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50 情報は武器になる
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桂馬さんはにっこり笑ってこう言った。
「フュテュールモバイルの知り合いの子と食事をする予定があるんだ。あ、何だったら直原さんも来る? 美味しいイタリアンに行くんだけど」
桂馬さんが片手を上げて笑った。
「知り合いの子と食事」
「美味しいイタリアン」
私と和馬で交互に呟く。そして思わず目を細めて桂馬さんを見つめ無言になる。
すると桂馬さんがペロッと舌を出しおどけて笑う。
「来るのは女の子だけじゃないよ? 男子も来るし。もちろん、うちの会社からも男女数名で参加するんだ。相手の幹事に「ヤマギシ」っていう人を連れてくる様にお願いする事も出来るよ。来週の水曜に開催するんだけど、どうせなら和馬も直原さんも来る? 何か知りたいんでしょ」
「……いやいや待て待て。それってただの合コンじゃねぇの?」
和馬が自分のおでこに手をつけて、深い溜め息をついた。
(私もそう思う。しかもイタリアンとかベタだし)
無言で見つめる私も、心の中で和馬の意見に強く頷いた。
「えー? 合コンなんて古い古い。そいうのはマッチングアプリだってあるのにさ。ベタすぎだよね。会社交流会みたいなものさ。知り合いのネットワークを広げる事は販促リーダーとしては重要だしね。常に新しい出会いを求めてるって事」
キラリと白い歯を見せ、親指を立てて笑う桂馬さん。
どの角度から考えても合コン以外の何物でもない食事会だった。
「最後の言葉が全てを語ってるだろ。はぁ、俺はいいや。そんな時間あったら那波と過ごしたいし」
和馬は首を左右に振って断る。
(わっ、私と?! 過ごしたいとかそんな事言われたら……)
さらりと言われて私は和馬と繋いだ手を思わずキュッと力を込めてしまう。その私の動きに和馬が優しく笑っていた。
桂馬さんは私達二人を見て小さく鼻で笑った。馬鹿にした感じの笑い方だと思って顔を上げたが、そんな笑い方は幻だった様に桂馬さんは優しく微笑んだ。
「ふーん。そっかそっか。それなら仕方ないかな。でもさ直原さん自身はどう? そのヤマギシって人が気になってるんでしょ?」
桂馬さんは腰を曲げて、私の目の前に整った顔を近づける。
「!」
私は口を真一文字に結んで仰け反る。桂馬さんは強くても低い声で呟く。
「何かを知りたいなら、自分自身で情報は掴まないと。その情報は君の武器になるかもしれないよ?」
桂馬さんの瞳が弧を描き、口角が上がって微笑む。でも目は笑っていなかった。
(情報って言われても。深刻な事ではないのに。桂馬さんは私と和馬の会話から聞き耳を立てていただけなのに、やたらとヤマギシと言う名前を連呼するし。もしかして何か知っていて、こんな風にけしかけてくるの?)
私は口は下唇を噛んで桂馬さんをじっと見つめて考える。数秒間だけど長い時間を感じた。少ししてから、和馬が私の手を無言で握りしめた。桂馬さんから視線を逸らし、和馬を見上げる。
和馬は瞳を細めて私を見つめる。首を左右に振る事も縦に振る事もない。桂馬さんの誘いを判断するのは私に任せるという事だろう。私はもう一度考える。その間、和馬も桂馬さんも何も言わず私を見つめていた。
(確かに佐藤くんに電話があったという点は気になっている。だけど、それが分かったからと言って、私はどうする事も出来ないだろう。桂馬さんは武器になるかもって言うけど。そういうやり方は私のやり方ではないと思う──だから)
いつもの普通の私が出来る方法は一つだけ。分からなければ直接本人に聞く──だけど、今はプレゼンテーションの資料を作る事が先決だ。そう、それだけだ。
考えがまとまり、真っ直ぐに桂馬さんを見つめる。桂馬さんは曲げていた腰を起こして、小さく頷き私に話す様に促した。
「桂馬さんには武器になる情報も私にとっては武器にならないと思います。だから、良いんです。私は普通のやり方で進みます。だから行きません」
ゆっくりと答えると桂馬さんは満足そうに笑った。
(あ、素敵な笑顔。さっきまでは意地悪そうだったのに)
でもその顔は直ぐに隠れてわざと大げさに嘆いてみせる。
