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毒を飲んだきみは

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知らなかった。
その言葉ではきっと許されない。


私の元に届いたのは1輪のすずらん。
君の訃報とともに。

私は君を愛していた。
しかし、それを国は許さなかった。
どこで知ったのか知らない隣の皇国の皇女は私を夫にと望んだ。

望んでも君のことが大切だったから
私は断ろうとした。
それを父である国王は許さなかった。


「お前は国のことを考えなければならない。
自らの感情に左右されては行けない。
それが王家の宿命だ」


私が彼女のことを愛おしく思っているのを知っているのに父は許さなかった。
君との関係を続けることを。
私は私である前に未来の国を統べる人でなければいけなかった。
それでも私は君を諦めきれなかった。


だから、私は逃亡しようと思ったんだ。
君さえいればいい。

ホオズキと共に君に手紙を送る。
偽りの手紙を、、、



卒業パーティーの時、ふたりきりになって、
そこで本当のことを伝えようと思ったんだ。

でも、参加するはずのなかった国王が参加したせいでふたりきりになるどころか、君にもう一度嘘をつくしかなくなった。
君を悪役に仕立てるしかなかった。

それでも、次の日にこっそり君の家に行って、

「愛している」

と伝えようと思ったんだ。


その君はもう居ない。
この世にいないのだ。


愛とはなんだったのだろうか。
君は私の好きだった花の毒で死んだ。
純粋な君が好きだった。


そんな君がいないこの世界を
私は生きなきゃいけない。




****

ふと思いついて書きました。
お気に入り数が20行ったら、長編でこの物語を書いてみようかなあと思います。
読んでくださってありがとうございました◎
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感想 5

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