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森の精霊と紅き竜人
第75話
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エルフの長老達の部屋から転移魔法で浮遊大陸へと戻ったロロルーシェとイサムは、その中心にポツンと建っている家の中に入る。迷宮のログハウスと造りは似ているものの、それほど設備が揃っている訳では無いようでレンガ造りの棚や土づくりの窯など少し古い感じがする。
「お帰りなさいませ、もう少しで食事が出来上がります」
「ありがとう、ではイサム座って待つとしようか」
「ああ、ノルありがとうな」
「いえ……」
ノルはそう言うとスタスタとキッチンへと足早に戻っていく。
「イサム、ノルは良い子だぞ。もちろんメルもだ」
「おっおい! ていうか保護者がそれでいいのかよ」
「はっはっは! 確かに保護者だな、だが構わんよ。この世界じゃ一夫多妻、一妻多夫なんて当たり前だ」
「マジかよ……いや! それでも俺、今収入ないし…この世界に留まるとも言ってないぞ」
その声が聞こえ。ノルが一瞬動きを止める。それに気が付いたロロルーシェは微笑むとイサムに語り掛ける。
「イサム、戻る事は可能だ。一年もあれば魔素も溜まり、自分の世界へと戻る事が出来る。だが私は三年の間、君を見てきた。確かに一生懸命働いていたが、でもそれだけだ。真兎にも積極的に声をかけていた訳では無いだろう? 本当にやりたい事があの世界にあったのかと問えば、今のこの世界の方が本当に生き生きとしてると私は思うがな」
「それはそうだが……いきなり俺が居なくなったら、仕事場の人や親も心配するだろうし……」
「あぁ……それなら大丈夫だ。君のマトンが居るからな」
耳を疑う言葉がロロルーシェから返って来る。
「は!? 俺のマトン? それってコピーしたって事か? いやバレるだろ!」
「ふふふ……以前に真兎から貰った小さな人形があっただろう?」
「確かにイラッとする小さな人形を貰って、いつも持ち歩いていたが……」
隣の真兎から貰った小さな人形【苛ックマ】。何故このチョイスだったのか全く分からなかったが、好きな女性から貰ったものだった上に彼女から「肌身離さず持っててほしい」と言われてイサムはずっと持っていた。ただ、見る度にイラッとするので常に目に入らない様にポケットの中だった。
「そう、その人形がオートマトンだったんだ。イサムの行動や言葉遣い等を全て記憶させる為にな」
「なっ……そうだったのか……! そう言えば何度か置いた場所が違う時があって、おかしいなと思っていたが……まさか…自立行動していたとは……」
「注意を払えと言っていたが気付かれていたか…はっはっは!」
どうやらロロルーシェの話では、苛ックマをメインコアとして別にイサムそっくりの体があるらしい。そして今も毎日仕事に向かい、しっかりと働いているらしい。
「もはや映画やドラマの世界だな……入れ替わってるのに誰も気が付かない恐怖……こわっ!」
イサムは身震いを一つしたのをロロルーシェは横で高笑いしながら見ている。その後、食事を済ませて各自部屋で明日に向けて寝る事にした。
その夜中眠れず窓の外を見ていると、何やら動く影が見える。よく見るとラルが練習用の剣で稽古をしている様なので、イサムもそっと外に出てそれを眺めていた。
「眠れないのですか?」
「気付かれてたか」
「当たり前です。イサム様もやりますか?」
ラルが練習用の剣を手渡す。イサムはそれを受け取り、ラルへと構える。
「ラルはかなり強いんだろ? 俺も少しは出来るようになってきたんだ」
「確かに格好は様になっている様ですね、実力はどうでしょうかっ!」
突如走り込んでくるラルを横にかわし剣を振り下ろす。それをラルは軽く剣で受け止め、そのまま回転してイサムに斬りかかる。イサムもそれを目線ギリギリで避けるとすかさず突きを放つ。
ラルは手を抜いている様だが、イサムは既に全力を出さないと歯が立たない。
「流石に強い! 避けるのに精一杯だ!」
「避けれるだけ凄いですよ、でもそろそろ本気で行きますね」
「了解! 思いっきり来い!」
ラルは後ろに飛び、イサムと少し距離を開ける。そして剣を上に構えて魔素を溜める。
