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一人より
魔族の上級魔導師
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雨の中奏音はカップの領地を進んでいた。夏場のいやにベタつく湿気と、シャツに滲んだ雨なのか汗なのか分からない水分が、奏音のやる気を奪っていた。
南方の領地カップの密林地帯の果物はカップの特産品で、この時期は豊作のため価格が最も安くなる時期なのだ。
今回の依頼はこの果物の荷運びである。しかし、奏音は急な豪雨に見舞われまだ半分も来ていなかった。彼女は途中で見つけた洞窟に逃げるように入り。焚き火を拵えて服を乾かす。
「はあ、もうびしょびしょ。装備も重いし気持ち悪いし。ギターケースの耐水魔術、服にもかけてもらうんだったなあ」
奏音のギターケースはメンテナンスにモント爺に預けた時に加工してもらっていた。また、ヨハナのマリオネットキーも完成し同じく耐水魔術を施していた。
ヨハナは真面目な性格からか、耐水魔術を装備にも加工できるほどの小金持ちになっていた。そのヨハナは、別の依頼で今は遠方にいるという。
ぬかるむ道を進んでいくと、少し開けた場所にやって来た。思っていたよりも広大なジャングルに音が跳ねる。
「コレは」
奏音はピタリと足を止め荷車の持ち手から手を離し、耳を澄ませる。
やっぱりドラムの音だ。近づくにつれ激しい打撃音が苛烈に轟く。
「オラオラオラァッ。もっとかかってこいよぉ」
茂みに身を潜めて、眼前の惨状を諦観する。
うわぁ、ヤバい人だ。関わらない方がいいかも。と奏音は思った。
「そこの奴、隠れてないでツラ見せな」
やだなぁと思っていると奏音の隣に火球が通過する。仕方ないので、渋々茂みから両手をあげて出ていくしかない。
「いや、あははは。たまたま、ここを通りまして・・・・・」
「たまたまだと、まあいい。アンタどこから来た」
「大アルカナから果実の仕入れに」
「ふぅん。商人にしちゃあ、口が上手い様には見えないが」
奏音は、目の前の人物に疑われている事をなんとかしようと、拍手してみた。
「さっきの演奏、なんていうか、こう・・・そう、痺れましたね」
「演奏・・・ていうのは解らないが、そうかい。アンタもあたしの、こいつの良さがわかるのか」
奏音はわざとらしく頭を大きく縦に振った。奏音の視線は目の前の女性の一点に向けられている。
素晴らしく鍛え抜かれた上腕二頭筋だ。そう思わずにはいられないほどであった。
「伏せろッ」
唐突に大柄の女性は奏音の頭を押さえつけた。二人の頭上を火炎が通り過ぎていく。
「火竜種か。なんでこんなとこにいやがる」
とにかく逃げるぞ。と女性は奏音のお尻を叩いて一目散に駆け出した。置いていかれそになるのを必死になって奏音は追いかけるのだった。
二人は洞窟に入る。入り口に口を突っ込んで火竜はあたふたしている。その後羽音が過ぎ去ると、女性はひと息つき「歩きながら話そう」と洞窟の奥へ進んでいく。
「この洞窟入り口がいくつもあってどこからでも入れるし出られる。魔物も出ない、いい近道なんだ」
「地図とかないんです」
「ないな。ここらの奴らはみんな道を覚えてるから。それに暗くて見づらいだろ」
「あ゛」
「カップに行くんなら付き添ってやるよ。あたしはドロシー・エドワルド・ドーラよろしく」
「あっ、私は奏音と言います。五条奏音」
「カノンでいいか」
「構いませんよ。じゃあドロシーで」
「いいや、エドの方で頼む。ドロシーって柄でもないだろ、見た目がさ」
ドロシーはグイと腕に力を入れる。長身に加え鍛えられた身体に奏音は目を奪われる。出口の薄明かりが見え洞窟を抜けると、すぐ目の前には魔石を利用した電灯があたりを照らしている。
彼女らが洞窟から出できた時には、すでに日は傾いていたが、雨も上がりあたりは水溜りが鮮やかなオレンジ色を滲ませていた。
奏音の前を歩くエドは、門番に手を振ると門番は慌てて門を開ける。ゴゴゴッと鈍い音と共に木の軋む音も混じって周囲を響かせる。
「さっ、行こうぜ」
「う、うん」
