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1章
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朝。目が覚めると、決まって布団から出たくない衝動に駆られる。
麓はうっすらと目を開け、ぼんやりとかすみがかって見える部屋を眺めていたが、布団を頭までかぶった。
こうしてずっと寝ていたいがそういうわけにはいかない。学校を休むと留年が増えるし、何より寮長がフライパンとフライ返しを打楽器のように打ち鳴らしながら起こしにくる。それでも起きなければ、シルバーの鈍く怪しく光るヘアピンを枕元に投げつけられる。麓は毎朝のように食事の準備の手伝いをするので、そういった目に遭ったことはない。
思考回路を整え、覚悟を決めて布団を引き剥がし、ベッドの端に座った。
途端に軽くめまいがし、かすかに咳き込んだ。勢いよく体を起こしたせいで埃が舞ったのだろう。眉間をしばらく押さえていたがゆっくりと床に足をつき、窓を開けた。
部屋の中に冷気が入り込んで思わず身震いをしたが、すぐに気持ちが落ち着いた。咳き込んだのも治っている。
麓は昨年の夏休み明けに起きた事件で、ハウスダストを引き起こした。そのせいで埃っぽい場所ではすぐに咳き込んでしまう。換気と空気清浄機が欠かせない。
その事件とは────昨年までクラスメイトだった立花という女子からの、長期にわたる執拗な嫌がらせ。人間界で言う”いじめ”。
立花は凪のことが好きで彼に告白したのだが、ものの見事に玉砕。それ以来、凪に近しい存在である麓の存在をうとましく感じるようになった。全ては彼女の嫉妬が招いた出来事だ。
今ではもう、立花の顔が思い出せなくなっている。彼女はあの後、凪に強制的に転校させられた。麓自身も立花と、彼女から受けた傷を覚えていたくなかった。
オレンジ色の髪を闇に染めた、アジアンビューティーに目覚めたのかと思わせる風貌の美人。彼女は最後まで、麓に直接本名を教えることはなかった。
しかし"いじめ"の記憶は消えないだろう。一時期は学園から逃げ出し、花巻山で心を閉ざした。
それでも麓のことを見つけ出し、励ましてくれたのは凪たち風紀委員と寮長だった。
凪と一緒に久しぶりに登校した日、教室に入ると嵐たちに真っ先に出迎えられた。風紀委員たちと同じくらい、麓のことを心配していた。驚くことにいつも無表情で口数が少ない露が、感情をあらわにして怒っていた。次に立花に会うことがあったら八つ裂きにしてやると、眉間にシワを寄せた。これほどまでに怒り狂う彼女なら実行しかねない。
今回の件で麓は知った。凪は普段、麓のことを機にかけていないようで、いざという時にそばにいてくれる。麓の好物を覚えていた。そんな彼を麓は、少なくとも以前と同じ感情で見ることはできなくなった。
「おはようございます…」
「おはようございます、麓様。今日も冷えますわね」
制服に着替えて食堂へ下りると、寮長が朝食の支度をしていた。お盆にみそ汁を載せて運んでいる辺り、もう完成しているようだ。
寒いのにいつも誰よりも早く起きている。そんな寮長を麓は尊敬しているし、母のように慕っている。
「今日も1日中寒そうですね」
「冬ですからね。特にこの辺りは山のふもとですから、市街地に比べたら3度ほど気温が低いのですよ」
寮長に頼まれ、卵焼きを運んだ。寮長お手製のあざやかな黄色の卵焼きは、白だしで味付けされている。麓も好きな味だ。
「麓様、ありがとうございます。ご飯の量はこれくらいでよろしいでしょうか?」
「はい、ちょうどいいです」
麓は白米が浅めに盛られた茶わんを受け取ってお礼を言った。
そのまま座りながら時計を見ると、そろそろ全員が起きないと登校時間に間に合わなくなってしまう時間。麓は腰を浮かせた。
「寮長さん、皆さんを起こしてきますね」
「いいんですか? 助かります。お願いしますね」
「はい」
麓は笑顔でうなずき、2階へ続く階段を登った。
1人に1つずつ部屋があり、最初に挑むのは蒼の部屋。コンコンと控えめにノックしたが、応答はなし。
「蒼君?」
