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つなぎとめてほしいです(ミノリ)
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異世界転移して、七日目。
真夜中に目が覚めて、天井を見つめていたら、深い穴に落ちていくような不安に押しつぶされそうになりました。
わたしは、触手の魔物から助けてくれた山羊の獣人、ヴァンさんのお部屋にいさせてもらっています。
ヴァンさんが貸してくれた大きいシャツをパジャマがわりにして、おんなじ寝床に横になっています。ぐうぐう、ヴァンさんの寝息はちょっとうるさいけど、健康的な感じ。
気持ちを落ち着かせたくて、わたしはヴァンさんの身体に触りました。大きくて、あったかくて、筋肉質で硬い身体。
お月様の光に照らされたお顔を見つめます。
下半身は山羊で、上半身は人の、異世界の男の人。
お顔、ぎゅっと眉が太くて、目元は少し鋭くて、いかにも男の人って感じです。茶色の髪は短くて、硬め。カーブした角は先が鋭くて怖いけど、でも、鼻の先が黒くてプニプニなのや、ぴょんと長い耳は、かわいいです。
……わけのわからないまま、えっちなことをしてしまったけど。そのあと、ヴァンさんは別に無理に誘ってきたりしません。部屋にいさせてくれて、着替えを買ってくれて、ご飯も食べさせてくれました。
はじめは怖いって思っちゃったけど、すごく、優しくていいひとです。感謝してもしたりないです。預けてもらったお金でお買い物をしてご飯を用意したり、お掃除やお洗濯をしたりしたら、喜んでくれました。
「こーいうの、なんか嬉しいよ。ありがとう」
わたしよりずっと背の高いヴァンさんに、頭を撫でてもらって、わたしも嬉しくなりました。
助けられた翌日、ヴァンさんはわたしを、ヴァンさんの師匠だっていう魔法使いさんのところへ連れて行きました。
「名前しか思い出せねえって言うんだよ」
ヴァンさんの横で、わたしは縮こまっていました。街の様子にも歩いている獣や虫の混ざったひとびとにも、全部にびっくりしていました。
黒猫の姿の魔法使いさんは、わたしをちらっと見ただけで言いました。
「面白いもん拾ったねー。それ、異界人だよ」
「はあ?」
「匂いが全然違うだろ」
ヴァンさんは身体をかがめて、わたしの頭を嗅ぎました。ちょっと恥ずかしいです。臭いって言われたら嫌。
「……わかんねえ。ふつーに、いー匂い」
「お前、魔術使える割に鈍いからね」
黒猫さんは首を振りました。本当に普通の猫みたいなのに、紫色のケープ付きマントを着ていて、賢そうでかわいいです。
「覚えてないってんならそうなんだろ。世界の壁を越えるときに、色々おっことしてきちゃうんだよ。……で、どうする? 異界人は珍しいから、奴隷商が喜んで買い取ってくれるけど」
奴隷!?
