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第1章

32.パニック

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朝起きてすっきりなんてことはなく僕は頭を抱えた。
だって、見た夢が現実味があって…なんというか…うんすごく恥ずかしかった。


***

 
気づくと僕はベットのうえで仰向けに寝ていた。何かで視界を塞がれているため真っ暗闇の中にいるようで不安が募る。両手が頭の上にあるが動かせず縛られているとわかった。
ここはどこだろうか、何も見えず聞こえずでわからない。

背中にあたるひんやりとしたシーツの感触で服は全て脱がされている状態みたいだとわかる。
部屋はシンとしていて、何も気配はない。


静かすぎて怖い。
誰かいないのか?誰か…
自分自身から声が出ているのかわからない。少し時空が歪んでいるような不思議な空間だ。


だんだんと部屋が少し冷えて肌寒さを感じてきた頃、ガチャとドアが開く音がして誰かが入ってきた気配がした。


気配は僕の側まで来ると、僕の頬をひと撫でしてベッドに乗り上げてきた。


「ベル…お前は綺麗だ」


溢れるように呟かれたその一言は僕の身体を熱くした。







「あ"っ、あ"あ"ぁぁぁ!」


パンパン

「あ"ッ、やっ、も…ん"んっ!」


僕のお尻と後ろの筋肉がぶつかる。
今まで開かれたことのなかったすぼみの奥の奥まで長くて太い肉棒で貫かれ、あられもない声が止まらない。


ズン

「あ''あ"~~~ッ!!」


今まで叩いていた奥のさらに奥、入っちゃダメなとこまで男の肉棒は容赦なく入り込む。


ジュポジュポ

「も、しんじゃ…あ"ッ、むりぃ…ッ!」


気持ち良すぎて、俺が感じてしまうたびナカがきゅんとうねって肉棒を締め付けてしまう。そうするとナカでビキビキなカタチがしっかり伝わってきてまた感じて締め付けるという悪循環。その間ずっと感じていて身体がツライ。


はやく終わって、助けて、カマエル!
こんな誰かじゃなくて、僕はカマエルじゃなきゃやだ!


「もぅ…たすけて、カマエル…ッ!」


いままで揺さぶられていた身体が止まり、気持ち良さの余韻が身体を走る。
不意に目を覆っていたものが外され、目の前の人物の顔が見えた。


「おまえ、かよ…悪趣味だな…」


ほわほわしてて怒る気も出ないが心からほっとした。
俺を見下ろすエメラルドグリーンの瞳は慈愛に満ちていて俺の身体にかかる見慣れた金髪の髪を少し手に取って口付ける。
たしかに最初から怖かったけど、行為自体は怖くなかった。身体はわかってたのかもな…。


「おい、これはどういう…ッ!ひゅっ…」


だからってこれはどういうことかと問い詰めようとしたら僕の中で萎えずそのままだったカマエルのモノが僕の奥を叩く。


「まだだ、終わってない。」


マジか!えっ、まだなの…
たしかにこいつまだ達してない?
えっと思った時にはもうピストンが開始されていて脳を刺激する気持ち良さで鮮明だった思考がふやふやになっていく

「ベル、愛してる。一緒にイこう」

「まっ、あっ、あッ、あ"あ"ぁぁぁッ!」
「クッ…」


僕のナカで熱いものがカマエルのモノから放たれる。じんわりと下腹部を温める熱量に少しホッとしてしまうのは何故だろう。思わずそっと肌の上から撫でる。


「はぁ、はぁ、はぁ……….」


でももう指一本も動かない。
しっとりと湿った僕の髪を優しく撫でるこいつの少し冷たい指が気持ちよくてそのまま意識を手放した。



***

……………ら、どうも朝でした。
ちゃんと確認したけど、お尻は無事っぽい。
腰も痛くないし…
ただ、パンツの中がな。
これが初の夢精とか思いたくない。
最近俺のハジメテはカマエルが何かしら絡んでる気がするのは気のせいか。


それにしても、
あれはなんだったんだ?
僕の妄想が具現化したもの…?
いやいやいや、だったら欲求不満?
それになぜあいつが出てくるんだ
もう、僕のそばからいなくなっただろ!



考えてもわからないので
のそのそと起きて支度をする。

やっぱりシンとした部屋はどこか寂しかった。





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