198 / 454
8章 ダンジョンを守れ ~異種族間同盟~
依頼を受けよう
しおりを挟む
「ようこそ、レクス区の冒険者ギルドへ。ご用件があれば、お伺いします」
うっ…………! は、恥ずかしい………! やっぱり今からでももっとマシな名前に変えたい………!
「そ、そうですね…………えーっと、掲示板とかってないですかね? ほら、よく依頼とか貼ってあるやつ」
レクスが受付を訪ねたのは、掲示板がなかったからである。普通、冒険者ギルドには掲示板があって、そこに依頼が貼られているのだ。
「当ギルドでは、私達の方からその人のランク強さに合った依頼をある程度選んで、その中から冒険者の方々に選んでもらう形を取っております。そうすることで、多少ではありますが、冒険者の方々の安全を確保出来ますので」
「な、なるほど……………」
僕が知らない間にもうそこまで…………。早いですね。
「というわけですので、冒険者ギルドカードを提示してください」
そう言われたレクス達は冒険者ギルドカードを提示する。
「あ、すみません。あと、この子─────ネムも冒険者登録したいのですが」
「分かりました。では、冒険者ギルドカードを確認後………………って、ええぇぇぇぇ!?」
受付嬢は、そのカードを見て度肝を抜かれた。何故なら、そこには─────レクスの名前が書かれていたからだ。
勿論、ほとんど(ミア以外)の冒険者カードが金色だったことにも驚いた。しかし、それ以上にレクスの名前に驚いたのだ。
「あ、あなた様はもしかして、御領────」
「し─────っ! そこまでにしてくださいっ。ばれると何かと面倒ですので」
「す、すいません」
「…………いえ、こちらこそ突然ごめんなさい。あ、あと、出来れば普通に接して下さい。見れば分かると思いますが、あなたよりも年下ですので」
レクスは苦笑しながらそう言った。レクスとしては、かしこまられても困るので、普通に接して欲しいところ。
「は、はい。わ、分かりました」
緊張してぎこちないながらもそう言う受付嬢。本当に大丈夫かな?
「ところで、僕達に合う依頼とかってないですか?」
「え、えっと…………そうですね………これなんか、どうでしょう」
そう言って受付嬢が出したのは、3枚の依頼書。どれも難度Sクラスで、そこらの冒険者では達成できないクエストばかりだ。その中でも気になったのが………………。
「ガルロアダンジョン深層の調査…………」
レクスは受付嬢からその紙をもらうと、その詳細を確認する。
内容:ガルロアダンジョンの30層付近に、謎の人型の魔物? が出てくるらしい。通りかかる冒険者に対して、いきなり攻撃を仕掛けてくるので冒険者達も困っている。早急に退治して欲しい。
「人型の魔物…………ね」
「はい。ここ最近、ガルロアダンジョンでは冒険者が傷だらけで帰ってくることが多いそうです。顔が青く腫れ上がってた人もいるとかいないとかで」
「なるほど…………それはいささか物騒ですね」
死んでるわけじゃないけど、犠牲者を少しでも減らさないといけないね。安心してダンジョンが探索できないと、色々と困るだろうし。
「じゃあ、この依頼、引き受けます。みんなも、この依頼で大丈夫?」
「……………大丈夫………」
「30層付近にいるっていう人型の魔物にも興味あるし」
エレナ、カレンがそう言って快く頷いてくれた。他の面々も頷いてくれた。
「じゃあ、お願いします」
レクスは受付嬢に印を押してもらい、その紙を受け取った。ここからガルロアダンジョンまでだったら1時間もかからないくらいでつくだろう。急ぐ必要もないし、鳥型の人形での移動は目立ってしまうからだ。
「じゃあ行こっか」
レクス達は、ガルロアダンジョンに向けて出発した。
うっ…………! は、恥ずかしい………! やっぱり今からでももっとマシな名前に変えたい………!