「思いっきり……行きますっ!」
その瞬間、練習用の剣が光り輝き瞬時にラルの姿が消える。イサムも即座に防御の構えを取るが、振り下ろされた剣が容赦なく頭に当たる。剣は砕け散り衝撃が下に抜けるがイサムはそのまま耐え、ラルの腕を即座に掴み投げ落とす。
「ぐう!」
「おわっと!」
投げた勢いでそのままラルに覆い被さってしまう。日中とは体勢が逆で次はイサムが上でラルが下になり、また唇が触れている。イサムはすぐさま起き上がろうとしたが、ラルがそれを止めた。
「ごめん、また口に触れてしまって」
「何で謝るんですか? 私を投げた人なんて初めてです。しかも斬られてるのに全然平気なんですもの」
「いや、昼間あんなにビンタされたから……」
「昼間のは驚いただけです。口づけ何てした事無いから……」
「え! それこそ悪かった! 大事な初めてを俺みたいな弱い奴に」
「何言っているんです! いま私に勝ったじゃないですか! でも悔しいが半分、嬉しいが半分ですが……」
ラルは今まで長い時間戦ってきた。だが全て一振りで終わるか、相手が負けを認めてしまう。本気で戦えば戦う程に相手が居なかったのだ。
そして立ち上がったラルは埃をはらい、イサムの頬にキスをする。
「オートマトンだって恋するんですよ。私は自分に勝った方と結ばれたいと思っていました……それじゃぁ部屋に戻りますね!」
そう言うラルは、恥ずかしそうに自分の部屋へと帰って行った。イサムは空を見上げ星空を見る。
「カル……悪い……フラグ立っちまった……」
闇に落ちて居なくなったカルに謝り、イサムもトボトボと部屋に戻る。しばらくすると扉をノックする音が聞こえる。
「開いてるよ、どうぞ」
「イサム様…起きてましたか?」
寝間着に着替えたノルがそっと扉を開けて中に入って来る。入浴を済ませた後なのだろうか、仄かに頬がピンク色に染まっている。
「ああ、ノルか…さっきまで眠れずにラルと外で稽古してたんだ」
「ラルが外に居たのは知っていましたが、イサム様と稽古してたんですね」
六畳ほどの部屋にベッドと丸テーブルが置いてあり、二つある椅子の一つに腰掛ける様にイサムが椅子を引いた。ノルはお辞儀をして椅子へを座るが、お辞儀した時に綺麗な胸元が目に入り即座に目を逸らす。
「ん? どうしたんですかイサム様?」
「あっいや、なんか妙に色っぽくて……」
「えっあっすみません! オートマトンの癖がまだ抜けてなくて…はしたなかったですね…! 部屋に戻ります!」
自分の胸元に気が付き、急いで席を立とうとするノル。それを慌ててイサムが止めようと腕を掴むと、ビクンとメルが反応して腰が抜けた様にまた椅子へと座る。
「いやっ違うんだ! 俺の方こそごめん! 変な気を使わして!」
「イサム様……私どうなってしまったのでしょうか……メルも、もしかしたらこんな気持ちなんですかね…心臓がドキドキして今にも破裂しそうです……!」
「ノル…そっそうだな、俺も実はドキドキしてる…」
少しだけ沈黙が続き、互いの手が触れる。そしてノルが目を瞑り、イサムが口づけをしようとしたその時に急に念話が入る。
『イサム、今大丈夫? ノルは助けられた?』
「うおっ! あぁああ、エリュオンか! 無事に助けたぞ!」
『だったら早く連絡しなさいよ! メルがどれ程心配しているか!』
「いやぁごたごたしててな、そっちは何事もなっないか?」
『ん? やけに焦ってない? 何かあったの? 怪しいわね』
「違う違う、いきなり起こされたからだ!」
『あ! そうだったのね! ごめんなさい! そしたらまた明日でも連絡頂戴ね!』
「ああ! もちろんだ!」
『それじぁおやすみなさい!』
念話が切れてノルを見ると笑うのを必死に堪えている様だ。
「ぷっ…あははは! イサム様って本当に面白い方ね。ごまかしてもいずれバレますよ、あの子は勘が相当強そうですから」
「いやぁ恋人も居ないのに、浮気した時の気持ちが分かるなんて……それにノルも意地悪だな。ワザと黙って聞いてただろう」
「そりゃぁそうですよ。一応エリュオンもライバルですから」
「はぁ…女性って怖いな」
イサムはため息をつきながら椅子に腰掛ける。ノルは立ち上がり座ったイサムを抱きしめた、胸の感触が布越しに顔に伝わりそしてイサムに軽く口づけする。
「これは助けてくれた感謝の気持ちです。これ以上はエリュオン達に怒られそうですから、まだ止めときます」