青ざめるわたしに、黒猫さんは淡々と言いました。
「こっちじゃなんの身分もないんだもん、しょうがないでしょ。ま、珍し物好きの愛人になるか、研究用かなー」
「売らねえよ」
ヴァンさんは、言い切って、わたしを連れて帰ってくれました。
「寝れねえの」
ヴァンさんが目を開けて、言いました。起こしちゃいました。
「ごめんなさい」
勝手にしがみついていたのが恥ずかしくなって、離れようとしたら、ヴァンさんの腕が回ってきて、わたしをお腹の上に乗せてくれました。パジャマを着ないヴァンさんの胸板に耳をくっつけると、心臓がドクドク鳴っているのが聞こえます。頭、撫でてもらって……わたしもドキドキしてきちゃいます。
「怖くなっちゃったんです。黒猫さんの言ってたこと思い出して……」
「売らねえって」
「はい。信じてます。けど……」
黒猫さんは、あのとき、最後にもうひとつ、怖いことを言ったんです。
「ヴァンが気に入ってんなら好きにすりゃいいよ。でも、迷い子は存在が不安定だからさ、ふいっと明日には消えちゃうかもしんないからね」って。
「……消えちゃうのかなって……落とし穴に落っこちるみたいに……」
それで、記憶を取り戻して、元の場所に戻れるのかもしれません。でも、元の場所を覚えていない今のわたしは、帰りたいとも思わないんです。ただ寄るべない不安に、潰れそうになっているだけ。
それとも。
また、全然知らない別の場所に行ってしまって……今度こそ、魔物に食べられたり、奴隷にされたりするのかもしれません。ヴァンさんみたいに親切なひとが助けてくれるとは、限らないんです。
胸の奥が冷たくシクシク痛んで、唇が震えてきます。我慢できなくて、涙が滲んできました。
「ミノリちゃん」
「ごめんなさい、気にしないで……」
わたし、どこまで甘えるつもりなんだろう。ヴァンさんは今日も魔物退治のお仕事をしてきて、きっと疲れてるのに。
「気になる」
ヴァンさんはわたしを乗せたまま、腹筋だけで上半身を起こしました。わたしの顔を上向かせて、頬に伝う涙をぺろっと舐めました。舌、大きくてざらざらです。
「……ミノリちゃんは、ちゃんとここにいるよ」
「はい」
「怖えんなら、朝までこうしててやる」
「ヴァンさん、優しいですね……」
「……べつに」
ヴァンさんは、わたしをしっかり抱き直して言ってくれました。
「ミノリちゃん、かわいーから。嫌われたくねえから、いいひとぶってるだけだ」
涙、引っ込みました。わたし、すごく現金です。
ヴァンさんにぴったりくっついているお尻に、硬いものを感じます。位置的に、脚じゃないよね。
「……あの」
「……しょーがねえだろ。寝床で好みの女抱いてんだから」
「う……」
かわいいとか、好みとかはっきり言われると、急に意識してしまいます。わたし、ヴァンさんと初対面でしちゃったけど……あれは、お互い魔物の体液で強制的にそういう気分になった不可抗力で……正直、わたしはとぎれとぎれにしか覚えてないんです。
ただ、気がつくと、おへその下にピンク色の、ハートの中に花が咲いているような印がついていました。それは、ヴァンさんが、わたしが妊娠してしまわないようにって気を使ってかけてくれた魔術らしいんです。
こうして抱きしめられて、男の人のそれを感じていると、その印のあたりがきゅうっと切なくなってきてしまいます。
ヴァンさんに気持ちよくしてもらったことを、身体は覚えてるみたい。
「別に、やらせろとか言わねえよ。あんなことやっといて信用できねえだろうけど。嫌がる女抱く趣味ねえから」
「……嫌じゃないです」
わたしが小さい声で言うと、ヴァンさんの長い耳がぴくっとしました。
「ヴァンさんがしたい気分なら、していいです……」
ヴァンさん、わたしが本気かどうか確かめるみたいに、見つめてきます。わたし、ずるい言い方してる。していい、じゃなくて。本当は……。