「そ、そうですね…………えーっと、掲示板とかってないですかね? ほら、よく依頼とか貼ってあるやつ」
レクスが受付を訪ねたのは、掲示板がなかったからである。普通、冒険者ギルドには掲示板があって、そこに依頼が貼られているのだ。
「当ギルドでは、私達の方からその人のランク強さに合った依頼をある程度選んで、その中から冒険者の方々に選んでもらう形を取っております。そうすることで、多少ではありますが、冒険者の方々の安全を確保出来ますので」
「な、なるほど……………」
僕が知らない間にもうそこまで…………。早いですね。
「というわけですので、冒険者ギルドカードを提示してください」
そう言われたレクス達は冒険者ギルドカードを提示する。
「あ、すみません。あと、この子─────ネムも冒険者登録したいのですが」
「分かりました。では、冒険者ギルドカードを確認後………………って、ええぇぇぇぇ!?」
受付嬢は、そのカードを見て度肝を抜かれた。何故なら、そこには─────レクスの名前が書かれていたからだ。
勿論、ほとんど(ミア以外)の冒険者カードが金色だったことにも驚いた。しかし、それ以上にレクスの名前に驚いたのだ。
「あ、あなた様はもしかして、御領────」
「し─────っ! そこまでにしてくださいっ。ばれると何かと面倒ですので」
「す、すいません」
「…………いえ、こちらこそ突然ごめんなさい。あ、あと、出来れば普通に接して下さい。見れば分かると思いますが、あなたよりも年下ですので」
レクスは苦笑しながらそう言った。レクスとしては、かしこまられても困るので、普通に接して欲しいところ。
「は、はい。わ、分かりました」
緊張してぎこちないながらもそう言う受付嬢。本当に大丈夫かな?
「ところで、僕達に合う依頼とかってないですか?」
「え、えっと…………そうですね………これなんか、どうでしょう」
そう言って受付嬢が出したのは、3枚の依頼書。どれも難度Sクラスで、そこらの冒険者では達成できないクエストばかりだ。その中でも気になったのが………………。
「ガルロアダンジョン深層の調査…………」
レクスは受付嬢からその紙をもらうと、その詳細を確認する。
内容:ガルロアダンジョンの30層付近に、謎の人型の魔物? が出てくるらしい。通りかかる冒険者に対して、いきなり攻撃を仕掛けてくるので冒険者達も困っている。早急に退治して欲しい。
「人型の魔物…………ね」
「はい。ここ最近、ガルロアダンジョンでは冒険者が傷だらけで帰ってくることが多いそうです。顔が青く腫れ上がってた人もいるとかいないとかで」
「なるほど…………それはいささか物騒ですね」
死んでるわけじゃないけど、犠牲者を少しでも減らさないといけないね。安心してダンジョンが探索できないと、色々と困るだろうし。
「じゃあ、この依頼、引き受けます。みんなも、この依頼で大丈夫?」
「……………大丈夫………」
「30層付近にいるっていう人型の魔物にも興味あるし」
エレナ、カレンがそう言って快く頷いてくれた。他の面々も頷いてくれた。
「じゃあ、お願いします」
レクスは受付嬢に印を押してもらい、その紙を受け取った。ここからガルロアダンジョンまでだったら1時間もかからないくらいでつくだろう。急ぐ必要もないし、鳥型の人形での移動は目立ってしまうからだ。
「じゃあ行こっか」
レクス達は、ガルロアダンジョンに向けて出発した。
0
お気に入りに追加
8,242
あなたにおすすめの小説
「魔王のいない世界には勇者は必要ない」と王家に追い出されたので自由に旅をしながら可愛い嫁を探すことにしました
夢幻の翼
ファンタジー
「魔王軍も壊滅したし、もう勇者いらないよね」
命をかけて戦った俺(勇者)に対して魔王討伐の報酬を出し渋る横暴な扱いをする国王。
本当ならばその場で暴れてやりたかったが今後の事を考えて必死に自制心を保ちながら会見を終えた。
元勇者として通常では信じられないほどの能力を習得していた僕は腐った国王を持つ国に見切りをつけて他国へ亡命することを決意する。
その際に思いついた嫌がらせを国王にした俺はスッキリした気持ちで隣町まで駆け抜けた。
しかし、気持ちの整理はついたが懐の寒かった俺は冒険者として生計をたてるために冒険者ギルドを訪れたがもともと勇者として経験値を爆あげしていた僕は無事にランクを認められ、それを期に国外へと向かう訳あり商人の護衛として旅にでることになった。
といった序盤ストーリーとなっております。
追放あり、プチだけどざまぁあり、バトルにほのぼの、感動と恋愛までを詰め込んだ物語となる予定です。
5月30日までは毎日2回更新を予定しています。
それ以降はストック尽きるまで毎日1回更新となります。
子育て失敗の尻拭いは婚約者の務めではございません。
章槻雅希
ファンタジー
学院の卒業パーティで王太子は婚約者を断罪し、婚約破棄した。
真実の愛に目覚めた王太子が愛しい平民の少女を守るために断行した愚行。
破棄された令嬢は何も反論せずに退場する。彼女は疲れ切っていた。
そして一週間後、令嬢は国王に呼び出される。
けれど、その時すでにこの王国には終焉が訪れていた。
タグに「ざまぁ」を入れてはいますが、これざまぁというには重いかな……。
小説家になろう様にも投稿。
ざまぁ対象の悪役令嬢は穏やかな日常を所望します
たぬきち25番
ファンタジー
*『第16回ファンタジー小説大賞【大賞】・【読者賞】W受賞』
*書籍化2024年9月下旬発売
※書籍化の関係で1章が近日中にレンタルに切り替わりますことをご報告いたします。
彼氏にフラれた直後に異世界転生。気が付くと、ラノベの中の悪役令嬢クローディアになっていた。すでに周りからの評判は最悪なのに、王太子の婚約者。しかも政略結婚なので婚約解消不可?!
