【R18】普通じゃないぜ!

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81 金曜日 解決とキス

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 私達のチームは並々ならぬ意気込みでプレゼンテーションに挑んだ。

 安定の市原くん、そしてフレッシュな新人、山本くんのプレゼンテーションを無事に終える。そして、いよいよ佐藤くんのプレゼンテーションの番になった。

 佐藤くんは会場に入る前、珍しく緊張から震えていた。私の前では散々悪態をついていたけど、一皮剥けば新人だった。『悪態をつくのは、焦っているからだ』と、和馬がいつか言っていたけど、その通りだった。不安な気持ちで演壇に立った佐藤くんだが、覚悟を決めたのか大きく深呼吸をしたらピタリと震えも止まっていた。

 私のスパルタなプレゼンテーション進行を叩き込んだ佐藤くん。元々度胸はあるのだろう、落ち着いたら堂々と進行を始めた。

(佐藤くん頑張れ!)

 私は通常なら参加出来ないのだが、ペーパー資料の再配布役として角で見る事が特別に出来た。これも司会進行の桂馬さんの計らいだった。息を殺して佐藤くんを見守る。

 佐藤くんは資料差し替えが発生したせいで、逆に目立つ事になってしまった。フォローは司会の桂馬さんがしてくれた。しかし、差し替えの資料の内容が少しだけ違うならプレゼンテーションの評価者達も動じなかったが、全く違う内容だったので皆大いに驚き、その内容を比べる事になり質疑応答は随分と盛り上がっていた。

「提出を間違えたとの事だが何故、全く異なる企画内容となったのか?」
「随分と大きなプロジェクトになると思うが、その程度の規模を想定しているか?」
「収益はどのぐらいと考えているのか?」
「今後、他の課の繋がりも検討しているのか?」

 等々、想定出来る回答は一通り答えられたとはいえ、プレゼンテーションに評価者の一人として参加していた池谷課長の顔が、何とも渋いものになっていたのは言うまでもない。

 佐藤くんのプレゼンテーションは皮肉にも一番盛り上がり、大成功に見える結果となってしまった。

 しかしその後、池谷課長に私と佐藤くんは呼び出され、事の顛末について説明する事になった。



 ◇◆◇

「全く生きた心地がしなかったぞ。二人が協力して実行するとはな。佐藤はコンプライアンスを叩き直しだな。後、直原は自分の席に戻ってもいいぞ」
 そう言って池谷課長は軽く頭痛がするのか、眉間を指で押さえた。

 怒鳴って怒るとか、あきれかえってものが言えないとか──そういう反応はなかったが『二人共やってくれたな』と大きな溜め息をついていた。あれだけ尖っていた佐藤くんがおとなしくなり、私に従ったせいもあるだろう。

 これだけ参っている池谷課長を見るのは初めてだ。本来だったら佐藤くんのプレゼンテーションをストップさせたかっただろう。そこは百瀬さんを投入しての説得だったから、池谷課長も折れるしかなかった様だ。こうなると、百瀬さんが一体どんな説得をしたのか気になる。

 私は席に戻る様に言われたが、プレゼンテーションの盛況具合も相まって立ち上がる事が出来なかった。
「佐藤くんの内勤営業担当は私です。プレゼンテーションを諦めかけていた佐藤くんにけしかけて実行する様に言ったのも私です。だから……」
 ペナルティーを受けるなら私も。そう続けようとしたのだが、池谷課長が手を上げて制した。

「直原の気持ちは十分に理解している。そんなに自分だけを責めるな。会社からお咎めがあるなら俺も同じだ。上長として指導が出来ていなかったのだからな」
「……済みません」
「……申し訳ありません」
 私と佐藤くんは揃って座ったまま池谷課長に頭を下げる。

 するとそこへ会議室のドアをノックする音が聞こえた。池谷課長が「はい」と座ったまま返事をする。すると和馬を筆頭に二人の男性と桂馬さんが入ってきた。

「あ……」
 私はその男性二人の姿を見て小さく声を上げた。

 一人は『学び舎 西澤』の担当である徳山さんだった。徳山さんは小さく「失礼します」と言って入ってきた。もう一人は初めて見る男性だった。背が低めで黒縁眼鏡の痩せ型の男性だ。

