127 / 178
番外編
ロングコートとマーシャルでの日常
しおりを挟む
カイルがコートを新調した。膝裏まで隠れるような、長いロングコートだ。
歩くたびに尻尾の先がチョロリとのぞくのが新鮮で、俺はつい彼の後ろ姿を熱い視線で凝視するようになった。
そんなある日、フェルクの古本屋で新しく本を購入した。店内で待っていたカイルは、適当に手にしたらしき本を立ち読みしている。
濃紺色の厚手のコートは、厚手の生地にさりげなく刺繍が施されていて、内側の生地がクリーム色なところが明るい印象を与える。
正直言ってかなり好みだ。とても似合っている。俺の視線はカイルに釘付けだ。
そんなコートを着た後ろ姿をじっと見つめていると、不意に彼が振り向いた。俺と目をあわせてフッと息を吐きながら微笑む様は、超絶かっこいい。
「書いたい本は買えたのか?」
「ん、ああ……そうだな」
半分くらいカイルに見惚れながらそう答えると、俺が首下まで積むくらい大量に抱えている本を、ヒョイと受け取ってくれる。
「俺が持とう」
「いや、いいって」
「それでは足元が見えないだろう。いいから貸せ」
そのままスタスタと店を出ていってしまう。すぐインベントリにしまうからいいってのに。重かったから助かったけどさ。
肩を竦めていると、寒さが増してきた昨今眠そうな素振りを見せていたフェルクが、カイルの後ろ姿をキラキラとした瞳で見送った。
「カイルさんって、とってもお優しいんですね……! 僕、実は彼が魔人だって知った時にびっくりしたんですけど、そんなこと気にならないくらいに素敵な人ですね!」
「そ、そうか? ありがとうな……」
純粋な瞳で好意を述べられて、面映い気持ちになる。このマーシャルではすっかり、魔人姿のカイルは受け入れられたみたいだ。
初めて魔人であることを隠さずに町を歩いた時は、ヒソヒソと噂話をされたり、タチの悪い冒険者やゴロツキに絡まれたりもしたのだが。
その全てをカイルが千切っては投げ、売られた喧嘩は買って叩きのめし、普通の顔をして買い物したり食事をしたりしていたら、いつの間にか町の人は何も反応してこなくなった。
どうやら日常風景の一部として、受け入れられたらしい。なんていうか、獣人はサッパリした気性でつきあいやすいよな。
にこやかに手を振るフェルクとホセに別れを告げて店を出る。店から少し離れた路地の手前で、カイルが待っていてくれた。
すでに本はインベントリの中にしまったらしく、手ぶらだ。コートのポケットに手を突っ込んでいる姿がまた、めちゃくちゃ目の保養になる。
ポーッと突っ立っていると、世にも美しい顔が怪訝そうに眉を寄せながら近づいてくる。片手で顎を捉えられて、グイッと上げさせられた。
「どうしたんだイツキ。熱でもあるのか、顔が赤いが」
「っ、なんでもねえよ」
パッと手を振り解くと、ニヤリと企むように笑われる。
「さては、また見惚れていたんだろう」
「……悪いかよ」
羞恥心を堪えて肯定すると、嬉しさが滲みでているような笑顔が眼前に迫る。
「何も悪いことなどない。好きなだけ見てくれ」
「う……そう言われると見にくいんだが」
「遠慮するな」
「そういうことじゃなくてだな……」
ゴニョゴニョと言い訳していると、スッとカイルが俺の手を取り腕を引いた。
「実は、この後寄りたいところがあるんだ」
「どこだ?」
「……行けばわかる」
俺から視線を逸らしたカイルは、どことなく緊張しているようにも見える。なんだなんだ、どこに連れていくつもりだよ。
古本屋のある一角よりも更に高級そうな店構えの建物が連なる通りへと、足を向けるカイル。
連れられるままについていくと、一軒の服飾店の扉に彼は手をかけた。
「ここだ」
中に入ると、うやうやしく店員が出迎えてくれる。服屋になんの用事があるっていうんだ? この前コートを買ったばかりだろうに。
「例の物を頼む」
「はい、只今お持ち致します」
ロバ獣人の店員はカイルの言葉を受けて、店の奥へと引っ込んでいく。貴族に着せても遜色ないような上質な服が並ぶ店内を、見るともなしに眺めていると、やがて店員が戻ってきた。
「こちらでございます」
「イツキ、着てみてくれないか」
「これ……俺の?」
「そうだ」