「普通のやり方って……えー?! せっかくなのにー。別に良いじゃん良いじゃん。週中の水曜だよ? 一番疲れてる時に食べる美味しい食事は週末に向けての活力になるしさー」
「水曜日はプレゼン資料のとりまとめで忙しいと思います。だから無理ですよ」
私は肩を上げて笑った。
来週末の金曜日はプレゼンテーションの本番だ。だから来週火曜日に市原くん、山本くん、そして佐藤くんと打ち合わせをする。火曜日に洗い出した最終修正をする為に、水曜日と木曜日は忙しい意外の言葉は当てはまらないだろう。
「ふーん……プレゼンかぁ。プレゼンねぇ~でもさー、ぎゃー!」
しつこい桂馬さん誘いに、とうとう和馬が大きな両手で桂馬さんの顔面を掴んだ。桂馬さんのこめかみに和馬の指がめり込んでいく。
「痛っ、イタタ。止めて~アイアン・クローとか頭蓋骨が歪むし! 和馬!」
「桂馬はしつこいんだよ。那波も言っている通り忙しいんだから。放っておいてくれよ、な!」
和馬はそう言いながら、桂馬さんの顔を放り出す様に離した。
桂馬さんは後ろに飛び退きながら、自分のこめかみを両手で撫でていた。
「ああ……ひどい目に遭った~。分かったから。もう誘わないから」
「分かったなら良いんだ」
フンと鼻息を荒くして和馬が胸を張った。そして和馬は私の手を握りしめてくれた。
(和馬も私の返答に満足してくれたみたい)
私は小さく溜め息をついて和馬を見上げて笑った。
そんな私と和馬の様子を見て、桂馬さんは涙目になりながらも小さく笑っていた。
「ああ、まだ痛い。って、マジなのね本当に。それなら仕方ないかな……あ。ところでさ、車の荷物を下ろすの手伝ってくれない? バーベキューの肉を持ってきたから」
気を取り直した桂馬さんは、家の裏手の方向を指した。
「フュテュールモバイルの知り合いの子と食事をする予定があるんだ。あ、何だったら直原さんも来る? 美味しいイタリアンに行くんだけど」
桂馬さんが片手を上げて笑った。
「知り合いの子と食事」
「美味しいイタリアン」
私と和馬で交互に呟く。そして思わず目を細めて桂馬さんを見つめ無言になる。
すると桂馬さんがペロッと舌を出しおどけて笑う。
「来るのは女の子だけじゃないよ? 男子も来るし。もちろん、うちの会社からも男女数名で参加するんだ。相手の幹事に「ヤマギシ」っていう人を連れてくる様にお願いする事も出来るよ。来週の水曜に開催するんだけど、どうせなら和馬も直原さんも来る? 何か知りたいんでしょ」
「……いやいや待て待て。それってただの合コンじゃねぇの?」
和馬が自分のおでこに手をつけて、深い溜め息をついた。
(私もそう思う。しかもイタリアンとかベタだし)
無言で見つめる私も、心の中で和馬の意見に強く頷いた。
「えー? 合コンなんて古い古い。そいうのはマッチングアプリだってあるのにさ。ベタすぎだよね。会社交流会みたいなものさ。知り合いのネットワークを広げる事は販促リーダーとしては重要だしね。常に新しい出会いを求めてるって事」
キラリと白い歯を見せ、親指を立てて笑う桂馬さん。
どの角度から考えても合コン以外の何物でもない食事会だった。
「最後の言葉が全てを語ってるだろ。はぁ、俺はいいや。そんな時間あったら那波と過ごしたいし」
和馬は首を左右に振って断る。
(わっ、私と?! 過ごしたいとかそんな事言われたら……)
さらりと言われて私は和馬と繋いだ手を思わずキュッと力を込めてしまう。その私の動きに和馬が優しく笑っていた。
桂馬さんは私達二人を見て小さく鼻で笑った。馬鹿にした感じの笑い方だと思って顔を上げたが、そんな笑い方は幻だった様に桂馬さんは優しく微笑んだ。
「ふーん。そっかそっか。それなら仕方ないかな。でもさ直原さん自身はどう? そのヤマギシって人が気になってるんでしょ?」
桂馬さんは腰を曲げて、私の目の前に整った顔を近づける。
「!」
私は口を真一文字に結んで仰け反る。桂馬さんは強くても低い声で呟く。
「何かを知りたいなら、自分自身で情報は掴まないと。その情報は君の武器になるかもしれないよ?」
桂馬さんの瞳が弧を描き、口角が上がって微笑む。でも目は笑っていなかった。
(情報って言われても。深刻な事ではないのに。桂馬さんは私と和馬の会話から聞き耳を立てていただけなのに、やたらとヤマギシと言う名前を連呼するし。もしかして何か知っていて、こんな風にけしかけてくるの?)
