8 / 10
【ゴスリリ】霹靂猫魚のフリカッセ山賊風
しおりを挟む
作者の人がTwitterで募集した、
#リプ来たキャラの料理シーン書く
という企画で、「ユヴェーロ(《踊る宝石箱亭》主人)」です。
ヴォーストにその名も高く知られているかというと、まあ、冒険屋向けの宿として十店舗挙げたらその中には入っているくらいには、ほどほどに知られた店、というのが《踊る宝石箱亭》という宿だった。
いかにも高級そうな名前の割に、宿自体は他と大差ない造りのもので、調度の類も、荒くれの冒険屋どもが入り浸っては呑むので、安さと頑丈さが重視されたそっけない物ばかりだ。
つまるところ他と比べられるような点がこれといって見当たらない平凡極まりない宿であった。
「暇だねえ」
その平凡極まりない宿を、かろうじて冒険屋以外の一般客にも足を運ばせる知名度に引き上げているのが、店主のユヴェーロである。
彼が磨き終えてしまった食器を棚に戻したのが昼前。つまり冒険屋どもは仕事に出ており、一般客もまだ入らない、暇な時間帯だった。
もう少し日が昇ってきて、昼飯目当ての客が入り始めるころには、雇いの給仕もやってくるし、忙しくもなってくるので、退屈などとは言っていられなくなる。
しかしそれは、今ではない。
いまはまだ、退屈なのだった。
しかし、退屈な時間をただ退屈に過ごすというのは、かなりの無駄である。
同じ食器を二度も三度も磨き上げることくらい無駄である。
それでもやっていけるかもしれない。
かもしれないが、そうではないかもしれない。
時が移ろうとともに客層は変わるかもしれないし、他の宿が何か目玉商品を生み出すかもしれない。
となれば、一人ぼんやりと突っ立っているだけでは、間違いなくその流れに置いていかれてしまう。
というほど切迫感のある考えをこの男が持っていたかどうかは定かではないが、どうせ暇なら暇つぶしに何か新しいことでも始めてみようかというくらいには積極性というものがあった。
「最近は売りの霹靂猫魚も安くなってきたしなあ」
《踊る宝石箱亭》の名物は、ヴォースト運河で獲れる霹靂猫魚という魔獣の料理である。
専らは揚げ猫魚で、これは小麦粉を卵と水で溶いて林檎酒を加えた衣で揚げたもので、たっぷりの芋の揚げ物と一緒に、酢や塩をかけて食う。
尤も、この名物は何も《踊る宝石箱亭》の専売特許ではなく、冒険屋向けの宿であれば、味の良し悪しや調理法の違いはあれど、どこでもやっている。町中で獲れる魔獣である霹靂猫魚は、冒険屋たちによって定期的に仕入れられるからだ。
《踊る宝石箱亭》の揚げ猫魚はその味の良さと、抱えている冒険屋たちの腕の良さ、つまり素材の良さで知られているが、それも他の店舗と比べて絶対的というほどの差ではない。
生け捕りの霹靂猫魚が入ったときだけ秘かに出しているサシミは絶妙であり、これには確かな自信を持っているが、人の口に蓋はできないもので、真似をする店も出てきているのは知っていた。
そろそろ何か、新しい調理法がいるとユヴェーロは前々から考えていたのである。
まあ、考えていただけで、実際に重い腰を上げるには時間がかかったが。
例の二人組が阿呆ほど捕まえてきたので、致し方なしに大放出祭りをやる羽目になった日以来、霹靂猫魚の相場は大いに乱れた。市場に素材が大量にあふれた結果、価格は暴落とは言わないまでもぐっと下がった。食肉の分も、同様に下がった。
下がったが、しかし、他の冒険屋があの二人組と同じように大量に捕まえられるわけではない。
もとより危険な魔獣なのだ。これを必死こいて弱らせて捕まえてきても、出回った質の良い素材と比べられ、だだ下がりした相場を強いられ、安く買いたたかれるとあって、一時期霹靂猫魚獲りの冒険屋たちは青色吐息だったものだ。
それでも彼らがなんとか生き残ったのは、霹靂猫魚素材の大量供給があくまでもあの一瞬だけのものであったこと、そして安上がりした素材で防電対策を取った冒険屋たちが巻き返しを図ったことによって、需要と供給が落ち着いたからだ。
いやあ、激動だったなあ、と半分他人事として思い出しながら、ユヴェーロは新調理法を試していく。
といっても、全く新しい調理法を考え出せるほどユヴェーロは料理に身をささげてきたわけではない。
彼にできることといえばすでにある調理法を磨くことと、組み合わせることくらいだ。
玉葱を手早く刻み、あれとこれとついでにそれもと香味野菜を刻んでいく。