深い緋色に染められたコートだった。寒がりな俺にあわせてくれたのだろうか、ふくらはぎを覆うほどのロングコートは、内側が白くふわふわした生地で覆われていて、かなり暖かそうだ。
試着室に案内されて、クインシーからもらったふわふわモカブラウンコートを脱いだ。新しいコートは見た目より軽く、思った通りに暖かかった。
仕切りのカーテンを開けて試着室から出てきた俺を、カイルが満足そうに見つめ、口元に弧を描いた。
「似合っている」
「そうか? 自分じゃよくわからねえが」
鏡を見てみると、なるほど悪くなかった。色合い的に可愛らしい印象を与えるが、生地の印象やさりげない刺繍がカイルとお揃い感が出て、端的に言ってかなり嬉しい。
俺はあんまり服のセンスねえから、オシャレなカイルが似合っているっていうなら、それは本当にそうなのだろう。
嬉しさを誤魔化すように長耳の端を引っ張って、お礼を告げた。
「ありがとう、カイル」
「礼には及ばない。俺がお前に着てほしかっただけだ」
カイルはサラリとそう告げて、支払いを済ませると再び俺の手を引いた。
「今度から町に出る時は、そのコートを着てほしい」
「いいぜ。エイダン達にも自慢しに行くか」
「そうしよう」
エイダンとセルジュが泊まっている、白枝のせせらぎ亭へと向かう。せっかくだから、この前魔人國の首都シャルワールで見つけたお菓子でも分けてやるか。
彼らは皇后となったクレミアに一緒に暮らさないか提案されたが、結局町暮らしが気楽だからとマーシャルに住み続けている。
宿について、馴染みの女将に挨拶をする。彼女はすぐに俺がコートを新調したことに気づいて指摘してきた。
「あら、イツキさん。素敵なコートね、似合っているわ」
「アンタもそう思うか? 実はカイルが見立ててくれたんだ」
「カイルさんはセンスがいいのね。可愛らしいのに上品で、どこか威厳も感じるような洗練された服装ね」
威厳なんてあるか? ともう一度改めてコートを見下ろすと、なるほど魔王時代に身につけていたマントが、こういう色だったなと思い出した。
チラッとカイルを見上げると、彼も意図していたことなのか頷かれた。
「お前には緋色がよく似合う」
「そういうもんなのか」
目が青いんだから、青が似合うんじゃねえかと漠然と思っていたが、赤もわりと好きな色だから悪い気はしないな。カイルの目の色とも近いしな……
階段を上がって、熊と猫が暮らす部屋をノックする。彼らは今日が丁度休息日だったらしく、部屋で寛いでいた。
「おや、イツキ様にカイル様。お久しぶりです」
クイっと眼鏡を指先で押し上げながら、セルジュが挨拶をしてくれる。エイダンはベッドに寝そべっていたが、むくりと起き上がりつぶらな目を瞬かせた。
「あれ、この前ぶりだね。今日はおじさんと母さんの用事に呼ばれてないの?」
「アイツらもそんなに頻繁に俺らのことを呼ぶわけじゃねえからな。上がっていいか? 土産を持ってきたぜ」
「もちろんいいよ。今日は何を持ってきてくれたんだろう、楽しみだな」
部屋に入ってコートを脱いだ。そのまま目の前に掲げて二人に見せびらかす。
「なあ、見てくれよコレ。カイルがくれたんだ」
「なかなか派手な色ですね。貴方にはよく似合っていますが」
セルジュが猫耳をぴくぴくさせながらそう告げると、エイダンも首肯した。
「本当だね。イツキくんは魔王様をやってたって母さんから聞いたけど、こんな感じの服を着てたのかな?」
「それ、本当の話なんですか? お母様から詳しい話を聞いた今でも、信じられない思いでいっぱいなんですが」
「イツキは魔王だった。間違いない」
「はは、その話はもういいだろ。今日は面白い土産を持ってきたんだ」
斬新な魔人料理をインベントリから取り出して、彼らの気を逸らした。もう魔王に担ぎ上げられるのはごめんだからな、できればその話は忘れてもらいたい。
エイダンとセルジュは身を乗り出して、新作料理に興味津々だ。しめしめ、上手く話題を変えられたようだ。
「えっ、なんですかこの水色のソースは」
「本当に食べ物であってるの、これ」
「意外とうまかったぜ。食べてみろよ」
その後は、料理やお菓子の話でおおいに盛り上がった。