あのときみたいに、されたい。
押さえつけられて、身体中触られて、大きいおちんぽでお腹ぐちゃぐちゃにされて、おかしくなっちゃうくらい、気持ちよくなりたいの。
おっきくなった熱いおちんぽを、お腹に……ちょうど、印の上に擦り付けられたら、我慢できなくなってきました。すごい、ガチガチで、おへそまで届いちゃいそう……。
「……してほしい、です」
そう口に出してしまうのと同時に、わたし、シャツの裾をたくしあげて、脚の間にヴァンさんのおちんぽをあてて、すりすりって腰を動かしてました。
おちんぽくださいっておねだりするメスになってました。
「ヴァンさん、おねがい……怖いの、忘れたいの。つなぎとめてほしいです」
「あっ、あ……!」
「ほら、見えるか? ちんぽ入ってく」
「はい……っ」
ヴァンさんは、わたしのおねだり、きいてくれました。今度は、発情流されえっちじゃないです。合意の……ううん、わたしからお願いしたえっちです。
ヴァンさんは、仰向けにしたわたしの腰を持ち上げて、わたしに見せながら、上から突き刺すみたいに、ゆーっくりおちんぽ挿れてきてます。くるしい、けど……それだけじゃなくて。
「ちょっと触っただけでまんこぬれぬれじゃん。期待してた?」
「っ……」
「……嫌なら、やめんよ?」
「あっ、やあっ!」
ずるずるって、中ひっかかれながら、おちんぽ抜かれていきます。
「やあっ、ください……期待してました、昨日も一昨日も、えっちしたいって思ってましたあ」
「ミノリちゃん、処女だったくせに。えろいんだな」
「あっ、あっ、ごめんなさい……」
「いーよ。えろい子好きだ」
ヴァンさんの角の生えた頭のシルエット、脚やお尻に感じる毛皮、獣っぽい匂い。やさしい、けど、ケダモノの、男の人。
ずぶんっ!
「んうううっ!」
おちんぽ、もう一回、奥まで入れられました。でも、まだ入りきってないの……ヴァンさんの太くて長いケダモノおちんぽに、串刺しにされて捕まってます。
ぞりぞりって中で動かされるたびに、わたし、声が出ちゃいます。
「くるしー?」
「やっ、う……だいじょぶ……です」
「無理すんなよ。ほんと、嫌がってんのやんの趣味じゃねえから」
ヴァンさんは、わたしのおへその下の印に手を当てました。ぽわっとあったかくなって、次の瞬間、ぞわぞわっと気持ちいい波が背筋を駆け上がってきました。
「ん、きゅううっ……!? あううっ!」
おちんぽが入ってるのを確かめるみたいに、てのひらで上からナデナデされて、脚がぷるぷるするくらい、気持ちいい……! お腹くるしいのも、全部、気持ちいいに変わっていってます……!
「これさあ、子どもできねーようにする魔術だけど。要は快楽目的交尾用だからさ。痛み止めしたり、感度いじったりもできんの」
その状態で、おちんぽでおまんこ何度かズブズブされたら、わたしもうダメでした。
「あっ、あっ、きもちい、すきっ、ヴァンさんっ、すきですぅ」
どさくさにまぎれて告白して、ヴァンさんの腰に脚絡めて、イきました。
イッても、まだ終わらなかったです。ヴァンさんはわたしの脚を外させて、足首を掴んで、顔の両側に持ってきて押さえました。わたし、おまんこ丸出しで、身体を二つに折られちゃったような姿勢です。
ヴァンさんは、まだ全然満足できてないガチガチおちんぽで、続けておまんこいじめてきました。
「やあああっ! ああっ!」
「あー、これこれ。いい感じになったじゃん」
ばちゅんっ! ばちゅんっ!
腰振り、強くなりました。イッてるのに、気持ちいいをやめてもらえなくて、イくのがとまんない……!
「ミノリちゃんさあ、覚えてるかわかんねえけど。ミノリちゃんのまんこに初めてぶちこんだの、触手じゃねえから。俺だから」
そうなんだ……。魔物なんかより、全然いいです。ううん、嬉しいです……!
