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9章 祝福
…………………!?
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「───────うぅん………………」
バースデイパーティーの翌日。レクスは、ベッドの上でゆっくりと目を覚ます。レクスは寝ぼけ眼を擦りながら、大きく伸びをした。
「…………………………」
ふと、昨日のことが思い出される。エレナとその……………キ、キスをしそうになった。あと少しというところで、ミアが乱入してきたのだ。それを思い出して、かぁっ…………………!! と顔を赤くするレクス。このまま布団で自分を覆い隠したいくらいに恥ずかしい。…………いや、実際にそうしてるわけだが。
「…………………ん?」
隣に、何やら誰かがいる。エレナは昨日、レクスとは別の部屋で寝たので、エレナではないはず。……………というか、あんなことがあった後に一緒に寝られるほど、図太い神経はしていない。
「だ、誰だろ………………?」
レクスはおそるおそる毛布をどけてみる。そこには───────
「………………え? 誰?」
黒に青みがかかった髪にレクスより小さいであろう、体躯。レクスも見たことがない、可愛らしい少年だった。呆然とその少年を見つめるレクス。やがて、その少年は、モゾモゾと動いて目を覚ます。しかも、その少年は服を着ていなかった。
「あ~、ご主人、おはよう~」
(ん……………? ご主人……………? この呼び方、凄く聞き覚えがある…………。…………まさか───────)
レクスは、確かめるようにその名を呟いてみる。
「───────レイン……………?」
「うん、そうだよ~。ご主人、驚いた?」
あっけらかんとしたように笑みを浮かべてそう言う少年───────レイン。
「……………………」
レクスは、ただただ驚くのだった。因みに、プレゼントは今日確認するつもりである。昨日はそれどころじゃなかったからだ。今日もそれどころではない……………ような気もするが。
◇◆◇◆◇
「へぇ~、『人化』のスキルで変身したんだ」
「うん。ただ、この『人化』ってスキルも厄介でねー…………。完全に変身できるようになるまで、一ヶ月くらいかかったんだー」
どうやら、レインの話によると、『人化』のスキルは一ヶ月前に取得していたらしい。だが、尻尾が残ったり、耳が残ったりしてあまりうまく変身できなかったため、練習することにしたそうだ。主人であるレクスを驚かせようといういたずら心もはたらき、スキルのことは隠していたそうだ。まあ、どっちにしても念話ができなくなったので、そういうことを伝えられないわけだが。
「っていうか、レイン。話せるようになったんだね」
「やっとだよー。ご主人と念話できなくなって寂しかったから、結構嬉しい」
ニコニコ笑うレイン。なんとも嬉しそうだ。
「レイン、ちょっと立ってみて」
「ん………………?」
レインは不思議そうにしながらも、ベッドを降りて立つ。やっぱりレクスよりも小さい。レクスは少しだけ、ほんとに少しだけ勝ち誇ったような気分になった。
「一応みんなにも言った方がいいよね……………?」
いきなりレインが人の姿で現れて、誰? ってならないようにするためにも。
レクスはそんなことを考えるのだった。
バースデイパーティーの翌日。レクスは、ベッドの上でゆっくりと目を覚ます。レクスは寝ぼけ眼を擦りながら、大きく伸びをした。
「…………………………」
ふと、昨日のことが思い出される。エレナとその……………キ、キスをしそうになった。あと少しというところで、ミアが乱入してきたのだ。それを思い出して、かぁっ…………………!! と顔を赤くするレクス。このまま布団で自分を覆い隠したいくらいに恥ずかしい。…………いや、実際にそうしてるわけだが。
「…………………ん?」
隣に、何やら誰かがいる。エレナは昨日、レクスとは別の部屋で寝たので、エレナではないはず。……………というか、あんなことがあった後に一緒に寝られるほど、図太い神経はしていない。
「だ、誰だろ………………?」
レクスはおそるおそる毛布をどけてみる。そこには───────
「………………え? 誰?」
黒に青みがかかった髪にレクスより小さいであろう、体躯。レクスも見たことがない、可愛らしい少年だった。呆然とその少年を見つめるレクス。やがて、その少年は、モゾモゾと動いて目を覚ます。しかも、その少年は服を着ていなかった。
「あ~、ご主人、おはよう~」
(ん……………? ご主人……………? この呼び方、凄く聞き覚えがある…………。…………まさか───────)
レクスは、確かめるようにその名を呟いてみる。
「───────レイン……………?」
「うん、そうだよ~。ご主人、驚いた?」
あっけらかんとしたように笑みを浮かべてそう言う少年───────レイン。
「……………………」
レクスは、ただただ驚くのだった。因みに、プレゼントは今日確認するつもりである。昨日はそれどころじゃなかったからだ。今日もそれどころではない……………ような気もするが。
◇◆◇◆◇
「へぇ~、『人化』のスキルで変身したんだ」
「うん。ただ、この『人化』ってスキルも厄介でねー…………。完全に変身できるようになるまで、一ヶ月くらいかかったんだー」
どうやら、レインの話によると、『人化』のスキルは一ヶ月前に取得していたらしい。だが、尻尾が残ったり、耳が残ったりしてあまりうまく変身できなかったため、練習することにしたそうだ。主人であるレクスを驚かせようといういたずら心もはたらき、スキルのことは隠していたそうだ。まあ、どっちにしても念話ができなくなったので、そういうことを伝えられないわけだが。
「っていうか、レイン。話せるようになったんだね」
「やっとだよー。ご主人と念話できなくなって寂しかったから、結構嬉しい」
ニコニコ笑うレイン。なんとも嬉しそうだ。
「レイン、ちょっと立ってみて」
「ん………………?」
レインは不思議そうにしながらも、ベッドを降りて立つ。やっぱりレクスよりも小さい。レクスは少しだけ、ほんとに少しだけ勝ち誇ったような気分になった。
「一応みんなにも言った方がいいよね……………?」
いきなりレインが人の姿で現れて、誰? ってならないようにするためにも。
レクスはそんなことを考えるのだった。
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