歩くたびに尻尾の先がチョロリとのぞくのが新鮮で、俺はつい彼の後ろ姿を熱い視線で凝視するようになった。
そんなある日、フェルクの古本屋で新しく本を購入した。店内で待っていたカイルは、適当に手にしたらしき本を立ち読みしている。
濃紺色の厚手のコートは、厚手の生地にさりげなく刺繍が施されていて、内側の生地がクリーム色なところが明るい印象を与える。
正直言ってかなり好みだ。とても似合っている。俺の視線はカイルに釘付けだ。
そんなコートを着た後ろ姿をじっと見つめていると、不意に彼が振り向いた。俺と目をあわせてフッと息を吐きながら微笑む様は、超絶かっこいい。
「書いたい本は買えたのか?」
「ん、ああ……そうだな」
半分くらいカイルに見惚れながらそう答えると、俺が首下まで積むくらい大量に抱えている本を、ヒョイと受け取ってくれる。
「俺が持とう」
「いや、いいって」
「それでは足元が見えないだろう。いいから貸せ」
そのままスタスタと店を出ていってしまう。すぐインベントリにしまうからいいってのに。重かったから助かったけどさ。
肩を竦めていると、寒さが増してきた昨今眠そうな素振りを見せていたフェルクが、カイルの後ろ姿をキラキラとした瞳で見送った。
「カイルさんって、とってもお優しいんですね……! 僕、実は彼が魔人だって知った時にびっくりしたんですけど、そんなこと気にならないくらいに素敵な人ですね!」
「そ、そうか? ありがとうな……」
純粋な瞳で好意を述べられて、面映い気持ちになる。このマーシャルではすっかり、魔人姿のカイルは受け入れられたみたいだ。
初めて魔人であることを隠さずに町を歩いた時は、ヒソヒソと噂話をされたり、タチの悪い冒険者やゴロツキに絡まれたりもしたのだが。
その全てをカイルが千切っては投げ、売られた喧嘩は買って叩きのめし、普通の顔をして買い物したり食事をしたりしていたら、いつの間にか町の人は何も反応してこなくなった。
どうやら日常風景の一部として、受け入れられたらしい。なんていうか、獣人はサッパリした気性でつきあいやすいよな。
にこやかに手を振るフェルクとホセに別れを告げて店を出る。店から少し離れた路地の手前で、カイルが待っていてくれた。
すでに本はインベントリの中にしまったらしく、手ぶらだ。コートのポケットに手を突っ込んでいる姿がまた、めちゃくちゃ目の保養になる。
ポーッと突っ立っていると、世にも美しい顔が怪訝そうに眉を寄せながら近づいてくる。片手で顎を捉えられて、グイッと上げさせられた。
「どうしたんだイツキ。熱でもあるのか、顔が赤いが」
「っ、なんでもねえよ」
パッと手を振り解くと、ニヤリと企むように笑われる。
「さては、また見惚れていたんだろう」
「……悪いかよ」
羞恥心を堪えて肯定すると、嬉しさが滲みでているような笑顔が眼前に迫る。
「何も悪いことなどない。好きなだけ見てくれ」
「う……そう言われると見にくいんだが」
「遠慮するな」
「そういうことじゃなくてだな……」
ゴニョゴニョと言い訳していると、スッとカイルが俺の手を取り腕を引いた。
「実は、この後寄りたいところがあるんだ」
「どこだ?」
「……行けばわかる」
俺から視線を逸らしたカイルは、どことなく緊張しているようにも見える。なんだなんだ、どこに連れていくつもりだよ。
古本屋のある一角よりも更に高級そうな店構えの建物が連なる通りへと、足を向けるカイル。
連れられるままについていくと、一軒の服飾店の扉に彼は手をかけた。
「ここだ」
中に入ると、うやうやしく店員が出迎えてくれる。服屋になんの用事があるっていうんだ? この前コートを買ったばかりだろうに。
「例の物を頼む」
「はい、只今お持ち致します」
ロバ獣人の店員はカイルの言葉を受けて、店の奥へと引っ込んでいく。貴族に着せても遜色ないような上質な服が並ぶ店内を、見るともなしに眺めていると、やがて店員が戻ってきた。
「こちらでございます」
「イツキ、着てみてくれないか」
「これ……俺の?」
「そうだ」
深い緋色に染められたコートだった。寒がりな俺にあわせてくれたのだろうか、ふくらはぎを覆うほどのロングコートは、内側が白くふわふわした生地で覆われていて、かなり暖かそうだ。
