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34 風邪を引く
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妖精界に戻ったアレッタは、倒れたプリーケを医務室に連れていってもらえるようにルーチェとジェレミーに託した後、ユースとマイムに促されるまま入浴することにした。
妖精界はちょうど昼を少し過ぎた頃で、温かな常春の空気がアレッタの冷えた心と体を癒す。
蓮の花を模した大きな浴槽に浸かったアレッタは、ゆるゆると体の力を緩めた。
ああ……本当にこうするしかなかったのかな。悲しいよ、ロイス……
アレッタは温かい湯に肩まで浸かってため息を吐いた。
これでアレッタが妖精界で害されることはなくなったかもしれない。けれどユースの気持ちを考えると素直に喜べなかった。
百年間もずっと側にいたってことは、たしかユースが百七歳ってこの前聞いたから、ほとんど生まれた時から一緒にいたってことだよね。
生まれた時から一緒にいた人と仲違いして離れてしまうのは……辛いよね……
アレッタは妹レベッカのことを頭に思い浮かべだ。
あんな風に嫌味しか言わなくて自分のことを馬鹿にしてくる妹でも、アレッタにとっては共に育った大切な妹なのだ。
罪を犯したロイスのことだって、ユースにとっては人生の大半を一緒に過ごした大切な人なんだろうな。
アレッタは鼻まで湯に浸かって、ブクブクと息を吐きだした。なんだか疲れたし、眠いし、まだ足の痺れが残っているような感じもする。
うう、このお湯、だんだん熱くなってない? ああダメ、体に力が入らないよ……
「アレッタ様、ご入浴がずいぶん長いようですが……アレッタ様!?」
マイムの声を聞いたのを皮切りに、アレッタの意識は途絶えた。
*
目が覚めると寝台に寝かされていた。石の上じゃなくてさらさらなシーツの上にいるのがわかって、心底ホッとした。けれどなんだか、体がだるい……
「アレッタ様、お目覚めですか? 飲めそうだったらお水を飲んでください」
マイムが水を持ったコップを差しだしてくれたので、アレッタは緩慢な動作で上体を起こしてそれを受けとった。なんだか体が重く感じて、ふらふらしてしまう。
水を飲み終えるとまたベッドの上に体を横たえた。喉が痛いし頭も痛い……風邪をひいちゃったみたいだね。
「お風邪を引かれたようですね。お医者様の見立てでは、安静にして水分をとってお薬を飲んで寝ていれば三日もすれば治るそうです」
「そう、な……ゴホッ」
「ああ、無理に話さなくても大丈夫ですよ! 後で殿下もお見舞いにいらしてくださるそうですから、今のうちに寝ていてください」
アレッタはマイムの言葉に甘えてしっかりと上かけを被りなおした。
マイムが部屋の中でパタパタと立ち働く音を聞きながら、アレッタは安心して眠りについた。
「……タ、アレッタ。調子はどうだ?」
「……ううん、ユース?」
起きたらユースの美麗な顔が真上にあって、熱のせいで視界が霞むアレッタはぽやっと彼を見つめた。
つい先程まで昼間だったのに、一眠りしたら夜になっていたらしい。優しいランプの光がユースの横顔を照らしている。
「顔が赤いな、まだ熱があるのか。やはりあの時すぐに帰っておけばよかったな」
あの時って、ロイスに罰を与えている場面だよね? アレッタははしっとユースの腕を掴んだ。
「ん、どうした?」
「ユース、辛い?」
ユースは一瞬言葉に詰まったが、フッと息を吐いて困ったように笑うとアレッタの前髪をそっと指先で揃えた。
「辛いのは君の方だろう? 俺は……まったく気にしていないと言うと嘘になるが、君を取り返せたという安堵の気持ちの方が大きい」
ユースはアレッタに袖を掴まれた指を握りこむ。ヒヤリとした手が熱い体には気持ちよかった。
ユースは指をそっと絡ませながら、労わるように指先を撫でた。ユースが苦い表情でポツリと呟く。
「君がロイスに拐われたのは俺の落ち度だ。なにか近いうちに事を起こすだろうとわかっていたのに防ぎきれなかった」
「ううん、私……あまりにも眠かったから窓を閉め忘れたの。きっと私が油断したせいだわ」
「いや、そもそも俺が部屋の中まで君を送っていれば異変に気づけたはずだ。アレッタの部屋には眠り粉が撒かれていたんだ」
「ああ、それであんなに眠かったのね」
ユースはアレッタの手を握りながら、優しい表情で熱で上気した顔を見下ろした。
「とにかく、今日は休むといい。眠るまで側についているから」
ユースの落ち着いたトーンの声にアレッタの後悔も落ち着いていき、また瞼が重くなる。
*
次の日の朝目覚めると、だいぶ気分がよくなっていた。その翌日にはすっかり元気になったアレッタは、スッキリとした気分で窓の外を見た。
ロイスのことやユースの気持ちを想像して、あんなに落ちこんでいたのが嘘みたいに心が凪いでいる。
やっぱり私、風邪を引いて調子が悪かったのね。
真昼の庭には花が咲き乱れ、テラスからテラスへと妖精が空を飛び交い蝶や花弁が舞っている。
美しくて穏やかで、そして最早アレッタの日常となりつつある光景だった。
ああ、帰ってこれた……私もうここでの生活以外考えられないわ。
いつの間にか、人間界じゃなくてここが帰ってくる場所になっていたみたい。
穏やかな外の景色を見て、アレッタの心は決まった。
……うん、決めた。私、今日こそユースの求婚を受けるわ。
私はユースが好き。それに妖精さん達が生きるこの世界が好き。
だから……ユースと一緒に、妖精界で暮らそう。私もこの花と水の王国をユースの隣で守っていきたいの。
女王様から妖精界の王族の責務を聞いても、ロイスに毒を盛られて彼が追放された後でも、アレッタの気持ちは変わらなかった。
変わらずユースのことが好きだし、この国のことも好きだ。人間界ではなく妖精界で暮らしたいと思う。
だけどその前にしておかなきゃいけないことがある。もうロイスのことで私ができることはないけれど、家族に対してはまだできることがある。
きっと父やレベッカ、それにケネットと話をしないままだと後悔する時が来るような気がする。ううん、必ずそうなると思う。
一度人間界に戻って話をしにいこう。ユース……着いてきてくれるかな?
