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5章
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寮長に呼ばれる声がし、凪はスマホをいじるのをやめて部屋を出た。
階段を降りるとまだ誰もいない。寮長が茶碗に白米をよそっていた。まるで漫画のようにこんもりと盛られたそれは毎回恒例だ。
「凪様はこの量でよろしいですわね」
「…あぁ」
気配だけで凪だと悟ったらしい。つくづく恐ろしい、この人間。凪は茶碗を受け取るとテーブルにそれを置き、腰掛けた。
箸立てから自分の青い箸を取り出し、軽く目を閉じて手を合わせた所で違和感に気づいた。
いつもだったら隣にいるはずの麓がいない。
「麓様は早めに夕飯を召し上がられましたわ」
「ふーん」
聞くより寮長が話すのが早かった。
「あれ? 理由はお聞きにならないので?」
「別に」
凪は素っ気無く返しておかずに箸を伸ばした。
「凪様はなぜ、麓様とお話されなくなったのですか?」
「…おめーにゃ関係ねェ」
「関係ありますわ。私はあなたたち風紀委員のお世話係ですから、委員たちの心情を知る義務があります」
凪はみそ汁の椀に箸を渡し置いてため息をついた。
「これは知らなくていい。委員長命令だ」
「洗いざらい話して下さい。寮長命令です」
「何気パクんな…。俺は誰の命令にも従わねェ」
「私もですわ。どっかの委員長の命令だけは背きますわ」
あぁ言えばこう言い、こう言えばあぁ言う。凪はに口で勝てない。
だが、心の中を話すつもりはない。
「…強情ですわね。わぁーさすがは凪様! 頑固だから心の内は誰にも見せないのですね!」
「くっそ腹立つ! この嫌味ババ────」
言い捨てると、頸動脈に紙一重で銀色の刃が飛んできた。久しぶりに来た、寮長の投げだ。
「今明らかに本気だっただろ…」
「えぇ。ここで息の根を止めるつもりでしたわ」
「ホントに物騒な女…嫁の貰い手なくなるぞ」
凪はやれやれ…と言いたげに壁に刺さったヘアピンを引っこ抜いた。この壁の穴も、麓に直させないようにしていくつ目だろう。
ヘアピンを放り投げてやると、寮長はアゴを持ち上げて尊大な笑みを浮かべてみせて受け取った。
「余計なお世話ですわ。ちゃーんとありますから」
「あ~そっか…おめー、彼氏いたんだっけ」
「はい。永遠を誓い合った仲ですわよ。凪様なんかよりずぅーっといい男ですわ。凪様も所帯を持たれてはどうです?」
「俺は…そういうの、いい」
凪は腕を組んで壁にもたれかけた。
恋愛なんて精霊にはいらない、あって無いようなものだと思っていたのに。それは突然、覆されてしまった。
それ以上考えるのは嫌になり、凪は頭を振った。
「あれ? 麓様?」
寮長の素っ頓狂な声で凪は、うつむきかけていた顔を上げて壁からはなれた。
階段を降りた所に麓がいた。いつもの和服を身にまとい、毛先をいじっている。うつむき加減で、視線が合わない。
でもその方が都合がいい気がした。ここしばらくまともに顔も合わせていないため、急にアイコンタクトをするのは気まずい。
麓は髪から手を離すと、ほんの少しだけ顔を上げて小走りに凪の元へ駆け寄ってきた。
「え。何? …おわっ!?」
彼女は助走で勢いをつけて軽く跳び上がり、凪の首に腕を絡めた。
「ちょ…マジで何!?」
凪より細い腕の割には、思ったより力があるような。助けを乞うように凪は寮長に視線を送ったが、彼女はおもしろそうにニヤニヤしているだけだ。
「凪さん…」
か細い声が耳元でささやいた。ついときめきかけた凪は目を見開く。
「私じゃこういうのは嫌ですか…?」
「は…?」
「最近、話してくれなくなりましたよね」
「うっ」
「私のこと、嫌いになったんですか?」
今にも泣きだしそうな弱々しい声。細腕にきゅっと、少しだけ力が加わる。凪は呆然とした。
ただ、彼女の今の声には聞き覚えがあり、罪悪感に苛まれた。1年以上前に麓が学園を飛び出してしまった時にもこんな声をしていた。まるで生気を失っていく花のように。
「き、嫌いになんかなってねェよ」
「じゃあ…私のこと、どう思ってるんですか?」
「どうって…ンなこと急に聞かれても」
凪は考えるフリをしつつも、答えたくないという雰囲気を醸し出す。というかいい加減離れてほしい。心臓は鼓動を抑えるのに、今にも限界突破しそうだ。
「…とりあえず離れろ。こっ…こんなんじゃ話しにくいから」
「えー…」
「えーじゃない。ほら離れろ」
線が細い麓なら首に抱きつき、例えぶら下がっていても何ら負担はないが、精神的に持たない。
(てかコイツって、”えー”とか言うタイプだったっけ? 基本は聞き分けいいのに)
やっと凪からはなれた麓はそわそわと落ち着かず、うつむき加減に裾をいじっている。
前髪で隠れて、瞳を伺うことはできない。
(ん? 前髪────?)
