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第3章 守護者の見極めと嫉妬

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「どうしたの? シリル」

「……お前は……っ」

 唇を噛んだ姿に眉を顰め、床に膝をついてシリルを見上げる。覗き込むようにして窺えば、尖らせた赤い唇が再び開かれた。

「アイザックが気に入ったのか?」

 焼きもち?! まさか、シリルが?

「どっちかって言えば、リスキアのが気が合いそうだな。もちろん友達としてで……愛してるのはシリルだけだから――なぁ、そんな顔するなよ」

 そっと頬を両手で包んで、目を合わせる。吸い込まれそうな引力の紅い瞳が瞬いて、じっと自分を映し出してくれる。これ以上の幸せを知らないから、笑顔を浮かべて接吻けた。

「愛してるよ、シリル」

 伸ばした手でシリルの前髪を掻き上げる。幼い顔立ちが露わになり、込み上げる愛おしさに額へ接吻けた。

「……ねぇ、今日のは焼きもち?」

 くすくす笑いながら細い腰を抱き寄せる。ベッドの上で向かい合って座りながら、ライアンはシリルのシャツのボタンをすべて外した。白く透き通るような肌を指で確かめ、大きな紅い瞳を覗き込む。

 少し考えるような表情で眉を顰めたシリルは、すぐに自信ありげに片唇を引き上げた。意地悪そうで、何かを企む小悪魔のように魅力的な表情に見惚れる。

「そうだと言ったら?」

 何をくれる? 

 首を傾げるシリルの甘い囁きに、ライアンは首筋へ顔を埋めた。ぺろっと舐めて、びくりと竦む身体を楽しむ。痛みを感じるほどキツく吸い上げて紅い所有印を刻んでから、その上に優しく舌を這わせた。

「……はぁ……」

 掠れた吐息を感じて、顔を上げて接吻ける。重なった唇は、まるで最初から重なる為に作られていたように、ぴったりと互いの息と想いを絡め合う。

「シリルがそこまでオレを好きなら」

 一度離れた唇が紡いだ言葉の続きを聞く前に、シリルの接吻けがライアンの声を奪った。

「心も魂も捧げるよ。オレはおまえのモノだろ」

「ああ……」

 嬌声なのか、同意の声なのか。判断が付かないほど甘いシリルの唇が紡いだ声は、ライアンの理性を食い破る。

 魅力的な存在――誰も彼の代わりになれない。
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