奏音はエドの顔を一瞥すると、彼女の荘厳な笑みを見て彼女は何者なのだろうと、不思議に思った。
エドとは宿屋の前で別れるはずだったが、何故かエドは、奏音の泊まる部屋にいる。それも、さも当たり前かのように布団にあぐらをかいて、どっかりと居座るつもりのようだった。
「ゆっくりしろよ、なっ」
「なって言われても、なんでここに居るんですか」
「いやぁさあ、そのでっかいケースの中のもんが気になって。別に取ったりしないさ。ただ何が入ってんだろうってだけだ」
エドは視線を奏音のギターケースに向ける。
奏音は「ああ、コレですか」とケースを開けてルミナスギターを取り出し、ベルトを肩にかけ魔力をギターに注ぎ込む。そして、思い切り光の弦を弾いた。
得意げな笑みを浮かべて奏音はエドを見ると、彼女は目を輝かせてギターを見つめている。それが合図だった。奏音は、優しく弦を摘んで六本の弦を巧みに操って音を奏でる。
彼女が弾き終わる頃には、エドは何故か泣いて喜んでいた。
「最ッ高だな、カノンはさ。お前とならあたしの音も最高になるかもしれねぇよ」
エドは興奮気味に奏音の肩をバシバシと叩いている。奏音はお構いなしに、ギターから魔力を放出する。エドはその輝きにまた感動したのか、「最高だぜ、こりゃよお」と言って奏音を揺さぶるのだった。
奏音がエドから解放されたのは日を跨いだ頃である。「今日は、良いもん見れて気分がいいから、酒でも飲んでくるよ。じゃあな」と言って来た時のように気の向くままにエドは、酒場に向かったのである。
宿屋も消灯時刻をとっくに過ぎた夜更けに、鐘の音が街中に響いた。
「魔獣侵入、魔道士は直ちに撃退に急行せよ。繰り返す、魔獣侵入・・・」
「魔獣が中に」
慌てて窓を開け放つ奏音。街の東側に火の手が上がる。のそりと建物の影からは魔獣の巨躯がのぞいている。
「ん、この音は」
奏音は市民の悲鳴の中に聞いたことのある音を探す。
空気の小気味のいい連続したリズムとテンポ。時折り跳ね上がるようなアクセント。これは間違いなくドラムの音である。そう確信した奏音は、エドが魔獣のすぐそばにいることを悟る。
ルミナスギターのケースを引っ掴んだ奏音は、部屋を飛び出して火の粉の舞う方へと駆け出した。
現場にはエドの咆哮が轟いていた。
「どうした、どうした。まだあたしのステージは終わってねぇぞ」
バスドラムを鳴らすと火柱が魔獣を襲い、ハイハットを叩くと稲妻が落ちる。エドの魔道具は、叩くことで魔術が発動する仕掛けになっている。それらが複数集まり、さながらドラムセットのようになっているのだった。
エドは無茶苦茶に叩いているようでいて、最も効果が出るように魔術を行使している。それが偶然にも綺麗な旋律となり、ドラムとしての演奏を形成しているのである。
「ちっ、しぶといねぇ。だが嫌いじゃないよ、そいうの。燃えてくる」
「エド、私も手伝うよ。合わせる」
奏音はエドの演奏に合わせて、ギターの弦を強く叩きつけた。エドのドラミングは早く、ロックテイストである。感性のみでやり取りされるセッションは、徐々に溶け合い一つの曲となる。
流石という他ないが、奏音は見事エドのテンポに追いつき、弦を弾く指は全く別の生き物のように踊り狂う。
「エドッ」
「ああ、任せろ」
最高潮に達した音は、魔獣を見事撃退する。締めの一振りを二人同時に決めてみせると、魔獣の影はなく、住民達が呆然と二人を見つめているのみである。
オーバーヒートしたルミナスギターが強制的に魔力を放出し、辺りが金色に包まれ住民たちは安堵の表情を浮かべると、歓声が忽ち上がり出す。
「ヘヘッ、お疲れカノン。大したもんだよ。あたしの勘に狂いは無かったな」
「寝起きだからちょっと疲れたよ」
奏音はそのままその場に座り込んだ。エドはドラムを仕舞う。それを見た奏音は目を丸くする。
「ドラムが消えた」
「ドラム。ああ、あたしの魔道具のことか。あたしたちにはそれぞれ保管庫が与えられてて、そこにあるものは自分のものならなんでも取り出せるし、自分の保管庫なら何でも仕舞える。ただし、保管庫の大きさは財力や身分によって変動するんだ。住民登録すれば誰でも使える便利なものなんだ。カノンもどうだ」
「私はいいや」