試着室に案内されて、クインシーからもらったふわふわモカブラウンコートを脱いだ。新しいコートは見た目より軽く、思った通りに暖かかった。
仕切りのカーテンを開けて試着室から出てきた俺を、カイルが満足そうに見つめ、口元に弧を描いた。
「似合っている」
「そうか? 自分じゃよくわからねえが」
鏡を見てみると、なるほど悪くなかった。色合い的に可愛らしい印象を与えるが、生地の印象やさりげない刺繍がカイルとお揃い感が出て、端的に言ってかなり嬉しい。
俺はあんまり服のセンスねえから、オシャレなカイルが似合っているっていうなら、それは本当にそうなのだろう。
嬉しさを誤魔化すように長耳の端を引っ張って、お礼を告げた。
「ありがとう、カイル」
「礼には及ばない。俺がお前に着てほしかっただけだ」
カイルはサラリとそう告げて、支払いを済ませると再び俺の手を引いた。
「今度から町に出る時は、そのコートを着てほしい」
「いいぜ。エイダン達にも自慢しに行くか」
「そうしよう」
エイダンとセルジュが泊まっている、白枝のせせらぎ亭へと向かう。せっかくだから、この前魔人國の首都シャルワールで見つけたお菓子でも分けてやるか。
彼らは皇后となったクレミアに一緒に暮らさないか提案されたが、結局町暮らしが気楽だからとマーシャルに住み続けている。
宿について、馴染みの女将に挨拶をする。彼女はすぐに俺がコートを新調したことに気づいて指摘してきた。
「あら、イツキさん。素敵なコートね、似合っているわ」
「アンタもそう思うか? 実はカイルが見立ててくれたんだ」
「カイルさんはセンスがいいのね。可愛らしいのに上品で、どこか威厳も感じるような洗練された服装ね」
威厳なんてあるか? ともう一度改めてコートを見下ろすと、なるほど魔王時代に身につけていたマントが、こういう色だったなと思い出した。
チラッとカイルを見上げると、彼も意図していたことなのか頷かれた。
「お前には緋色がよく似合う」
「そういうもんなのか」
目が青いんだから、青が似合うんじゃねえかと漠然と思っていたが、赤もわりと好きな色だから悪い気はしないな。カイルの目の色とも近いしな……
階段を上がって、熊と猫が暮らす部屋をノックする。彼らは今日が丁度休息日だったらしく、部屋で寛いでいた。
「おや、イツキ様にカイル様。お久しぶりです」
クイっと眼鏡を指先で押し上げながら、セルジュが挨拶をしてくれる。エイダンはベッドに寝そべっていたが、むくりと起き上がりつぶらな目を瞬かせた。
「あれ、この前ぶりだね。今日はおじさんと母さんの用事に呼ばれてないの?」
「アイツらもそんなに頻繁に俺らのことを呼ぶわけじゃねえからな。上がっていいか? 土産を持ってきたぜ」
「もちろんいいよ。今日は何を持ってきてくれたんだろう、楽しみだな」
部屋に入ってコートを脱いだ。そのまま目の前に掲げて二人に見せびらかす。
「なあ、見てくれよコレ。カイルがくれたんだ」
「なかなか派手な色ですね。貴方にはよく似合っていますが」
セルジュが猫耳をぴくぴくさせながらそう告げると、エイダンも首肯した。
「本当だね。イツキくんは魔王様をやってたって母さんから聞いたけど、こんな感じの服を着てたのかな?」
「それ、本当の話なんですか? お母様から詳しい話を聞いた今でも、信じられない思いでいっぱいなんですが」
「イツキは魔王だった。間違いない」
「はは、その話はもういいだろ。今日は面白い土産を持ってきたんだ」
斬新な魔人料理をインベントリから取り出して、彼らの気を逸らした。もう魔王に担ぎ上げられるのはごめんだからな、できればその話は忘れてもらいたい。
エイダンとセルジュは身を乗り出して、新作料理に興味津々だ。しめしめ、上手く話題を変えられたようだ。
「えっ、なんですかこの水色のソースは」
「本当に食べ物であってるの、これ」
「意外とうまかったぜ。食べてみろよ」
その後は、料理やお菓子の話でおおいに盛り上がった。
47
お気に入りに追加
4,053
あなたにおすすめの小説
雪狐 氷の王子は番の黒豹騎士に溺愛される
Noah
BL
【祝・書籍化!!!】令和3年5月11日(木)
読者の皆様のおかげです。ありがとうございます!!