「よかった、です」
「ん」
ヴァンさん、ふっと笑いました。汗伝ってて、ちょっと眉寄ってて、艶っぽくてえっちな顔が近づいてきて、キスしてくれました。
「俺のこと好き?」
「はいっ」
「じゃあ、これからもいなよ。飯作って待っててよ。怖えのは、いっぱい気持ちよくして忘れさせてやるからさあ」
「ヴァンさん……」
「こーやって交尾して、まんこに精液塗り込んで、俺の魔力でがっちりマーキングしてやる。この世界のメスになっちまえ!」
「あっ!」
おちんぽ、ひとまわり大きくなって、なかを押し広げてきます。お腹の奥、ズンズンされて……頭、真っ白になっちゃう……。
わたし、そのとき。
誰かの顔を、思い出したような……わたしのお部屋、毎日通ってた場所……。
でも、それはちらちらっと一瞬閃いたあと、ヴァンさんに叩き込まれる快楽の波に呑まれて、消えていきました。
「あっ、あああっ……!」
ヴァンさんがわたしにのしかかって、動きを止めてます。びゅーっ、びゅーっ、って、わたしのなかでおちんぽがビクビクしながら、熱いのを注いできてます。わたしの中、塗りつぶされていく……。
一回では、終わりになりませんでした。
ヴァンさんは、次はぐったりしたわたしをひっくり返して、腰を引っ張り上げて後ろから交尾しました。イカされまくって、また射精されました。
その次は、横向きにしたわたしの脚を片方高く持ち上げて、おまんこ奥まで見えちゃいそうな姿勢で、しました。精液ドロドロ垂れてくるのもお構いなしで、またびゅーびゅー注がれました。おっぱいにも塗りつけられました。生臭い雄っぽい匂いに包まれて、ぬるぬるになったおっぱい揉まれて乳首すりすりされたら、気持ち良すぎて頭変になって、ヴァンさんのおちんぽをおまんこできゅんきゅん締めて、イきました。
やらしい、恥ずかしいところ見せたのに、ヴァンさんは、いー女、かわいーって、ずっと褒めてくれました。
その日から、わたしはヴァンさんのメスになりました。
交尾するたびに、お腹の印の色が濃くなっていきます。消えちゃうかもしれないって不安は、薄らいできています。ヴァンさんは肉体派みたいですけど、魔法使いさんとしてもできるひとらしいから。
ヴァンさんにしっかり捕まえてもらって、わたしはこの世界で生きていくことになりそうです。
真夜中に目が覚めて、天井を見つめていたら、深い穴に落ちていくような不安に押しつぶされそうになりました。
わたしは、触手の魔物から助けてくれた山羊の獣人、ヴァンさんのお部屋にいさせてもらっています。
ヴァンさんが貸してくれた大きいシャツをパジャマがわりにして、おんなじ寝床に横になっています。ぐうぐう、ヴァンさんの寝息はちょっとうるさいけど、健康的な感じ。
気持ちを落ち着かせたくて、わたしはヴァンさんの身体に触りました。大きくて、あったかくて、筋肉質で硬い身体。
お月様の光に照らされたお顔を見つめます。
下半身は山羊で、上半身は人の、異世界の男の人。
お顔、ぎゅっと眉が太くて、目元は少し鋭くて、いかにも男の人って感じです。茶色の髪は短くて、硬め。カーブした角は先が鋭くて怖いけど、でも、鼻の先が黒くてプニプニなのや、ぴょんと長い耳は、かわいいです。
……わけのわからないまま、えっちなことをしてしまったけど。そのあと、ヴァンさんは別に無理に誘ってきたりしません。部屋にいさせてくれて、着替えを買ってくれて、ご飯も食べさせてくれました。
はじめは怖いって思っちゃったけど、すごく、優しくていいひとです。感謝してもしたりないです。預けてもらったお金でお買い物をしてご飯を用意したり、お掃除やお洗濯をしたりしたら、喜んでくれました。
「こーいうの、なんか嬉しいよ。ありがとう」
わたしよりずっと背の高いヴァンさんに、頭を撫でてもらって、わたしも嬉しくなりました。
助けられた翌日、ヴァンさんはわたしを、ヴァンさんの師匠だっていう魔法使いさんのところへ連れて行きました。
「名前しか思い出せねえって言うんだよ」
ヴァンさんの横で、わたしは縮こまっていました。街の様子にも歩いている獣や虫の混ざったひとびとにも、全部にびっくりしていました。
黒猫の姿の魔法使いさんは、わたしをちらっと見ただけで言いました。
「面白いもん拾ったねー。それ、異界人だよ」
「はあ?」
「匂いが全然違うだろ」
ヴァンさんは身体をかがめて、わたしの頭を嗅ぎました。ちょっと恥ずかしいです。臭いって言われたら嫌。
「……わかんねえ。ふつーに、いー匂い」
「お前、魔術使える割に鈍いからね」
黒猫さんは首を振りました。本当に普通の猫みたいなのに、紫色のケープ付きマントを着ていて、賢そうでかわいいです。
「覚えてないってんならそうなんだろ。世界の壁を越えるときに、色々おっことしてきちゃうんだよ。……で、どうする? 異界人は珍しいから、奴隷商が喜んで買い取ってくれるけど」
奴隷!?
