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学園初日

ヒロインと接触

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──な、なんでこの子がここにいるの?

思わずギョッとする理紗を、ヒロインが目を丸くしてみている。
できれば会いたくなかった相手ナンバーワンから話しかけられてしまった。

──どうしたらいいの?

理紗はヒロインを見た。相手もじっと見つめてくる。
何かを待っているようだ。

はっ、そうか初対面だから自己紹介をしなきゃいけないのね? そうねそうよね。そしたらまずはこちらからよね。

「私はメアリローズ。あなたは?」

「アリスです」

へえ、アリスって言うんだこの子。

「じゃあごきげんよう」

そそくさと立ち去ろうとすると、アリスがすがるような目をして言った。

「あの~、学園の寮に行きたいんですけど、場所はご存じありませんか?」

「えっ、寮?」

寮があるんだ。へえ…なんて考えてる場合じゃない。悪いが理紗にはわからない。

「ごめんなさい、存じ上げないわ。誰か他の人に聞いてくださる? あ、ほらあそこにちょうど騎士っぽい男性が……、やばっ! じゃあこれで!」

「?」

困惑顔の相手を無視してワンピースの裾を翻し孟ダッシュした。
ちらりと見えた騎士っぽい男性はまさしくさきほどの人物だった。

気づかれる前に隠れなくちゃ…!

必死に走り、いくつか角を曲がっていくと、袋小路に迷い込んでしまった。

息を切らして来た道を引き返そうとしたときだった。

「なぜ逃げる」

低い声が理紗の背中に浴びせられた。






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感想 18

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