黒猫を庇って派手に死んだら、白いふわもこに転生していた。
死を望むほど過酷な奴隷からスタートの異世界生活。
闇オークションで競り落とされてから獣人の国の王族の養子に。
そこから都合良く幸せになれるはずも無く、様々な問題がショタ(のちに美青年)に降り注ぐ。
BLよりもファンタジー色の方が濃くなってしまいましたが、最後に何とかBLできました(?)…
連載は令和2年12月13日(日)に完結致しました。
拙い部分の目立つ作品ですが、楽しんで頂けたなら幸いです。
Noah
悪魔の子と呼ばれ家を追い出されたけど、平民になった先で公爵に溺愛される
ゆう
BL
実の母レイシーの死からレヴナントの暮らしは一変した。継母からは悪魔の子と呼ばれ、周りからは優秀な異母弟と比べられる日々。多少やさぐれながらも自分にできることを頑張るレヴナント。しかし弟が嫡男に決まり自分は家を追い出されることになり...
もふもふと始めるゴミ拾いの旅〜何故か最強もふもふ達がお世話されに来ちゃいます〜
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
「ゴミしか拾えん役立たずなど我が家にはふさわしくない! 勘当だ!」
授かったスキルがゴミ拾いだったがために、実家から勘当されてしまったルーク。
途方に暮れた時、声をかけてくれたのはひと足先に冒険者になって実家に仕送りしていた長兄アスターだった。
ルークはアスターのパーティで世話になりながら自分のスキルに何ができるか少しづつ理解していく。
駆け出し冒険者として少しづつ認められていくルーク。
しかしクエストの帰り、討伐対象のハンターラビットとボアが縄張り争いをしてる場面に遭遇。
毛色の違うハンターラビットに自分を重ねるルークだったが、兄アスターから引き止められてギルドに報告しに行くのだった。
翌朝死体が運び込まれ、素材が剥ぎ取られるハンターラビット。
使われなくなった肉片をかき集めてお墓を作ると、ルークはハンターラビットの魂を拾ってしまい……変身できるようになってしまった!
一方で死んだハンターラビットの帰りを待つもう一匹のハンターラビットの助けを求める声を聞いてしまったルークは、その子を助け出す為兄の言いつけを破って街から抜け出した。
その先で助け出したはいいものの、すっかり懐かれてしまう。
この日よりルークは人間とモンスターの二足の草鞋を履く生活を送ることになった。
次から次に集まるモンスターは最強種ばかり。
悪の研究所から逃げ出してきたツインヘッドベヒーモスや、捕らえられてきたところを逃げ出してきたシルバーフォックス(のちの九尾の狐)、フェニックスやら可愛い猫ちゃんまで。
ルークは新しい仲間を募り、一緒にお世話するブリーダーズのリーダーとしてお世話道を極める旅に出るのだった!
<第一部:疫病編>
一章【完結】ゴミ拾いと冒険者生活:5/20〜5/24
二章【完結】ゴミ拾いともふもふ生活:5/25〜5/29
三章【完結】ゴミ拾いともふもふ融合:5/29〜5/31
四章【完結】ゴミ拾いと流行り病:6/1〜6/4
五章【完結】ゴミ拾いともふもふファミリー:6/4〜6/8
六章【完結】もふもふファミリーと闘技大会(道中):6/8〜6/11
七章【完結】もふもふファミリーと闘技大会(本編):6/12〜6/18
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
異世界に来たのでお兄ちゃんは働き過ぎな宰相様を癒したいと思います
猫屋町
BL
仕事中毒な宰相様×世話好きなお兄ちゃん
弟妹を育てた桜川律は、作り過ぎたマフィンとともに異世界へトリップ。
呆然とする律を拾ってくれたのは、白皙の眉間に皺を寄せ、蒼い瞳の下に隈をつくった麗しくも働き過ぎな宰相 ディーンハルト・シュタイナーだった。
※第2章、9月下旬頃より開始予定
もふもふ獣人転生
*
BL
白い耳としっぽのもふもふ獣人に生まれ、強制労働で死にそうなところを助けてくれたのは、最愛の推しでした。
ちっちゃなもふもふ獣人と、騎士見習の少年の、両片思い? な、いちゃらぶもふもふなお話です。
その男、有能につき……
大和撫子
BL
俺はその日最高に落ち込んでいた。このまま死んで異世界に転生。チート能力を手に入れて最高にリア充な人生を……なんてことが現実に起こる筈もなく。奇しくもその日は俺の二十歳の誕生日だった。初めて飲む酒はヤケ酒で。簡単に酒に呑まれちまった俺はフラフラと渋谷の繁華街を彷徨い歩いた。ふと気づいたら、全く知らない路地(?)に立っていたんだ。そうだな、辺りの建物や雰囲気でいったら……ビクトリア調時代風? て、まさかなぁ。俺、さっきいつもの道を歩いていた筈だよな? どこだよ、ここ。酔いつぶれて寝ちまったのか?