名前を呼んでも返事はない。ドアに耳を押し当てたら寝息が聴こえそうだ。
(入っても大丈夫…? 毎朝、寮長さんはそうしているみたいだし、お邪魔します)
麓は意を決してドアノブをそっと回し、細く開けた。
そういえば蒼の部屋をこんなにまじまじと見たことは無い。ドアのすき間からうかがった彼の部屋は、彼らしく綺麗に片付けられている。特に机の上はスッキリとしていた。
その勉強机の上に妙に、麓の目を引くものが置いてある。さっきまで部屋に入ることをためらっていたのに、それに引き寄せられるように部屋に入った。ドアを開けたまま一直線に。
近くまで来て写真立てだと分かった。
何の変哲もない木製で薄茶のフレーム。その中には昔に撮ったと思われる、セピア色の写真が入っていた。
その写真には3人の精霊が写っている。そのうちの2人は凪と蒼。凪はよく見る着流しで、蒼はシャツに着物、袴。
彼らの間にいるのは、麓のように袴を着用している見知らぬ女性。気になったのは彼女の髪色だ。彼女の髪の毛先は、筆の穂先に墨をふくませたようになっている。
照れたようにはにかむ蒼、彼の肩に手を置いて反対の腕を凪の剛腕に絡める女性、仕方なく写ってやるよと言いたげな凪。横を向いているが、蒼のように照れくさそうだ。
モノクロの写真だから色らしい色はなく、彼らがどのような色を持っているのか分からない。だが、この様子からして彼らが親しい仲であることは分かる。
(この女の人は誰なんだろう)
彼らとよく話すが、女性を匂わすことは聞いたことがない。写真を前にして首を傾げたところで、麓は本来の目的を思い出した。蒼が寝返りを打つ音がした。
「蒼君」
蒼のベッドに歩み寄り、麓に背を向けて寝ている彼に声をかけてみた。それでもやっぱり彼が反応することはなく、麓はおそるおそる彼の顔をのぞきこんだ。
(…わ)
麓は口元を押さえて声をあげそうになったのをこらえた。
蒼の寝顔は、たまに見かけるサディスティックな表情と違い、ずっと可愛い。いい夢でも見ているのかおだやかな表情をしていて、寝ぐせがついたのか前髪がはねている。
こんなに気持ちよさそうに寝ている彼を起こすのはかわいそうだが、麓は蒼の肩をツンツンとつついた。
「起きて。朝だよ」
しばらくそれを続けていると、蒼がうっすらと目を開けた。瞬きをした後、再び寝落ちしそうな彼を慌てて止めた。
「わっダメ! 遅刻しちゃうよ」
最終手段として蒼の掛け布団を引き剥がした。寒さで目が覚めるだろうと思って。
しかしそれは半分当たって半分外れた。
布団を追いかけた蒼の手が、麓の腕をつかんだ。その目は寝ぼけ眼だ。
「さぶ…」
「きゃっ!?」
そうつぶやくと、寝ぼけているとは思えない力で引き寄せた。
予想だにしない行動に麓はされるがまま。蒼の上に覆いかぶさる体勢となった。
「あ、蒼君!」
声を上げたが、ぼーっとしている蒼は反応らしい反応を見せない。麓の腕を離すと、彼女の背中に腕を回して抱き寄せた。麓の体勢は崩れ、蒼と体が密着した。
(っ~!!)
ハプニングに声を上げられない。あたたかい彼の体に包まれて心臓が暴れ出していた。声を上げようものなら、口から心臓が飛び出かねない。
そんな麓の心情は知らず、蒼は寝言なのかブツブツとつぶやき始めた。
「あったか…。妖精かな…」
彼は麓の背中をなでていた。その表情は寝ていた時よりもおだやかで幸せそうだ。
しかしそんな幸せも束の間。彼にとって邪魔者と呼ぶべき存在が現れた。
「蒼の部屋のドア、開きっぱじゃね? 珍しいな」
「もう起きたのかな。早いね」
その声は焔と光。彼らが動けない麓のことを気づいてくれないかと念じたら、それが伝わったかのように部屋の外で叫び声が響いた。
「「あぁーっ!?」」
「ロクにゃん!」
「蒼! 何してんだ!」
2人は電光石火、疾風迅雷のごとく走りより、麓を蒼から救出。
「ありがとうございます…どうなるかと思いました」
麓の細腕では蒼に勝てない。彼女は制服についたシワを伸ばした。その隣で蒼が怒られている。
「くるあぁっ! お前は朝から何してんだ! 麓に謝りなさい!」
「うっ…すみませんでした」
「ううん、気にしないで。ちょっとびっくりしたけど」