青ざめるわたしに、黒猫さんは淡々と言いました。
「こっちじゃなんの身分もないんだもん、しょうがないでしょ。ま、珍し物好きの愛人になるか、研究用かなー」
「売らねえよ」
ヴァンさんは、言い切って、わたしを連れて帰ってくれました。
「寝れねえの」
ヴァンさんが目を開けて、言いました。起こしちゃいました。
「ごめんなさい」
勝手にしがみついていたのが恥ずかしくなって、離れようとしたら、ヴァンさんの腕が回ってきて、わたしをお腹の上に乗せてくれました。パジャマを着ないヴァンさんの胸板に耳をくっつけると、心臓がドクドク鳴っているのが聞こえます。頭、撫でてもらって……わたしもドキドキしてきちゃいます。
「怖くなっちゃったんです。黒猫さんの言ってたこと思い出して……」
「売らねえって」
「はい。信じてます。けど……」
黒猫さんは、あのとき、最後にもうひとつ、怖いことを言ったんです。
「ヴァンが気に入ってんなら好きにすりゃいいよ。でも、迷い子は存在が不安定だからさ、ふいっと明日には消えちゃうかもしんないからね」って。
「……消えちゃうのかなって……落とし穴に落っこちるみたいに……」
それで、記憶を取り戻して、元の場所に戻れるのかもしれません。でも、元の場所を覚えていない今のわたしは、帰りたいとも思わないんです。ただ寄るべない不安に、潰れそうになっているだけ。
それとも。
また、全然知らない別の場所に行ってしまって……今度こそ、魔物に食べられたり、奴隷にされたりするのかもしれません。ヴァンさんみたいに親切なひとが助けてくれるとは、限らないんです。
胸の奥が冷たくシクシク痛んで、唇が震えてきます。我慢できなくて、涙が滲んできました。
「ミノリちゃん」
「ごめんなさい、気にしないで……」
わたし、どこまで甘えるつもりなんだろう。ヴァンさんは今日も魔物退治のお仕事をしてきて、きっと疲れてるのに。
「気になる」
ヴァンさんはわたしを乗せたまま、腹筋だけで上半身を起こしました。わたしの顔を上向かせて、頬に伝う涙をぺろっと舐めました。舌、大きくてざらざらです。
「……ミノリちゃんは、ちゃんとここにいるよ」
「はい」
「怖えんなら、朝までこうしててやる」
「ヴァンさん、優しいですね……」
「……べつに」
ヴァンさんは、わたしをしっかり抱き直して言ってくれました。
「ミノリちゃん、かわいーから。嫌われたくねえから、いいひとぶってるだけだ」
涙、引っ込みました。わたし、すごく現金です。
ヴァンさんにぴったりくっついているお尻に、硬いものを感じます。位置的に、脚じゃないよね。
「……あの」
「……しょーがねえだろ。寝床で好みの女抱いてんだから」
「う……」
かわいいとか、好みとかはっきり言われると、急に意識してしまいます。わたし、ヴァンさんと初対面でしちゃったけど……あれは、お互い魔物の体液で強制的にそういう気分になった不可抗力で……正直、わたしはとぎれとぎれにしか覚えてないんです。
ただ、気がつくと、おへその下にピンク色の、ハートの中に花が咲いているような印がついていました。それは、ヴァンさんが、わたしが妊娠してしまわないようにって気を使ってかけてくれた魔術らしいんです。
