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第十一章 夜明けの海は
第四話 白百合と次の旅程
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前回のあらすじ
市を散歩して無事(?)昼食を手に入れたトルンペートであった。
さて、組合でプロテーゾ社の依頼と旅券を手に入れた私は、意気揚々とボイちゃんの背に乗って宿に戻ってきました。ボイちゃんは賢い子なので、私があれは何だろう、ちょっと寄り道しようかななどと考えると、手綱を無視して宿までまっすぐ向かってくれるので、私も迷子になどならず無事帰ってこれました。
まあ一人でも迷子になったことってないですけど。
宿の部屋に戻ると、丁度トルンペートが卓にたっぷりとサンドヴィーチョを並べてくれているところでした。
「うわ見てるだけで胃もたれしそう」
とはいつものウルウの言ですけれど、私、胃もたれって経験したことないんですよね。胸焼けも。
サンドヴィーチョはどれも燻製鮭なる、生みたいだけど生じゃないちょっと生っぽい塩漬け燻製鮭が具材として挟んでありましたけれど、他の具材や味付けに何種類かあって、からしを塗ったものや、柔らかく酸味の強い乾酪を塗ったもの、また酢漬けの風蝶を散らしたものなどがありました。
もともとの燻製鮭自体のうまみが良いこともありますし、またこの気の利いた種類の多さもあって、全く飽きというものが来ませんでした。
「君ら本当によく食べるよね」
「あたしらからしたらウルウが食べなさすぎなのよ」
「ですよねえ」
「リリオは食べ過ぎだと思うけど」
「燃費が悪いんです」
実際、昔から私は食べる量が多かったものです。魔力の発散を押さえるのがあまり得意ではなかった幼いころは本当に食べないと餓死すると思うくらいお腹が減りましたし、魔力の制御ができるようになってからも魔力をため込むのだと言わんばかりに食べましたし、いまも口寂しいなと思っている時間が長いです。
仕方ないんですよう。辺境貴族はそういう風にできてるんです。私ばっかり言われますけど、兄のティグロだってお父様だって恐ろしく食べますからね。まあ一等食べるのは私ですけど。
「辺境がクッソ寒いのって辺境貴族が空気中の魔力食べてるからじゃないの」
「あながち一笑にふせないのがつらい所ね」
「もー!」
ともあれ、私たちはこの素敵なサンドヴィーチョをぺろりとおいしく平らげたのでした。
「本当にどこに入るんだ君たちは」
ウルウは呆れますけど、ウルウはもうちょっとお腹に詰め込んでもいいと思うんですけどね。
「はー、しかし、この鮭は美味しいですね。橙色の身も美しいですし」
「辺境にはなかったの?」
「辺境は海に通じてませんからね。面してはいるんですけど、断崖絶壁です」
「成程」
「いやあ、南部に来てよかったですねえ」
「でもこの燻製鮭、お店で聞いたら北部のやり方らしいわよ」
「えっ」
「南部でも鮭が捕れるから真似したんですって」
「はー、そうなんですねえ」
そう言えばそれなりに北部にいたとはいえ、ヴォーストは内陸地でした。
一応北部にも港町はあるんですよね。なんとなく北部っていうだけで寒そうですけど、夏は暑いですし、海水浴なんかできたのかもしれません。
お腹が満ちたら、旅程の確認です。
「旅券は取れたの?」
「丁度良く、明日の朝出る輸送船があるそうです。護衛依頼もあったので、一緒に取ってきました」
「輸送船ねえ。客室には期待できないかな」
「まあ船は、客船と言えど客室は小さくなりますから、どっちにしろ仕方なかったですよ」
「どっちにしろあたしたちには、ニオのなんちゃらがあるからぐっすり寝れるわよ」
「私のね、私の」
護衛って言うけどさ、と小首を傾げたのはウルウでした。