王太子は主人公と熱愛中。私は結婚前からお飾りの王太子妃決定。さらに、私は王太子妃として鬼の公爵子息がお目付け役に……。
しかも、私……ざまぁ対象!!
ざまぁ回避のために、なんやかんや大忙しです!!
※【感想欄について】感想ありがとうございます。皆様にお知らせとお願いです。
感想欄は多くの方が読まれますので、過激または攻撃的な発言、乱暴な言葉遣い、ポジティブ・ネガティブに関わらず他の方のお名前を出した感想、またこの作品は成人指定ではありませんので卑猥だと思われる発言など、読んだ方がお心を痛めたり、不快だと感じるような内容は承認を控えさせて頂きたいと思います。トラブルに発展してしまうと、感想欄を閉じることも検討しなければならなくなりますので、どうかご理解いただければと思います。
妹を見捨てた私 ~魅了の力を持っていた可愛い妹は愛されていたのでしょうか?~
紗綺
ファンタジー
何故妹ばかり愛されるの?
その答えは私の10歳の誕生日に判明した。
誕生日パーティで私の婚約者候補の一人が妹に魅了されてしまったことでわかった妹の能力。
『魅了の力』
無自覚のその力で周囲の人間を魅了していた。
お父様お母様が妹を溺愛していたのも魅了の力に一因があったと。
魅了の力を制御できない妹は魔法省の管理下に置かれることが決まり、私は祖母の実家に引き取られることになった。
新しい家族はとても優しく、私は妹と比べられることのない穏やかな日々を得ていた。
―――妹のことを忘れて。
私が嫁いだ頃、妹の噂が流れてきた。
魅了の力を制御できるようになり、制限つきだが自由を得た。
しかし実家は没落し、頼る者もなく娼婦になったと。
なぜこれまであの子へ連絡ひとつしなかったのかと、後悔と罪悪感が私を襲う。
それでもこの安寧を捨てられない私はただ祈るしかできない。
どうかあの子が救われますようにと。
捨てられた転生幼女は無自重無双する
紅 蓮也
ファンタジー
スクラルド王国の筆頭公爵家の次女として生を受けた三歳になるアイリス・フォン・アリステラは、次期当主である年の離れた兄以外の家族と兄がつけたアイリスの専属メイドとアイリスに拾われ恩義のある専属騎士以外の使用人から疎まれていた。
アイリスを疎ましく思っている者たちや一部の者以外は知らないがアイリスは転生者でもあった。
ある日、寝ているとアイリスの部屋に誰かが入ってきて、アイリスは連れ去られた。
アイリスは、肌寒さを感じ目を覚ますと近くにその場から去ろうとしている人の声が聞こえた。
去ろうとしている人物は父と母だった。
ここで声を出し、起きていることがバレると最悪、殺されてしまう可能性があるので、寝たふりをして二人が去るのを待っていたが、そのまま本当に寝てしまい二人が去った後に近づいて来た者に気づくことが出来ず、また何処かに連れていかれた。
朝になり起こしに来た専属メイドが、アイリスがいない事を当主に報告し、疎ましく思っていたくせに当主と夫人は騒ぎたて、当主はアイリスを探そうともせずに、その場でアイリスが誘拐された責任として、専属メイドと専属騎士にクビを言い渡した。
クビを言い渡された専属メイドと専属騎士は、何も言わず食堂を出て行き身支度をして、公爵家から出ていった。
しばらく歩いていると、次期当主であるカイルが後を追ってきて、カイルの腕にはいなくなったはずのアイリスが抱かれていた。
アイリスの無事に安心した二人は、カイルの話を聞き、三人は王城に向かった。
王城で、カイルから話を聞いた国王から広大なアイリス公爵家の領地の端にあり、昔の公爵家本邸があった場所の管理と魔の森の開拓をカイルは、国王から命られる。
アイリスは、公爵家の目がなくなったので、無自重でチートし続け管理と開拓を命じられた兄カイルに協力し、辺境の村々の発展や魔の森の開拓をしていった。
※諸事情によりしばらく連載休止致します。
※小説家になろう様、カクヨム様でも掲載しております。
転生幼女のチートな悠々自適生活〜伝統魔法を使い続けていたら気づけば賢者になっていた〜
