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4章
Part 318 『節目』
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篝さんは、奥さんを看取った後、すぐに意識を手放した。
妖刀の使用後は強烈な睡魔に襲われるので、篝さんが俺の妖刀を使っていたのならこうなるのはある意味当然だった。
いつ倒壊するかわからない状態の家で篝さんを寝かせるわけにもいかなかったので、一度、山を降りて石細工を販売している小屋に寝かせ、呪術の資料や呪術の道具を掘り起こして回収する。
中々、骨の折れる作業だったが、途中でサクヤや椿も来てくれたので、想定よりも早く作業を終えることはできた。
話を聞いてサクヤは俺の体をとても心配したが、明らかに怪我の酷い乱丸に比べれば、擦り傷程度で比較にならない。
手当てはしているが、すぐに動くのは控えた方がいいのだが、人手が足りないのでそうも言っていられない。
「本当にトラブルに巻き込まれますね。日向さんは・・・・・・」
少し呆れた表情を浮かべながらサクヤは呟いた。
それに対して俺は何も言えなかった。
呪術の道具や本を回収が終わり一息つく。
「これで全部かな・・・・・・」
「お疲れ様です。」
「おつかれ、サクヤ。悪いな手伝わせてしまって、助かったよ。」
「いえ、大丈夫です。ちょっと手が泥だらけなので洗ってきますね。」
「ああ、もしかしたら、地面にも埋まってるかもしれないって言ってわざわざ探してくれたもな。」
「そ、そうですね。まあ、埋まってませんでしたけどね。」
「まあ、念には念をだよ。もしかしたら、埋まってたかもしれないしな。」
「とりあえず、手を洗ってきますね!」
そう言って手を洗いにサクヤは走っていった。
そうしていると新しい足音が聞こえてきた。
「・・・・・・もう、終わってんのか。」
ゆっくりとした足取りで現れたのは篝さんだった。
その表情はあまり良くはない。しかし、その振る舞いはいつも通りだった。
「もう、良いんですか?」
「ああ、もう、大丈夫だ。俺より居候の体の方がやばいだろ。」
「いや、篝さんも腕かじられてましたけどね。」
「あんなもん甘噛みだ。愛情表現だ。」
「・・・・・・もうちょっとちゃんと寝たほうがいいんじゃないですか?」
俺の言葉に篝さんは「うるせぇ」と悪態をついた。
「良いんだよ。最後の夫婦水入らずのスキンシップに他の奴がギャーギャー言うな。」
「いや、それで良いなら僕もこれ以上は言いませんけど・・・・・・」
あれだけ腕を噛まれてスキンシップで済ませる豪胆さには恐れ入る。
「勝手に刀使って悪かったな。おかげで、あいつを終わらせてあることが出来た。」
「ああ、いえ、気にしないでください。」
「それと俺は呪術師を引退する。だから、お前の教育に専念できるぞ。」
「・・・・・・は?」
妖刀の使用後は強烈な睡魔に襲われるので、篝さんが俺の妖刀を使っていたのならこうなるのはある意味当然だった。
いつ倒壊するかわからない状態の家で篝さんを寝かせるわけにもいかなかったので、一度、山を降りて石細工を販売している小屋に寝かせ、呪術の資料や呪術の道具を掘り起こして回収する。
中々、骨の折れる作業だったが、途中でサクヤや椿も来てくれたので、想定よりも早く作業を終えることはできた。
話を聞いてサクヤは俺の体をとても心配したが、明らかに怪我の酷い乱丸に比べれば、擦り傷程度で比較にならない。
手当てはしているが、すぐに動くのは控えた方がいいのだが、人手が足りないのでそうも言っていられない。
「本当にトラブルに巻き込まれますね。日向さんは・・・・・・」
少し呆れた表情を浮かべながらサクヤは呟いた。
それに対して俺は何も言えなかった。
呪術の道具や本を回収が終わり一息つく。
「これで全部かな・・・・・・」
「お疲れ様です。」
「おつかれ、サクヤ。悪いな手伝わせてしまって、助かったよ。」
「いえ、大丈夫です。ちょっと手が泥だらけなので洗ってきますね。」
「ああ、もしかしたら、地面にも埋まってるかもしれないって言ってわざわざ探してくれたもな。」
「そ、そうですね。まあ、埋まってませんでしたけどね。」
「まあ、念には念をだよ。もしかしたら、埋まってたかもしれないしな。」
「とりあえず、手を洗ってきますね!」
そう言って手を洗いにサクヤは走っていった。
そうしていると新しい足音が聞こえてきた。
「・・・・・・もう、終わってんのか。」
ゆっくりとした足取りで現れたのは篝さんだった。
その表情はあまり良くはない。しかし、その振る舞いはいつも通りだった。
「もう、良いんですか?」
「ああ、もう、大丈夫だ。俺より居候の体の方がやばいだろ。」
「いや、篝さんも腕かじられてましたけどね。」
「あんなもん甘噛みだ。愛情表現だ。」
「・・・・・・もうちょっとちゃんと寝たほうがいいんじゃないですか?」
俺の言葉に篝さんは「うるせぇ」と悪態をついた。
「良いんだよ。最後の夫婦水入らずのスキンシップに他の奴がギャーギャー言うな。」
「いや、それで良いなら僕もこれ以上は言いませんけど・・・・・・」
あれだけ腕を噛まれてスキンシップで済ませる豪胆さには恐れ入る。
「勝手に刀使って悪かったな。おかげで、あいつを終わらせてあることが出来た。」
「ああ、いえ、気にしないでください。」
「それと俺は呪術師を引退する。だから、お前の教育に専念できるぞ。」
「・・・・・・は?」
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