「じゃあこれから毎朝繰り返して、慣れさせましょうか?」
「めっ。調子にノるんじゃないの!」
蒼は先輩2人に朝一から叱られ、きまり悪そうにした。
麓はうっすらと目を開け、ぼんやりとかすみがかって見える部屋を眺めていたが、布団を頭までかぶった。
こうしてずっと寝ていたいがそういうわけにはいかない。学校を休むと留年が増えるし、何より寮長がフライパンとフライ返しを打楽器のように打ち鳴らしながら起こしにくる。それでも起きなければ、シルバーの鈍く怪しく光るヘアピンを枕元に投げつけられる。麓は毎朝のように食事の準備の手伝いをするので、そういった目に遭ったことはない。
思考回路を整え、覚悟を決めて布団を引き剥がし、ベッドの端に座った。
途端に軽くめまいがし、かすかに咳き込んだ。勢いよく体を起こしたせいで埃が舞ったのだろう。眉間をしばらく押さえていたがゆっくりと床に足をつき、窓を開けた。
部屋の中に冷気が入り込んで思わず身震いをしたが、すぐに気持ちが落ち着いた。咳き込んだのも治っている。
麓は昨年の夏休み明けに起きた事件で、ハウスダストを引き起こした。そのせいで埃っぽい場所ではすぐに咳き込んでしまう。換気と空気清浄機が欠かせない。
その事件とは────昨年までクラスメイトだった立花という女子からの、長期にわたる執拗な嫌がらせ。人間界で言う”いじめ”。
立花は凪のことが好きで彼に告白したのだが、ものの見事に玉砕。それ以来、凪に近しい存在である麓の存在をうとましく感じるようになった。全ては彼女の嫉妬が招いた出来事だ。
今ではもう、立花の顔が思い出せなくなっている。彼女はあの後、凪に強制的に転校させられた。麓自身も立花と、彼女から受けた傷を覚えていたくなかった。
オレンジ色の髪を闇に染めた、アジアンビューティーに目覚めたのかと思わせる風貌の美人。彼女は最後まで、麓に直接本名を教えることはなかった。
しかし"いじめ"の記憶は消えないだろう。一時期は学園から逃げ出し、花巻山で心を閉ざした。
それでも麓のことを見つけ出し、励ましてくれたのは凪たち風紀委員と寮長だった。
凪と一緒に久しぶりに登校した日、教室に入ると嵐たちに真っ先に出迎えられた。風紀委員たちと同じくらい、麓のことを心配していた。驚くことにいつも無表情で口数が少ない露が、感情をあらわにして怒っていた。次に立花に会うことがあったら八つ裂きにしてやると、眉間にシワを寄せた。これほどまでに怒り狂う彼女なら実行しかねない。
今回の件で麓は知った。凪は普段、麓のことを機にかけていないようで、いざという時にそばにいてくれる。麓の好物を覚えていた。そんな彼を麓は、少なくとも以前と同じ感情で見ることはできなくなった。
「おはようございます…」
「おはようございます、麓様。今日も冷えますわね」
制服に着替えて食堂へ下りると、寮長が朝食の支度をしていた。お盆にみそ汁を載せて運んでいる辺り、もう完成しているようだ。
寒いのにいつも誰よりも早く起きている。そんな寮長を麓は尊敬しているし、母のように慕っている。
「今日も1日中寒そうですね」
「冬ですからね。特にこの辺りは山のふもとですから、市街地に比べたら3度ほど気温が低いのですよ」
寮長に頼まれ、卵焼きを運んだ。寮長お手製のあざやかな黄色の卵焼きは、白だしで味付けされている。麓も好きな味だ。
「麓様、ありがとうございます。ご飯の量はこれくらいでよろしいでしょうか?」
「はい、ちょうどいいです」
麓は白米が浅めに盛られた茶わんを受け取ってお礼を言った。
そのまま座りながら時計を見ると、そろそろ全員が起きないと登校時間に間に合わなくなってしまう時間。麓は腰を浮かせた。
「寮長さん、皆さんを起こしてきますね」
「いいんですか? 助かります。お願いしますね」
「はい」
麓は笑顔でうなずき、2階へ続く階段を登った。
1人に1つずつ部屋があり、最初に挑むのは蒼の部屋。コンコンと控えめにノックしたが、応答はなし。
「蒼君?」
名前を呼んでも返事はない。ドアに耳を押し当てたら寝息が聴こえそうだ。
(入っても大丈夫…? 毎朝、寮長さんはそうしているみたいだし、お邪魔します)