こうして抱きしめられて、男の人のそれを感じていると、その印のあたりがきゅうっと切なくなってきてしまいます。
ヴァンさんに気持ちよくしてもらったことを、身体は覚えてるみたい。
「別に、やらせろとか言わねえよ。あんなことやっといて信用できねえだろうけど。嫌がる女抱く趣味ねえから」
「……嫌じゃないです」
わたしが小さい声で言うと、ヴァンさんの長い耳がぴくっとしました。
「ヴァンさんがしたい気分なら、していいです……」
ヴァンさん、わたしが本気かどうか確かめるみたいに、見つめてきます。わたし、ずるい言い方してる。していい、じゃなくて。本当は……。
あのときみたいに、されたい。
押さえつけられて、身体中触られて、大きいおちんぽでお腹ぐちゃぐちゃにされて、おかしくなっちゃうくらい、気持ちよくなりたいの。
おっきくなった熱いおちんぽを、お腹に……ちょうど、印の上に擦り付けられたら、我慢できなくなってきました。すごい、ガチガチで、おへそまで届いちゃいそう……。
「……してほしい、です」
そう口に出してしまうのと同時に、わたし、シャツの裾をたくしあげて、脚の間にヴァンさんのおちんぽをあてて、すりすりって腰を動かしてました。
おちんぽくださいっておねだりするメスになってました。
「ヴァンさん、おねがい……怖いの、忘れたいの。つなぎとめてほしいです」
「あっ、あ……!」
「ほら、見えるか? ちんぽ入ってく」
「はい……っ」
ヴァンさんは、わたしのおねだり、きいてくれました。今度は、発情流されえっちじゃないです。合意の……ううん、わたしからお願いしたえっちです。
ヴァンさんは、仰向けにしたわたしの腰を持ち上げて、わたしに見せながら、上から突き刺すみたいに、ゆーっくりおちんぽ挿れてきてます。くるしい、けど……それだけじゃなくて。
「ちょっと触っただけでまんこぬれぬれじゃん。期待してた?」
「っ……」
「……嫌なら、やめんよ?」
「あっ、やあっ!」
ずるずるって、中ひっかかれながら、おちんぽ抜かれていきます。
「やあっ、ください……期待してました、昨日も一昨日も、えっちしたいって思ってましたあ」
「ミノリちゃん、処女だったくせに。えろいんだな」
「あっ、あっ、ごめんなさい……」
「いーよ。えろい子好きだ」
ヴァンさんの角の生えた頭のシルエット、脚やお尻に感じる毛皮、獣っぽい匂い。やさしい、けど、ケダモノの、男の人。
ずぶんっ!
「んうううっ!」
おちんぽ、もう一回、奥まで入れられました。でも、まだ入りきってないの……ヴァンさんの太くて長いケダモノおちんぽに、串刺しにされて捕まってます。
ぞりぞりって中で動かされるたびに、わたし、声が出ちゃいます。
「くるしー?」
「やっ、う……だいじょぶ……です」
「無理すんなよ。ほんと、嫌がってんのやんの趣味じゃねえから」
ヴァンさんは、わたしのおへその下の印に手を当てました。ぽわっとあったかくなって、次の瞬間、ぞわぞわっと気持ちいい波が背筋を駆け上がってきました。
「ん、きゅううっ……!? あううっ!」
おちんぽが入ってるのを確かめるみたいに、てのひらで上からナデナデされて、脚がぷるぷるするくらい、気持ちいい……! お腹くるしいのも、全部、気持ちいいに変わっていってます……!
