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学園二日目
学園二日目
しおりを挟む翌日、忘れたケープと共にエドアルドから花が届いた。
一抱えほどもある純白のバラにはメッセージカードが添えられており、そこには明日の朝また学園までエスコートするとあった。
「今度はお断りしてはいけませんよお嬢様」
「はーい…」
しぶしぶ了承の旨をカードにしたため、花を届けに来ていた使者に預けた。
学園のある日は常にエドアルドに送ってもらわなければならないのかと思うとがんじがらめで息が詰まりそうだ。
理紗は思案し、ドロレスに執事を連れてくるよう申し付けた。
「手配はしてくれた?」
翌日、王子の到着を告げに来た執事のヒュルケンに問いかけると、慇懃に「仰せのとおりにしてございます」と返事があり、理紗は満足げに螺旋階段を下っていった。
玄関ホールでは学園の制服に身を包んだエドアルドが待っていた。
「おはよう。昨日はきれいなお花をありがとう」
「おはようメアリローズ。気に入ってくれたか?」
頷きながら馬車に乗り込むと小窓から背後をうかがった。
「どうかしたのか」
「ううん、なんでも。ところで今日は授業はあるの? 帰りは何時ごろになるのかしら」
「授業というものは特にはない。帰りは昼食後かな」
エドアルドの返答に理紗はきょとんとした。
「じゃあなんのために行くわけ?」
「わからない。だが行かなければいけないんだ」
ゲームの設定上そうなっているからだろうか。
よくわからないが、なんだか長い一日になりそうだとこっそりため息をついた。
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