麓は意を決してドアノブをそっと回し、細く開けた。
そういえば蒼の部屋をこんなにまじまじと見たことは無い。ドアのすき間からうかがった彼の部屋は、彼らしく綺麗に片付けられている。特に机の上はスッキリとしていた。
その勉強机の上に妙に、麓の目を引くものが置いてある。さっきまで部屋に入ることをためらっていたのに、それに引き寄せられるように部屋に入った。ドアを開けたまま一直線に。
近くまで来て写真立てだと分かった。
何の変哲もない木製で薄茶のフレーム。その中には昔に撮ったと思われる、セピア色の写真が入っていた。
その写真には3人の精霊が写っている。そのうちの2人は凪と蒼。凪はよく見る着流しで、蒼はシャツに着物、袴。
彼らの間にいるのは、麓のように袴を着用している見知らぬ女性。気になったのは彼女の髪色だ。彼女の髪の毛先は、筆の穂先に墨をふくませたようになっている。
照れたようにはにかむ蒼、彼の肩に手を置いて反対の腕を凪の剛腕に絡める女性、仕方なく写ってやるよと言いたげな凪。横を向いているが、蒼のように照れくさそうだ。
モノクロの写真だから色らしい色はなく、彼らがどのような色を持っているのか分からない。だが、この様子からして彼らが親しい仲であることは分かる。
(この女の人は誰なんだろう)
彼らとよく話すが、女性を匂わすことは聞いたことがない。写真を前にして首を傾げたところで、麓は本来の目的を思い出した。蒼が寝返りを打つ音がした。
「蒼君」
蒼のベッドに歩み寄り、麓に背を向けて寝ている彼に声をかけてみた。それでもやっぱり彼が反応することはなく、麓はおそるおそる彼の顔をのぞきこんだ。
(…わ)
麓は口元を押さえて声をあげそうになったのをこらえた。
蒼の寝顔は、たまに見かけるサディスティックな表情と違い、ずっと可愛い。いい夢でも見ているのかおだやかな表情をしていて、寝ぐせがついたのか前髪がはねている。
こんなに気持ちよさそうに寝ている彼を起こすのはかわいそうだが、麓は蒼の肩をツンツンとつついた。
「起きて。朝だよ」
しばらくそれを続けていると、蒼がうっすらと目を開けた。瞬きをした後、再び寝落ちしそうな彼を慌てて止めた。
「わっダメ! 遅刻しちゃうよ」
最終手段として蒼の掛け布団を引き剥がした。寒さで目が覚めるだろうと思って。
しかしそれは半分当たって半分外れた。
布団を追いかけた蒼の手が、麓の腕をつかんだ。その目は寝ぼけ眼だ。
「さぶ…」
「きゃっ!?」
そうつぶやくと、寝ぼけているとは思えない力で引き寄せた。
予想だにしない行動に麓はされるがまま。蒼の上に覆いかぶさる体勢となった。
「あ、蒼君!」
声を上げたが、ぼーっとしている蒼は反応らしい反応を見せない。麓の腕を離すと、彼女の背中に腕を回して抱き寄せた。麓の体勢は崩れ、蒼と体が密着した。
(っ~!!)
ハプニングに声を上げられない。あたたかい彼の体に包まれて心臓が暴れ出していた。声を上げようものなら、口から心臓が飛び出かねない。
そんな麓の心情は知らず、蒼は寝言なのかブツブツとつぶやき始めた。
「あったか…。妖精かな…」
彼は麓の背中をなでていた。その表情は寝ていた時よりもおだやかで幸せそうだ。
しかしそんな幸せも束の間。彼にとって邪魔者と呼ぶべき存在が現れた。
「蒼の部屋のドア、開きっぱじゃね? 珍しいな」
「もう起きたのかな。早いね」
その声は焔と光。彼らが動けない麓のことを気づいてくれないかと念じたら、それが伝わったかのように部屋の外で叫び声が響いた。
「「あぁーっ!?」」
「ロクにゃん!」
「蒼! 何してんだ!」
2人は電光石火、疾風迅雷のごとく走りより、麓を蒼から救出。
「ありがとうございます…どうなるかと思いました」
麓の細腕では蒼に勝てない。彼女は制服についたシワを伸ばした。その隣で蒼が怒られている。
「くるあぁっ! お前は朝から何してんだ! 麓に謝りなさい!」
「うっ…すみませんでした」
「ううん、気にしないで。ちょっとびっくりしたけど」
「じゃあこれから毎朝繰り返して、慣れさせましょうか?」
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