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151.狩りのお留守番役
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森の中にある大きな穴に降りた。上から見ると丸い穴に見えたけど、降りたら湖があった。きらきらと水が反射して、中は透き通ってる。覗き込むと大きな魚が泳いでいた。興奮したボリスと一緒に指さしたりして騒ぐ。その間に役割が決まったみたい。
セティが呼んだらフェルがすぐに来た。フェルと狼達は、セティやゲリュオンと一緒に陸の獲物を追いかける。お父さんは空の獲物を捕まえるんだって。飛ぶのが速いからだね。
フェルに抱き着いていっぱい撫でて頬ずりした。くーんって鼻を鳴らすの、可愛い。目いっぱい手を伸ばしてもフェルの鼻に届くのがぎりぎりだったけど、今なら鼻に頬ずりできた。僕、ちゃんと大きくなったよ。もうすぐ、セティに食べてもらえるね。
「……ぶふっ」
セティが変な声出した。きょとんとした僕の頭を撫でて、行ってくると挨拶する。行ってらっしゃいと手を振って、セティ達を見送った。次は飛び立つお父さんだよ。両手を目いっぱい振って見送り、お母さんやボリスと湖を覗き込む。
『イシスは待ってなさい。ついておいでボリス、泳ぎ方を教えるよ』
「なんで僕は待ってるの?」
『ふふっ、お留守番する子がいないと困るよ』
そっか、僕はお留守番だ。お母さんやお父さん、セティ達が帰ってくる場所を守らなくちゃ! 頷いた僕はセティが用意してくれたテントに入った。そこで座って待つことにする。お母さんが先に湖に入って、ボリスを呼んだ。怖いのかな、ボリスは水に手を付けては引っ込めちゃう。
何回か繰り返していると、お母さんが尻尾を掴んで水の中に落とした。慌てるボリスを背中に乗せて、お母さんはすいすい泳ぐ。水がすっと避けるみたい。全然ばしゃばしゃしないのに、前に進んでいくの。少しお手本を見せてから、お母さんは潜っちゃった。
湖の真ん中でボリスはじたばたと暴れる。あ、沈んじゃう。そう思ったら、潜ったお母さんが浮いてきて背中に乗せた。お母さんが湖の端で僕を呼ぶ。慌ててテントから出た僕は、お母さんが草の上に置いた魚に飛びかかった。
『捕まえておいておくれ。湖に戻ってしまうからね』
「わかった!」
魚を両手で掴んだけど、鱗があってヌルヌルする。落ちそうだから両手でしっかり持ってテント前に置いた。湖の方へ落ちないように、近くの板で穴を掘る。そこへ入れて、次の魚を拾いに行った。お母さんがくれたお魚を全部入れたら、ちょっと狭かったみたい。
ひとつ転がり出た。慌てて追いかけた僕が魚を掴んだ時、ばさっと上で音がする。お父さんかな? 見上げた僕の上に影がかかり、気づいたら僕は空に浮かんでいた。大きい鳥みたいな生き物で、これは知ってる。グリフォンで、鳥と狼みたいな動物がくっついた種類。お父さんがよく捕まえる鳥だった。
僕の枕の中身も、この鳥のだよ。あっという間に僕は空高くを飛んでいた。ずっと下の方にお母さんがいる湖が見える。捕まえた魚を落とさないようにしっかり掴んだ。僕、どうやってテントに戻ればいいんだろう?
セティが呼んだらフェルがすぐに来た。フェルと狼達は、セティやゲリュオンと一緒に陸の獲物を追いかける。お父さんは空の獲物を捕まえるんだって。飛ぶのが速いからだね。
フェルに抱き着いていっぱい撫でて頬ずりした。くーんって鼻を鳴らすの、可愛い。目いっぱい手を伸ばしてもフェルの鼻に届くのがぎりぎりだったけど、今なら鼻に頬ずりできた。僕、ちゃんと大きくなったよ。もうすぐ、セティに食べてもらえるね。
「……ぶふっ」
セティが変な声出した。きょとんとした僕の頭を撫でて、行ってくると挨拶する。行ってらっしゃいと手を振って、セティ達を見送った。次は飛び立つお父さんだよ。両手を目いっぱい振って見送り、お母さんやボリスと湖を覗き込む。
『イシスは待ってなさい。ついておいでボリス、泳ぎ方を教えるよ』
「なんで僕は待ってるの?」
『ふふっ、お留守番する子がいないと困るよ』
そっか、僕はお留守番だ。お母さんやお父さん、セティ達が帰ってくる場所を守らなくちゃ! 頷いた僕はセティが用意してくれたテントに入った。そこで座って待つことにする。お母さんが先に湖に入って、ボリスを呼んだ。怖いのかな、ボリスは水に手を付けては引っ込めちゃう。
何回か繰り返していると、お母さんが尻尾を掴んで水の中に落とした。慌てるボリスを背中に乗せて、お母さんはすいすい泳ぐ。水がすっと避けるみたい。全然ばしゃばしゃしないのに、前に進んでいくの。少しお手本を見せてから、お母さんは潜っちゃった。
湖の真ん中でボリスはじたばたと暴れる。あ、沈んじゃう。そう思ったら、潜ったお母さんが浮いてきて背中に乗せた。お母さんが湖の端で僕を呼ぶ。慌ててテントから出た僕は、お母さんが草の上に置いた魚に飛びかかった。
『捕まえておいておくれ。湖に戻ってしまうからね』
「わかった!」
魚を両手で掴んだけど、鱗があってヌルヌルする。落ちそうだから両手でしっかり持ってテント前に置いた。湖の方へ落ちないように、近くの板で穴を掘る。そこへ入れて、次の魚を拾いに行った。お母さんがくれたお魚を全部入れたら、ちょっと狭かったみたい。
ひとつ転がり出た。慌てて追いかけた僕が魚を掴んだ時、ばさっと上で音がする。お父さんかな? 見上げた僕の上に影がかかり、気づいたら僕は空に浮かんでいた。大きい鳥みたいな生き物で、これは知ってる。グリフォンで、鳥と狼みたいな動物がくっついた種類。お父さんがよく捕まえる鳥だった。
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