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8章 ダンジョンを守れ ~異種族間同盟~
ユグドラシルを追い求め④
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「え? 封鎖されてる?」
「ああ。ここ最近、ユグドラシルの様子がおかしいんだ」
トラランカはそう言った。トラランカが言うには、ユグドラシルの生命力が強くなっているらしい。それっていいことなのでは…………? と思う。というか、いいことの部類に入ってもおかしくない。
「…………それのどこが変なの?」
ルーパがそう尋ねる。
「…………いや、なんて言えばいいんかな。生命力の増加が著しすぎるっていうか、なんていうか。まあ、そんな感じなんだ。異常に生命力が増加しすぎてるってこと」
トラランカがそう言った。
(もしかすると、ユグドラシルの生命力が異常なことと、『ミューエル』が荒々しくなってるのと何か関係があったりするのかしら?)
ミーシャはそう思い、トラランカに尋ねてみた。
「ああ、そうだ。『ミューエル』が最近荒れてるってのも、それが原因なんだ。みんな不安なんだろうな。ユグドラシルがいきなり魔物化したりするかもしれないとか、色々噂が飛び交ってる」
トラランカは色々と話してくれた。
「ユグドラシルが魔物化する?」
シュエイルは疑問に思ったのか、首を傾げる。他のメンバーもそれには疑問があるようで、耳を傾けて話を聞こうとする。
「植物とか動物とかって、まあ、全生物に共通するんだけど、魔力があるでしょ? ユグドラシルはそれを生命力の源にしてるんだけど。それが自分の能力以上に大きくなると、耐えきれなくなって魔物化するんだよ。原因を調査してるんだけど、分かんないらしくてさ」
懇切丁寧に説明してくれるトラランカ。
「ねえ、トラランカ。ユグドラシルってどこにあるの?」
フィオナがそう尋ねる。
「さっきも言ったけど、封鎖されてるよ?」
「封鎖されててもいいから、一回行ってみたいの」
「…………分かった。なら、あたいが案内するよ」
フィオナの目を見て、ふぅー…………と息をつきながらそう言うトラランカ。何を言っても止まらない、止められないような目をしていた。
「ありがとう、トラランカ」
「いいってことよ!」
トラランカは再びサムズアップしてそう答えたのだった。
◇◆◇◆◇
翌日─────
「痛い…………」
「寝心地は悪かったが、我は平気だったのだ!」
ミア、ミーシャがそんなことを言う。普通の宿だけあって、ベッドも普通だった。普通ゆえに、レクスの屋敷にあるフカフカのベッドなどではなく──────少し硬い生地のマットレスのようなものがベッドの木組みの上に敷かれているものだった。フカフカのベッドで寝慣れていたせいで、このような羽目になった。
エレナ達は、現在宿の外にいた。エレナ達が待っているのはトラランカだ。装備を整えてくると言うので、待っているような状況だ。
「わるいね、待たせて」
宿のドアが開いて、中からトラランカが出てくる。その格好は─────非常に際どかった。盗賊の軽装よりも更に軽装だった。胸の辺りにプレートアーマーを装着し、へそ丸見えの装備。本人は気にならないのだろうか。
「じゃあ、案内するからついてきて」
どうやら全く気にしていないらしい。エレナ達は、そんなトラランカの様子に苦笑した。自分が際どい格好をしているのをじかくしていないのだろうか。気のせいか、トラランカに視線が集まっている気がするような、しないような…………。
「どうしたの? 行かないの?」
後ろを向いてそう尋ねるトラランカ。エレナ達はトラランカのあとに続いてユグドラシルへと向かっていくのだった。
「ああ。ここ最近、ユグドラシルの様子がおかしいんだ」
トラランカはそう言った。トラランカが言うには、ユグドラシルの生命力が強くなっているらしい。それっていいことなのでは…………? と思う。というか、いいことの部類に入ってもおかしくない。
「…………それのどこが変なの?」
ルーパがそう尋ねる。
「…………いや、なんて言えばいいんかな。生命力の増加が著しすぎるっていうか、なんていうか。まあ、そんな感じなんだ。異常に生命力が増加しすぎてるってこと」
トラランカがそう言った。
(もしかすると、ユグドラシルの生命力が異常なことと、『ミューエル』が荒々しくなってるのと何か関係があったりするのかしら?)
ミーシャはそう思い、トラランカに尋ねてみた。
「ああ、そうだ。『ミューエル』が最近荒れてるってのも、それが原因なんだ。みんな不安なんだろうな。ユグドラシルがいきなり魔物化したりするかもしれないとか、色々噂が飛び交ってる」
トラランカは色々と話してくれた。
「ユグドラシルが魔物化する?」
シュエイルは疑問に思ったのか、首を傾げる。他のメンバーもそれには疑問があるようで、耳を傾けて話を聞こうとする。
「植物とか動物とかって、まあ、全生物に共通するんだけど、魔力があるでしょ? ユグドラシルはそれを生命力の源にしてるんだけど。それが自分の能力以上に大きくなると、耐えきれなくなって魔物化するんだよ。原因を調査してるんだけど、分かんないらしくてさ」
懇切丁寧に説明してくれるトラランカ。
「ねえ、トラランカ。ユグドラシルってどこにあるの?」
フィオナがそう尋ねる。
「さっきも言ったけど、封鎖されてるよ?」
「封鎖されててもいいから、一回行ってみたいの」
「…………分かった。なら、あたいが案内するよ」
フィオナの目を見て、ふぅー…………と息をつきながらそう言うトラランカ。何を言っても止まらない、止められないような目をしていた。
「ありがとう、トラランカ」
「いいってことよ!」
トラランカは再びサムズアップしてそう答えたのだった。
◇◆◇◆◇
翌日─────
「痛い…………」
「寝心地は悪かったが、我は平気だったのだ!」
ミア、ミーシャがそんなことを言う。普通の宿だけあって、ベッドも普通だった。普通ゆえに、レクスの屋敷にあるフカフカのベッドなどではなく──────少し硬い生地のマットレスのようなものがベッドの木組みの上に敷かれているものだった。フカフカのベッドで寝慣れていたせいで、このような羽目になった。
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「わるいね、待たせて」
宿のドアが開いて、中からトラランカが出てくる。その格好は─────非常に際どかった。盗賊の軽装よりも更に軽装だった。胸の辺りにプレートアーマーを装着し、へそ丸見えの装備。本人は気にならないのだろうか。
「じゃあ、案内するからついてきて」
どうやら全く気にしていないらしい。エレナ達は、そんなトラランカの様子に苦笑した。自分が際どい格好をしているのをじかくしていないのだろうか。気のせいか、トラランカに視線が集まっている気がするような、しないような…………。
「どうしたの? 行かないの?」
後ろを向いてそう尋ねるトラランカ。エレナ達はトラランカのあとに続いてユグドラシルへと向かっていくのだった。
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