考えながらなので、行き当たりばったりだ。
熱した鉄鍋に乳酪を温め、玉葱をしんなりするまで炒める。香味野菜を加えてもう少し。ここで火を入れすぎると、色が出てしまうので、透き通ってくる辺りが限度だ。
汁物にしようと大鍋に仕込んであった出汁を加え、ちょっと考えてから林檎酒を目分量で注ぎ入れ、しばし、煮込む。
少し高くつくが、東部の葡萄酒、それも白の方が良かったかもしれないと少し思うが、まあ今更だ。
ことことと煮詰める間に、猫魚を手掛ける。
普段は軽く下味をして、衣をつけて揚げるだけ、精々衣に紫蘇を刻んで加え香り付けする程度だが、今日は思い切って濃いめの味にしてみる。
卸し金で玉葱と大蒜、それにふと思いついて生姜をすりおろし、魚醤に混ぜ込む。味を見て、少し砂糖を加えて調える。
魚醤は独特の味と香りが売りだが、独特すぎて苦手な客もいる。肉醤か、もっと落ち着いた西方の醤油とやらを仕入れたいところだったが、北部まではなかなか運ばれない。
馴染みの冒険屋であるメザーガの伝手で仕入れられないこともないが、豆茶などと違って、需要が少なく安価では難しい。
タレに付け込んで下味をつけた後は、普段の衣ではなく、小麦粉を直接はたいて付ける。空揚げというやつだ。
早速揚げようとして、少し考え、もう一種類用意する。粉を変えてみたのだ。さらさらとした粉は、小麦の粉ではなく、芋の粉であるという。芋を挽いたのかどうしたのかは知らないが、これで揚げると食感が違うというのである。
慣れているだけに揚げ物はうまいこと仕上がり、その間に鍋の方もいい具合に煮詰まった。そこに奶油を注ぎ入れ、煮立たないようにして馴染ませ、味を調える。
なかなか悪くない具なしの乳煮込みだ。
さて、これをおもむろに、皿に盛った揚げ猫魚に回しかける。
揚げたての猫魚がじうじうと音を立てるのがまた、耳にいい。
小麦粉で揚げた方は、サクサクとした食感で、煮込みともよくなじむ。
味はちょっと強すぎたかなとも感じるが、悪くない。むしろ少し控えめな煮込みに、力強い芯を与えてくれている。
ただ、少し経つとすぐにサクサクとした感じは失われてしまうので、沈み込むほどかけるよりは、もう少しとろみをつけた煮込みをさっとかける程度がいいかもしれない。
芋粉の方は、ガリッカリッと強めの歯ごたえで、これが顎に嬉しい。煮込みをかけて水気を吸った中でも、じゃくりじゃくりといい音を立てる。
こちらも時間がたつと歯ごたえが失われていくが、小麦粉のものよりずっと持つ。こちらはこのままたっぷりの煮込みと食べたほうが、うれしいだろう。
などと試食を楽しんでいたら、いつの間にやら雇いの給仕だけでなく、腹をすかせた客どもがなんだなんだと覗き込んできて、ユヴェーロは途端に忙しくなるのだった。
#リプ来たキャラの料理シーン書く
という企画で、「ユヴェーロ(《踊る宝石箱亭》主人)」です。
ヴォーストにその名も高く知られているかというと、まあ、冒険屋向けの宿として十店舗挙げたらその中には入っているくらいには、ほどほどに知られた店、というのが《踊る宝石箱亭》という宿だった。
いかにも高級そうな名前の割に、宿自体は他と大差ない造りのもので、調度の類も、荒くれの冒険屋どもが入り浸っては呑むので、安さと頑丈さが重視されたそっけない物ばかりだ。
つまるところ他と比べられるような点がこれといって見当たらない平凡極まりない宿であった。
「暇だねえ」
その平凡極まりない宿を、かろうじて冒険屋以外の一般客にも足を運ばせる知名度に引き上げているのが、店主のユヴェーロである。
彼が磨き終えてしまった食器を棚に戻したのが昼前。つまり冒険屋どもは仕事に出ており、一般客もまだ入らない、暇な時間帯だった。
もう少し日が昇ってきて、昼飯目当ての客が入り始めるころには、雇いの給仕もやってくるし、忙しくもなってくるので、退屈などとは言っていられなくなる。
しかしそれは、今ではない。
いまはまだ、退屈なのだった。
しかし、退屈な時間をただ退屈に過ごすというのは、かなりの無駄である。
同じ食器を二度も三度も磨き上げることくらい無駄である。
それでもやっていけるかもしれない。
かもしれないが、そうではないかもしれない。
時が移ろうとともに客層は変わるかもしれないし、他の宿が何か目玉商品を生み出すかもしれない。
となれば、一人ぼんやりと突っ立っているだけでは、間違いなくその流れに置いていかれてしまう。