「海賊相手の護衛って、どうすればいいの」
「基本的な仕事は、武装した状態で甲板をうろつくことらしいです」
「なにそれ」
「こっちは手強いぞーって見せつけて、威嚇して、襲うのを諦めさせるんです」
「成程」
「プロテーゾ社の船は大きいですし、実績もありますから、まあほとんど襲われることはないらしいですね」
「襲われたとしたら、私たちどうやって戦うの?」
「うーん、船を接近させて、乗り込まれるか、こっちから乗り込むかして、直接の切りあいというのが話に聞く形ですけどね」
「基本は川船と同じってわけね」
「そうですね」
「大砲は?」
「はい?」
「大砲とかはないの?」
「あー、高いですし、積んでる船はちょっとだけですね。過剰火力ですし」
「じゃあ海賊側も持ってない訳だ」
「勿論!」
とはいえ、最近大砲を積んだ海賊が出回ってやんちゃをしていたという話も聞きましたけれど、まあ所詮は海賊、腕利きの冒険屋がさっさと退治してしまったそうです。
「冒険屋が?」
「ええ、なんでも《魔法の盾》という二人組の冒険屋で、このひとりが凄腕の魔術師なんだそうですよ」
「そう言えば魔術師ってあったことないねえ」
「習得が大変ですからね。この冒険屋は何でも海ごと船を氷漬けにしたとかなんとか」
「まっさかー。さすがに盛り過ぎでしょ」
「わかりませんよ。なんでも地竜を朝飯代わりに平らげたとかいう噂ですから」
「それこそまさかよねえ」
まあでも、何しろそんな噂になるような事件があってからまだそれほど経っていないそうですから、海賊どもも大人しいことでしょう。
と安心させるように言うと、ウルウはげんなりとした顔で言いました。
「つまり、船酔いをごまかす暇つぶしもないわけだ」
用語解説
・《魔法の盾》
西部の二人組の冒険屋。とんがり帽子の魔女と大鎧の戦士であるらしい。
地竜退治という凄まじいデビューから始まり、山を吹き飛ばしたり平原を氷漬けにしたり海賊を海ごと凍らせたり、かなり凄腕であるらしいが、まさかそんな奴が実在するわけがない。
市を散歩して無事(?)昼食を手に入れたトルンペートであった。
さて、組合でプロテーゾ社の依頼と旅券を手に入れた私は、意気揚々とボイちゃんの背に乗って宿に戻ってきました。ボイちゃんは賢い子なので、私があれは何だろう、ちょっと寄り道しようかななどと考えると、手綱を無視して宿までまっすぐ向かってくれるので、私も迷子になどならず無事帰ってこれました。
まあ一人でも迷子になったことってないですけど。
宿の部屋に戻ると、丁度トルンペートが卓にたっぷりとサンドヴィーチョを並べてくれているところでした。
「うわ見てるだけで胃もたれしそう」
とはいつものウルウの言ですけれど、私、胃もたれって経験したことないんですよね。胸焼けも。
サンドヴィーチョはどれも燻製鮭なる、生みたいだけど生じゃないちょっと生っぽい塩漬け燻製鮭が具材として挟んでありましたけれど、他の具材や味付けに何種類かあって、からしを塗ったものや、柔らかく酸味の強い乾酪を塗ったもの、また酢漬けの風蝶を散らしたものなどがありました。
もともとの燻製鮭自体のうまみが良いこともありますし、またこの気の利いた種類の多さもあって、全く飽きというものが来ませんでした。
「君ら本当によく食べるよね」
「あたしらからしたらウルウが食べなさすぎなのよ」
「ですよねえ」
「リリオは食べ過ぎだと思うけど」
「燃費が悪いんです」
実際、昔から私は食べる量が多かったものです。魔力の発散を押さえるのがあまり得意ではなかった幼いころは本当に食べないと餓死すると思うくらいお腹が減りましたし、魔力の制御ができるようになってからも魔力をため込むのだと言わんばかりに食べましたし、いまも口寂しいなと思っている時間が長いです。
