に何か言うことがあるんじゃないか?」
いつも通りすぎるカマエルに布団を頭から被ってままの格好で昨日のことを聞いてみる
「なんのことだ、お前に付き合って修行してやっただけだろう?」
白々しいカマエルに布団を脱ぎ捨てて詰め寄る。
「昨日のあれ、どう見たって修行じゃないだろ………。僕が何も知らないと思って………バカにするな!」
「はぁ、朝からそんなことを考えていたのか…逆に言うが、昨日のことちゃんと覚えてるのか?」
昨日のことという単語でいいように鳴かされた記憶が蘇る。
「ばっ、…か、覚えてるよ…」
「本当に?全部か?俺と何をしてそこで何を感じたのか、全部全部覚えてるのか?」
暖かいベッドからわざわざ這い出て詰め寄ったというのに、カマエルの言葉に思わず後ずさる。
「ほらちゃんと思い出してみろ、俺と、昨日、何をした?」
なんだか直接脳に語りかけられてるみたいで、頭が痺れる。
こいつは無駄に声もいいんだ。
それを自覚して使ってくるからタチが悪い。
でも、このいい声でベルって呼んでくれるのが僕は好きだ。
思考を支配されるようなふわふわとした感覚がし始めるが、こんな時いいようにされるのは気に食わない!
押し戻されるようにベッドサイドに腰掛けたベルゼビュートに迫るカマエルの胸を押し返して、ベルゼビュートは叫ぶ。
「もう、なんだよ。じゃあ昨日のやつはなんだったんだよ!ちゃんと説明してもらうからな、ふん!」
やっと僕から身体を離したカマエルにやれやれ何を言ってるんだという目を向けられてなんだか釈然としないが、きちんと説明をしてもらおうじゃないか。
そしてかくかくしかじか…………
説明終了。
しんっじらんねぇーーーー
なんだよ、超重要なところ普通ちゃんというだろ!もう!
初めから話してくれてたらよかった話だった…
カマエル曰く、ベルゼビュートが可愛くて説明するのをめんどくさかったらしい。
こいつ………もう一緒に授業はしない
しないったらしない!
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