まるで小悪魔の様な笑顔を見せるノルは、笑いながらそのまま部屋を出て行った。イサムは呆然と椅子に座り、その残る唇と胸の感触の中で眠れない夜を明かすのだった。
「お帰りなさいませ、もう少しで食事が出来上がります」
「ありがとう、ではイサム座って待つとしようか」
「ああ、ノルありがとうな」
「いえ……」
ノルはそう言うとスタスタとキッチンへと足早に戻っていく。
「イサム、ノルは良い子だぞ。もちろんメルもだ」
「おっおい! ていうか保護者がそれでいいのかよ」
「はっはっは! 確かに保護者だな、だが構わんよ。この世界じゃ一夫多妻、一妻多夫なんて当たり前だ」
「マジかよ……いや! それでも俺、今収入ないし…この世界に留まるとも言ってないぞ」
その声が聞こえ。ノルが一瞬動きを止める。それに気が付いたロロルーシェは微笑むとイサムに語り掛ける。
「イサム、戻る事は可能だ。一年もあれば魔素も溜まり、自分の世界へと戻る事が出来る。だが私は三年の間、君を見てきた。確かに一生懸命働いていたが、でもそれだけだ。真兎にも積極的に声をかけていた訳では無いだろう? 本当にやりたい事があの世界にあったのかと問えば、今のこの世界の方が本当に生き生きとしてると私は思うがな」
「それはそうだが……いきなり俺が居なくなったら、仕事場の人や親も心配するだろうし……」
「あぁ……それなら大丈夫だ。君のマトンが居るからな」
耳を疑う言葉がロロルーシェから返って来る。
「は!? 俺のマトン? それってコピーしたって事か? いやバレるだろ!」
「ふふふ……以前に真兎から貰った小さな人形があっただろう?」
「確かにイラッとする小さな人形を貰って、いつも持ち歩いていたが……」
隣の真兎から貰った小さな人形【苛ックマ】。何故このチョイスだったのか全く分からなかったが、好きな女性から貰ったものだった上に彼女から「肌身離さず持っててほしい」と言われてイサムはずっと持っていた。ただ、見る度にイラッとするので常に目に入らない様にポケットの中だった。
「そう、その人形がオートマトンだったんだ。イサムの行動や言葉遣い等を全て記憶させる為にな」
「なっ……そうだったのか……! そう言えば何度か置いた場所が違う時があって、おかしいなと思っていたが……まさか…自立行動していたとは……」
「注意を払えと言っていたが気付かれていたか…はっはっは!」
どうやらロロルーシェの話では、苛ックマをメインコアとして別にイサムそっくりの体があるらしい。そして今も毎日仕事に向かい、しっかりと働いているらしい。
「もはや映画やドラマの世界だな……入れ替わってるのに誰も気が付かない恐怖……こわっ!」
イサムは身震いを一つしたのをロロルーシェは横で高笑いしながら見ている。その後、食事を済ませて各自部屋で明日に向けて寝る事にした。
その夜中眠れず窓の外を見ていると、何やら動く影が見える。よく見るとラルが練習用の剣で稽古をしている様なので、イサムもそっと外に出てそれを眺めていた。
「眠れないのですか?」
「気付かれてたか」
「当たり前です。イサム様もやりますか?」
ラルが練習用の剣を手渡す。イサムはそれを受け取り、ラルへと構える。
「ラルはかなり強いんだろ? 俺も少しは出来るようになってきたんだ」
「確かに格好は様になっている様ですね、実力はどうでしょうかっ!」
突如走り込んでくるラルを横にかわし剣を振り下ろす。それをラルは軽く剣で受け止め、そのまま回転してイサムに斬りかかる。イサムもそれを目線ギリギリで避けるとすかさず突きを放つ。
ラルは手を抜いている様だが、イサムは既に全力を出さないと歯が立たない。
「流石に強い! 避けるのに精一杯だ!」
「避けれるだけ凄いですよ、でもそろそろ本気で行きますね」
「了解! 思いっきり来い!」
ラルは後ろに飛び、イサムと少し距離を開ける。そして剣を上に構えて魔素を溜める。
「思いっきり……行きますっ!」
その瞬間、練習用の剣が光り輝き瞬時にラルの姿が消える。イサムも即座に防御の構えを取るが、振り下ろされた剣が容赦なく頭に当たる。剣は砕け散り衝撃が下に抜けるがイサムはそのまま耐え、ラルの腕を即座に掴み投げ落とす。
「ぐう!」
「おわっと!」