「ハハハ。大アルカナに住んでんだもんな。なら仕方ないな」
エドが奏音を立たせると、「帰るか、送ってく」と二人は夜明け前の街を歩き出した。
南方の領地カップの密林地帯の果物はカップの特産品で、この時期は豊作のため価格が最も安くなる時期なのだ。
今回の依頼はこの果物の荷運びである。しかし、奏音は急な豪雨に見舞われまだ半分も来ていなかった。彼女は途中で見つけた洞窟に逃げるように入り。焚き火を拵えて服を乾かす。
「はあ、もうびしょびしょ。装備も重いし気持ち悪いし。ギターケースの耐水魔術、服にもかけてもらうんだったなあ」
奏音のギターケースはメンテナンスにモント爺に預けた時に加工してもらっていた。また、ヨハナのマリオネットキーも完成し同じく耐水魔術を施していた。
ヨハナは真面目な性格からか、耐水魔術を装備にも加工できるほどの小金持ちになっていた。そのヨハナは、別の依頼で今は遠方にいるという。
ぬかるむ道を進んでいくと、少し開けた場所にやって来た。思っていたよりも広大なジャングルに音が跳ねる。
「コレは」
奏音はピタリと足を止め荷車の持ち手から手を離し、耳を澄ませる。
やっぱりドラムの音だ。近づくにつれ激しい打撃音が苛烈に轟く。
「オラオラオラァッ。もっとかかってこいよぉ」
茂みに身を潜めて、眼前の惨状を諦観する。
うわぁ、ヤバい人だ。関わらない方がいいかも。と奏音は思った。
「そこの奴、隠れてないでツラ見せな」
やだなぁと思っていると奏音の隣に火球が通過する。仕方ないので、渋々茂みから両手をあげて出ていくしかない。
「いや、あははは。たまたま、ここを通りまして・・・・・」
「たまたまだと、まあいい。アンタどこから来た」
「大アルカナから果実の仕入れに」
「ふぅん。商人にしちゃあ、口が上手い様には見えないが」
奏音は、目の前の人物に疑われている事をなんとかしようと、拍手してみた。
「さっきの演奏、なんていうか、こう・・・そう、痺れましたね」
「演奏・・・ていうのは解らないが、そうかい。アンタもあたしの、こいつの良さがわかるのか」
奏音はわざとらしく頭を大きく縦に振った。奏音の視線は目の前の女性の一点に向けられている。
素晴らしく鍛え抜かれた上腕二頭筋だ。そう思わずにはいられないほどであった。
「伏せろッ」
唐突に大柄の女性は奏音の頭を押さえつけた。二人の頭上を火炎が通り過ぎていく。
「火竜種か。なんでこんなとこにいやがる」
とにかく逃げるぞ。と女性は奏音のお尻を叩いて一目散に駆け出した。置いていかれそになるのを必死になって奏音は追いかけるのだった。
二人は洞窟に入る。入り口に口を突っ込んで火竜はあたふたしている。その後羽音が過ぎ去ると、女性はひと息つき「歩きながら話そう」と洞窟の奥へ進んでいく。
「この洞窟入り口がいくつもあってどこからでも入れるし出られる。魔物も出ない、いい近道なんだ」
「地図とかないんです」
「ないな。ここらの奴らはみんな道を覚えてるから。それに暗くて見づらいだろ」
「あ゛」
「カップに行くんなら付き添ってやるよ。あたしはドロシー・エドワルド・ドーラよろしく」
「あっ、私は奏音と言います。五条奏音」
「カノンでいいか」
「構いませんよ。じゃあドロシーで」
「いいや、エドの方で頼む。ドロシーって柄でもないだろ、見た目がさ」
ドロシーはグイと腕に力を入れる。長身に加え鍛えられた身体に奏音は目を奪われる。出口の薄明かりが見え洞窟を抜けると、すぐ目の前には魔石を利用した電灯があたりを照らしている。
彼女らが洞窟から出できた時には、すでに日は傾いていたが、雨も上がりあたりは水溜りが鮮やかなオレンジ色を滲ませていた。
奏音の前を歩くエドは、門番に手を振ると門番は慌てて門を開ける。ゴゴゴッと鈍い音と共に木の軋む音も混じって周囲を響かせる。
「さっ、行こうぜ」
「う、うん」
奏音はエドの顔を一瞥すると、彼女の荘厳な笑みを見て彼女は何者なのだろうと、不思議に思った。
エドとは宿屋の前で別れるはずだったが、何故かエドは、奏音の泊まる部屋にいる。それも、さも当たり前かのように布団にあぐらをかいて、どっかりと居座るつもりのようだった。