 その男性が池谷課長を見るなり頭を下げた。
「フ、フュテュールモバイルの山岸と言います。こっ、この度は本当に、本当に申し訳ありませんでした!」
 黒縁眼鏡の痩せ型の男性は山岸と名乗った。
「徳山、山岸……」
 佐藤くんが呟きながら立ち上がる。

(ああ……これで、問題の三人が全て揃った)
 友達の為とはいえ行き過ぎた行動を起こした。自分達の利益の為ではなかったのはいいけど、今後話が必要になるだろう。

「来る必要はないと何度も言ったんですけどね。事が大きくなりすぎてしまったので、どうしてもって聞かなくてね」
 桂馬さんが会議室のドアを閉めながら肩を上げる。桂馬さんの顔を見ると、おでこのたんこぶは目立たなくなっていた。

 桂馬さんの言葉にフュテュールモバイルの山岸さんは頭を上げて、首を左右に振った。
「先日、社外の食事会に同席させてもらいまして。そこで早坂さん二人と出会って話をして……こっ、こんな事になっているって初めて気がついて」
 山岸さんは鞄を斜めにかけてガタガタ震えていた。

 バーベキューの時に桂馬さんが言っていた食事会なるものが実行されたそうだ。ある意味凄い力……ネットワークの持ち主、桂馬さんだ。本当に山岸さんを呼び出すなんて。隣の徳山さんも合わせて小さく頷いた。

「私もとても軽率な考えでした。自分の友達を助けるばかりに御社と弊社の事を考えずに……私の上長にも相談しています。改めてお詫びに伺います」
 苦い顔をして徳山さんも頭を下げた。

「……分かりました」
 池谷課長が立ち上がったので、私も立ち上がり同じ様に会釈をした。

 すると池谷課長が私に再び声をかける。
「直原は戻りなさい。後の事は私に任せて欲しい。もちろん、細かい説明は来週に説明する」
 他社の人間がいる手前、これ以上粘る事も出来ない。それに、プレゼンテーション前みたいに私だけを除外するという事もないだろう。

 私は改めて皆に頭を下げる。
「……はい。では失礼します」
 私は、和馬、桂馬さんと一緒に会議室を退出する為一歩踏み出した。すると、出て行こうとする私の背中に向かって佐藤くんが大きな声でこう言った。

「直原先輩! 本当に済みませんでした」
「佐藤くん……」
 振り向くと両手を脇にピッタリと添えて深く頭を下げる佐藤くんがいた。佐藤くんはそれから顔を上げて私を真っ直ぐ見つめる。

「俺、直原先輩と一緒に仕事が出来て本当によかったです」
 まるで今日で最後の様な言い草に私は慌てて返した。

「さ、佐藤くんに教える事は、まだまだ沢山あるんだからね」
 変な言い方になったので、思わず口を尖らせる。

(素直になった恥ずかしい。だって、そんなに真っ直ぐ言われたらくすぐったいじゃない)

 そう思ったのだが、ドアを開けようとしていた和馬がぷっと吹き出していた。
「どんなツンデレだよ」
 笑って呟いたのが聞こえ、まさにその通りだと思う自分がいて顔が赤くなってしまった。和馬の呟きは桂馬さんのツボにもはまったらしく笑いをこらえる為、肩が震えているのが見えた。

(うっツンデレなんて屈辱的)

 私は慌てて部屋から出て行こうとしたが、後ろで佐藤くんが小さく呟いていたのが聞こえた。

「…………はい。お願いします」
 私は本当に佐藤くんと和解出来た事を実感した。



 ◇◆◇

 会議室を出た私達三人は、そのまま休憩室に移動して各自コーヒーを手にしていた。例の高価なカップコーヒーだ。

 和馬と桂馬さんはコーヒーを手にすると、言い合いが始まった。
「はー……一段落したな。こんなにこき使われるとは思わなかったよ」
 桂馬さんがぐったり椅子に座りながら天井を仰いだ。司会をして疲れているのか、少しくたびれている感じがした。
「アぁン? こき使ってねーだろ」
 何故か眉をつり上げて凄んでいるのは和馬だった。

