憂鬱な日常

メランコリーおばけ

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夕焼け

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学校帰り

信号を待っている退屈な暮れに

ふと空を見上げた

怒り色の夕焼けが青空を奪っていた

その夕焼けは

だれかと喧嘩したような些細な怒りではなく

もっと強く

深いところから

湧き上がっている怒り

何を言っても許してもらえないような怒り

誰にも経験したことのないような怒り

私は金縛りに遭ったかのように

その場から動けずに

信号が青になっても

ずっと夕焼けを見ていた

気がつけば

さっきまでの怒り色は消えて

群青色になっていた

私はその場に崩れ落ちた

訳もわからずに泣いた

人目も気にせず大声で

あぁこれが 

自然の憎悪
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