「ゆっくりしろよ、なっ」
「なって言われても、なんでここに居るんですか」
「いやぁさあ、そのでっかいケースの中のもんが気になって。別に取ったりしないさ。ただ何が入ってんだろうってだけだ」
エドは視線を奏音のギターケースに向ける。
奏音は「ああ、コレですか」とケースを開けてルミナスギターを取り出し、ベルトを肩にかけ魔力をギターに注ぎ込む。そして、思い切り光の弦を弾いた。
得意げな笑みを浮かべて奏音はエドを見ると、彼女は目を輝かせてギターを見つめている。それが合図だった。奏音は、優しく弦を摘んで六本の弦を巧みに操って音を奏でる。
彼女が弾き終わる頃には、エドは何故か泣いて喜んでいた。
「最ッ高だな、カノンはさ。お前とならあたしの音も最高になるかもしれねぇよ」
エドは興奮気味に奏音の肩をバシバシと叩いている。奏音はお構いなしに、ギターから魔力を放出する。エドはその輝きにまた感動したのか、「最高だぜ、こりゃよお」と言って奏音を揺さぶるのだった。
奏音がエドから解放されたのは日を跨いだ頃である。「今日は、良いもん見れて気分がいいから、酒でも飲んでくるよ。じゃあな」と言って来た時のように気の向くままにエドは、酒場に向かったのである。
宿屋も消灯時刻をとっくに過ぎた夜更けに、鐘の音が街中に響いた。
「魔獣侵入、魔道士は直ちに撃退に急行せよ。繰り返す、魔獣侵入・・・」
「魔獣が中に」
慌てて窓を開け放つ奏音。街の東側に火の手が上がる。のそりと建物の影からは魔獣の巨躯がのぞいている。
「ん、この音は」
奏音は市民の悲鳴の中に聞いたことのある音を探す。
空気の小気味のいい連続したリズムとテンポ。時折り跳ね上がるようなアクセント。これは間違いなくドラムの音である。そう確信した奏音は、エドが魔獣のすぐそばにいることを悟る。
ルミナスギターのケースを引っ掴んだ奏音は、部屋を飛び出して火の粉の舞う方へと駆け出した。
現場にはエドの咆哮が轟いていた。
「どうした、どうした。まだあたしのステージは終わってねぇぞ」
バスドラムを鳴らすと火柱が魔獣を襲い、ハイハットを叩くと稲妻が落ちる。エドの魔道具は、叩くことで魔術が発動する仕掛けになっている。それらが複数集まり、さながらドラムセットのようになっているのだった。
エドは無茶苦茶に叩いているようでいて、最も効果が出るように魔術を行使している。それが偶然にも綺麗な旋律となり、ドラムとしての演奏を形成しているのである。
「ちっ、しぶといねぇ。だが嫌いじゃないよ、そいうの。燃えてくる」
「エド、私も手伝うよ。合わせる」
奏音はエドの演奏に合わせて、ギターの弦を強く叩きつけた。エドのドラミングは早く、ロックテイストである。感性のみでやり取りされるセッションは、徐々に溶け合い一つの曲となる。
流石という他ないが、奏音は見事エドのテンポに追いつき、弦を弾く指は全く別の生き物のように踊り狂う。
「エドッ」
「ああ、任せろ」
最高潮に達した音は、魔獣を見事撃退する。締めの一振りを二人同時に決めてみせると、魔獣の影はなく、住民達が呆然と二人を見つめているのみである。
オーバーヒートしたルミナスギターが強制的に魔力を放出し、辺りが金色に包まれ住民たちは安堵の表情を浮かべると、歓声が忽ち上がり出す。
「ヘヘッ、お疲れカノン。大したもんだよ。あたしの勘に狂いは無かったな」
「寝起きだからちょっと疲れたよ」
奏音はそのままその場に座り込んだ。エドはドラムを仕舞う。それを見た奏音は目を丸くする。
「ドラムが消えた」
「ドラム。ああ、あたしの魔道具のことか。あたしたちにはそれぞれ保管庫が与えられてて、そこにあるものは自分のものならなんでも取り出せるし、自分の保管庫なら何でも仕舞える。ただし、保管庫の大きさは財力や身分によって変動するんだ。住民登録すれば誰でも使える便利なものなんだ。カノンもどうだ」
「私はいいや」
「ハハハ。大アルカナに住んでんだもんな。なら仕方ないな」
エドが奏音を立たせると、「帰るか、送ってく」と二人は夜明け前の街を歩き出した。
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