(和馬……ここ、会社なのにヤンキーな感じが漏れてるよ)
 和馬の悪態の付き方があまりにも自然であり慣れているので、口に出来なかった。私は唯々和馬と桂馬さんのやりとりを見つめる。

「何て事を言うんでしょこの弟は。お兄ちゃんはね、プレゼンテーションの司会で随分と佐藤をフォローしたんだぜ。苦労したんだぞ。とにかくもっと労れよ」
 最初はおどけた声色だったのに、結局桂馬さんも最後はドスが利いた声で呟いた。

 その変わり様に私は益々口を真一文字に結んだ。

(いや、どっちかって言うと桂馬さんも。かなり、その、和馬と同じでアレな感じですけど)

「よく言うぜ。桂馬が殴られる事を拒否したからだろうが。その自慢の顔を殴る方がよかったか?」
 和馬はダークカラーで細かくストライプが入ったスーツを着ていた。下のシャツは薄いブルーだが、ネクタイがワインレッドという大胆なアクセントのものだった。その上会いたかった思いを募らせていたから、思わず見惚れてしまう。

 そして、向かい側に位置する桂馬さんも負けていないぐらい粋だった。和馬よりは明るめの色を選択しているがダークカラーのスーツだった。昨日は単色で揃えていたが、今日はスリーピースで揃えていた。サラリとハイブランドを着こなせる人はそういないだろう。

 ……なのに二人は悪態をつく事をやめない。

「止めろよ。社会人になってまで殴られなきゃいけないんだよ。全くこれだから脳筋ヤンキーってのはさ。はぁ~ヤダヤダ」
「誰が脳筋だ! それだけの事しでかしといて何を言ってやがる」
「……何それ。ヤンキーはスルーで脳筋は怒るのかよ……」

 そんなやりとりが続いていた。

(どうしよう。和馬と桂馬さんにはお礼が言いたいのに……)

 佐藤くん達の企みが明るみに出る事になったのは、皮肉にも桂馬さんが開いたフュテュールモバイルの食事会があったからだ。私は拒否をした食事会だけど、和馬が出席したので桂馬さんは約束通り山岸くんを呼び出してくれた。

 そして、その食事会で山岸くんを説得してくれた和馬が真相にたどり着いた──というわけだ。

 桂馬さんはその食事会の写真を使って、私と田中さんをからかおうとしたらしい。更に和馬も巻き込んで、私と喧嘩になる様を見てほくそ笑みたかったらしい……(と、和馬の話だとそういう事らしい)

 なんてこったい。

 私はその話を聞いて、がっくりと肩を落とし呆れてしまった。

「だからさ、せっかく直原さんも誘ったのに食事会に来てくれないんだもん」
 桂馬さんが椅子に座りながらコーヒーを啜る。だもん──とは先程とは打って変わって、随分可愛い話し方だ。

 でも桂馬さんの正体は、和馬と話している時の方だろうから、可愛くしても効果はない。

「だけど……それだけの理由で私と田中さんをからかうなんて悪趣味ですよ、うっ熱い」
 そもそも人の気持ちを何だと思っているのだ。私は眉を少しつり上げて桂馬さんに文句を言うが、コーヒー熱くて格好がつかなかった。

「君も言うねぇ……だけど見事に返り討ちに遭ったでしょ。イタタ……まさか頭突きが来るとは思わなかったよ」
 もう腫れは引いているのに、桂馬さんがおでこをさすってわざと痛がった。

「天罰ですよ」
 フンだ! と私は桂馬さんにそっぽを向く。

 そんな私と桂馬さんのやりとり聞いていた和馬が口を開く。
「桂馬さ、いい加減そうやって人の気持ちを弄ぶ癖、やめろよな。そのうち皆に愛想を尽かされるぞ」
 私の隣でコーヒーを啜りながら強く頷いていた。

 その和馬の声を聞いて桂馬さんがこれ見よがしに溜め息をつく。
「あーヤダヤダ。ヤンキー二人に怒られるなんてホント最悪」
 眉を寄せて皺を作り、嫌そうな顔を作った。

「これに懲りて俺達にちょっかいを出すなって事だ」
 和馬はヤンキーの部分は否定せず私の肩を抱き寄せた。

(だから私はヤンキーじゃないのに)

 私は和馬と普通に話が出来て内心ホッとする。同時に和馬に自然と抱き寄せられた肩の部分に熱を感じる。

(かっ、肩をっ! だっ、抱き寄せられてる?)