凪は麓の萌黄色の前髪に、見たことない黄色が混ざっていることに気づいた。
「おめー…髪染めようとした?ちょっと金色になってるぞ。何それ?」
「げっ…」
(げっ?)
凪は聞き逃さなかった。麓とは種類の違う高めの声を。
凪は見逃さなかった。麓にしてはシャープな輪郭を。
「おめーよォ…」
凪は額に青筋を浮かべながら、麓────否、彼女そっくりの人物の腕を掴んだ。
「は、はなしてよ!」
麓ではない低めの声。これは地声だ。凪の声と比べたら高め。
そんな声を出せるのはこの寮に1人しかいない。
ジタバタ暴れている者の萌黄色の頭に手をやり、無理矢理上を向かせた。
「何してんだ光!」
「うぇ~バレた?」
「女装? コスプレ? ムダにクオリティ高ェんだよ! おまけに声帯模写できるのな!」
わーぎゃー怒り出した凪の前で光は、得意げに鼻の下をこすって胸をそらした。…なぜかそこには、いつもはあるはずのない膨らみが2つ。ご丁寧にピンクのカラコン付けている。一房の髪にリボンが結ばれているのも再現してある。
これはどこからどう見ても完成度の高い変装だ。ルパンもおっかなびっくりしそうな。
「…その努力と金を他のことに使えよ」
「え~…よくない? 似合ってることない?」
光は不意に、凪の手を取り自分の胸元に押し当てた。
「バスト部分はパッドを当ててあるんだよ。触り心地は微妙かもだけど」
「あ、そうだな…って言うと思ったかァ!」
凪は手を引っ込め、光の頭の横を両拳でグリグリとねじ込み始めた。
「おんっ前と言うヤツは!」
「やーん痛ーい。凪さんやめてー」
光が痛がりながら麓の声で棒読み。その声で力が抜けそうになるが、コイツは光だと自分に言い聞かせてグリグリを続ける。
「あ゛ーっ! 凪てめっ、何してんだ!」
「あ? 光がバカなことしてっから…」
声が聞こえた方へ振り向こうとすると、扇に額を叩かれた。小気味いい音がした。
「光? どこが! どっからどう見ても麓ちゃんだろ!」
「や、だからよく見ろって…」
「言い訳がましい男は嫌われるぞ! 声がちゃんと麓ちゃんだったじゃないか」
「黙れよ節穴」
凪は光を扇に押し付けた。扇は光を抱きとめ、よしよしと頭をなでた。
「かわいそうに、麓ちゃん…怪力男は血から加減なんて知らないから、腕の1本や2本は折られちゃうよ」
「心配性だなーオウちゃんは。大丈夫だって、僕こう見えて骨太だからさ」
「あ、そうなの? …え? 僕? 私じゃなくて?」
扇は光から離れ、2歩離れた。
「オウちゃんも騙された~!」
光は1人で手を叩いて喜んでいる。
その後に来た焔たちも見事に引っ掛かり、ドギマギさせられたことは言うまでもない。
階段を降りるとまだ誰もいない。寮長が茶碗に白米をよそっていた。まるで漫画のようにこんもりと盛られたそれは毎回恒例だ。
「凪様はこの量でよろしいですわね」
「…あぁ」
気配だけで凪だと悟ったらしい。つくづく恐ろしい、この人間。凪は茶碗を受け取るとテーブルにそれを置き、腰掛けた。
箸立てから自分の青い箸を取り出し、軽く目を閉じて手を合わせた所で違和感に気づいた。
いつもだったら隣にいるはずの麓がいない。
「麓様は早めに夕飯を召し上がられましたわ」
「ふーん」
聞くより寮長が話すのが早かった。
「あれ? 理由はお聞きにならないので?」
「別に」
凪は素っ気無く返しておかずに箸を伸ばした。
「凪様はなぜ、麓様とお話されなくなったのですか?」
「…おめーにゃ関係ねェ」
「関係ありますわ。私はあなたたち風紀委員のお世話係ですから、委員たちの心情を知る義務があります」
凪はみそ汁の椀に箸を渡し置いてため息をついた。