というほど切迫感のある考えをこの男が持っていたかどうかは定かではないが、どうせ暇なら暇つぶしに何か新しいことでも始めてみようかというくらいには積極性というものがあった。
「最近は売りの霹靂猫魚も安くなってきたしなあ」
《踊る宝石箱亭》の名物は、ヴォースト運河で獲れる霹靂猫魚という魔獣の料理である。
専らは揚げ猫魚で、これは小麦粉を卵と水で溶いて林檎酒を加えた衣で揚げたもので、たっぷりの芋の揚げ物と一緒に、酢や塩をかけて食う。
尤も、この名物は何も《踊る宝石箱亭》の専売特許ではなく、冒険屋向けの宿であれば、味の良し悪しや調理法の違いはあれど、どこでもやっている。町中で獲れる魔獣である霹靂猫魚は、冒険屋たちによって定期的に仕入れられるからだ。
《踊る宝石箱亭》の揚げ猫魚はその味の良さと、抱えている冒険屋たちの腕の良さ、つまり素材の良さで知られているが、それも他の店舗と比べて絶対的というほどの差ではない。
生け捕りの霹靂猫魚が入ったときだけ秘かに出しているサシミは絶妙であり、これには確かな自信を持っているが、人の口に蓋はできないもので、真似をする店も出てきているのは知っていた。
そろそろ何か、新しい調理法がいるとユヴェーロは前々から考えていたのである。
まあ、考えていただけで、実際に重い腰を上げるには時間がかかったが。
例の二人組が阿呆ほど捕まえてきたので、致し方なしに大放出祭りをやる羽目になった日以来、霹靂猫魚の相場は大いに乱れた。市場に素材が大量にあふれた結果、価格は暴落とは言わないまでもぐっと下がった。食肉の分も、同様に下がった。
下がったが、しかし、他の冒険屋があの二人組と同じように大量に捕まえられるわけではない。
もとより危険な魔獣なのだ。これを必死こいて弱らせて捕まえてきても、出回った質の良い素材と比べられ、だだ下がりした相場を強いられ、安く買いたたかれるとあって、一時期霹靂猫魚獲りの冒険屋たちは青色吐息だったものだ。
それでも彼らがなんとか生き残ったのは、霹靂猫魚素材の大量供給があくまでもあの一瞬だけのものであったこと、そして安上がりした素材で防電対策を取った冒険屋たちが巻き返しを図ったことによって、需要と供給が落ち着いたからだ。
いやあ、激動だったなあ、と半分他人事として思い出しながら、ユヴェーロは新調理法を試していく。
といっても、全く新しい調理法を考え出せるほどユヴェーロは料理に身をささげてきたわけではない。
彼にできることといえばすでにある調理法を磨くことと、組み合わせることくらいだ。
玉葱を手早く刻み、あれとこれとついでにそれもと香味野菜を刻んでいく。
考えながらなので、行き当たりばったりだ。
熱した鉄鍋に乳酪を温め、玉葱をしんなりするまで炒める。香味野菜を加えてもう少し。ここで火を入れすぎると、色が出てしまうので、透き通ってくる辺りが限度だ。
汁物にしようと大鍋に仕込んであった出汁を加え、ちょっと考えてから林檎酒を目分量で注ぎ入れ、しばし、煮込む。
少し高くつくが、東部の葡萄酒、それも白の方が良かったかもしれないと少し思うが、まあ今更だ。
ことことと煮詰める間に、猫魚を手掛ける。
普段は軽く下味をして、衣をつけて揚げるだけ、精々衣に紫蘇を刻んで加え香り付けする程度だが、今日は思い切って濃いめの味にしてみる。
卸し金で玉葱と大蒜、それにふと思いついて生姜をすりおろし、魚醤に混ぜ込む。味を見て、少し砂糖を加えて調える。
魚醤は独特の味と香りが売りだが、独特すぎて苦手な客もいる。肉醤か、もっと落ち着いた西方の醤油とやらを仕入れたいところだったが、北部まではなかなか運ばれない。
馴染みの冒険屋であるメザーガの伝手で仕入れられないこともないが、豆茶などと違って、需要が少なく安価では難しい。
タレに付け込んで下味をつけた後は、普段の衣ではなく、小麦粉を直接はたいて付ける。空揚げというやつだ。
早速揚げようとして、少し考え、もう一種類用意する。粉を変えてみたのだ。さらさらとした粉は、小麦の粉ではなく、芋の粉であるという。芋を挽いたのかどうしたのかは知らないが、これで揚げると食感が違うというのである。
慣れているだけに揚げ物はうまいこと仕上がり、その間に鍋の方もいい具合に煮詰まった。そこに奶油を注ぎ入れ、煮立たないようにして馴染ませ、味を調える。
なかなか悪くない具なしの乳煮込みだ。
