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12.感度一千倍の話♡

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受けは顔のいい客に催眠術を頼まれた。
依頼内容が信じられなくて、もう一度問いかける。

「感度一千倍にしてほしいんですか?」
「はい、ぜひ」

ニコニコ笑う穏やかイケメンに、人それぞれ事情があるのだろうと無理やり納得して、催眠術をかけようとする。

ところがあまりにアレな内容に動揺しているせいか、うまく術がかけられない。

「すみません、ちょっとリラックスさせてください」

客に背中を向けて深呼吸し、気持ちを鼓舞する催眠術を自分にかけようとした。

ところがさっき途中まで紡いでいた術が発動し、自分が感度一千倍になってしまう。

わずかな衣擦れに耐えきれず、へなへなと座りこむ受け。すかさずイケメンが肩を抱いてくる。

「大丈夫ですか!?」
「あひゃあ! 触らないで……!」
「なんと! もしや貴方が感度一千倍になってしまったのでしょうか!?」
「息を吹きかけないでぇ……っ!!」

もう何してもあんあん言っちゃう受けに攻めは煽られて、施術ベッドに受けを寝かせて受けの息子さんを宥めはじめる。

「今楽にしてあげますからね」
「ひぁ、あ! あ♡ 」

なにこれこんな世界知らない……♡   行為に夢中になる受けに、攻めはますます興奮する。

「すみません、貴方の痴態がエロかわすぎて、こんなに大きくなってしまいました……! 入ってもいいですか!?」
「そ、そんなぁ♡ あ、お尻弄んないでぇ♡  」
「かわいいかわいいかわいい……」

攻めはもう目の色を変えて、受けをずっこんばっこんしちゃう。受けもされるがままに感じきっちゃう。

そんな最中に突然催眠が切れて、ハッとして攻めを押し退ける。攻めはにっこり笑って
「今更逃したりしませんよ? 僕は君の体でだったら感じられるみたいなんです。絶対に落とすから覚悟して」
「へ、あ、やめてっ、ああ♡ 」

気合いの入った宣言通りに身体から落としにかかる攻めと、半ば落ちかけてる受けが押し切られて時々セルフ催眠プレイをする話。

「……ねえ、本当に君のことが嫌いになる催眠をかけるの?」
「うん。今日は『僕のことが大嫌いなのに責められて、すごく感じちゃって泣きそうな君』とプレイがしたいから」
「ええーっ……変態」
「そうだね。でも、好きだろ?」
「くっ」

お互いスキモノでしたという話。
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