空

メランコリーおばけ

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空が怒る

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夜は眠りたくない
寝て起きたら朝なんて絶望

そんなことを考えながらあてもなく天井を見つめていた
「寝るもんか」
そう考えていても4時を過ぎるとうとうとしてくる

気がつくと視界は赤に侵食されていた
大地が、空が、自然が、
全て怒りに染まっていた
無意識のうちに布団から抜け出し
無意識のうちにサンダルを履いて
無意識のうちに空を見上げていた

火事で煌々とした炎と
似ているようで似ていない怒りは
この世の中に生き物がいることを許していない、そんなふうに感じられた
その色が
とんでもなく奇麗で
恍惚としてそれを見つめていた

やがて、私の存在も怒られているような気になって
こんな世界のことで悩んでいた自分がとてもバカらしくなって
「もうどうでも良いや」
そう思って空の怒りが消えないうちに
近くの川へ身を投げ出した
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