さて、これをおもむろに、皿に盛った揚げ猫魚に回しかける。
揚げたての猫魚がじうじうと音を立てるのがまた、耳にいい。
小麦粉で揚げた方は、サクサクとした食感で、煮込みともよくなじむ。
味はちょっと強すぎたかなとも感じるが、悪くない。むしろ少し控えめな煮込みに、力強い芯を与えてくれている。
ただ、少し経つとすぐにサクサクとした感じは失われてしまうので、沈み込むほどかけるよりは、もう少しとろみをつけた煮込みをさっとかける程度がいいかもしれない。
芋粉の方は、ガリッカリッと強めの歯ごたえで、これが顎に嬉しい。煮込みをかけて水気を吸った中でも、じゃくりじゃくりといい音を立てる。
こちらも時間がたつと歯ごたえが失われていくが、小麦粉のものよりずっと持つ。こちらはこのままたっぷりの煮込みと食べたほうが、うれしいだろう。
などと試食を楽しんでいたら、いつの間にやら雇いの給仕だけでなく、腹をすかせた客どもがなんだなんだと覗き込んできて、ユヴェーロは途端に忙しくなるのだった。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
偉物騎士様の裏の顔~告白を断ったらムカつく程に執着されたので、徹底的に拒絶した結果~
甘寧
恋愛
「結婚を前提にお付き合いを─」
「全力でお断りします」
主人公であるティナは、園遊会と言う公の場で色気と魅了が服を着ていると言われるユリウスに告白される。
だが、それは罰ゲームで言わされていると言うことを知っているティナは即答で断りを入れた。
…それがよくなかった。プライドを傷けられたユリウスはティナに執着するようになる。そうティナは解釈していたが、ユリウスの本心は違う様で…
一方、ユリウスに関心を持たれたティナの事を面白くないと思う令嬢がいるのも必然。
令嬢達からの嫌がらせと、ユリウスの病的までの執着から逃げる日々だったが……
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~
雪月 夜狐
ファンタジー
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。
辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。
しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。
他作品の詳細はこちら:
『転生特典:錬金術師スキルを習得しました!』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/906915890】
『テイマーのんびり生活!スライムと始めるVRMMOスローライフ』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/515916186】
『ゆるり冒険VR日和 ~のんびり異世界と現実のあいだで~』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/166917524】
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
拝啓、お父様お母様 勇者パーティをクビになりました。
ちくわ feat. 亜鳳
ファンタジー
弱い、使えないと勇者パーティをクビになった
16歳の少年【カン】
しかし彼は転生者であり、勇者パーティに配属される前は【無冠の帝王】とまで謳われた最強の武・剣道者だ
これで魔導まで極めているのだが
王国より勇者の尊厳とレベルが上がるまではその実力を隠せと言われ
渋々それに付き合っていた…
だが、勘違いした勇者にパーティを追い出されてしまう
この物語はそんな最強の少年【カン】が「もう知るか!王命何かくそ食らえ!!」と実力解放して好き勝手に過ごすだけのストーリーである
※タイトルは思い付かなかったので適当です
※5話【ギルド長との対談】を持って前書きを廃止致しました
以降はあとがきに変更になります
※現在執筆に集中させて頂くべく
必要最低限の感想しか返信できません、ご理解のほどよろしくお願いいたします
※現在書き溜め中、もうしばらくお待ちください
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる