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01 始まりの合図
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「まっ、まってくれ!!!」
「うるさいなぁ……祐樹は黙って私の言うこと聞いてればいいの」
「夏帆!! まって! 待ってくれっ……」
「私はこのときを、この瞬間を……ずっとずっと、待ってたの」
「な、なにを言っているんだ……」
「だから、誰にも邪魔させない。それがたとえ、祐樹だったとしても、力ずくで押し倒す」
「も、もう押し倒してるからっ……。どいてくれっ!!!」
俺は必死に幼馴染の夏目夏帆《なつめかほ》を体の上からどかそうとする。
しかし、夏帆の体はびくともしない。
まるで、夏帆の周りだけ時空が歪んでいるようにみえる……
いや、実際に歪んでいるのか??
「無駄な抵抗はやめておいたほうがいいよっ。本当に無駄なだけだからね……」
夏帆の体が次第に俺のほうに近づいてくる。
胸がもにゅっと……
たゆんっ……と……
俺の体に押し付けられる。
その弾力は、俺の知っている夏帆じゃなかった。
そこにいるのは幼馴染の夏帆ではなかった……
肉欲に飢える一匹の女が、猛獣と化した女が、そこにはいた。
「ああ……やっと、やっと……祐樹の力が目覚めるのねっ」
夏帆は自分の股を俺の太ももに強く押し付けて、快感を感じている。
ぐちゅぐちゅ……と音を立てて……
「堪らないわ……」
夏帆はそう言うと、ゆっくりと顔を俺の唇の傍まで近づけてきて……
「ふふふっ……、私のかわいい、かわいい……祐樹君」
ぎろりと真っ黒な黒目がそのほとんどを占める大きな瞳で、俺の目を覗き込む。
そのとき、俺は本当の恐怖を知った。
一番気を許していた幼馴染に対して、真の恐怖を覚えた。
そうして……
ぬぷぷぷぷぷぷぷぅぅぅぅぅ
夏帆の唇が激しく俺の唇に重ねられたと思った瞬間。
夏帆の滑らかでねっとりとした、生暖かい舌が俺の口内へと入ってくる。
それは思う存分……俺の精神を、体を、気持ちを、心を……
蹂躙していった。
「あぁははぁぁぁぁはははははぁぁぁぁぁぁっっ」
俺は訳の分からない声を発しながら、夏帆に体を許した。
ディープキスの激震が激しく体を駆け巡る。
そして……
『ガシャンッ』
何かの外れる音が、大きく響いた後。
俺はすぐに気を失った……
こうして……
俺の……
橋場祐樹《はしばゆうき》のハーレム生活が始まった。
「うるさいなぁ……祐樹は黙って私の言うこと聞いてればいいの」
「夏帆!! まって! 待ってくれっ……」
「私はこのときを、この瞬間を……ずっとずっと、待ってたの」
「な、なにを言っているんだ……」
「だから、誰にも邪魔させない。それがたとえ、祐樹だったとしても、力ずくで押し倒す」
「も、もう押し倒してるからっ……。どいてくれっ!!!」
俺は必死に幼馴染の夏目夏帆《なつめかほ》を体の上からどかそうとする。
しかし、夏帆の体はびくともしない。
まるで、夏帆の周りだけ時空が歪んでいるようにみえる……
いや、実際に歪んでいるのか??
「無駄な抵抗はやめておいたほうがいいよっ。本当に無駄なだけだからね……」
夏帆の体が次第に俺のほうに近づいてくる。
胸がもにゅっと……
たゆんっ……と……
俺の体に押し付けられる。
その弾力は、俺の知っている夏帆じゃなかった。
そこにいるのは幼馴染の夏帆ではなかった……
肉欲に飢える一匹の女が、猛獣と化した女が、そこにはいた。
「ああ……やっと、やっと……祐樹の力が目覚めるのねっ」
夏帆は自分の股を俺の太ももに強く押し付けて、快感を感じている。
ぐちゅぐちゅ……と音を立てて……
「堪らないわ……」
夏帆はそう言うと、ゆっくりと顔を俺の唇の傍まで近づけてきて……
「ふふふっ……、私のかわいい、かわいい……祐樹君」
ぎろりと真っ黒な黒目がそのほとんどを占める大きな瞳で、俺の目を覗き込む。
そのとき、俺は本当の恐怖を知った。
一番気を許していた幼馴染に対して、真の恐怖を覚えた。
そうして……
ぬぷぷぷぷぷぷぷぅぅぅぅぅ
夏帆の唇が激しく俺の唇に重ねられたと思った瞬間。
夏帆の滑らかでねっとりとした、生暖かい舌が俺の口内へと入ってくる。
それは思う存分……俺の精神を、体を、気持ちを、心を……
蹂躙していった。
「あぁははぁぁぁぁはははははぁぁぁぁぁぁっっ」
俺は訳の分からない声を発しながら、夏帆に体を許した。
ディープキスの激震が激しく体を駆け巡る。
そして……
『ガシャンッ』
何かの外れる音が、大きく響いた後。
俺はすぐに気を失った……
こうして……
俺の……
橋場祐樹《はしばゆうき》のハーレム生活が始まった。
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