アレッタがそこまで考えた頃に、部屋にマイムが訪れた。彼女は青い目を瞬かせて、ベッドの上に起き上がっているアレッタを見つけて安心したように息を吐いた。
「おはようございますアレッタ様、今日は顔色がだいぶよくなりましたね」
「おはようマイム。もうすっかり元気になったわ、ありがとう」
「いいえ、とんでもないです! 殿下もお喜びになりますね」
ちょうどユースの話が出たので、彼の様子を聞いてみることにした。
「もうユースは朝ご飯食べちゃったよね? 今日は忙しいのかな」
「この時間ですと朝食はおそらく召し上がった後でしょうね。予定を聞いて参りましょうか?」
「ううん、大丈夫。また夜に会えると思うから、その時に話すわ」
アレッタはユースに思いを馳せた。アレッタが寝込んでいる間も折をみてやってきてくれて、おかげで安心して眠ることができた。
早く会いたいな……今日は無理をせずベッドの上で字の勉強をして過ごすことにしたアレッタは、夜が来るのを待ちきれないと思いながらも大人しく過ごした。
妖精界はちょうど昼を少し過ぎた頃で、温かな常春の空気がアレッタの冷えた心と体を癒す。
蓮の花を模した大きな浴槽に浸かったアレッタは、ゆるゆると体の力を緩めた。
ああ……本当にこうするしかなかったのかな。悲しいよ、ロイス……
アレッタは温かい湯に肩まで浸かってため息を吐いた。
これでアレッタが妖精界で害されることはなくなったかもしれない。けれどユースの気持ちを考えると素直に喜べなかった。
百年間もずっと側にいたってことは、たしかユースが百七歳ってこの前聞いたから、ほとんど生まれた時から一緒にいたってことだよね。
生まれた時から一緒にいた人と仲違いして離れてしまうのは……辛いよね……
アレッタは妹レベッカのことを頭に思い浮かべだ。
あんな風に嫌味しか言わなくて自分のことを馬鹿にしてくる妹でも、アレッタにとっては共に育った大切な妹なのだ。
罪を犯したロイスのことだって、ユースにとっては人生の大半を一緒に過ごした大切な人なんだろうな。
アレッタは鼻まで湯に浸かって、ブクブクと息を吐きだした。なんだか疲れたし、眠いし、まだ足の痺れが残っているような感じもする。
うう、このお湯、だんだん熱くなってない? ああダメ、体に力が入らないよ……
「アレッタ様、ご入浴がずいぶん長いようですが……アレッタ様!?」
マイムの声を聞いたのを皮切りに、アレッタの意識は途絶えた。
*
目が覚めると寝台に寝かされていた。石の上じゃなくてさらさらなシーツの上にいるのがわかって、心底ホッとした。けれどなんだか、体がだるい……
「アレッタ様、お目覚めですか? 飲めそうだったらお水を飲んでください」
マイムが水を持ったコップを差しだしてくれたので、アレッタは緩慢な動作で上体を起こしてそれを受けとった。なんだか体が重く感じて、ふらふらしてしまう。
水を飲み終えるとまたベッドの上に体を横たえた。喉が痛いし頭も痛い……風邪をひいちゃったみたいだね。
「お風邪を引かれたようですね。お医者様の見立てでは、安静にして水分をとってお薬を飲んで寝ていれば三日もすれば治るそうです」
「そう、な……ゴホッ」
「ああ、無理に話さなくても大丈夫ですよ! 後で殿下もお見舞いにいらしてくださるそうですから、今のうちに寝ていてください」
アレッタはマイムの言葉に甘えてしっかりと上かけを被りなおした。
マイムが部屋の中でパタパタと立ち働く音を聞きながら、アレッタは安心して眠りについた。
「……タ、アレッタ。調子はどうだ?」
「……ううん、ユース?」
起きたらユースの美麗な顔が真上にあって、熱のせいで視界が霞むアレッタはぽやっと彼を見つめた。
つい先程まで昼間だったのに、一眠りしたら夜になっていたらしい。優しいランプの光がユースの横顔を照らしている。
「顔が赤いな、まだ熱があるのか。やはりあの時すぐに帰っておけばよかったな」
あの時って、ロイスに罰を与えている場面だよね? アレッタははしっとユースの腕を掴んだ。
「ん、どうした?」
「ユース、辛い?」
ユースは一瞬言葉に詰まったが、フッと息を吐いて困ったように笑うとアレッタの前髪をそっと指先で揃えた。
「辛いのは君の方だろう? 俺は……まったく気にしていないと言うと嘘になるが、君を取り返せたという安堵の気持ちの方が大きい」
ユースはアレッタに袖を掴まれた指を握りこむ。ヒヤリとした手が熱い体には気持ちよかった。
ユースは指をそっと絡ませながら、労わるように指先を撫でた。ユースが苦い表情でポツリと呟く。
「君がロイスに拐われたのは俺の落ち度だ。なにか近いうちに事を起こすだろうとわかっていたのに防ぎきれなかった」
「ううん、私……あまりにも眠かったから窓を閉め忘れたの。きっと私が油断したせいだわ」
「いや、そもそも俺が部屋の中まで君を送っていれば異変に気づけたはずだ。アレッタの部屋には眠り粉が撒かれていたんだ」
「ああ、それであんなに眠かったのね」
ユースはアレッタの手を握りながら、優しい表情で熱で上気した顔を見下ろした。
「とにかく、今日は休むといい。眠るまで側についているから」
ユースの落ち着いたトーンの声にアレッタの後悔も落ち着いていき、また瞼が重くなる。
*
次の日の朝目覚めると、だいぶ気分がよくなっていた。その翌日にはすっかり元気になったアレッタは、スッキリとした気分で窓の外を見た。
ロイスのことやユースの気持ちを想像して、あんなに落ちこんでいたのが嘘みたいに心が凪いでいる。
やっぱり私、風邪を引いて調子が悪かったのね。
真昼の庭には花が咲き乱れ、テラスからテラスへと妖精が空を飛び交い蝶や花弁が舞っている。
美しくて穏やかで、そして最早アレッタの日常となりつつある光景だった。
ああ、帰ってこれた……私もうここでの生活以外考えられないわ。
いつの間にか、人間界じゃなくてここが帰ってくる場所になっていたみたい。
穏やかな外の景色を見て、アレッタの心は決まった。
……うん、決めた。私、今日こそユースの求婚を受けるわ。
私はユースが好き。それに妖精さん達が生きるこの世界が好き。
だから……ユースと一緒に、妖精界で暮らそう。私もこの花と水の王国をユースの隣で守っていきたいの。
女王様から妖精界の王族の責務を聞いても、ロイスに毒を盛られて彼が追放された後でも、アレッタの気持ちは変わらなかった。
変わらずユースのことが好きだし、この国のことも好きだ。人間界ではなく妖精界で暮らしたいと思う。
だけどその前にしておかなきゃいけないことがある。もうロイスのことで私ができることはないけれど、家族に対してはまだできることがある。
きっと父やレベッカ、それにケネットと話をしないままだと後悔する時が来るような気がする。ううん、必ずそうなると思う。
一度人間界に戻って話をしにいこう。ユース……着いてきてくれるかな?
アレッタがそこまで考えた頃に、部屋にマイムが訪れた。彼女は青い目を瞬かせて、ベッドの上に起き上がっているアレッタを見つけて安心したように息を吐いた。
「おはようございますアレッタ様、今日は顔色がだいぶよくなりましたね」
「おはようマイム。もうすっかり元気になったわ、ありがとう」
「いいえ、とんでもないです! 殿下もお喜びになりますね」
ちょうどユースの話が出たので、彼の様子を聞いてみることにした。
「もうユースは朝ご飯食べちゃったよね? 今日は忙しいのかな」
「この時間ですと朝食はおそらく召し上がった後でしょうね。予定を聞いて参りましょうか?」
「ううん、大丈夫。また夜に会えると思うから、その時に話すわ」
アレッタはユースに思いを馳せた。アレッタが寝込んでいる間も折をみてやってきてくれて、おかげで安心して眠ることができた。
早く会いたいな……今日は無理をせずベッドの上で字の勉強をして過ごすことにしたアレッタは、夜が来るのを待ちきれないと思いながらも大人しく過ごした。
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