「これさあ、子どもできねーようにする魔術だけど。要は快楽目的交尾用だからさ。痛み止めしたり、感度いじったりもできんの」
その状態で、おちんぽでおまんこ何度かズブズブされたら、わたしもうダメでした。
「あっ、あっ、きもちい、すきっ、ヴァンさんっ、すきですぅ」
どさくさにまぎれて告白して、ヴァンさんの腰に脚絡めて、イきました。
イッても、まだ終わらなかったです。ヴァンさんはわたしの脚を外させて、足首を掴んで、顔の両側に持ってきて押さえました。わたし、おまんこ丸出しで、身体を二つに折られちゃったような姿勢です。
ヴァンさんは、まだ全然満足できてないガチガチおちんぽで、続けておまんこいじめてきました。
「やあああっ! ああっ!」
「あー、これこれ。いい感じになったじゃん」
ばちゅんっ! ばちゅんっ!
腰振り、強くなりました。イッてるのに、気持ちいいをやめてもらえなくて、イくのがとまんない……!
「ミノリちゃんさあ、覚えてるかわかんねえけど。ミノリちゃんのまんこに初めてぶちこんだの、触手じゃねえから。俺だから」
そうなんだ……。魔物なんかより、全然いいです。ううん、嬉しいです……!
「よかった、です」
「ん」
ヴァンさん、ふっと笑いました。汗伝ってて、ちょっと眉寄ってて、艶っぽくてえっちな顔が近づいてきて、キスしてくれました。
「俺のこと好き?」
「はいっ」
「じゃあ、これからもいなよ。飯作って待っててよ。怖えのは、いっぱい気持ちよくして忘れさせてやるからさあ」
「ヴァンさん……」
「こーやって交尾して、まんこに精液塗り込んで、俺の魔力でがっちりマーキングしてやる。この世界のメスになっちまえ!」
「あっ!」
おちんぽ、ひとまわり大きくなって、なかを押し広げてきます。お腹の奥、ズンズンされて……頭、真っ白になっちゃう……。
わたし、そのとき。
誰かの顔を、思い出したような……わたしのお部屋、毎日通ってた場所……。
でも、それはちらちらっと一瞬閃いたあと、ヴァンさんに叩き込まれる快楽の波に呑まれて、消えていきました。
「あっ、あああっ……!」
ヴァンさんがわたしにのしかかって、動きを止めてます。びゅーっ、びゅーっ、って、わたしのなかでおちんぽがビクビクしながら、熱いのを注いできてます。わたしの中、塗りつぶされていく……。
一回では、終わりになりませんでした。
ヴァンさんは、次はぐったりしたわたしをひっくり返して、腰を引っ張り上げて後ろから交尾しました。イカされまくって、また射精されました。
その次は、横向きにしたわたしの脚を片方高く持ち上げて、おまんこ奥まで見えちゃいそうな姿勢で、しました。精液ドロドロ垂れてくるのもお構いなしで、またびゅーびゅー注がれました。おっぱいにも塗りつけられました。生臭い雄っぽい匂いに包まれて、ぬるぬるになったおっぱい揉まれて乳首すりすりされたら、気持ち良すぎて頭変になって、ヴァンさんのおちんぽをおまんこできゅんきゅん締めて、イきました。
やらしい、恥ずかしいところ見せたのに、ヴァンさんは、いー女、かわいーって、ずっと褒めてくれました。
その日から、わたしはヴァンさんのメスになりました。
交尾するたびに、お腹の印の色が濃くなっていきます。消えちゃうかもしれないって不安は、薄らいできています。ヴァンさんは肉体派みたいですけど、魔法使いさんとしてもできるひとらしいから。
ヴァンさんにしっかり捕まえてもらって、わたしはこの世界で生きていくことになりそうです。
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