「これは知らなくていい。委員長命令だ」
「洗いざらい話して下さい。寮長命令です」
「何気パクんな…。俺は誰の命令にも従わねェ」
「私もですわ。どっかの委員長の命令だけは背きますわ」
あぁ言えばこう言い、こう言えばあぁ言う。凪はに口で勝てない。
だが、心の中を話すつもりはない。
「…強情ですわね。わぁーさすがは凪様! 頑固だから心の内は誰にも見せないのですね!」
「くっそ腹立つ! この嫌味ババ────」
言い捨てると、頸動脈に紙一重で銀色の刃が飛んできた。久しぶりに来た、寮長の投げだ。
「今明らかに本気だっただろ…」
「えぇ。ここで息の根を止めるつもりでしたわ」
「ホントに物騒な女…嫁の貰い手なくなるぞ」
凪はやれやれ…と言いたげに壁に刺さったヘアピンを引っこ抜いた。この壁の穴も、麓に直させないようにしていくつ目だろう。
ヘアピンを放り投げてやると、寮長はアゴを持ち上げて尊大な笑みを浮かべてみせて受け取った。
「余計なお世話ですわ。ちゃーんとありますから」
「あ~そっか…おめー、彼氏いたんだっけ」
「はい。永遠を誓い合った仲ですわよ。凪様なんかよりずぅーっといい男ですわ。凪様も所帯を持たれてはどうです?」
「俺は…そういうの、いい」
凪は腕を組んで壁にもたれかけた。
恋愛なんて精霊にはいらない、あって無いようなものだと思っていたのに。それは突然、覆されてしまった。
それ以上考えるのは嫌になり、凪は頭を振った。
「あれ? 麓様?」
寮長の素っ頓狂な声で凪は、うつむきかけていた顔を上げて壁からはなれた。
階段を降りた所に麓がいた。いつもの和服を身にまとい、毛先をいじっている。うつむき加減で、視線が合わない。
でもその方が都合がいい気がした。ここしばらくまともに顔も合わせていないため、急にアイコンタクトをするのは気まずい。
麓は髪から手を離すと、ほんの少しだけ顔を上げて小走りに凪の元へ駆け寄ってきた。
「え。何? …おわっ!?」
彼女は助走で勢いをつけて軽く跳び上がり、凪の首に腕を絡めた。
「ちょ…マジで何!?」
凪より細い腕の割には、思ったより力があるような。助けを乞うように凪は寮長に視線を送ったが、彼女はおもしろそうにニヤニヤしているだけだ。
「凪さん…」
か細い声が耳元でささやいた。ついときめきかけた凪は目を見開く。
「私じゃこういうのは嫌ですか…?」
「は…?」
「最近、話してくれなくなりましたよね」
「うっ」
「私のこと、嫌いになったんですか?」
今にも泣きだしそうな弱々しい声。細腕にきゅっと、少しだけ力が加わる。凪は呆然とした。
ただ、彼女の今の声には聞き覚えがあり、罪悪感に苛まれた。1年以上前に麓が学園を飛び出してしまった時にもこんな声をしていた。まるで生気を失っていく花のように。
「き、嫌いになんかなってねェよ」
「じゃあ…私のこと、どう思ってるんですか?」
「どうって…ンなこと急に聞かれても」
凪は考えるフリをしつつも、答えたくないという雰囲気を醸し出す。というかいい加減離れてほしい。心臓は鼓動を抑えるのに、今にも限界突破しそうだ。
「…とりあえず離れろ。こっ…こんなんじゃ話しにくいから」
「えー…」
「えーじゃない。ほら離れろ」
線が細い麓なら首に抱きつき、例えぶら下がっていても何ら負担はないが、精神的に持たない。
(てかコイツって、”えー”とか言うタイプだったっけ? 基本は聞き分けいいのに)
やっと凪からはなれた麓はそわそわと落ち着かず、うつむき加減に裾をいじっている。
前髪で隠れて、瞳を伺うことはできない。
(ん? 前髪────?)