「君、どうかしたのかい?」
その時、背後にフルートみたいに澄んだ柔らかい声が響いた。突然、そう話しかけてくる声に振り向いた。そこにいたのは……。
黄金の髪、真珠の肌、ピンクサファイアの唇、そして光の加減によって深紅からロイヤルブルーに変化する瞳を持った、まるで全身が宝石で出来ているような超絶美形男子だった。えーと、確か電気の光と太陽光で色が変わって見える宝石、あったような……。後で聞いたら、そんな風に光によって赤から青に変化する宝石は『ベキリーブルーガーネット』と言うらしい。何でも、翠から赤に変化するアレキサンドライトよりも非常に希少な代物だそうだ。
彼は|Radius《ラディウス》~ラテン語で「光源」の意味を持つ、|Eternal《エターナル》王家の次男らしい。何だか分からない内に彼に気に入られた俺は、エターナル王家第二王子の専属侍従として仕える事になっちまったんだ! しかもゆくゆくは執事になって欲しいんだとか。
だけど彼は第二王子。専属についている秘書を始め護衛役や美容師、マッサージ師などなど。数多く王子と密に接する男たちは沢山いる。そんな訳で、まずは見習いから、と彼らの指導のもと、仕事を覚えていく訳だけど……。皆、王子の寵愛を独占しようと日々蹴落としあって熾烈な争いは日常茶飯事だった。そんな中、得体の知れない俺が王子直々で専属侍従にする、なんていうもんだから、そいつらから様々な嫌がらせを受けたりするようになっちまって。それは日増しにエスカレートしていく。
大丈夫か? こんな「ムササビの五能」な俺……果たしてこのまま皇子の寵愛を受け続ける事が出来るんだろうか?
更には、第一王子も登場。まるで第二王子に対抗するかのように俺を引き抜こうとしてみたり、波乱の予感しかしない。どうなる? 俺?!
大好きなBLゲームの世界に転生したので、最推しの隣に居座り続けます。 〜名も無き君への献身〜
7ズ
BL
異世界BLゲーム『救済のマリアージュ』。通称:Qマリには、普通のBLゲームには無い闇堕ちルートと言うものが存在していた。
攻略対象の為に手を汚す事さえ厭わない主人公闇堕ちルートは、闇の腐女子の心を掴み、大ヒットした。
そして、そのゲームにハートを打ち抜かれた光の腐女子の中にも闇堕ちルートに最推しを持つ者が居た。
しかし、大規模なファンコミュニティであっても彼女の推しについて好意的に話す者は居ない。
彼女の推しは、攻略対象の養父。ろくでなしで飲んだくれ。表ルートでは事故で命を落とし、闇堕ちルートで主人公によって殺されてしまう。
どのルートでも死の運命が確約されている名も無きキャラクターへ異常な執着と愛情をたった一人で注いでいる孤独な彼女。
ある日、眠りから目覚めたら、彼女はQマリの世界へ幼い少年の姿で転生してしまった。
異常な執着と愛情を現実へと持ち出した彼女は、最推しである養父の設定に秘められた真実を知る事となった。
果たして彼女は、死の運命から彼を救い出す事が出来るのか──?
ーーーーーーーーーーーー
狂気的なまでに一途な男(in腐女子)×名無しの訳あり飲兵衛
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。