私は口は下唇を噛んで桂馬さんをじっと見つめて考える。数秒間だけど長い時間を感じた。少ししてから、和馬が私の手を無言で握りしめた。桂馬さんから視線を逸らし、和馬を見上げる。
和馬は瞳を細めて私を見つめる。首を左右に振る事も縦に振る事もない。桂馬さんの誘いを判断するのは私に任せるという事だろう。私はもう一度考える。その間、和馬も桂馬さんも何も言わず私を見つめていた。
(確かに佐藤くんに電話があったという点は気になっている。だけど、それが分かったからと言って、私はどうする事も出来ないだろう。桂馬さんは武器になるかもって言うけど。そういうやり方は私のやり方ではないと思う──だから)
いつもの普通の私が出来る方法は一つだけ。分からなければ直接本人に聞く──だけど、今はプレゼンテーションの資料を作る事が先決だ。そう、それだけだ。
考えがまとまり、真っ直ぐに桂馬さんを見つめる。桂馬さんは曲げていた腰を起こして、小さく頷き私に話す様に促した。
「桂馬さんには武器になる情報も私にとっては武器にならないと思います。だから、良いんです。私は普通のやり方で進みます。だから行きません」
ゆっくりと答えると桂馬さんは満足そうに笑った。
(あ、素敵な笑顔。さっきまでは意地悪そうだったのに)
でもその顔は直ぐに隠れてわざと大げさに嘆いてみせる。
「普通のやり方って……えー?! せっかくなのにー。別に良いじゃん良いじゃん。週中の水曜だよ? 一番疲れてる時に食べる美味しい食事は週末に向けての活力になるしさー」
「水曜日はプレゼン資料のとりまとめで忙しいと思います。だから無理ですよ」
私は肩を上げて笑った。
来週末の金曜日はプレゼンテーションの本番だ。だから来週火曜日に市原くん、山本くん、そして佐藤くんと打ち合わせをする。火曜日に洗い出した最終修正をする為に、水曜日と木曜日は忙しい意外の言葉は当てはまらないだろう。
「ふーん……プレゼンかぁ。プレゼンねぇ~でもさー、ぎゃー!」
しつこい桂馬さん誘いに、とうとう和馬が大きな両手で桂馬さんの顔面を掴んだ。桂馬さんのこめかみに和馬の指がめり込んでいく。
「痛っ、イタタ。止めて~アイアン・クローとか頭蓋骨が歪むし! 和馬!」
「桂馬はしつこいんだよ。那波も言っている通り忙しいんだから。放っておいてくれよ、な!」
和馬はそう言いながら、桂馬さんの顔を放り出す様に離した。
桂馬さんは後ろに飛び退きながら、自分のこめかみを両手で撫でていた。
「ああ……ひどい目に遭った~。分かったから。もう誘わないから」
「分かったなら良いんだ」
フンと鼻息を荒くして和馬が胸を張った。そして和馬は私の手を握りしめてくれた。
(和馬も私の返答に満足してくれたみたい)
私は小さく溜め息をついて和馬を見上げて笑った。
そんな私と和馬の様子を見て、桂馬さんは涙目になりながらも小さく笑っていた。
「ああ、まだ痛い。って、マジなのね本当に。それなら仕方ないかな……あ。ところでさ、車の荷物を下ろすの手伝ってくれない? バーベキューの肉を持ってきたから」
気を取り直した桂馬さんは、家の裏手の方向を指した。
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