投げた勢いでそのままラルに覆い被さってしまう。日中とは体勢が逆で次はイサムが上でラルが下になり、また唇が触れている。イサムはすぐさま起き上がろうとしたが、ラルがそれを止めた。
「ごめん、また口に触れてしまって」
「何で謝るんですか? 私を投げた人なんて初めてです。しかも斬られてるのに全然平気なんですもの」
「いや、昼間あんなにビンタされたから……」
「昼間のは驚いただけです。口づけ何てした事無いから……」
「え! それこそ悪かった! 大事な初めてを俺みたいな弱い奴に」
「何言っているんです! いま私に勝ったじゃないですか! でも悔しいが半分、嬉しいが半分ですが……」
ラルは今まで長い時間戦ってきた。だが全て一振りで終わるか、相手が負けを認めてしまう。本気で戦えば戦う程に相手が居なかったのだ。
そして立ち上がったラルは埃をはらい、イサムの頬にキスをする。
「オートマトンだって恋するんですよ。私は自分に勝った方と結ばれたいと思っていました……それじゃぁ部屋に戻りますね!」
そう言うラルは、恥ずかしそうに自分の部屋へと帰って行った。イサムは空を見上げ星空を見る。
「カル……悪い……フラグ立っちまった……」
闇に落ちて居なくなったカルに謝り、イサムもトボトボと部屋に戻る。しばらくすると扉をノックする音が聞こえる。
「開いてるよ、どうぞ」
「イサム様…起きてましたか?」
寝間着に着替えたノルがそっと扉を開けて中に入って来る。入浴を済ませた後なのだろうか、仄かに頬がピンク色に染まっている。
「ああ、ノルか…さっきまで眠れずにラルと外で稽古してたんだ」
「ラルが外に居たのは知っていましたが、イサム様と稽古してたんですね」
六畳ほどの部屋にベッドと丸テーブルが置いてあり、二つある椅子の一つに腰掛ける様にイサムが椅子を引いた。ノルはお辞儀をして椅子へを座るが、お辞儀した時に綺麗な胸元が目に入り即座に目を逸らす。
「ん? どうしたんですかイサム様?」
「あっいや、なんか妙に色っぽくて……」
「えっあっすみません! オートマトンの癖がまだ抜けてなくて…はしたなかったですね…! 部屋に戻ります!」
自分の胸元に気が付き、急いで席を立とうとするノル。それを慌ててイサムが止めようと腕を掴むと、ビクンとメルが反応して腰が抜けた様にまた椅子へと座る。
「いやっ違うんだ! 俺の方こそごめん! 変な気を使わして!」
「イサム様……私どうなってしまったのでしょうか……メルも、もしかしたらこんな気持ちなんですかね…心臓がドキドキして今にも破裂しそうです……!」
「ノル…そっそうだな、俺も実はドキドキしてる…」
少しだけ沈黙が続き、互いの手が触れる。そしてノルが目を瞑り、イサムが口づけをしようとしたその時に急に念話が入る。
『イサム、今大丈夫? ノルは助けられた?』
「うおっ! あぁああ、エリュオンか! 無事に助けたぞ!」
『だったら早く連絡しなさいよ! メルがどれ程心配しているか!』
「いやぁごたごたしててな、そっちは何事もなっないか?」
『ん? やけに焦ってない? 何かあったの? 怪しいわね』
「違う違う、いきなり起こされたからだ!」
『あ! そうだったのね! ごめんなさい! そしたらまた明日でも連絡頂戴ね!』
「ああ! もちろんだ!」
『それじぁおやすみなさい!』
念話が切れてノルを見ると笑うのを必死に堪えている様だ。
「ぷっ…あははは! イサム様って本当に面白い方ね。ごまかしてもいずれバレますよ、あの子は勘が相当強そうですから」
「いやぁ恋人も居ないのに、浮気した時の気持ちが分かるなんて……それにノルも意地悪だな。ワザと黙って聞いてただろう」
「そりゃぁそうですよ。一応エリュオンもライバルですから」
「はぁ…女性って怖いな」
イサムはため息をつきながら椅子に腰掛ける。ノルは立ち上がり座ったイサムを抱きしめた、胸の感触が布越しに顔に伝わりそしてイサムに軽く口づけする。
「これは助けてくれた感謝の気持ちです。これ以上はエリュオン達に怒られそうですから、まだ止めときます」
まるで小悪魔の様な笑顔を見せるノルは、笑いながらそのまま部屋を出て行った。イサムは呆然と椅子に座り、その残る唇と胸の感触の中で眠れない夜を明かすのだった。
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