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2.5章
Part 105『回る回る』
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コーヒーカップはどうやら、非常に満足だったようで楽しそうにしながらユキ達3人は帰って来た。
しかし、どうやら、本当に激しく回したようでその足取りは、ふらついている。
「随分、回したみたいだな。」
「そうっすね。なんか、地球が回ってるっすよ・・・」
「今頃気づいたか、地球はいつも回ってるぞ。」
サクヤを見るとフヨフヨと空中を漂っていた。なんというか、クラゲみたいだ。
「サクヤも目回ったのか?」
「ちょっと、今どっちに向かって歩いてるのかもよくわからないです。」
「ああ、やばいな。そもそもお前、歩いてないしな」
絶賛、浮遊中である。しかし、ここまで目を回しているとなると本当に行かなくて正解だったかもしれない。
「ユキは割と平気そうなのにな。」
「くるくる回る遊び大好きなんです。」
そう言ってユキは、体を回転させる。徐々に速度が速くなって本当にコマのようである。しばらくその様子を眺めているとピタリと止まった。しかし、目が回っているのか体は動いていないが頭だけゆらゆらと揺れている。
「こんな感じでよく公園で遊んでたんです。」
「それ、楽しいのか?」
「楽しいですよ。地面が頭の上にあるような感覚がして立っていられなくなったりとかして、不思議な感覚です。」
そう言われれば、自分も子供の頃、そんな遊びをしていたような気がする。 回ってるだけで楽しいって幸せな年齢だったなと懐かしさが込み上げてくる。
「大人になるって・・・少し寂しい・・・」
「日向も調子悪いの? お茶飲む?」
切なさを呟いていると凛がこちらにペットボトルのお茶を差し出して来た。確かに傍から見るとかなり頭のおかしい人のように見えるかもしれない。
「大丈夫大丈夫、疲れて狂ったとかじゃないから・・・。」
「なら良いけど。次、どこ行く?」
「私、あれに行きたいです!」
凛がみんなにそう尋ねるとサクヤが少し先にあるアトラクションを指差した。
そのアトラクションには『恐怖の病院』と書かれた血のついた看板がかけられている。明らかにお化け屋敷というやつだ。
「お前、あれが何かわかってるのか?」
「はい。お化け屋敷です!」
「おう・・・分かってるなら良いんだけど・・・」
おばけがお化け屋敷に行きたがるっているのは、なんとも不思議な話だと思いながら、俺達はお化け屋敷へと進んだのだった。
しかし、どうやら、本当に激しく回したようでその足取りは、ふらついている。
「随分、回したみたいだな。」
「そうっすね。なんか、地球が回ってるっすよ・・・」
「今頃気づいたか、地球はいつも回ってるぞ。」
サクヤを見るとフヨフヨと空中を漂っていた。なんというか、クラゲみたいだ。
「サクヤも目回ったのか?」
「ちょっと、今どっちに向かって歩いてるのかもよくわからないです。」
「ああ、やばいな。そもそもお前、歩いてないしな」
絶賛、浮遊中である。しかし、ここまで目を回しているとなると本当に行かなくて正解だったかもしれない。
「ユキは割と平気そうなのにな。」
「くるくる回る遊び大好きなんです。」
そう言ってユキは、体を回転させる。徐々に速度が速くなって本当にコマのようである。しばらくその様子を眺めているとピタリと止まった。しかし、目が回っているのか体は動いていないが頭だけゆらゆらと揺れている。
「こんな感じでよく公園で遊んでたんです。」
「それ、楽しいのか?」
「楽しいですよ。地面が頭の上にあるような感覚がして立っていられなくなったりとかして、不思議な感覚です。」
そう言われれば、自分も子供の頃、そんな遊びをしていたような気がする。 回ってるだけで楽しいって幸せな年齢だったなと懐かしさが込み上げてくる。
「大人になるって・・・少し寂しい・・・」
「日向も調子悪いの? お茶飲む?」
切なさを呟いていると凛がこちらにペットボトルのお茶を差し出して来た。確かに傍から見るとかなり頭のおかしい人のように見えるかもしれない。
「大丈夫大丈夫、疲れて狂ったとかじゃないから・・・。」
「なら良いけど。次、どこ行く?」
「私、あれに行きたいです!」
凛がみんなにそう尋ねるとサクヤが少し先にあるアトラクションを指差した。
そのアトラクションには『恐怖の病院』と書かれた血のついた看板がかけられている。明らかにお化け屋敷というやつだ。
「お前、あれが何かわかってるのか?」
「はい。お化け屋敷です!」
「おう・・・分かってるなら良いんだけど・・・」
おばけがお化け屋敷に行きたがるっているのは、なんとも不思議な話だと思いながら、俺達はお化け屋敷へと進んだのだった。
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