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8章 ダンジョンを守れ ~異種族間同盟~
いつも通りの日常④
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「『ケンウン祭』?」
「うん。来週辺りに王都でやる祭りなんだけどさ。それを参考にしつつ、祭りのスケジュールを立ててみたんだ。どう?」
レクスはフィアから渡された紙に目を通す。その内容は大体こんな感じだ。
15時:祭り開始
16時半~:魔力球破壊選手権
18時~(魔力球破壊選手権終了時刻により変わる):花火大会
19時 祭り終了
「う~ん…………もう一つ、なんか加えた方がいい気がする」
これでは、催しが少なすぎて逆にインパクトに欠けてしまうかもしれない。初めてのレクス区での祭りでもあるし、ここはもう少し盛大にいきたい。まあ、名前のインパクトだけは相変わらず健在であるが。
「やっぱりそうだよね~…………。何かもう一つ魔力破壊選手権と同等の規模かそれより小さい規模の祭りを入れたいよね~」
フィアはそう言った。魔力球破壊選手権より大規模なものを入れると、時間がかかりすぎるし、コストも大きくなってしまう。できれば小規模のものが望ましいが…………。
「そうだね…………。じゃあ、集団戦でできる競技とかどうかな? それなら、時間もかからないだろうし…………」
レクスはそう言った。フィアはあっ、そうか!と閃いたような表情に。
「ずっと個人戦ばっかりにこだわってたな…………。確かに、集団戦もありだね」
フィアはそう言うと、考え込んだ。レクスも考え込む。
まず、集団戦を開催するに当たって何をするかから決めなければならないだろう。何をするか、というのが一番の悩み所だ。それさえ決まってしまえば、後はそれに合うようにルールを決めたり、組分けを決めたり、賞品を決めたりすればいいだけなのだ。最初が肝心である。
「「う~ん…………」」
二人は暫くの間、頭を悩ませるのだった。
◇◆◇◆◇
「暇だなぁ…………ねっ、レイン」
同意を求めるようにシュエイルは名前を呼ぶが、当の本人はベッドの上でぐっすりと寝ていた。話し相手のいないシュエイルは、実質ボッチのようなものである。
「レクスは執務で忙しいし、あの人達はお風呂に行っちゃうし…………」
はー…………とため息をつくシュエイル。部屋で一人で待っているというのは退屈だ。何か一人でできる遊びでもないものだろうか。
「う~ん…………。あっ、あれなら一人でも出来るかも!」
シュエイルはそう言うと、魔力であるものを形成し始める。それは、徐々に丸い盤面を形成していく。そして─────丸い磐面の上にこれまた平たくて丸いものが出現した。
「えっと…………後はこのコードを書けば…………」
シュエイルは魔力で文字を描いた。すると─────人型のいわば人形にでも似たような物が対面側に出現。
「やっぱり、魔力の消耗が凄いや…………」
このゲームの名は、陣取りゲームだ。トノクの里でよく流行ったゲームだ。魔力の消耗が激しいので一回限りしかできないが、まあ、暇潰しにでもなれば十分だ。
「じゃあ、まずは僕の出番っと」
シュエイルは駒を動かした。この丸いものを駒と呼んでおり、配置は自由。配置した状態からゲームが始まるのだ。相手の陣地に先にたどり着いた方が勝ちの単純なゲーム。だが、戦略は多彩だ。たとえ、人型の人形もどきが相手でも自然と盛り上がるというもの。
「まずは陣の周りを軽く固める感じでいこっかな」
シュエイルはワクワクしたような表情でそんなことを言ったのだった。
「うん。来週辺りに王都でやる祭りなんだけどさ。それを参考にしつつ、祭りのスケジュールを立ててみたんだ。どう?」
レクスはフィアから渡された紙に目を通す。その内容は大体こんな感じだ。
15時:祭り開始
16時半~:魔力球破壊選手権
18時~(魔力球破壊選手権終了時刻により変わる):花火大会
19時 祭り終了
「う~ん…………もう一つ、なんか加えた方がいい気がする」
これでは、催しが少なすぎて逆にインパクトに欠けてしまうかもしれない。初めてのレクス区での祭りでもあるし、ここはもう少し盛大にいきたい。まあ、名前のインパクトだけは相変わらず健在であるが。
「やっぱりそうだよね~…………。何かもう一つ魔力破壊選手権と同等の規模かそれより小さい規模の祭りを入れたいよね~」
フィアはそう言った。魔力球破壊選手権より大規模なものを入れると、時間がかかりすぎるし、コストも大きくなってしまう。できれば小規模のものが望ましいが…………。
「そうだね…………。じゃあ、集団戦でできる競技とかどうかな? それなら、時間もかからないだろうし…………」
レクスはそう言った。フィアはあっ、そうか!と閃いたような表情に。
「ずっと個人戦ばっかりにこだわってたな…………。確かに、集団戦もありだね」
フィアはそう言うと、考え込んだ。レクスも考え込む。
まず、集団戦を開催するに当たって何をするかから決めなければならないだろう。何をするか、というのが一番の悩み所だ。それさえ決まってしまえば、後はそれに合うようにルールを決めたり、組分けを決めたり、賞品を決めたりすればいいだけなのだ。最初が肝心である。
「「う~ん…………」」
二人は暫くの間、頭を悩ませるのだった。
◇◆◇◆◇
「暇だなぁ…………ねっ、レイン」
同意を求めるようにシュエイルは名前を呼ぶが、当の本人はベッドの上でぐっすりと寝ていた。話し相手のいないシュエイルは、実質ボッチのようなものである。
「レクスは執務で忙しいし、あの人達はお風呂に行っちゃうし…………」
はー…………とため息をつくシュエイル。部屋で一人で待っているというのは退屈だ。何か一人でできる遊びでもないものだろうか。
「う~ん…………。あっ、あれなら一人でも出来るかも!」
シュエイルはそう言うと、魔力であるものを形成し始める。それは、徐々に丸い盤面を形成していく。そして─────丸い磐面の上にこれまた平たくて丸いものが出現した。
「えっと…………後はこのコードを書けば…………」
シュエイルは魔力で文字を描いた。すると─────人型のいわば人形にでも似たような物が対面側に出現。
「やっぱり、魔力の消耗が凄いや…………」
このゲームの名は、陣取りゲームだ。トノクの里でよく流行ったゲームだ。魔力の消耗が激しいので一回限りしかできないが、まあ、暇潰しにでもなれば十分だ。
「じゃあ、まずは僕の出番っと」
シュエイルは駒を動かした。この丸いものを駒と呼んでおり、配置は自由。配置した状態からゲームが始まるのだ。相手の陣地に先にたどり着いた方が勝ちの単純なゲーム。だが、戦略は多彩だ。たとえ、人型の人形もどきが相手でも自然と盛り上がるというもの。
「まずは陣の周りを軽く固める感じでいこっかな」
シュエイルはワクワクしたような表情でそんなことを言ったのだった。
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