犬社護
ファンタジー
ユミル(4歳)は気がついたら、崖下にある森の中にいた。
馬車が崖下に落下した影響で、前世の記憶を思い出す。周囲には散乱した荷物だけでなく、さっきまで会話していた家族が横たわっており、自分だけ助かっていることにショックを受ける。
大雨の中を泣き叫んでいる時、1体の小さな精霊カーバンクルが現れる。前世もふもふ好きだったユミルは、もふもふ精霊と会話することで悲しみも和らぎ、互いに打ち解けることに成功する。
精霊カーバンクルと仲良くなったことで、彼女は日本古来の伝統に関わる魔法を習得するのだが、チート魔法のせいで色々やらかしていく。まわりの精霊や街に住む平民や貴族達もそれに振り回されるものの、愛くるしく天真爛漫な彼女を見ることで、皆がほっこり心を癒されていく。
人々や精霊に愛されていくユミルは、伝統魔法で仲間たちと悠々自適な生活を目指します。
条件付きチート『吸収』でのんびり冒険者ライフ!
ヒビキ タクト
ファンタジー
旧題:異世界転生 ~条件付きスキル・スキル吸収を駆使し、冒険者から成り上がれ~
平凡な人生にガンと宣告された男が異世界に転生する。異世界神により特典(条件付きスキルと便利なスキル)をもらい異世界アダムスに転生し、子爵家の三男が冒険者となり成り上がるお話。 スキルや魔法を駆使し、奴隷や従魔と一緒に楽しく過ごしていく。そこには困難も…。 従魔ハクのモフモフは見所。週に4~5話は更新していきたいと思いますので、是非楽しく読んでいただければ幸いです♪ 異世界小説を沢山読んできた中で自分だったらこうしたいと言う作品にしております。
無名の三流テイマーは王都のはずれでのんびり暮らす~でも、国家の要職に就く弟子たちがなぜか頼ってきます~
鈴木竜一
ファンタジー
※本作の書籍化が決定いたしました!
詳細は近況ボードに載せていきます!
「もうおまえたちに教えることは何もない――いや、マジで!」
特にこれといった功績を挙げず、ダラダラと冒険者生活を続けてきた無名冒険者兼テイマーのバーツ。今日も危険とは無縁の安全な採集クエストをこなして飯代を稼げたことを喜ぶ彼の前に、自分を「師匠」と呼ぶ若い女性・ノエリ―が現れる。弟子をとった記憶のないバーツだったが、十年ほど前に当時惚れていた女性にいいところを見せようと、彼女が運営する施設の子どもたちにテイマーとしての心得を説いたことを思い出す。ノエリ―はその時にいた子どものひとりだったのだ。彼女曰く、師匠であるバーツの教えを守って修行を続けた結果、あの時の弟子たちはみんな国にとって欠かせない重要な役職に就いて繁栄に貢献しているという。すべては師匠であるバーツのおかげだと信じるノエリ―は、彼に王都へと移り住んでもらい、その教えを広めてほしいとお願いに来たのだ。
しかし、自身をただのしがない無名の三流冒険者だと思っているバーツは、そんな指導力はないと語る――が、そう思っているのは本人のみで、実はバーツはテイマーとしてだけでなく、【育成者】としてもとんでもない資質を持っていた。
バーツはノエリ―に押し切られる形で王都へと出向くことになるのだが、そこで立派に成長した弟子たちと再会。さらに、かつてテイムしていたが、諸事情で契約を解除した魔獣たちも、いつかバーツに再会することを夢見て自主的に鍛錬を続けており、気がつけばSランクを越える神獣へと進化していて――
こうして、無名のテイマー・バーツは慕ってくれる可愛い弟子や懐いている神獣たちとともにさまざまな国家絡みのトラブルを解決していき、気づけば国家の重要ポストの候補にまで名を連ねるが、当人は「勘弁してくれ」と困惑気味。そんなバーツは今日も王都のはずれにある運河のほとりに建てられた小屋を拠点に畑をしたり釣りをしたり、今日ものんびり暮らしつつ、弟子たちからの依頼をこなすのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。