 桂馬さんは、照れて頬を染める私とどや顔の和馬を見つめると、カップに残ったコーヒーを飲み干し立ち上がる。

 一歩一歩近づいてきて、真面目な顔をする。それから思った以上に低い声で呟く。
「ちょっかいだなんて。益々楽しいと思ったよ。それに俺、直原さんの事を好きになりそうだけど?」
「……冗談を言うなら本当に殴るぞ」
 和馬が地を這う声で呟いた。

 怖い雰囲気になったので私は慌てて早口で話す。
「そ、そんなご冗談は顔だけにしてください。って顔は十分整っている桂馬さんって分かってますけど。あの、とにかく、今回は色々とありがとうございました!」
 何を言っているのか分からないけど、どさくさ紛れに謝ってみる。

(ああ、顔とか関係ないし。全然心がこもってないお礼だわ)
 そんな必死な言い訳と感謝の言葉に、ぷっと吹き出した桂馬さんだった。桂馬さんは紙コップをダストボックスに捨て、エレベーターに向かって歩き出した。

「冗談は顔だけって、ハハハ、君らしいね……気にしないで。情報流出は阻止しないと。こういうのは会社の利益の為だから。それよりも顔だけの和馬に飽きたらさ、いつでも俺のところにおいでよ。待ってるからね那波ちゃん」
 いきなり名前で呼ばれ私は目を瞬かせた。途端に和馬が私の肩に置いていた手に力を入れた。
「勝手に名前で呼ぶな。それに顔だけじゃねぇから」
 まるで威嚇する番犬の様に和馬は唸った。

「おお~怖~いいじゃん別にさー、恋愛は自由でしょ。じゃぁね~那波ちゃん」
 結局ヘラヘラとしながら桂馬さんは去っていった。

「全く油断も隙もない。いいか、那波、桂馬には近づくなよ。あいつはホントろくな奴じゃないからな」
「あ、う、うん」
 和馬はコーヒーを飲みながら怒っていた。

 嵐の桂馬さんが去り私と和馬は休憩室に残された。突然和馬と二人きりになり私は何を話してよいか迷ってしまう。急に静かになり妙な間が出来てしまう。

(どうしよう。どさくさ紛れに二人になったら急に意識をしてしまうじゃないのよ。あんな喧嘩別れみたいになったのに。と、とにかく、暴言を吐いた事を謝って、それから今回のお礼を言って、それで、それで……まだ一緒に付き合っていけるかな? って、聞きたいけど。まだ業務時間中だし何から話せば……)

 私の頭の中はぐちゃぐちゃと考える割には何もまとまっていなかった。

(はっ、とにかく。お礼!)
 そう思って勢いよく顔を上げて和馬を見上げる。

「あの、和馬、ありが──」
 そう言いかけたのだが、当の本人である和馬は腕時計を見て目を丸めていた。
「ヤベぇ! 俺、次は会議だったんだ」
 そう大声を上げて慌て出す。それからコーヒーをグッと飲み干すと、慌ててダストボックスに紙コップを捨てた。

「あ、うん……そ、そうですよね……」
 その一連の流れる動きを見つめながら、私は離れてしまった和馬に寂しいと感じてしまった。俯いて紙コップを形が変わるほど握りしめる。

 すると和馬が私の頬に大きな手を添えた。突然、本当に突然だった。唇の端に和馬の唇が触れる。かすめるだけのキス。ここは誰もいないとはいえ休憩室であり、会社なのに。

 私は驚いて目を丸める。和馬の体臭を嗅いで私は胸がときめいた。

「!」

 小さな悲鳴も出す事が出来ないまま私は真っ赤になって固まる。

 和馬はそんな私の頬を親指で撫でて言った。
「色々話したいけど、また夜にな?」
 艶がある中低音の声。私の耳にそんな甘い言葉を残していった。

(ど、どうして突然キスなんてするのよっ~~それに耳っ! 耳がっ!!)

 私は頭から湯気が出る勢いで顔を真っ赤にし、いつまで経ってもその場で動けないでいた。
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