凪は麓の萌黄色の前髪に、見たことない黄色が混ざっていることに気づいた。
「おめー…髪染めようとした?ちょっと金色になってるぞ。何それ?」
「げっ…」
(げっ?)
凪は聞き逃さなかった。麓とは種類の違う高めの声を。
凪は見逃さなかった。麓にしてはシャープな輪郭を。
「おめーよォ…」
凪は額に青筋を浮かべながら、麓────否、彼女そっくりの人物の腕を掴んだ。
「は、はなしてよ!」
麓ではない低めの声。これは地声だ。凪の声と比べたら高め。
そんな声を出せるのはこの寮に1人しかいない。
ジタバタ暴れている者の萌黄色の頭に手をやり、無理矢理上を向かせた。
「何してんだ光!」
「うぇ~バレた?」
「女装? コスプレ? ムダにクオリティ高ェんだよ! おまけに声帯模写できるのな!」
わーぎゃー怒り出した凪の前で光は、得意げに鼻の下をこすって胸をそらした。…なぜかそこには、いつもはあるはずのない膨らみが2つ。ご丁寧にピンクのカラコン付けている。一房の髪にリボンが結ばれているのも再現してある。
これはどこからどう見ても完成度の高い変装だ。ルパンもおっかなびっくりしそうな。
「…その努力と金を他のことに使えよ」
「え~…よくない? 似合ってることない?」
光は不意に、凪の手を取り自分の胸元に押し当てた。
「バスト部分はパッドを当ててあるんだよ。触り心地は微妙かもだけど」
「あ、そうだな…って言うと思ったかァ!」
凪は手を引っ込め、光の頭の横を両拳でグリグリとねじ込み始めた。
「おんっ前と言うヤツは!」
「やーん痛ーい。凪さんやめてー」
光が痛がりながら麓の声で棒読み。その声で力が抜けそうになるが、コイツは光だと自分に言い聞かせてグリグリを続ける。
「あ゛ーっ! 凪てめっ、何してんだ!」
「あ? 光がバカなことしてっから…」
声が聞こえた方へ振り向こうとすると、扇に額を叩かれた。小気味いい音がした。
「光? どこが! どっからどう見ても麓ちゃんだろ!」
「や、だからよく見ろって…」
「言い訳がましい男は嫌われるぞ! 声がちゃんと麓ちゃんだったじゃないか」
「黙れよ節穴」
凪は光を扇に押し付けた。扇は光を抱きとめ、よしよしと頭をなでた。
「かわいそうに、麓ちゃん…怪力男は血から加減なんて知らないから、腕の1本や2本は折られちゃうよ」
「心配性だなーオウちゃんは。大丈夫だって、僕こう見えて骨太だからさ」
「あ、そうなの? …え? 僕? 私じゃなくて?」
扇は光から離れ、2歩離れた。
「オウちゃんも騙された~!」
光は1人で手を叩いて喜んでいる。
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