仕方ないんですよう。辺境貴族はそういう風にできてるんです。私ばっかり言われますけど、兄のティグロだってお父様だって恐ろしく食べますからね。まあ一等食べるのは私ですけど。
「辺境がクッソ寒いのって辺境貴族が空気中の魔力食べてるからじゃないの」
「あながち一笑にふせないのがつらい所ね」
「もー!」
ともあれ、私たちはこの素敵なサンドヴィーチョをぺろりとおいしく平らげたのでした。
「本当にどこに入るんだ君たちは」
ウルウは呆れますけど、ウルウはもうちょっとお腹に詰め込んでもいいと思うんですけどね。
「はー、しかし、この鮭は美味しいですね。橙色の身も美しいですし」
「辺境にはなかったの?」
「辺境は海に通じてませんからね。面してはいるんですけど、断崖絶壁です」
「成程」
「いやあ、南部に来てよかったですねえ」
「でもこの燻製鮭、お店で聞いたら北部のやり方らしいわよ」
「えっ」
「南部でも鮭が捕れるから真似したんですって」
「はー、そうなんですねえ」
そう言えばそれなりに北部にいたとはいえ、ヴォーストは内陸地でした。
一応北部にも港町はあるんですよね。なんとなく北部っていうだけで寒そうですけど、夏は暑いですし、海水浴なんかできたのかもしれません。
お腹が満ちたら、旅程の確認です。
「旅券は取れたの?」
「丁度良く、明日の朝出る輸送船があるそうです。護衛依頼もあったので、一緒に取ってきました」
「輸送船ねえ。客室には期待できないかな」
「まあ船は、客船と言えど客室は小さくなりますから、どっちにしろ仕方なかったですよ」
「どっちにしろあたしたちには、ニオのなんちゃらがあるからぐっすり寝れるわよ」
「私のね、私の」
護衛って言うけどさ、と小首を傾げたのはウルウでした。
「海賊相手の護衛って、どうすればいいの」
「基本的な仕事は、武装した状態で甲板をうろつくことらしいです」
「なにそれ」
「こっちは手強いぞーって見せつけて、威嚇して、襲うのを諦めさせるんです」
「成程」
「プロテーゾ社の船は大きいですし、実績もありますから、まあほとんど襲われることはないらしいですね」
「襲われたとしたら、私たちどうやって戦うの?」
「うーん、船を接近させて、乗り込まれるか、こっちから乗り込むかして、直接の切りあいというのが話に聞く形ですけどね」
「基本は川船と同じってわけね」
「そうですね」
「大砲は?」
「はい?」
「大砲とかはないの?」
「あー、高いですし、積んでる船はちょっとだけですね。過剰火力ですし」
「じゃあ海賊側も持ってない訳だ」
「勿論!」
とはいえ、最近大砲を積んだ海賊が出回ってやんちゃをしていたという話も聞きましたけれど、まあ所詮は海賊、腕利きの冒険屋がさっさと退治してしまったそうです。
「冒険屋が?」
「ええ、なんでも《魔法の盾》という二人組の冒険屋で、このひとりが凄腕の魔術師なんだそうですよ」
「そう言えば魔術師ってあったことないねえ」
「習得が大変ですからね。この冒険屋は何でも海ごと船を氷漬けにしたとかなんとか」
「まっさかー。さすがに盛り過ぎでしょ」
「わかりませんよ。なんでも地竜を朝飯代わりに平らげたとかいう噂ですから」
「それこそまさかよねえ」
まあでも、何しろそんな噂になるような事件があってからまだそれほど経っていないそうですから、海賊どもも大人しいことでしょう。
と安心させるように言うと、ウルウはげんなりとした顔で言いました。
「つまり、船酔いをごまかす暇つぶしもないわけだ」
用語解説
・《魔法の盾》
西部の二人組の冒険屋。とんがり帽子の魔女と大鎧の戦士であるらしい。
地竜退治という凄まじいデビューから始まり、山を吹き飛ばしたり平原を氷漬けにしたり海賊を海ごと凍らせたり、かなり凄腕であるらしいが、まさかそんな奴が実在するわけがない。
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